(訳:ホタル実装ありがとうごあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)
感謝の更新。
ほのぼの回です。
「銀狼! デンジさん! こっちこっち!」
ホタルが目を輝かせて2人を手招く。2人はどちらからともなく目を合わせる。銀狼がニヤっとしたので、デンジは嫌な予感を覚える。
「ほら、行ってあげなよ。"お兄ちゃん“」
案の定だ。銀狼は顔を背けて肩を震わせている。
デンジに服のセンスはない。
というか、着られたらそれでいいと思っている。今も、制服を何枚かのローテーションで気回している。
反物質レギオン程度の攻撃なら傷もつかない優れものだ。
代わりに俺の体に傷がつく。
そんな彼が連れてこられたのは、デパートみたいな大型の商業施設。
銀狼とホタルに、買い物に連れてこられたのだった。
彼もそうまんざらでも無かった。
無かったのだが、それより銀狼に教えてもらったゲームにどハマりしていた。
森の方で家を建ててさあ金を返す、というタイミングで連れてこられたのだ。嫌でも昔のことを思い出してゲンナリする。減らない借金……考えることはやめよう。
それに、だ。
これはつまり、着替えが見れるってことだ。
それはつまり、生着替えが見れると言うことではないか!!
今気付くのはデンジらしいし、そっちに気を取られて今彼は客観視すればハーレムデートである事実に気付かないのもデンジだからこそ、という醍醐味があった。
欲を言えば一番見たいのはカフカさんだが、それはそれ。銀狼やホタルの下着姿を見たくないこととは違う。断じて違う。
デンジが急にやる気を取り戻す。
ムフー、と鼻息を荒くするが、ハッと我に帰る。
落ち着け、俺。バレちまったら見れねえだろ? ここは冷静に、バレないように……。
「行くぜ二人とも! 行き先はどこだぁ!?」
デンジはチョロかった。
所変わってお目当ての店で。
目前にあるベンチに座るデンジ。
魂が抜けていた。
今なら虚無の使令にもなれそうだった。
サムから焦土作戦実行された時よりダメージがデカいようで、燃え尽きていた。真っ白に。
彼の目の前には、ある看板が無慈悲に事情を明かしていた。
「男性お断り! 女性限定です」
この多様性の時代にとか思ってない。
制限をかける事で、下着泥や同意なしの性暴力行為を大幅に減らせる。
看板にはその効果が如実に出ていることを示すグラフが出ている。
元々女性用だから客は減らず、経営は安定していることもグラフで掲載されている。そんなところまで開示しなくていいから。
それでも、期待を裏切られる衝撃は大きい。
見たかった。
かなしい。
スライムの如く溶けるデンジを見て、なんと声を掛ければいいか顔を合わせる星核ハンターガールズだった。
銀狼が小さなブロックを弾く。
ブロックはススス……と動いていくと、デンジのほほ(?)に当たる。
気付けにはなったのか体は人間に戻るが、未だに目は「 」*1を見つめている。
「中学生のガキに思えるね。欲の持て余し方が」
「あはは……」
容姿で言えば確実に銀狼の方が……だが、ホタルは指摘しなかった。
埒が開かないので、銀狼は無理矢理起こすことにした。
データウィンドウを開くと、先ほどのブロックになんらかのプログラムを追加する。そして何やら座標を弄っているようだ。
ホタルが隣で見ていると、Enterキーを押したのだろう明らかなモーションが挟まる。
すると、口の中にブロックがワープしたらしい。
と言っても、勿論戦闘で使う1m×1mぐらいのブロックではない。金平糖より少し大きいくらいのやつだ。先ほどの頬に当たった奴も同様である。
異物感に口をもごもごさせていたデンジだったが、口の中でその異物感のもとが炸裂したことで一気に飛び起きる。
「ギャア!!?」
驚いて周りを見ようとすると、付き添いさせてきた2人が目に入った。
今口で爆発したの何?
