終わってる世界ですが生きてみようと思います(現在書き直し中) 作:一般司書補
(エビ漁船に乗せられたので)初投稿です。
「管理人、とある噂が職員たちの間で広まっているのをご存じですか?」
「噂?」
アンジェラの嘘が発覚した翌日、管理人に呼ばれ管理人室に来たのはいいがまさかアンジェラがいるとは。
「・・・。」
流石にアンジェラの目の前でその話をするわけにもいかないのでまた明日かな。
「そしてアルク、これは貴方に関係することです。」
「・・・俺はその噂を直接耳にしたわけじゃないけど、まさか例のねずみ関連か?」
「そうです。誰も侵入できないこの会社の設備室に「ねずみ」が入り込んだそうです。これは少々、深刻な問題です。」
設備室、俺が今まで立ち入ったことのない部屋だな。そもそもメインルームの見回りだけだったし・・・あれっこれ警備員じゃなくてよくないか・・・俺の存在意義とは・・・ウゴゴゴ
「ネズミを殺すのはたやすいですが、そのねずみが荒らした跡はどうしようもないです。我が社が、セキュリティに気にかけている理由の一つです。」
「まあ、壊れたものは二度と戻らないしな。」
「しかし、これを覚えておいてください。」
そういってアンジェラは立ち上がりモニターの前の机にもたれかかった。
「今回は私か彼が直接処理をしておきますが、もしも、管理人。入り込んだねずみを見つけたらすみやかに私か彼に報告してください。」
・・・・・すみませんアンジェラさん、もう知ってます。
「そしてアルクも、仮に見つけたのなら私を呼ぶように。」
「・・・イエスマム。」
結局あの後通常業務に戻るように言われてしまったので管理人室を出るほかなかった。・・・設備室だったか、ねずみが入り込んだのは。
「と言われてもな・・・理由もなく設備室に行くのも不自然だし・・・。」
設備室に入り込んだねずみ・・・おそらくは前々から通信しているBなんだろうが、会いに行くのはまずいか・・・?
「いや待て、何もまずくないな。俺は警備員だしねずみを捕らえるために動くのはごく自然のことであって何も問題ない。アンジェラにばれてもねずみを捕らえるために動いたっていえば大丈夫だろう。」
コントロールチーム、情報チーム、教育チーム、安全チームの見回りを終え余裕ができたところで設備室に移動。
「つっても入ったことないし・・・魔法を使えば見つけられるか?」
ドアを開け設備室内へ・・・うわくらっ。
「さて・・・魔法で熱源を見やすくしてと。」
複雑そうな道だが・・・まあ迷子にはならんでしょ・・・。
「そろそろ30分経つが・・・見つからないな。」
そう簡単に見つかるなら今頃見つかってるか。だいぶ奥の方についたがそれでも見つからない。本当に入り込んだのか?
「・・・ん、光か・・・?」
「誰ですか?」
白い髪のメガネをかけた少々老けた男だ。
「あんたがBか?」
「・・・まさかアルクですか?」
こちらのことを把握している、間違いないこいつが件のBだな。
「そうだ、ここで警備員として雇われている。といっても、あんたにはすでにバレてたがな。」
「・・・あなたの方からくるとは思ってもいませんでした。ある意味では好都合でしょうか。」
「好都合?」
「ここまで来た褒美とでも言いましょうか、あなたには管理人よりも先に真実を話してしまいましょう。」
「少し前に1つ教えてもらったあれか。」
「そうです。それでは2つ目の真実、私は管理人と呼ばれる多くの人たちと会ってきました。そして、この会社がその管理人をどのように利用してきたかも。」
「この会社にそんなに多く管理人が来ていたのか。」
「・・・・・いえ、あなたには話しておきますが、管理人というのは最初から一人なのです。ですが、それは多くいました。」
「・・・クローン?」
一人だけど多くいる?なんじゃそりゃ。
「今の管理人はXと呼ばれていますね。ありえない話だとは思われますが、かのXなる者こそこの会社の代表Aと呼ばれる者なのです。」
「・・・は?じゃあなんだ?代表者A=管理人Xだと?けどAは今遠くにいるってアンジェラが。」
「・・・アンジェラを信じてはいけません。彼女は真実を語りません。」
「そういえばあいつ噓つきのピノキオだったわ、なんなら鼻伸ばしたって管理人から言われてたんだった。」
「そうですか、あのコードは確かに役に立ちましたか。」
「管理人から聞いたときはびっくりしたよ。まさかAIの彼女が嘘をつくとは。」
「それほどまでに今のAIは進化しているのです。本題に戻りましょう。」
「XとAがイコールって話だったな。」
「Aはある目標のため記憶を消し何回もの業務を繰り返しています。そのためにAIたるアンジェラやその他のセフィラがいるのです。」
