平次さんと和葉さんが泊まった翌日。
まずは東京観光がしたいと言う事で二人を連れて明治神宮へ。
お参りをしている人も多い中、平次さんは和葉さんに「足が細くなるように拝んどけ」と言って和葉さんは顔を赤くしながら「うるさいわ、アホ」と漫才をしていた。
つまり平次さんは和葉さんの足が太いと思ってると……いや、和葉さんの足細いと思うんですけど。と言うよりも普段からじっくり和葉さんの足を見てるって事ですよね。
そう言えば平次さんって割と堂々としたスケベ発言多かった気がする。
そんな事を思っていたらお参りをしている人の中に泣いている人が。呆気に取られていると平次さんのお知り合いの方と合流。
平次さんのお母さんの同級生が嫁いだ先の執事さんで重松明男さん。そして重松さんが仕える家と婚約されるお嬢様で片桐楓さん。
綺麗な人だけどお参りをしている時の泣きそうな顔が凄く気になった……うーん、なんかあった様な気がするんだけど……
なんか事件絡みだった気がするけど思い出せない。婚約とかマリッジブルーとかが絡むと事件が発生しやすいし。
そんな事を思いつつ、森薗家のお屋敷へ到着。平次さんと和葉さんの付き添いだったけど私達も夕食を一緒に頂く事に。
森薗家当主の森薗幹雄さんにお父さんは褒めちぎられて良い気になってるし、夢見心地だと言ってるけどコナンに眠らされてるからあながち間違いではなかったりする。
平次さんは「そら、正解や」なんて言ってるけど迂闊な発言は止めてください。
そんな話題で盛り上がっている最中、森薗家の長男の菊人さんが現れる。
婚約者の楓さんに「マイハニー」と甘い言葉を囁いてるけど寒い。
インテリとかエリート気取りの勘違いイケメンって引くわー。白鳥警部とかその部類な気もする。
お姉ちゃんと和葉さんも凄い引いてるし。自分ってイケメンだと勘違いしてる人ってどうしてこんなに痛いんだろう。
傍から見てるとナルシストのイタい人にしか見えないんだよね……六つ子の次男的な。いや、あっちはまだ可愛げがあるけど。
夕食が済んだ後、私達毛利一家は帰る事に。
平次さんと和葉さんは結婚式が終わったら帰り際に探偵事務所にもう一度顔を出すと言っていた……その矢先に事件発生。
執事の重松さんが殺害された。しかも部屋の鍵が掛かった部屋で鍵束は重松さん自身が持っていると言う密室殺人。
亡くなっている重松さんを前にして菊人さんは平然と結婚式と新婚旅行の話をしているけど不謹慎の極みである。
そして案の定、執事見習いの桜庭さんにぶん殴られていた。そりゃ恩師が目の前で死んでて平然と侮辱されたら当然である。
更に菊人さんは父である幹雄さんにも咎められていた。菊人さんは『なんで、俺が怒られてるんだ……』みたいな顔してるけど、そりゃ当たり前だっての。
「なんで人が死んだのに結婚式と新婚旅行の話をしてんねん」
「うん……不謹慎だよね」
「そうなると怪しいかクズかの二択ですね」
和葉さん、お姉ちゃん、私達はコナン達が捜査し始めたから少し離れた場所にいるんだけど当然ながら話題は先程の事になる。
ストーリーは思い出せないけど犯人は多分、菊人さんなんだろうなぁ。身勝手な自己解釈して殺人を正当化しようとするタイプの犯人な気がする。
「将来、あんな旦那とか勘弁やわぁ……」
「結婚式とか憧れるけど嫌な部分見ちゃった気持ちになるね……」
「アレは極端な例だと思いますよ。外面良くて中身が……なんてよく聞く話ですし。まあ、それを言ったらお父さんとお母さんの関係って色々とギリギリな気もしちゃうけど」
結婚に対する負の一面を見た乙女二人が凹み始めてる。なんとかフォロー入れたいけど一番身近な夫婦が別居中だからなんともフォローしづらい。
「お父さんとお母さんの場合は素直になれないにしても気持ちを割とハッキリと伝えてるから喧嘩になってるからの別居なんですよね。寧ろ、これから結婚する菊人さんと楓さんはお互いの言いたい事を……と言うよりも菊人さんから一方的な主張でしか無かった気がしますけど」
「うん……私も楓さんの事が少し気になってたの。大丈夫なのかな……お父さんとお母さんみたいに即別居とか最悪離婚とか……」
「最初はあの菊人ちゅーのが気に入らんだけやと思ってたけど……なんか裏があるんかな?結婚ちゅーても幸せになれるとは限らんのかもなぁ」
自分で思い返しながら話していると、楓さんや菊人さんの言動や行動に違和感を覚える。そっかなんとなくだけど感じていた違和感ってコレなのかも。
明日、結婚する割には菊人さんは楓さんに愛を囁いていたけど楓さんの方は若干引き気味だったと言うか……多分、コレも事件に関係のあるワードなんだろう。
なんて思っていたらお姉ちゃんと和葉さんの表情は暗い。
お姉ちゃんはお父さんとお母さんの様に菊人さんと楓さんが結婚後に別居したり離婚したりするのでは無いかと言う不安。
和葉さんは結婚そのものに不信感を露わにしている。
恋する乙女が恋に尻込みするのは良くないしフォローでも……
「ああ、誤解の無い様に言っておきますけど……結婚とは絆と信頼で結ばれる神聖な儀式である事をお忘れ無く」
「このタイミングでそれを言うの?」
「千紗ちゃんは絶望の神なんやないの?」
なんとかフォローしようとしたけど無理だった。いや、私自身結婚した事もないし恋愛も……と思った所で頭を振る。
いやいや、ないない。一瞬頭をよぎった、あの人と恋愛なんて。