毛利家の次女   作:残月

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事件を終えた後の学校

 

 

 

 

 

四井グループのパーティーに招待され、宿泊した別荘で殺人事件。この事件って被害者に同情があんまり出来なかった話なんだよねぇ……そして気弱そうな人が犯人だったパターンの典型。

この事件で許せなかったのは犯人が自分を容疑者から外す為にランダムに仕込んだ睡眠薬で誰かを溺れさせて犯人は別荘の外部犯だと思わせる為のトリックを仕掛けた事だ。それで睡眠薬入りのコーヒーを飲んでしまった、お姉ちゃんがキッチンで犯人に溺れさせられそうになってしまったのだ。

犯人、許すまじ。まあ、捕まったんだけどさ。

 

そんな事件が終われば日常に戻るわけだが私は中学校に通っているが仲の良い友達がいない。お姉ちゃんは新兄や園子さん。コナンは少年探偵団と仲の良いグループが居るが私にはいない。

前世の記憶が多少なり戻った私だから理解出来る事だが、私みたいに本にのめり込んで中々会話に加わろうとしない人間は孤立しやすくなる。

 

普通に話す間柄の友達は居るけど放課後遊びに行く間柄の友達がいない。そもそも私は放課後は家事に忙しくて遊ぶ暇がないと言うか。

 

 

「毛利さん、放課後遊びに行かない?」

「毛利の好きそうな古本屋が出来たんだけど……」

「ごめんなさい。今日はちょっと都合が……」

 

 

ああ、本当に間が悪い。遊びには行きたいけど今日は都合が悪い。阿笠博士の所に行かなければならない。例の発明品が出来たから受け取りと説明を受けなければならないのだ。

頭を下げてから、断って教室を出る。この後、陰口とか言われてるんだろうなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇sideクラスメイトの女子◇◆

 

 

私の名は「早川葵」

このクラスに居る毛利さんはあの名探偵毛利小五郎の娘で有名人だ。でも、普段から本を読んだりしてクラスメイトの会話に参加しなかったりで孤立気味なのが少し悲しい。私は知ってるけど毛利さんは凄く優しいし私達を気遣ってくれている。

先日も私が困っている時にさり気なく助けてくれていた。でも、そんな優しい毛利さんを知らない人は毛利さんを「ドライな人」「嫌味な奴」なんて言う。今も他のクラスメイトが口々に……

 

 

「やっぱ来なかったね、毛利さん」

「そりゃそーよ、あの名探偵の娘なんだから、お高くとまってるのよ」

 

 

違う!と叫びたかった。よく知りもしないで毛利さんを貶さないで欲しい。

 

 

「いやー、そんな事ないっしょ」

「澪?アンタ、この間まで毛利の事が気に入らないって言ってたじゃない」

 

 

クラスメイトの言葉を否定したのは同じクラスのギャルの柴田澪さんだった。確かにこの人はこの間まで毛利さんの事を毛嫌いしていた。

 

 

「この間さ、アタシ千紗に助けられたんだよね。先生に因縁つけられて冤罪にさせられそうだった時に誤解をといて、その先生を圧倒しててさ。マジ、カッコよかった。だから千紗はお高くとまってんじゃなくて大人なんでしょ」

 

 

クラスで一番毛利さんを嫌っていた筈の柴田さんが毛利さんの事を擁護してるのにも驚いたけど、やっぱり毛利さんって凄い。サラッと事件になりそうな話を解決してるんだもん。

その話に他のクラスの女子達も半信半疑だけど毛利さんの誤解が解かれそうで安心した。

また別の日に毛利さんを誘ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆sideクラスメイトの男子◆◇

 

 

クラスの女子達が遊びの誘いを断った毛利の事を話していた頃、俺達は帰り道で別の話題で持ちきりだった。

 

 

「なあ、クラスの女子の誰が一番好みよ?」

「やっぱ美人な早川だろ」

「ギャルっぽいけど澪も良いよな」

 

 

数人での帰り道で俺達の話題はクラスの女子で誰が一番可愛いかと話題に上がる。皆はそれぞれに名前を挙げていくが……

 

 

「毛利も結構いいよなぁ……」

「え、いやいや毛利は無いだろ」

「そうそうチビで貧乳だし」

「割とキツい口調になる事もあるよね」

 

 

誰かが毛利の事をチョイスして、その場の全員に激震が走る。まさか俺以外にも毛利が良いって思ってる奴がいるなんて……

 

 

「前に女子から聞いたけど毛利って料理上手らしいぜ」

「家庭的なんだな……より一層いい……」

「お前等……だったら想像してみろ。制服の上からエプロンを着て料理をしている毛利の姿……」

 

 

誰かが発言した事で毛利のエプロン姿を全員が想像して……顔を赤くした。俺も想像しちまったけど、凄い可愛い。

 

 

「それなら私服も可愛いのとか着てそうだよな」

「あー、清楚系とか?」

「いやいや、意外とボーイッシュな感じとか」

「俺は……ダボっとした大きめのパーカーにニーソックスにスニーカー姿とか見て見たい」

「僕は白のワンピースが良いなぁ」

「それならメイド服とか!」

 

 

それぞれが盛り上がって口々に毛利の服装を想像していく。いい……どれも凄く可愛い。

 

 

「毛利と付き合えたら、その姿も見れるって事か……」

「い、いや……付き合うとかじゃなくても日曜に遊びに誘えば私服見れるんじゃね?」

「で、抜け駆けする気か?」

「な、なーに言ってんだか」

「そ、そうそう。冗談、冗談」

 

 

またしても誰かが言った発言にその場に動揺が走る。まさか誰かが毛利と付き合いたいと思ってんのか!?

でも即座に否定の言葉が出たから全員が『アハハっ』と笑い飛ばす。

毛利を巡るライバルって多いみたいだ。その後、皆が黙って再び帰り道に着いた。

 

 

「毛利って良いよな……」

「ああ……いいよな」

 

 

誰かの言った言葉に誰かが頷いた。うん、全力で同意した。

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