「まて、じゃあ俺が見て来た人の姿をしたセフィラ達もアンジェラと同じような人の姿をしたAIだというのか?」
「・・・認知フィルターの影響を受けているのですね。こちらへ、あなたの脳にかけられた認知フィルターを解きます。あなたのそれは過去にかけられたものでしょう。」
そう言われて俺は頭何かを張り付けられた。
「目をつぶって、深呼吸していてください。」
瞬間脳に刺激が・・・特に何かあるわけではなかった。
「終わりました。改めてセフィラ達の姿をこのモニターでご覧ください。」
そこには鉄の箱の黒く細い腕と足を生やした機械が業務を行っている様子だった。前面だと思われるそこには目と思われるもの、俺が過去にあげたものを思わせるカチューシャをおもわせる赤いライン、そして目の上に書かれている文字には
「・・・あれが・・・あの鉄の箱がマルクトだというのか?」
「にわかに信じられないでしょうが、アンジェラを除いたすべてのセフィラがあのような姿となっております。」
「それも認知フィルターってやつの影響か・・・」
「そうです。貴方の脳にかけられていた認知フィルターがあなたにセフィラを人としての姿を見せていたのです。」
マルクトも、イェソドも、ホドも、ネツァクも、これから会うだろうセフィラ全員がこのような姿だと・・・。
「マスクを持っていますね?あなたのそれに認知フィルターのONとOFFを切り替えられるようにしておきます。」
「・・・頼む。そうじゃなきゃ、俺は彼ら彼女らをまともに見られないと思う。」
「・・・あまりにも衝撃的過ぎましたか?顔色が優れないようですが。」
「管理人が実は会社の代表でセフィラが実は全員鉄箱だったって聞いたら誰だってそうなると思うんだが・・・。」
「まだまだ語るべき真実はありますが、お聞きになりますか?」
正直いっぱいいっぱいではあるが・・・
「・・・・・ふぅ、続けてくれ。」
「わかりました。それでは続きを・・・と言いたいところですが、先ほど貴方にかけられていた認知フィルターを解く際に脳の状態を確認しました。あなたは約十年前の記憶がありませんね?」
「・・・そうだ、ある時を境に記憶がない、違和感を感じて生きている。」
「やはりそうですか・・・正確に言いましょう、貴方の記憶にはロックがかけられています。」
「俺の記憶に・・・ロックが?」
「そのためあなたは過去を思い出せずにいる。しかし完璧にはかかっておらず、セフィラたる彼ら彼女らと直接相対したときに記憶が微小ほど戻っているのを確認しています。」
やはりあれは過去に記憶だったか・・・。
「・・・ロックを外して記憶をもとに戻すことができます。しかし、貴方には急激に真実が流れ込むことになりますが、果たしてあなたに耐えられるでしょうか。」
「・・・・・やってくれ、頼む。」
「わかりました。耐えられないようなら再びロックをかけます。」
・・・・・!?これは、エリヤにガブリエルなどの元研究職員に・・・A、アインさんに・・・カルメンさん・・・彼ら彼女らの・・・死に際。そして目の前の
「大丈夫ですか?」
「・・・・・はい。それにしても、少し老けましたか?」
「顔にしわができてしまいました、久しぶりですねアルク君、君はあまり変わらないようだ。」
「だいたい思い出しました、苦労掛けましたね。」
「無事でよかったです。貴方がここに来たと聞いたときは肝を冷やしたものです。」
「結局アインさんは俺が記憶をなくす前何をしようとしたんですか?」
「彼は・・・君の脳を抽出してAIに変えようとしていました。また君が持っている不思議な力をアンジェラにも継承しようとしました。」
「・・・危うくエリヤ達と同じく鉄の箱になるかアンジェラのようになるところだったんですか。」
「その前に記憶にロックをかけて思い出さないようにしてから距離をとらせたのですが・・・こうして戻ってきてしまったのですね。」
「いや、自主的に戻ってきたわけではないので・・・。」
「・・・まさかアンジェラ、彼女は君を覚えていた・・・わざわざ呼ぶのは・・・何か利用できると判断したのでしょうか。」
「さっぱりだ。ただ旧友に会えると紙には書かれていたけど。」
「もはや彼女はただのAIではありません。彼女には何の意図が・・・。」
「それで?真実っていうのはこれぐらいですか?」
「・・・これは話すかどうか悩みましたが、アインさんはあなたの知識をアンジェラに抽出しようとしていたとは話しましたね?」
「危うくアンジェラが魔法ぶっぱする魔法少女になるところでしたね。」
「彼女はCを模して造られています。」
「・・・いろいろ無理があるところがあると思うんですけどね。」
「・・・・・その話はよしましょう。それで彼女を模したと言いましたが、実はもう一人模した人物がいます。」
