オリジナルエピソードは考えてます。ただしデリケートな内容になりそうなので話を練り込んで納得してからと思ってます。
武田家に到着する前に勇三さんから「絡繰峠の蜘蛛屋敷」の話を聞きつつロバートさんが以前、武田家に世話になっていた事を聞かされた。美沙さんの事も。
うん、この後の事を考えると居た堪れない。
そんな訳で武田家に到着。到着と同時に美沙さんと母親の自殺を聞かされる事に。更にお父さんに依頼された事件の件は当主の信一さんの仕事の相棒たる根岸さんの自殺であった。
どんだけ自殺者が出てる呪われた家なんだとツッコミたいが、原因の凡そは当主の信一さんだったりする。
しかも信一さんは自殺されたとされる根岸さんの死を悲しむ訳でもなく、根岸さんの死は殺害だと考えており、しかも身内が犯人と確信していたり、犯人が分かった場合は警察に引き渡さずに自身が「うまい事、処理をする」と裏稼業の方々が口にする様な事を言っていた。
この先のネタバレをしてしまえば奥さんや娘の美沙さんの自殺の原因だったり、麻薬を売買していたりと裁かれる人間であるのは間違いない。
そしてこの話のキーパーソンでもある双子の紗栄ちゃんと絵未ちゃん。ある意味、この双子の行動が……と思うが子供のやる事が最悪の結果を引き出すきっかけだったと言うのが笑えない。まあ、誤解と解釈違いの二つが絡んだ結果ではあるのだが。
今もロバートさんに「人殺し」と冷たい視線を向けてるし。
「コラ、アナタ達!なんて事を言うの!」
「「きゃー!」」
母である陽子さんに怒られて逃げ去る紗栄ちゃんと絵未ちゃん。
「陽子さん、ロバートさん。私が話を聞いてきます」
「子供の悪戯ですから……」
私が紗栄ちゃんと絵未ちゃんの後を追いながら告げると陽子さんは『子供の悪戯』と言うが、その子供が今回の事件の緩和に必要なんです。
私が紗栄ちゃんと絵未ちゃんに追い付いて話を聞く事に。
「こんにちは。紗栄ちゃん、絵未ちゃん。私は此処に来たばかりで事情がわからないので教えてくれませんか?何故、ロバートさんを人殺しと言ったんですか?」
「だってロバートが言ったんだよ」
「美沙お姉ちゃんに死んじゃえって」
うーん、やっぱり。原作であったとおり、双子は英語とローマ字会話の差がわからない。自殺した美沙さんも情緒不安定の時に『shine』の単語を『死ね』と読んでしまった事にショックを受けて自殺……とされている。更に何故双子がこの誤解をしたかと言えば根岸さんの名刺を見た際に『negishi』の文字を見た事に起因する。
しかし、この事は当然ながら誤解であり、ロバートは『shine』つまりは『光の様な人』と言う意味で伝えたつもりが誤解と解釈違いの伝わり方をした為に最悪の結果を引き起こした……とされている。
この『shine』は事件の動機そのものとは関係がない……でも解いてくべき誤解だとは思う。
「ロバートにお姉ちゃんの事をどう思ってるか聞いた時に紙に書いたんだよ」
「『shine』って死ねって。死んじゃえって」
「いいですか、shineとは……」
私は『shine』の意味と読み方を紗栄ちゃんと絵未ちゃんに教える。二人は最初こそわからない、という顔をしていたが丁寧に説明すると紗栄ちゃんと絵未ちゃんはショボンと顔を俯かせてしまう。
「間違えて覚えてしまったんだから仕方ないですよ。ロバートさんにはごめんなさいしましょう?」
「うん……」
「ロバートに謝らなきゃ」
私は紗栄ちゃんと絵未ちゃんに謝罪を促すと二人は素直に頷いてくれた。
差し当たり、紗栄ちゃんと絵未ちゃんはロバートに謝らせて誤解を解き、ロバートさんの抱いている『信一さんが美沙さんを責め立てて自殺に追い込んだ』と言う部分も解さなければ。
信一さんも殺された根岸さんも裁かれる人間であるのは間違いない。だからと言って殺人を肯定する気もない。
まあ、尤も……
「様々な人に悪影響を及ぼして悪事をしている人を見逃す気もありませんが……」
私はロバートさんに謝ろうと母屋に急いでる紗栄ちゃんと絵未ちゃんの背中を見ながら呟いた。
この事件の全ての元凶たる信一さんの罪をどう数えてあげましょうか……