青春記録都市キヴォトス   作:とある厨病の異聞観測

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第4節 既"死"感(1)

見た事もない生徒の怨念。

しかしいずれ出会うであろう姿。

 

「■■■■■■■。」

 

黒い影は雑音交じりの声で何かを話す。

黒い影は藤丸に対して何かを話している。

恨みだろうか、悲しみだろうか、怒りだろうか。

その感情は読み取れない。

 

戦闘を開始する。

シロコはドレイク、ネロ、ジャンヌの影を藤丸の大人のカードを介して召喚する。

彼女らはサーヴァントに匹敵する強さを有していた。

藤丸は、シロコのサポートをする為にマーリン、コヤンスカヤ、レディ・アヴァロンの影を召喚する。

ドレイクの影は空間から海賊船の砲台を露出させ、ヘリに向かって砲撃をする。

ヘリは墜落し始めると藤丸は、コヤンスカヤの影による絨毯砲撃によって容赦なく攻撃する。

 

(───ッ! 何かが…)

 

その瞬間

藤丸の脳裏に記憶が蘇るように記録が差し込まれる。

雨の日に藤丸はスコップを持ってテントを立て直している。

兎の様な鉄帽を被った四人と共に戦場を駆け抜ける藤丸。

■■■と共にヘリに乗って街中を見下ろす光景。

■■と共に装備を整える光景。

野生動物に囲まれている■■を見つめる光景。

■■とベンチで会話する光景。

そして─────最後に■■■、■■、■■を失い、胸を押さえて絶望する■■の姿が記録として流れる。

まるで既視感。

消滅しゆく四人の影を藤丸はみながら

 

(■■■、■■、■■、■■…)

 

藤丸の脳裏に知らない名前が浮かぶ。

しかしその名は懐かしく思える。

そして後悔の念に襲われる。

 

「今のは一体…」

 

藤丸は、一粒の涙を流す。

怨念を倒した時に流れ出た記録は何処かで見覚えがある。

彼の脳裏に一瞬、偽りの地球(カルデアス)が映り込み、意識が書き換えられる。

既視感が押しとどめられる。

意識が沈静化する。

立ち止まっている場合ではない。

前に進めと何かにかられるようだ。

影が消えると霧は晴れ、入れ替わりに雨が降り始める。

 

「これは…まさか…」

 

雨は重圧となり、藤丸達を苦しめる。

雨はザザ鳴りの音を奏でる。

雨は死者の涙のように呪いが込められている。

死者が奏でるノイズ。

そのノイズは聖杯の加護を受けたシロコであっても苦しめる。

 

(やはりあの特異点の!)

 

藤丸は思い出す。

ドラコーと宙へと駆けた螺旋世界。

その道中にて立ちふさがった霧の世界。

だが、今回はまだジャック・ザ・リッパーは現れてなどいない。

 

「クッ…」

 

式とシロコとアルトリアは膝をつく。

サーヴァントの身、聖杯の加護を受けた身、楽園の妖精であろうと容赦なく苦しめる。

シロコは特に苦しそうに雨の重圧に苦しむ。

ニトクリスは出せそうにない。

式とアルトリアは動けそうだ。

 

「シロコ、乗ってくれ。」

 

シロコは頷き、藤丸の背に乗る。

藤丸はシロコを背負い、先へと進む。

 

雨の街を進んでいくと次なる敵が現れる。

それは軽装の四人の小隊。

先ほどとは別方向での特殊部隊と言えるものだ。

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