コナンを警察署に迎えに行くとコナンは焦りながらと言うか慣れない様子で泣いている女の子を慰めていた。
高木刑事から話を聞くと同じ学校の友達の兄が行方不明だから探して欲しいと少年探偵団に依頼があったらしく探し当ててみればそこは偽金作りを画策していた犯罪者グループの『銀ギツネ』の犯行だった事が判明。行方不明の兄は美術大学に通っている優秀な造形師だった事から彼等に脅されて偽金の金型を作らされていたのだとか。
コナン達はアジトに潜入して(この時点でおかしいとは思ったがスルー)無事に兄を救出したのだが銀ギツネのメンバーが戻ってきてしまう。
なんとか撃退しようとしたコナンだが二人倒した所で残りの一人の銃の前に怯んでしまう。
その際に落ちていた銃を拾い構えた灰原哀ちゃんが脅そうとした結果、銃弾が発射され顔の真横を掠めた弾丸に腰を抜かした。
その後、警察が到着して事件の全容が発覚。幸いにも怪我人が無かった事でコナン達は罪には問われず怒られるだけで終わり帰路に就いた。
と言うのが本日の事件の概要だったのだが……箇条書きにすると頭が痛くなる内容だった。
流石、修羅の国コナンワールド。こんな話が罷り通ってしまうのだから凄い。
そして今回の話はある意味ここからが本番だ。私がコナンと灰原哀ちゃんを家に送り届ける途中で灰原哀ちゃんが口を開く。実にミステリアスな雰囲気だ。
「貴方の体が小さくなったのも私が作った薬が原因だもの。APTX4869……それが貴方が飲んだ薬、むぐっ!?」
「その話が本当なら往来で話さないで」
「千紗!」
そのまま話を進めようとしたので私は咄嗟に哀ちゃんの口を手で塞ぐ。本気で驚いた顔をした哀ちゃんだけど迂闊すぎるでしょ。夜になったから人通りは少ないけど犯罪組織の話を往来で堂々としないで。
「その話が本当なら人のいない所に行きましょうか?詳しく話も聞きたいので……ね」
哀ちゃんは原作で黒の組織に会った時の様なガチの怯え方をしていた。ちょっと待ってなんでコナンまで怯えてんの。
「何をしとるんじゃお前さん達?おお、哀君おかえり」
「阿笠博士……おかえりって事は事情は知っているんですね。では、博士の家で聞きましょうか」
工藤邸と阿笠博士の家の近くまで来ていた事もあり阿笠博士が丁度外に出た所で私達に声を掛けてきた。
だからなんでコナンと哀ちゃんは私を見て怯えてんのよ。哀ちゃんに至ってはクールビューティーミステリアスな雰囲気ゼロになってんだけど。怯えながらコナンの服の袖掴んでその背に隠れてるし。
阿笠博士の家に入ってから話を聞けばおおよそ原作通りだった。
灰原哀ちゃん(宮野志保さん)は組織の人間であり、APTX4869の制作に関わっていた。そして組織に逆らった宮野明美さんが行方不明になってその事を組織の上の人間に問い詰め続けた結果、反逆者として投獄。自殺しようと隠し持っていたAPTX4869を飲んで幼児化した事で脱出のチャンスと思い、組織から逃げ出して阿笠博士に保護されて今に至る。
阿笠博士の親戚の子としてカモフラージュしてコナンと同じ学校に編入した。哀ちゃんは阿笠博士にコナンへの説明は自分ですると伝えて先程のミステリアスな感じで解説しようとした所で私の横槍が入ったとの事だった。
宮野明美さんが死亡ではなく行方不明ってのが気になるなぁ……何処かで逃亡生活でもしてるのかな?それとも赤い彗星(笑)の所にでも身を寄せてるのか。それはそれで英語教師のFBIと三角関係が激化しそうだから怖いけど。
「それで何で私に怯えた……んですか?」
「なんで敬語なのよ。貴女の発した威圧感が組織の人間の圧力よりも怖く感じたのよ」
「千紗の怒った時の圧力半端ねーからな……」
私が哀ちゃんに話を聞けば哀ちゃんが怯えた理由が判明した。コナンは納得した顔しないで。
「件の薬で幼児化したなら年上だと思ったので」
「確かに元の年齢は年上だけど今は年下なんだから普通に話しても構わないわよ。工藤君にもそうしてるんでしょ」
元の年齢が年上だと知っている身としては敬語が妥当だと思っていたけど哀ちゃん的には納得いかない物らしい。
「それと……お姉ちゃんから聞いてたのよ貴女の事を。優しい子だって言ってたわ。その後でお姉ちゃんは行方不明になってしまったのだけど」
「私自身は会った記憶が無いんですが……」
宮野明美さんは私が車に撥ねられた際に私を助けてくれた人である。まさかの出会いとは思っていたけどこんな風に繋がってくるとは思わなかったけど。
その後、哀ちゃんの提案でAPTX4869のデータが入ってるフロッピーディスクを持っているという広田正巳さんの所へと行く事になった。
本当なら私も行きたかったけどお姉ちゃんやお父さんへの擬装工作の為に私は帰る事に。
哀ちゃん絡んでくると話が複雑化していくし色々と覚悟しなきゃだね。