今回、私達は鳥取県に来ていた。
お父さんに依頼が舞い込み、依頼主は武田信一さん。依頼された内容は『自分の家で自殺した友人の死を解き明かして欲しい』との事。
遠くへの出張になる事と休みが重なった事で私とお姉ちゃんとコナンも一緒に来ていた。
道中は問題なく移動して、駅に武田信一さんの弟の勇三さんが迎えに来てくれた。
原作だと軽トラの迎えだったから人数ギリギリだったけど私が居るのが不安だったけど勇三さんが乗ってきたのはダブルキャブのトラックだった。少しグレードアップしていて助かります。
そんなこんなで山中にある武田家に向かっている訳だけど……
今回の事件って……冤罪、殺人、麻薬、不倫とフルコンプなんだよね。被害者も大概悪人だし。
しかも今回の事件の原因と言うか大元の美沙さんは誤解とすれ違いによる自殺。その原因も子供の勘違いによる伝え方と『shine』を『死ね』と勘違いして自殺とか救いがない。
そもそも事件の大元の元凶とも言えるエピソードが信一さんの奥さんが子供を欲しがる夫に応えていたが、その夫である信一さんの体質に問題があって子供を産めないと知ってしまう。どうしても子供が欲しかった奥さんは信一さんの弟である龍二さんに協力(勿論、浮気)させて美沙さんを出産した。
夫の弟と子作りとは凄い発想である。
しかも今回の事件の発端は前述の通り20年以上前の話で既に事件の芽は植えられ芽吹いていた状態だったのだ。
なぜ今回の事件を私が割とハッキリと覚えているのかと言えば、コナンワールドの中でも救いがない話として有名であり、陰湿かつトラウマ話で救いのないエピソードとして記憶に残っていたからである。
差し当たってはこれ以上の被害者が出ない様にしたいけど……
なんて思っていたらガゴッ!と車の屋根に衝撃音。その直後に車の前にヘルメットが転がった。運転していた勇三さんも、かなり驚いていた。衝撃音の原因はバイクのヘルメットが投げられ当たった事が原因である事は明白だった。
お父さんが「バックして下さい」と怒りを抑え……あ、抑えきれてないや。こめかみに青筋走ってる。
勇三さんがバックでヘルメットを投げつけた犯人の所までバックした所でお父さんは窓を開け、犯人の胸ぐらを掴んだ。
「テメェ、なにしやが……って、貴様と言うお前はっ!?」
「すまんすまん、ホンマに当たるとは……あ、毛利のおっさんやん」
「あら、服部君じゃない」
「蘭ちゃん、千紗ちゃん、久しぶりやなぁ」
「運転中の車に物を投げつけるのは器物損壊ですよ、平次さん」
「なんかヤな予感してたんだよなぁ……」
お父さんと平次さんは顔を見合わせ驚愕し、お姉ちゃんと和葉さんは再会を喜び、私とコナンは呆れるしかなかった。
平次さん、さっきヘルメットを投げて車が傷付けば器物損壊だし、事故になれば事故誘発で罪に問われますよ。
平次さんと和葉さんが勇三さんに平謝りをしてからガス欠となった平次さんのバイクをトラックの荷台に積んで、平次さん、和葉さん。そして道中で平次さん達と偶々あったロバートさんを乗せて武田家に行く事に。
当然ながら車の乗員数はオーバーしてしまうので運転手の勇三さん。私、お姉ちゃん、和葉さんが後部座席に乗り、お父さん、コナン、平次さん、ロバートさんが荷台に乗って行く事に。いや、でもこれってマズイのでは?
「ここから先の山は武田家の土地だから私有地だかんな?」
勇三さんが念を押す様に言ってきた。うん、その一言を聞けただけでも充分です。
※警察の許可なく公道で人が荷台に乗るのは道交法違反です。
そんな訳で再び車は走り出し、後部座席ではお姉ちゃんと和葉さんは盛り上がって話をしており、お父さん達は荷台で平次さんが何故ここに居るのかを聞いていた。
平次さんは差出人不明の依頼人が依頼料同封した封筒に捜査をして欲しいと手紙を送ってきた為、依頼料を返す為に直接来たとの事。
その差出人そこにいますよ、と言ってしまいたい。
武田家のお屋敷に到着はもうすぐみたいだけど……なんとか、これ以上の被害者が出ない様にしないと。誰も報われない話だけど何もしない訳にはいかないよね。