「戻ったかァ〜〜……」
デンジは固まる。そこにはそれまでとは違う装いの2人がいた。
脳がバグる。
銀狼は普通に似合っているが、ホタルは……難しい。興奮しないのが。
100人が見て100人が動揺したと判断する態度のデンジ。
どこからどう見てもキョドっている。
銀狼にジト目で見られている気がするが、気のせいだろう。赤い顔でホタルから目を逸らし、どうだったか聞いてみる。
「楽しかっ……楽しめました?」
"それ"に気付く様子もなく、ホタルは屈託のない笑みを見せる。眩しい。またはマブい。
「うん! 銀狼に選んでもらったんだよ」
新しい服にウキウキで、デンジの違和感には気付かないようだ。それでも、勘の鋭いホタルには時間の問題ではあるが。
銀狼はというと。
もじもじしているデンジを冷ややかに見つめている。前述の通り。
特に何も思わないが、妙にイラっとする。
強いて言うなら顔がウザいが、そう言ってしまうと誹謗中傷に引っかかるので言わない。ネットリテラシーはゲーマーの基本装備だ。
あとホタルの方しか見ないのも非常に遺憾である。チラッとくらいしろ。
「デンジ、私は?」
「あぁ? んー、似合ってる似合ってる」
軽く流された。なんだこいつ。
「じゃあホタルは? どんな感じ?」
「はァ!? そりゃあキ、キレーだろ」
精一杯の虚勢を貼り、逸らした顔がそろそろ真後ろを向きそうだ。
流石にここまでアシストを貰うと気付いたようで、瞬く間にホタルも真っ赤に茹で上がる。
「そ、そうかな? 銀狼に選んでもらったんだよ」
「に、似合うぜ? 俺ァ学がないから、なんて言えばいいのか分からねェけど……えーっと、えき、えきせんとりっくだあ!」
これまで会った者、というか会った女とは違い、ホタルはこちらにグイグイと押してくるタイプでない。
何をどうすればいいか分からないが、なんとか語彙を捻り出して褒める。
ちなみにエキセントリックを直訳すると「変な」である。言いたいことは伝わるので2人は何も言わないが。
「…………」
「…………」
ついに、デンジもホタルも黙ってしまう。
生温い空気とは裏腹に、銀狼の冷ややかな視線の向く方は2倍になった。
「(え、何? 付き合ってるのこの2人? 免疫無さすぎない?)」
これを観測する者全ての代弁者である。
「と、とにかく出発しようか!」
「それもいいけど、まだやることが二つある」
気まずすぎてホタルが離脱を計った。のでちゃんと許さない。
「まずは、ホタルの呼び方。呼びにくいんなら私みたいにデンジって呼べば?」
先刻の会話で、ホタルがデンジの呼び方に難儀していた。
それを耳聡く聞いていた銀狼は、あえて引き留めてでも提案する。もちろんもう一つを待っているのもあるが。
ホタルもそれについては考えていたようで、どうしたものかと頭を捻り始める。
デンジは特に頭を捻ったりはしない。
なんと呼ばれようが気にしない。あ、流石にゴミとか呼ばれたら一言言いたくなるけど。
「デンジさん……デンジ君……デンジ……」
「あ」
しっくり来る案を探しているのを聞いて、デンジが思い出したように声を上げる。
2人が目を向けると、デンジは気まずそうに提案する。
「すいませんなんスけど、デンジくんはやめてほしいかもなー……って」
何か事情があるのだろうか? ホタルは考えるが、とりあえず支障は無い。了承する。
「あたしは全然大丈夫だよ!」
「ふーん、ちなみになんで?」
銀狼が尋ねる。
「ちょっとそれは、特別な人用の呼び方なんで……」
そういうと銀狼が露骨に目を輝かせる。思春期女子の1番の話のネタだ、食いつきが違う。
「特別な人! ふ──ん、そんな人がいるんだ……」
「銀狼! 今はそっちじゃないでしょ! うーん、じゃああたしもデンジって呼んでいい?」
デンジはにっこりしてうんうんと頷いている。
どうやら大丈夫らしい。
叱られたことにぶー垂れていると、銀狼の目にあるものが映る。ここでやるべき事:2の到着だ。
銀狼がデンジに近づくと、背中を叩く。
「おわぁ!?」
「デンジに問題です。ここにあなたを連れてきたのは何故でしょーか?」
まずよろけたのを抗議したいが、問題ですと言われれば答えなければならない。
「うーん……ファッションチェック?」
「はっ(笑)」
は??? 答えたんだが?????
宇宙猫になっていると、後ろを指差される。なんなんだ、と思いながら振り返ると……
段ボールに詰まった大量の服が、ドン!!! と鎮座していた。
視線の色をゾンビに変えながら銀狼を見るデンジ。
銀狼は舌を出しながらまるで悪びれる様子もなく言う。
「買いすぎちゃった。運んでね⭐︎」
手が出る。出かけた。
その後は特に言うこともなく、ただクソ重い衣服類をアジトまで運んだ。
そのせいで、ギックリ逝ったのと筋肉痛が併発しただけだった。
ちくしょうが。
二度と
行か
ねえ……。
崩壊:スターレイルは神ゲーです。
あと今のところホタルとデンジが付き合うことは一切ないです。CV.楠木ともりのヒロインが2人も、は豪華すぎるぜ。羨ましいだろうが。
それはそれとして、ここの2人は距離感はこんな感じです。家族みたいなものですが家族そのものではございませんでね。
はしゃぐ姿を見て赤面するデンジ。はしゃいでいたことを自覚して赤面するホタル。
付き合うことはないです。はい。
星核ハンターサイドのストーリーはこれを期に更新インターバルを設けるよ。了承してね。感想とか評価とかお気に入りとか今のうちにしててくれると古参ヅラできるよ。あと執筆速度が増加するよ。