毛利家の次女   作:残月

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デートの前は悩みが沢山

 

 

 

 

 

私がマトモに関知しないまま白馬さんとのデートが決まってしまった……園子さんは勿論だが、お姉ちゃんまで楽しそうにしてるし。

あの後、白馬さんからメールが来て今度の週末にデートとなった。つまり猶予は一週間程。今更断る気も無いのでデートの日が来るまで待つしかない。白馬さんも「プランは考えてますので」なんて言ってたから、お任せするしかない。

 

 

「やっぱり毛利さん、髪綺麗。櫛の通りが凄い」

「千紗の髪、ツヤツヤだかんねー。髪がキレーだとそれだけで美人に見えるから髪は女の命っしょ」

 

 

何故か私は学校で早川さんと柴田さんに髪を弄られていた。現在、櫛で髪を梳かされている。

 

 

「もう髪は良いのでは?」

「何言ってんの千紗。せっかくのデートなんだから髪型も変えなきゃ」

「毛利さん、いつも二つ縛りだから色々試してみましょう」

 

 

何故私以上に二人がノリノリなんだろう?私はされるがまま髪を弄られた。

 

 

「先ずはストレート!やっば!めっちゃ美少女!」

「ストレートにするだけでも印象変わるわね……」

 

 

私としてはあまり変わらない気がするんだけど。

 

 

「次は三つ編み!やーん、可愛い!」

「文学少女極めりって感じね凄く似合う」

 

 

そう言えばお母さんって学生の時は三つ編みにしてたってお父さん言ってたっけ。

 

 

「ゆるふわロールも良い……似合いすぎでしょ」

「大きく印象変わるわね。モデルみたい」

 

 

流石にやりすぎでは?私には似合ってない気がする。

 

 

「最後はツインテ!ヤバ、お持ち帰りしたい!」

「ダメよ、柴田さん。お待ち帰りするのは白馬さんなんだから」

 

 

ツボったのか柴田さんは私を後ろから抱きしめる。なんか早川さんは爆弾発言をした気がする。

 

 

「服とかどうしようか?やっぱ肌出す?」

「毛利さんの魅力を引き出すには下手な露出よりも清楚な感じにした方が良いと思うわ」

 

 

柴田さんは私の胸を揉みながら服装の話をするな。流石に怒るぞ。なんかこの二人、私が白馬さんとのデートが決まってから凄く距離が近い気がする。

 

 

「二人とも……なんでここまで乗り気なんですか?」

「え、だって千紗の恋愛の話って中々……ってか初めて聞いたし。だったら友達として話をしたいでしょ」

「そうね。毛利さんは学校では話をするけど遊んだり、こんな話をする事が無いから私も楽しいの」

 

 

そっか……言われてみればそうだったかも。家の事とか本読んでばかりで私は友達とこんな話をした覚えがない。いつもお姉ちゃんや新兄、園子さん達に混ざっていたから同じ学校の友達とは遊んでなかった。

二人とも私を友達だと思ってくれていたのも嬉しいし……

 

 

「じゃあ……お願いします」

「うん、任せて!よし早速今日の放課後に服見に行こ!雑誌も読んでさ、それにエロい下着も買わなきゃ、白馬さんが一発昇天する奴!」

「それは私が認めないわよ。ちゃんとしたのを選ぶから安心して」

 

 

前言撤回。やっぱりオモチャにされてるだけな気がする。特に柴田さん。

 

 

 

 

 

 

◆◇sideクラスメイトの男子◇◆

 

 

「毛利がデートだってな……」

「も、物好きな奴もいたもんだな」

「う、うん……そうだね」

 

 

放課後、帰り道での話題は毛利の事だった。早川や柴田がはしゃいでいたから目立っていた。まさか毛利がデートに誘われていたなんて。

 

 

「今日の毛利、良かったな。俺はゆるふわが好きだったな」

「あー、俺は三つ編みかな」

「僕はツインテールが良かった」

 

 

今日の毛利は柴田や早川に髪を弄られて髪型を変えていた。普段は後ろで二つ縛りばかりだから新鮮だった。ぶっちゃけ可愛いかった。

 

 

「エロい下着って、どんなのかな?」

「お、興味ありか?」

「毛利の貧乳じゃ何着ても変わらんだろ」

 

 