「・・・それは?」
「ところでなぜ彼女は白い髪だと思いますか?」
「俺かよ、確かに白い髪だけど。」
まさかアンジェラが俺とカルメンさんを模しているとは。
「見た感じ、アルク君が8割、Cが2割というべきでしょうか。」
「ほぼ俺かよ。」
「実質あなたの娘ですね。」
「やめろこの年で娘と認知したくないしそもそも俺が産ませた子じゃない。」
「そこだけ聞くとクズ親のそれですね。」
「違うんだって、そもそも俺そういう事だってしたことないし・・・ない・・・し・・・。」
この世界で約20年・・・俺はまだ・・・卒業できてない。
「・・・悪ふざけが過ぎましたね。しかしそういうのもあってもしかしたらアンジェラは貴方を父と慕う時が来るやもしれませんね、アンジェラの教養を高めていたのは過去の君ですし。」
「絶対ないな、というか来るな。」
そんな時が来ないよう祈っておこうか。
「・・・それともう一つだけ、あなたの中に宿る存在について。」
「・・・まさかヨグの事か?」
「ええ、私はかの存在に力を分けてもらいました。貴方を守ろうとしたことに対しての対価として。時が来たらこれを君に渡します。」
「そんなことできるの?」
「ええ、ですが先ほども申した通り時が来た時にです。かの存在にも確認してあります。」
ヨグ、ベンジャミンさんに力を分け与えてたのか。まあ俺を守ろうとしてくれてたしヨグの判断ならいいか。
「私から話せるのは以上です、何か質問は?」
「ベンジャミンさん・・・Bはこれからどうするんです?」
「・・・私はこの無限に続くような業務に終止符を打ちたいのです。どの文章にも最後にはピリオドが付くように、どの物事にも終わりを付けなければなりません。・・・それが彼を開放することになるのであれば、私は喜んで好みを捧げましょう。」
「・・・わかった、俺の方でも協力できそうなことがあったら教えてくれ。」
「君の力があれば百人力です、ですが今は急を要する用件はありません。またその時に君の力を借りるとしましょう。」
「わかった。」
「・・・そろそろ戻るべきでしょう、あまり長くいてはかえって怪しまれてしまいます。」
「そうする。じゃあB、また会いましょう。」
「ええ、また。」
B・・・ベンジャミンさんとの再会した甲斐もあっていろいろ記憶が戻ったし、この会社の裏側を知ることができた。
「と言っても今すぐ何かできるわけじゃないし・・・流れに身を任せるしかないか。」
「こんなところで何をしているのかしらアルク?」
アンジェラ・・・現状一番警戒しなければならない人物、目的がわからないというのが怖い。
「見回りをしていただけだけど?」
「そう?ただ私は貴方に設備室に入るよう命じていないのだけれど。」
まあ、そうなるよな。
「例のねずみを捕らえようと動いただけだ、まあ・・・設備室の中が複雑だったこともあって成果はゼロだったけど。」
「そう、自主的に動いてくれるのは良いことよ、だけどできれば私に一言二言あればよかったのだけれど。」
「悪かったよ、ちょっと功を焦りすぎた。次からは気を付けるよ・・・業務終了してそうだし俺はそろそろ自室に戻ることにするよ。」
そう言って俺はアンジェラの横を通り過ぎた。
「・・・・・。」ジィー
翌日、俺はまたしても管理人室にいた。
「・・・。」
昨日と比べて違う点はアンジェラがいるかいないかだろう、今日はいない。ならば管理人に真実を聞いてもらう絶好の機会だという事。
『一つだけ通信機をくすねておきました。君には私の代わりに目となっていただきたいのです。アンジェラが来ないことを確認したら教えてください。』
アンジェラは今日は来ない、管理人室には俺と管理人しかいない、絶好のチャンスだな。通信機で今が大丈夫だという事を知らせる。
同時にモニターにこの前と同じマークが現れた。
「二つ目の真実を話す時ですね。あなたはこの会社についてどれほど知っていますか?」
そこからBが話した内容は昨日俺が聞いた内容の一つ、管理人が今まで複数人いたという事だった。・・・まあ、すべて管理人Xなんだろうけど。
「しかし、ある瞬間から歯車は狂い始め、取り返しがつかなくなったのです。この会社があなたに与えるものは決してプレゼントなどではないし、あなたもまた優秀だから選ばれたのではないのです。」
・・・お話は終わったか。さて、仕事の時間だ。
次の日・・・いや昨日は特に何も起こらなかった。強いて言うならユーリにぶつかってウェルチアース*1をぶっかけられたことだろうか。・・・しばらく甘い香りが俺から漂っていたことだろうよクソッたれ。
「っと、認知フィルターをつけなきゃ・・・。」
今は備品を安全チームに運んでいる最中だ・・・警備員ってこんな雑用までやらされるんか?
