金髪の異形は混沌の領域から藤丸が大人のカードを見て、クククと笑う。
『大人のカード…貴様が持つ手段。
そうだ。魔力を用いる事で、貴様は本来の仕様を超える力を手にする。
奴は反則だのチートだの抜かしていたが、我を相手にするにはそれを持つのが前提条件だ。
人理修復の時より落ちていないか見定めるとしよう。
さぁ、我が力を受け、本来よりも遥かに強大なるセトの憤怒を倒してみよ。』
セトの憤怒は、地面に向かって電流を迸らせると、アルトリア・キャスターの影は藤丸の前に出て、結界を張り、電流から身を護ると、巌窟王は宙に浮き、五騎の援護を受け、煌々と燃える浄化にして死毒の炎を圧縮した力任せの拳で、セトの憤怒を殴り飛ばし、藤丸とセトの憤怒の距離を遠ざける。
セトの憤怒は、巌窟王を自身にとって脅威となる敵とみなし、標的を巌窟王に定める。
「それでいい。」
シャドウサーヴァント五騎は巌窟王の近くへと移動し、援護を開始する。
モルガンの影は、セトの憤怒目掛けて暗黒色のロンゴミニアドを落とし、セトの憤怒は不意打ちの損傷を受け、バランスを崩す。
それはさながらサンクトゥム・タワーそのものを兵器として改造/強化した質量攻撃。
セトの憤怒は、よろけながらも無数の巨大な雷の槍を生成し、巌窟王に向けて投擲する。
「隙が多いな。」
巌窟王は、雷の槍を一つ一つを高速で回避し、当たらなかった雷の槍は後方で大爆発を起こすと巌窟王は、黒い火炎を放出し、セトの憤怒は黒い炎に包まれる。
セトの憤怒は、炎を振り払い、電気を両腕で圧縮し、解き放ち、巌窟王の周囲に無数の雷が落ちる。
「グッ…ぬううう…!!」
巌窟王は雷を受け、焼き痺れ、セトの憤怒は憤怒の雷槍を生成し、投擲し、巌窟王に直撃し、巨大な爆発が発生する。
アビドス周辺の学区全体に警報が鳴り響く。
藤丸が戦っている場所を中心にアビドスの砂嵐が雷を纏い、アビドスの外にも影響を及ぼす。
ホシノの乗っている電車は既にアビドスの外で、黒服が指定した場所まで後数駅の所まで来ていたが、アビドス外まで広がった砂嵐によって緊急停車している。
嵐によって砂と雷に乱れ、キヴォトスの空を覆う。
雷は意図せずかアビドス内のカイザー基地へと集中的に襲い掛かり、大火事が起きている。
「これは…一体…」
カイザーPMC理事は、基地が雷によって焼かれている様を見て、茫然としていた。
「理事! ここは危険です! 一刻も早く避難を!」
「あぁ…」
カイザーPMC理事は車に乗り込み、基地から避難する。
カイザーPMCの車は雷に警戒しながらアビドスの外へと向かって行く。
(基地があの有様では…)
カイザーPMC理事は窓の外に映る無数の雷撃を受けるカイザー基地を見て拳を震わせる。
『巌窟王! 一旦地上に!』
憤怒の雷槍を受け、焼け焦げた巌窟王は、藤丸の念話に従い、地上へと高速移動するとセトの憤怒は巌窟王を追いかける。
「コヤンスカヤ、マーリン! モルガンに第三スキルを!」
藤丸は、そう言うとコヤンスカヤはNFFスペシャルを、マーリンは英雄作成をモルガンに付与し、NFFサービスが誇る火力支援と王を生み出し育てる力によってモルガンが持つ魔術の破壊能力が増強する。
「マーリン、アルトリア! 第一スキルを使って!」
そしてマーリンは続けて夢幻のカリスマ、アルトリアは希望のカリスマを使い、力が湧き出で、そして魔力が加速する。
「モルガン! 宝具を使って!」
藤丸はモルガンの影に魔力を回すと、地上に降りたセトの憤怒の周囲を取り囲むようにロンゴミニアドが落ち、そしてセトの憤怒がいる中央に巨大なロンゴミニアドが突き出て、セトの憤怒を串刺しにし、暗黒の魔力が天を穿ち、味方陣営のサーヴァントが持つ宝具の性能が向上する。
「マーリンも宝具を!」
砂漠に数多の花で彩られた楽園と最果ての塔が現れる。
霊脈から汲み上げられる魔力の質が向上し、そして楽園の力により自己再生能力が向上し、直感が冴え渡る。
「最後にアルトリア! 頼んだ!」
マーリンの展開した楽園の中心で選定の杖を掲げ、アルトリアはシッテムの箱の障壁すらも超える防壁を張った。
「巌窟王。勝負を決めようか。」
「ククッ…いいだろう!」
「皆! 巌窟王に援護を!」
シャドウサーヴァント五騎は頷き、巌窟王に残された全スキルと全魔力を以て巌窟王を援護すると巌窟王に力が満ちる。
「救世主の山に隠されし伝説、神なき人々が見る絶望。」
巌窟王は、身に纏った死毒の炎を世界を燃やさんとするかの如く燃え盛らせ、凝固した炎の翼を羽ばたかせ、輝く十四の石と共にセトの憤怒に向けて急接近する。
「これぞ、浄化の炎なれば!」
巌窟王は、目に宿した炎を輝かせ、毒炎の翼をかぎ爪の様にセトの憤怒に突き刺し、捕らえた。
その翼は決して離さず疑似世界そのものが圧縮した炎の牢獄。
巌窟王の炎はセトの憤怒と接近するにしたがって勢いが増し、自らも燃え尽きんとするかのよう。
「
巌窟王は、拳を固め、セトの憤怒に殴りかかり、十字の巨大な爆発がキヴォトス全域に響き渡るように発生し、砂嵐は吹き飛ぶ。
「ハァ…ハァ…仕留め損じたが…」
巌窟王は、宝具の反動で、火傷を負い、息を切らす。
「奴の神核が露出した。」
巌窟王はセトの憤怒に指差し、セトの憤怒は大きく損傷し、心臓部が露出していた。
セトの憤怒は先ほどの攻撃で暴走状態に陥り、壊滅的な砂嵐を発生させ、アルテミスの主砲に匹敵する雷を辺り一面に撒き散らす。
神核が露出したのを確認すると藤丸は懐から悍ましい光を放つこの世には存在してはならない黒い銃を取り出した。