そう言いつつも俺達は毛利の下着姿を想像していた。何故ならば全員の鼻の下が伸びていたからだ。毛利ならどんな下着でも妙な色気がある気がする。

 

 

「毛利って良いよな」

「うん」

「ああ、良いな」

 

 

毛利のデート相手が誰なのか俺達はモヤモヤしながら帰路に就くしかなかった。

 

 

 

 

◆◇sideコナン◇◆

 

 

 

千紗が白馬とデートするなんて話になってから蘭や園子は千紗に構い倒していた。心なしか千紗の精神的な疲れが見て取れた。話を聞けば学校でもクラスメイトに散々デートの話をさせられたのだという。

学校帰りに服を見に行ったりしたそうなのだが着せ替え人形みたいに着替えてばかりで疲れたと嘆いていた。

 

そんな千紗だったがデート当日となり朝から準備に勤しんでいた様だったけど……

 

 

「千紗ってばどんなコーデで来るかな?チョー楽しみ!」

「最近、雑誌読ませたり放課後に服見たりと知識は増えてるでしょうけど……」

「まさかジャージとかスエットで来たりしないわよね?」

「いくら千紗でも……無いわよ」

「蘭ちゃん、ちょっと疑ってるやん」

 

 

千紗のデート日の当日に待ち合わせ場所から少し離れた場所で千紗の友達だという柴田澪と早川葵の二人と園子、蘭そして何故か大阪から和葉ちゃんも来ていた。現在はそれぞれが千紗の服装の話題で盛り上がってる。

俺はと言えば朝早くから園子から「行くわよ、ガキンチョ」と半ば無理矢理同伴させれたのだが……

 

 

「つーか、なんでオメーまで来てんだよ」

「俺かて驚いてるっちゅーねん。和葉から東京行くで!って言われたから着いてきただけや」

 

 

服部も和葉ちゃん同様に大阪から東京に来ていた。どうやら蘭経由で和葉ちゃんに千紗のデートの話が伝わり見に来たらしい。だからって態々大阪から東京に千紗の初デートを見に来なくても良いとは思うが。

と言うか千紗も初デートなんだから放っておいてやれば良いのに。

 

 

「ま、面白そうってのもわかるで。あの嬢ちゃんのデート相手が白馬やって聞いたから野次馬も悪ないやろ」

 

 

そう言ってニヤニヤと千紗と白馬のデートの待ち合わせ場所を覗き見ている服部。蘭達もそうだけど野次馬根性出しすぎだろ。

 

 

「それにしても白馬さん、待ち合わせ時間よりも早く来てるのはポイント高いね」

「しかも絵になってるわ」

「確かに嫌味なくらいに絵になってるわね。そろそろ千紗も来る頃よね」

 

 

柴田と早川の言う通り、白馬は待ち合わせ時間よりも早くデートの待ち合わせ場所に来ていた。白馬はベンチに足を組んで座りながら本を読んでいた。モデルみたいなポーズの白馬に園子は苦笑いになっていた。

 

 

「あ、あれちゃう?千紗ちゃん来たで」

「家を出る前にどんな服着るか悩んでたみたいだけど、どんなコーデにしたのかしら?」

 

 

和葉ちゃんと蘭の言葉に俺も思わず視線を追ってしまう。確かに千紗がデートの待ち合わせ場所に歩いてきている様だけど……その近くの電柱でオッチャンが新聞で顔を隠しながら千紗の尾行をしていた。

蘭が夕飯の時に千紗のデートの話とかしてたからオッチャンもデートの話を知っている。

おおかた千紗が心配で後を追ってきたんだろうけど何やってんだか……

 

 





『早川葵』
千紗のクラスメイト。真面目な性格でクラスで孤立気味だった千紗を気にしていた。クラス委員長であり秀才タイプ。
平均的なスタイルで髪はセミロング。


『柴田澪』
千紗のクラスメイト。ギャル。
千紗の事を当初は嫌っていたが教師から冤罪を掛けられたが疑いを晴らしてくれた上に教師を咎めた千紗に感謝と今までの事が誤解だったと千紗に懐く様になる。やたらと千紗に対してボディタッチが多い。
肌が少々色黒でスタイルが良く中学生らしからぬ巨乳の持ち主。だがその事だけは千紗に反感を買っている。
髪型はサイドポニー。
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