「どうも~、備品をお届けに参りましたよ~。」
「・・・。」
「え嘘無視?おーいネツァクさん?備品は何処に・・・酔いつぶれてねこいつ。」
嗅いだことのない独特な酒の香り、こいつ業務中に何飲みやがったんだ?
「・・・お、備品が届きましたか。そこに置いておいてください。」
「業務中に酔っ払うとは・・・贅沢なご身分だね、うらやましい。」
「あなたも飲みますか?いつ死んでもおかしくないからこそ、死ぬ前に思いっきり飲んだらどうですか?」
「そんな得体の知れないもの遠慮しとく。酒だったら飲んでたかも知れないけどね、はぁ・・・ビールが恋しい。」
「ビールですか、それもいいですね。」
と言ってネツァクはまた横になった。
「ネツァクもビールが好きなの?」
「ビールというよりもお酒が好きです。ただここではこれの方が手に入りやすいので、いっその事ビール自販機でも設置してくれませんかね。」
「えなにそれほしい・・・管理人はなんとか言いくるめれそうだけどアンジェラは難しいかもなぁ。どうせくだらないこと言うなとか言いそう。」
「何だったらそのまま終わらせてくれたらいいんですけどね。まあしないでしょうけど。」
「っと、そろそろ戻るね。また酒の話でもしようよ。」
「その時までに僕がいきていたらしましょう。」
ところであの緑色の液体はなんだったんだ?
昨日のその後?んなもんねーよ。管理人の適切な指示のおかげで幻想体の脱走もなかったし・・・今回がたまたま優秀なだけで前回までの管理人はそうでもなくって幻想体脱走祭りだった可能性があるのか・・・そう考えると怖いな。
「アルク、少し来てくれるかしら。」
「了解。」
アンジェラに追従するように命じられるとは・・・どこに行く気だ?っとアンジェラが管理人室を離れるならBに知らせなければ。
「あなたはねずみが何者かわかるかしら。」
「・・・さあな。」
「私はこの会社の関係者だと思っているわ。」
「そうなのか。」
まずいな、Bのことバレかけてるんじゃ・・・まさかもうすでに?
「着いたわ。」
「設備室・・・なぜ俺をここに?」
「あら、あなたは警備員として雇われたのでしょう?であればねずみを駆除するのもあなたの仕事、場所もわかっていることだしこれ以上荒らされないよう始末をするべきでは?」
・・・詰んでるなこれ。断れば俺があの鉄箱に入れられる、断らなければベンジャミンさんが鉄箱に入れられる。
「さあ、来てくれるわよね?」
・・・俺だけが考えていても答えは出ない・・・か。危険にさらすことになってすまないB。
「・・・それでも私は、こうしてまでも間違いを正したいのです。最後の真実は・・・・・」
ブツッ
「『あなたはこれから、記憶をなくしたまま無限と繰り返すことになります。取り返しがつかなくなる前に、一緒にここから逃げましょう。』・・・・・と言いたかったみたいですね。残念ですね、こんな形で私と再開するなんて。」
通信を突如切られ驚いているB。当然だ、今ここに一番来てほしくないタイミングで一番来てほしくない奴が目の前にいるのだから。
「あなたが隠れている場所を見つけるのは、そんなに難しいことではなかったです。ただ、貴方が敬愛してやまない管理人との最後の挨拶くらいはさせてあげるのが、せめてものたむけかと思いましてね。」
「アンジェラ・・・。」
・・・ここから俺はどうするべきなんだ。アンジェラを害することもBを害することもしたくはない。
「そこにいるのでしょうアルク、わかっています、こうするほか無かったという事は。」
「B・・・すまない。」
「やはりあなたも彼に吹き込まれていましたか・・・いえ、もとに戻ったというべきでしょうか?」
「アンジェラ、彼を見逃すことはできないのか。」
「私は悪意を持って彼に害を加えるわけではないの。彼の行いは台本に逆らい舞台を荒らす行為よ。それは決して容認できない絶対命令なの。」
