青春記録都市キヴォトス   作:とある厨病の異聞観測

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第13話 ゲヘナ

藤丸はホシノの居場所を伝え、アビドスの提案により戦力を確保する為にトリニティとゲヘナの力を借りる為、トリニティに来ていた。

藤丸はヒフミとの仲介によりトリニティと協力を取り付けられ、次はゲヘナへと向かった。

 

「よう! 先生!」

 

藤丸がゲヘナの敷地内に入る鳴り軍服を見に纏った豹耳の恐竜王を女性化したかのような生徒が藤丸へ気軽に話しかける。

「君は…いや、貴方は恐竜王?」

「そうだ。俺は青のテスカトリポカ。

生徒としての名は万魔殿に所属する黒煙ヨウコ。

記憶や能力はデイビットと共におまえと対峙し、カルデアで過ごした黒のオレと地続きだ。

いや、寧ろ生徒の肉体を用意し、キヴォトスに現れた事で、前のオレより強くなっている感じだ。」

 

青のテスカトリポカは、ゲヘナの生徒として現れていた。

神話にはこう記されている。

かつて王を誑かす為に美女に化けて現れた事があったと…

彼はその逸話を応用したのか、キヴォトスというテクスチャを利用したのか

カルデアのテスカトリポカは、生徒の肉体を生成し、憑依した。

 

「まぁ、銃の腕前は据え置きだがね。」

 

そう言って権能を使い、銃と的を生成し、的に向かって引き金を引くと銃弾はあらぬ方向へと向かい、校舎の壁に当たった。

 

「やっぱり当たらねえ…」

 

ヨウコは的に向かって銃を投げ、銃に取り付けられていた斧刃は的の中心に当たる。

 

「どうしてゲヘナ学園に?」

「あん? そんなの決まってるだろ。ゲヘナはキヴォトスの中でも最も野生と混沌極まる学園だからだよ。

毎日の様に生徒同士がドンパチかます学園。

キヴォトスの中でも退屈はしない学園だ。

俺はその混沌を更に拡大したい。

そのせいで俺はヒナの考えに賛同し、秩序を保とうとするモルガンと対立しているがね。

キリスト教のヤツらからしてみれば俺は悪魔の分類に入るらしい。

気に食わんが、ここが気に入ったんで敢えてそれに乗っかってやるのさ。

悪魔が集う学園ゲヘナに入る為にな。」

 

妖精國の妖精曰く自分達の事を汎人類史の書籍から引用して悪魔と称していた。

故に妖精を悪魔だと称するならばモルガン達妖精國の騎士はゲヘナに相応しいだろう。

 

「俺は今回の事に関しては介入しねえ。

というかわざわざ二大校の力…いや、アビドスの力を借りずともおまえだけでも十分解決できるだろ。

何故そんなわざわざオーバーキルじみた動きをしてやがる。」

「カイザーは油断出来ない。」

「フッ、そうだな。

おまえはそうやって全力を尽くす。

…一応忠告しよう。俺がこの世界にいるって事は黒のオレがいる。

気をつけろよ? おまえの知るオレは今、目の前にいる俺で、前のオレの姿をしたテスカトリポカはおまえの知るオレじゃない。

今、俺がおまえにできる助言はそれくらいだ。」

 

青のテスカトリポカはそう言って去っていった。

 

「先生。来たのですね。」

「モル…いや、リコ。」

 

モルガンは、青のテスカトリポカと入れ替わり様に現れた。

 

「先生…事情は把握しています。カイザーPMCを打ち倒し、貴方の生徒を取り戻す。ヒナ委員長には話を通しております。こちらへどうぞ。」

 

モルガンは、藤丸の手を取り、風紀委員会の部室へ向かう。

モルガンは、部屋の扉を叩き「入ります。」と言うと、ヒナの「どうぞ。」という言葉が返ってきた。

モルガンとヒナと藤丸はヒナ自身を含めた風紀委員会の戦力を藤丸に貸し与える事について話し合う。

その結果、妖精騎士が風紀委員会の不在の間、ゲヘナの治安を守るという結論に至った。

藤丸はゲヘナとの協力を取り付け、帰りの途中、バーヴァンシーとも再会し、バーヴァンシーと再契約を果たし、アビドスへと戻った。

 

その頃、青のテスカトリポカは…

 

「よう、テスカトリポカ。」

 

オリエは、ゲヘナにある廃墟で青のテスカトリポカに話しかける。

 

「あまり俺に接触するな。

俺は■■■■に対を成すゲマトリアの■■■■■が有する自治区…おまえ達が属する■■■■■から送り込まれたスパイみたいなモンなんだ。」

「そういうなよ。私らはトリニティと■■■■とは違い、仲良しさんだろ? セクションのリーダーである私とボス(■■■■■)がテメェをゲヘナに送ったのはゲヘナの校風である自由と混沌を加熱させる為。

なら多少私らが絡んでも問題ねェよ。」

「貴方のそう言う短絡的な所は気にした方がいいと思いますよ。リーダー。」

 

ラニに似た少女「亜門レイ」は、オリエにそう忠告する。

 

「こうも■■■■■セクションのメンバーがここに集うとはな。あと一人俺の妹はどうした?」

「ここにいますよ。お兄…いえ、お姉様。」

 

テスカトリポカの妹分であるテノチティトランは青のテスカトリポカの後ろから現れる。

 

「いたのか…」

「えぇ、最初から居ました…よ。」

 

テノチティトランは、そう言って髪をたなびかせる。

 

(さて、エデン条約まであと少しだ。その日、■■■■だけでなく俺達■■■■■も蠢動する。ククク…楽しみだ。未来を知っているとはいえな…)

 

青のテスカトリポカはそう思い、心の中で笑う。

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