青春記録都市キヴォトス   作:とある厨病の異聞観測

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作業BGM『いまは遥か理想の城-Barrel Replica-』


第10話 黒い光(ブラックバレル)

砂嵐は勢いを増し、キヴォトスの首都であるD.U.にまで砂嵐の脅威が到達する。

セトの憤怒は、藤丸を捉え、雷の権能を暴走させ、電撃が集束し始める。

藤丸は、悍ましい光を放つ黒い銃を懐から取り出し、セトの憤怒に向けて標準を合わせる。

 

『おぉ…ブラックバレル! ■■の■■が恐れた兵器! やはりこの世界でも因果は集束し、人理の旅を経た藤丸立香の前に顕現するか! ククク…ハハハハハ!!』

 

金髪の異形は藤丸が取り出したブラックバレルを見て歓喜し、高揚する。

あらゆる神々を世界から追放する神殺しの兵器「ブラックバレル」の複製(レプリカ)

複製(レプリカ)とはいえ冥府の神すらも恐れさせる死そのもの。

この地(アビドス)の原型となった土地「エジプト」のアトラス院にて生み出された世界を滅ぼす七つの崇高。

即ち至高の恐怖(Terror)

彼はその恐怖(Terror)を宿す者。

まるで呪いの装備の如くキヴォトスにいる藤丸の前に現れた黒く不吉な光。

 

接続完了(セット)――実行。刻寿測定針(アコンブリッシュ・メジャー)、測定開始。」

 

藤丸は、ブラックバレルを構え、起動シーケンスに入る。

ブラックバレルから世界を侵すかのような異音が響き渡る。

 

「セトの憤怒の存在規模(ライフスケール)、1000…2000…3000で停止。」

 

ブラックバレルから放たれる赤黒い光は空間を赤く染めていく。

 

逆説構造体(ブラックバレル)、形成。

生命距離弾(デッドカウンター)、砲身に焼き付け。」

 

ブラックバレルの砲身は列車砲の砲身をそのまま拳銃サイズへと小さくしたかのような形へと変化し、ブラックバレルから発せられる異音が更に異質なものへと変わる。

セトの憤怒の腕に圧縮される電撃は巨大化していく。

 

「接続完了――セトの憤怒、その運命を観測。

生命距離弾(デッドカウンター)、逆説から真説へ」

 

藤丸はブラックバレルを両手で抑え、シャドウサーヴァントの力を借り、足場を固定する。

 

「バレルレプリカとの同調完了。

カード同調率、50%、60%、70%、80%」

 

藤丸の胸の中にある大人のカードがブラックバレルと接続し、同調する。

そして藤丸の令呪は光り輝き、令呪が運命力と生命力と共に一画ブラックバレルへと装填される。

 

「霊子チャンバーに令呪装填。

弾体形式、プラズマ弾モードを選択。

バレルレプリカ、フルトランス!」

 

藤丸の胸の中にある大人のカードがドス黒く輝くと藤丸はブラックバレルの引き金を絞り、黒いプラズマ弾が発射される。

滅びの弾丸は世界を赤く染めながらセトの憤怒へと飛び、セトの憤怒は全霊を籠めた雷槍を投擲するも滅びの弾丸が雷槍を霧散させ、セトの憤怒に着弾。

セトの憤怒の神核を穿ち、紫の死光がセトの憤怒を侵食し、世界の色は反転し、黒い爆光がセトの憤怒を飲み込んだ。

セトの憤怒は、ブラックバレルによって消滅し、砂嵐が収まり、アビドスの空に満天の星空が広がり、シャドウサーヴァントは退去する。

 

「ハァ…ハァ…」

 

藤丸は、神殺しの瘴気に包まれ、息を切らし、倒れかけるが巌窟王に支えられる。

 

「大事がないか診てやる。帰るぞ。」

「でも…」

「今からだとどうせ間に合わん。俺も先ほどの戦闘で体力を使い果たした。ならば安全な場所で眠り、そして彼女たちと共に助けに迎えばいい。」

「わかった。待っていろよ…ホシノ…」

 

藤丸は、巌窟王に支えられながらアビドス校舎の保健室へと向かって帰っていった。

それを遠くから見守る金髪の男がいた。

 

「記録だけ知っているとはいえ…やはり驚異的だな。だからこそ燃える。」

 

テスカトリポカは、座から得たこの世界の藤丸立香の情報と先ほどの戦闘で得た情報をすり合わせてクククと笑う。

 

「青である俺もキヴォトス勢力としてこの世界にいるが…オレや■■に対して敵対しないそうだ。

それどころかオレに対してとある勢力とのパイプを繋いでくれている。

まぁ、そうなるよな。オレ達■■は明らかに不利だ。」

 

テスカトリポカは、現在の■■の陣営とこの世界のキヴォトスの陣営の戦力差に肩をすくめる。

 

「この件を待てばオレはその勢力の力が手に入る。手段は少々強引ではあるがね。

その為にも頑張れよ。この世界の藤丸立香。」

 

テスカトリポカはそう言って砂漠の風に紛れてその場を去っていく。

 

『これを以てホシノは取引を成立させる。

運命に沿って彼女達と共に助けに向かうしかないのだ。』

 

金髪の異形は巌窟王に支えられながら砂漠を進む藤丸を見ながら言った。

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