「この会社の為すことを邪魔するなとでも?」
「それがたとえアルク、あなたであっても私は容赦は出来ないわ。私の大半があなたを模していたとしてもね、ある意味ではあなたは私の父になるのかしら?」
「やめろ、その話は聞きたくない。」
「・・・お父様。」
「やめろぉ!!!話がそれてるから戻せ!!!」
「・・・それもそうね、先ほど言った通り私はこの会社にとって害を為すつもりなら私はそれをだれであろうと排除するわ。」
「・・・・・そこまでしながら、君は平気なのか?私は、君を作った人間の一人ではあるが、それ以上に私は君のことをよく知っている。君は他の機械とは違うというのも知っている。」
「私も初めて会った時からわかりました。あなたは、こんなみすぼらしく隠れて生きるには、あまりにも惜しい人材であると。そして、この会話もすべて記録中です。私はそんな些細な質問に答える義務はありません。・・・さあ、恐れる必要など無いのですよ、ベンジャミン。」
もはや俺には止められない、けどこのままベンジャミンさんを見殺しにするのも・・・。
「会いたかった人たちは、ずっとここで、あなたを待っていました、これから永遠に一緒にいられますよ。なぜなら、あなたがこの舞台をフィナーレへと導く役者なのですからね。」
「・・・ベンジャミンをどうするつもりだ?」
「鉄の箱に詰めてセフィラとして働いてもらうわ。」
「・・・私も腹をくくりましょう、ですからアルク、あなたは何もしなくても良いですよ。」
・・・そういわれちゃあ、俺は何もするべきじゃないか。
「・・・・・終わったのか?」
「ええ、彼は今後はセフィラとして役にたってもらうわ。」
まあ、完全に死んだわけではない・・・のか。
「よかったのかしら?」
「・・・?」
「あなたの力ならベンジャミンを生かしておくことだってできたでしょう?」
「それしたらお前を殺すことになるだろう?娘同然のお前を殺せるかっての。・・・ベンジャミンさんは・・・なんだかんだAとずっとにいられるって喜ぶんじゃないか?」
「・・・・・そう、私を娘と捉えるのね。」
「あんまり認めたくないけどな。それでも俺を模して造られて、お前に教育を施したのならそう認めざる終えんだろうて。」
「そう。それはそれとして、あなたに一つ言う事があるわ。」
「・・・それは?」
「本来、生身のあなたに与えるべきではないけれど、あなたにセフィラとしての権限を与えるわ。」
「そりゃまたなんで。」
「あなたは意図してなかったのかもしれないけれど、あなたが最初にベンジャミンを見つけたのも事実。であれば報酬を与えるのが当たり前でしょう?」
「俺がセフィラねぇ・・・鉄の箱に入れられたりするのか?」
「あれに入れたり名前を変えろとは言わないわ。ただセフィラとして権限を与えるだけよ。」
「まあなんだっていいさ、好きにしてくれ。」
「そう。それじゃあこれからもこの会社の役に立って頂戴、知識担当セフィラアルク」
リスクレベル:ZAYIN
名称:蓋の空いたウェルチアース
作業すると作業に応じた飲み物をもらえ飲むと職員の体力・MPが回復する。作業結果が悪いと・・・
アルク
まさかのセフィラになりました。と言ってもマルクト達みたいに名前を変えたり鉄の箱に入れたりされるわけではありません。・・・もしかしたらその世界線もあり得るのかもしれませんね。該当するセフィラはダアト、知識を担当する隠されたセフィラ。ロボトミーでは幻想体の弱点だったり攻撃属性、果てには幻想体が好む作業をまとめるセフィラとして働きます。該当部門は存在しないので職員を配置する必要はない。・・・情報チームと被ると思うんですけど、あっちは施設内の情報でこっちは幻想体の情報という事で。
ベンジャミン
君を生かすことはできなかったよ。
アンジェラ
アルクとカルメンを足して2で割ったことに、と言ってもゲームの見た目と変わらないのでご安心を。