「ん、先生、来たよ。」
シロコはそう言って魔術礼装を纏った姿でシャーレの執務室に入る。
「先生。私も準備が出来たよ。」
アルトリアもまた青い礼装を纏い、シャーレの執務室に入る。
「うん、よく来てくれた。」
藤丸は、シャーレの業務をやめ、カルデアの業務へと移行する。
藤丸は更衣室へと向かい、シャーレの制服を脱ぎ、制服の下に着込んでいる礼装を露にし、手袋を装着しシャーレの地下室へと向かう。
シャーレの地下室には、三つのレイシフト用のコフィンが設置されている。
「今回、俺達が向かうのは1888年のロンドン。」
「ロンドン…いつものキヴォトスの外にある都市の事だね。」
シロコはそう言い、アサルトライフルの調整をしながら話す。
シロコのアサルトライフルは、人理修復の為、アルトリアによって新たに製造され、先端に刃が搭載されており、聖剣の概念を宿し、ニトクリスオルタのエジプト神代魔術を施された銃剣となっている。
これによりシロコは、アヌビスを象徴するおおいぬの星光を冠した白と黒が混じり合った銃剣。
「SIRIUS FUNG465」へと持ち替えた。
対生徒用のサブアームとして従来の銃である「WHITE FUNG465」も装備として伴っており、対魔術用、対生徒用で切り替えて持ち替える。
シロコは地下室に設置された的に向かって引き金を引くと星光を纏った小型の
「ん…満足。」
「あぁ、人類史において産業革命を迎えた時代のロンドン。俺達はそこにレイシフトするんだ。」
「それじゃ行こっか。」
「ん…」
三人はコフィンの中に入る。
藤丸はコフィン内でシッテムの箱とレイシフトシステムを接続する。
『レイシフトシステム接続しました!』
アロナは、レイシフトシステムと接続した事を報告する。
『適合マスター2名選出、藤丸立香、砂狼シロコ、適合サーヴァント1名選出、アルトリア・キャスター』
レイシフトシステムの機械音声が三人を選出する。
『システム・レイシフト最終段階に移行します。』
起動音が鳴り響き、光が二人を照らす
『時空間量子観測・レイシフトを開始まで3、2、1。
全行程、完了。
レイシフトを開始します。』
三人は、レイシフトの光に吸い込まれ、ロンドンへと転移する。
死者の嘆きが雨音の様にノイズとなって街中に響く。
ここはザザ鳴りの街。
死の世界──ロンドン。