毛利家の次女   作:残月

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命がけの復活③

 

 

 

 

◆◇side毛利蘭◆◇

 

 

文化祭の翌日。私と千紗とコナン君は新一の家に迎えに来ていた。千紗やコナン君は絶対に居るから大丈夫と言ってくれたけど心配だった。

昨日までの新一は私の勘違いか夢だったんじゃないかって思えてしまう。

私はそんな心配を胸に千紗とコナン君を連れて新一の家に行ってインターホンを鳴らした。

反応が無かったから思わず連続で鳴らしてしまう。

 

 

「お姉ちゃん、新兄はもう返事してるよ?それに連続で鳴らすならいっその事……」

 

 

そう言って千紗は私の代わりにインターホンを規則性のある鳴らし方でインターホンを押し続ける。

 

 

「だーうっせーな!一回鳴らせばわかるっての!千紗もインターホンで世にも奇◯な物語のテーマを奏でるな!」

「お、おはよ……新一」

「おはよう新兄」

「無駄に器用……」

 

 

インターホンを鳴らされ続けたからか新一がパンを咥えながら怒鳴ってきた。私がインターホンを鳴らし続けた事と千紗の鳴らし方に流石に怒ったみたい。

私と千紗が新一に朝の挨拶をしたけどコナン君は何処か呆れた様子だった。

 

 

「ねぇ、ちゃんとわかってる?今日の学校の予定……」

「んなもん去年と同じで文化祭の片付けだろ?まだ少し寝たりねーんだよ。支度すっから、もう少し待ってろ」

 

 

私の問い掛けに新一は呆れた様に答えた後、大きな欠伸をしながら家の中に戻って行った。

私がそっと玄関の扉を開けると新一は頭を掻きながら洗面所の方へダルそうに歩いていた。

 

本当に新一なんだ……本当に帰ってきたんだ夢じゃないんだ。

 

 

「新一が帰って来て良かったね。千紗、コナンく……あれ?」

「コナンなら新兄が家の中に入ったのに合わせて一緒に入って行ったよ。コナンも新兄と話したい事があったんじゃない?親戚だけど会うのは久しぶりだし昨日の事件の事を根掘り葉掘り聞きたいのかもよ」

 

 

コナン君が居ない事に驚いた私だけど千紗はコナン君の動きを見逃さなかったみたい。全然気付かなかったけど新一が帰って来た事に私が浮かれ過ぎてるのかな……

千紗と一緒に新一とコナン君を待っていると二人は揃って出て来た。

こうして見ると二人が従兄弟って妙にしっくりきちゃうわね。

 

そんな事を思いながら私は新一や千紗、コナン君と登校していた。千紗は中学校だし、コナン君も小学校で別々だけど途中までは一緒に行ける。なんか不思議な感覚。少し前まで私と新一と千紗で当たり前にしていた事なのにもうズッと前みたいに感じた。

 

昨日の文化祭で新一は帰ってきた。新一は園子や千紗に頼み込んで文化祭に出る為にサプライズをしていたみたいで昨日倒れたのも抱えていた事件にある程度の目処を立たせる為に無茶をして解決し、スケジュールを切り上げてから帰って来たと言っていた。

保健室で目を覚ました新一は疲れからか倒れてしまった事に驚いていた。

まだその事件の事を話す訳にはいかないと言ってたけど千紗は少しだけその事を知っていたらしく手助けをしていたみたい。その話を聞いた白馬君が少し悔しそうにしてたっけ。

『まるでホームズとワトソンみたいですね……工藤君と千紗さんは……』なんて言ってた。白馬君、本当に千紗の事を好きになってるのね……私も同じ様に新一に伝えられたら……

 

そう言えば新一は白馬君に何を言ったんだろう?悔しそうな顔をしていた白馬君の肩を組んで白馬君にだけ聞こえる様に何かを伝えていた。

すると白馬君は驚いた様なキョトンとした顔をしていた。そしてそのまま何かを話し合った後、離れた後に白馬君は苦笑いになっていた。

 

 

『工藤君は千紗さんを信用しているんですね』

『バーロー、信頼してんだよ』

 

 

白馬君の一言に新一はドヤ顔と言うか……少し優位に立っている時の顔をしていた。白馬君はそんな新一の顔を見て悔しそうにしていたけど笑っていた。その光景に二人は昔からの友人みたいに見えた。

 

 

「あ、コナンくーん!」

「コナン君、風邪はもう治ったんですか?」

「よう、コナン!」

 

 

すると歩美ちゃん達がコナン君と合流し始めた。もう小学校と中学校との分岐路に差し掛かっていた。

 

 

「よう、元気だったかオメー等」

「ちょっと新一何言って……」

「新兄、コナンから歩美ちゃん達の話聞いてるから挨拶したんだろうけど歩美ちゃん達は新兄と会った事が無いんだから混乱するよ」

 

 

ごく当然の様に歩美ちゃん達に話しかけた新一に驚いてると千紗が新一に苦笑いを浮かべていた。その事を聞いた歩美ちゃん達も新一に怪訝な顔をしていたのが解けた。

 

 

「えー、コナン君から話聞いてたの!?」

「コナンはよく新兄に少年探偵団の話を聞かせてるんですよ。それにコナンの推理力は新兄に鍛えられたものなの。それに新兄は皆よりもズッと前から事件解決をしてるの。謂わば少年探偵団の先輩なんだよ」

「そ、そうなんですか!?」

「マジかよ!」

 

 

千紗の発言に驚いた歩美ちゃんに更なる補足説明をした千紗。光彦くんも元太君も驚いている。

 

 

「そんな訳だから不審者を見る目で新兄を見ない様に。コナンも病み上がりなんだから気を付けなよ。ほら、学校に行きなさい」

「………うん」

「ばいばーい!」

「今度、事件の事を聞かせて下さいね!」

「早く行こーぜ!」

 

 

千紗がコナン君達を見送るとコナン君、歩美ちゃん、光彦君、元太君は病み上がりのコナン君を気遣いながら小学校へ歩き始めた。

 

 

「新兄、迂闊過ぎ」

「ぐおっ……悪い……」

 

 

コナン君達の背中を見送った後、振り返れば何故か千紗が新一のお腹に肘鉄を食らわせていた。

なんでだろう?なんて思ったけど千紗は「じゃあ私も行くから。新兄も昨日、疲労で倒れたんだから気を付けてね」と中学校の道を歩き始めた。

 

 

「ほら、私達も行こう」

「あ、待ってよ蘭ね……ゴホン。ああ、復帰早々に遅刻する訳には行かないからな」

 

 

私が新一に急ごうと言うと少し咳払いをしてから新一も苦笑いを浮かべながら歩き始めた。千紗も言ってたけど昨日、新一は疲労感からなのか貧血なのか倒れてしまった。それもあってか本調子じゃないのかも。

新一もやっと帰って来てくれたんだから私も気を付けなきゃ。

 

 

それよりも……昨日、新一は私に話しておきたい事があるって言ってた。なんなんだろう話したい事って……

 

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