便利屋が襲撃してきた日の夜に私「砂狼シロコ」は悪夢を見た。
「ここは…?」
私は気が付くとアビドスに似た砂漠の世界にいた。
私のすぐ近くに砂漠に出来た血に濡れた足跡で出来た道があった。
血の赤に染まった道は、私の視界に入り、道から漂う新鮮な血の匂いが吐き気を催す。
「うっ…くっ…」
私は吐き気を抑えると血に濡れた足跡に炎が現れ、炎の道筋が現れる。
「何処まで続くのかわからないけど行こう。」
私は炎の道を辿る。
あちらこちらに映るホシノ先輩から貰ったマフラー/朽ちて汚れてしまった私のマフラー。
そしてそのマフラーの脇には私と同じくらい背格好の白骨体が倒れていた。
『「■■■■の■■■■■■」が重体になってから、75日が経過しました。』
壊れかけたラジオ放送の様な幻聴が聞こえる。
私は私に巻かれたマフラーの感触を確かめ、炎の道を辿る。
炎の道を進むにつれて朽ちた私のマフラーと白骨体は増えていく。
「誰かがいる。」
炎の道の先、終着点。
そこには心臓と羽が置かれた天秤を持ったまるで死の神を彷彿させる様な手足が白く燃える白髪褐色の女がいた。
褐色の女は冥界を彷彿とさせるような鏡をヘイローの様に宙に浮かせ、そして白と黒が混じった翼を有している。
褐色の女は私が近付くと目を開き、金色の眼で私を見つめる。
「貴方は誰?」
私は褐色の女に問いかける。
『我は貴様の
褐色の女はそう言い、消える。
「どういう事?」
それを意味する言葉が理解できなかった。
いや、正確には聞き取れなかった。
褐色の女と入れ替わるように黒いモヤに包まれ、ヘイローの割れ、ドレスを着た『私』と棺のような仮面の男が現れた。
「次は何!?」
『私』は、私が持っている銃に似た黒い銃を構え、発砲する。
「くっ!」
私は、咄嗟に回避し、『私』に向かって銃を連射すると『私』はそれを回避し、急接近し、格闘戦に持ち込み、私の銃を弾き飛ばした。
『私』は倒れた私に向けて銃口を向ける。
銃声が鳴ると視界が真っ暗になり、終末を告げるような喇叭の音が二度鳴り響く。
一度目の喇叭の音と共に先生に酷似した眼帯の様な仮面をつけた青黒い炎を纏う白髪褐色の男が、悍ましい光を放つ黒い銃で仮面の男の頭部をこの世に存在してはならない黒い光で撃ち抜く光景が
二度目の喇叭の音と共に『私の■■』を名乗る褐色の女が倒れているヘイローの割れ、黒いドレスを着た『私』に向けて漆黒の剣を向けている光景が映し出され、最後に目を覚ます。
「ハァ…! ハァ…! ハァ…! ハァ…!」
私は悪夢から覚め、荒く呼吸をする。
私の服とベッドは悪夢を見た事で汗で濡れてしまっている。
「ッ…!」
右手に焼けたような痛みが走る。
私は、痛みの出所を探る為、右手を見ると狼が正面を向いているような三つの赤い痣が出来ていた。
『抗え/抗って
貴様の運命を/君の運命を
貴様は、何のために生きているのか。/君は、何のために生きているのか。』