毛利家の次女   作:残月

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テンション上がって一気に執筆。
「あ、これは後の展開に響くし、色んな意味で載せらんねーや」
書き直してやっと仕上げました。


ボツにしたプロットは修正の後に別の話で仕上げます。


園子のアブない夏物語③

 

 

 

警察も通報を受けて到着し、現場検証となった。

被害者女性は腹部を刃物で滅多刺し。先ほど聞いた一年前の惨殺事件と同様で殺害されたのは茶髪の女性だった。死亡推定時刻は昨夜の20:00〜21:00。花火大会が終わった頃であると予想がされた。

 

 

「これって私達がこの辺りを通った頃じゃない!?こ、怖いわ…」

「そ、そうね……でも、園子は襲われないわよ」

「時間的にも重なりますし、近くを通ってますね」

 

 

殺人があった近くを呑気に通りがかっていた事実に園子さんは震えていた。お姉ちゃんは大丈夫と言うけど。

 

 

「見てよ、ホラ!私も茶髪なのよ!次に私が狙われる可能性が無いとは言えないのよ!それに千紗も茶髪なんだし!」

「そう言えば……私も狙われる条件に入ってますね」

 

 

園子さんは被害者の女性と同様に茶髪だし、思えば私も茶髪だし狙われる候補に入ってますね。

まあ、旅館に居る間は世界最高の防犯システムの京極さんが居るから大丈夫でしょうけど。

 

 

「大丈夫。この伊豆に居る間……僕が守ってあげるから」

「は、はい……」

「私は結構です。アナタに守られる必要ないので」

 

 

道脇さんが園子さんの肩を抱きながら囁いてるけど私は距離を取りながら断った。この後、どうなるんだったかなぁ。確かレストランで食事だった気がする。

コナンは近くに居た先程まで海の家に居た中年男性を気にしている。その人、怪しいけど確か刑事さんだった気がするよ。

 

 

「取り敢えず、夕食の場所は変えた方が良さそうだな。7時頃に車で迎えに行くから旅館の玄関先で待っててよ」

「はい。道脇さんが居るなら心強いです!」

 

 

なんて思っていたら話はトントン拍子に進んで件のレストランでとる事に。園子さん、その心強い人が犯人なんですよ。現状、証拠もないから捕まえられないけど。

でも、園子さんの事を考えると次の事件が起きる前にどうにかしたい所ですけど……あ、そうだ。

 

 

 

◇◆

 

 

 

19:00前になったけど道脇さんは未だに来ていない。私達は旅館の前で待ち惚けを食らっていた。道脇さんの車の音も聞こえずに雨の音だけが聞こえていた。

 

 

「遅いわね……道脇さん。早く来てくれないかな……」

「焦らない焦らない。ヒーローは遅れてやって来るモンなんだから」

「お姉ちゃんにとっての新兄がそうだもんね」

 

 

園子さんの呟きにお姉ちゃんがニヤつきながら話すが、それは実体験でしょうと言うと軽く頬をつねられた。痛くは無いから照れ隠しですね。

そんな事をしていたら旅館の玄関が開いたと思ったら京極さんが無言のまま傘を玄関に立て掛けるとピシャンと閉じて姿を消した。

 

 

「使えって事なのかな?」

「もしかして、あの人……園子姉ちゃんに気があるんじゃない?」

「なによー、モテモテじゃない園子!」

 

 

園子さんが疑問を口にしてコナンの予想をお姉ちゃんが煽る。うん、今回のコナンの勘はよく当たってる。京極さん、園子さんにゾッコンだから。

 

 

「やめてよねー。あんな根暗な感じの……あ、ヤバ。財布忘れてた。部屋にとって来る」

「私も一緒に行きます」

「あ、ちょっと園子、千紗」

「待ってるねー」

 

 

園子さんが部屋に戻ると言うので私も一緒に行く事に。お姉ちゃんとコナンは玄関先で待つ事に。

 

 

「千紗も白馬君を呼べば良かったのにー」

「園子さんが逆ナン目的で旅行に行くのに男連れで行ってどうするんですか。お姉ちゃんが新兄連れて一緒に旅行に行くもんですよ」

 

 

園子さんがニヤニヤしながら私に話しかけるけど、それをしたらこの旅行の意味がないでしょう。

そもそも白馬さんが一緒に来るって事は私の水着を見せると言う事で……いや、需要が無いか。

元男の身からしてみれば無乳、低身長、無愛想の三拍子が揃った私がモテるとか無いでしょ。

 

 

「えーっと何処に置い……え」

「園子さ……ん!?」

 

 

真っ暗になった部屋を開けたら私達の荷物を漁る何者か。部屋が真っ暗で顔が見えない。

私は咄嗟に園子さんを庇おうと前に出る。ギラリとナイフが光って見えた。

 

 

 

 

 

◆◇side鈴木園子◆◇

 

 

 

道脇さんが私をナンパしてくれた時、私は天にも昇る気持ちだった。

いつも旅行や遊びに行けば、男の目は蘭ばかりに向く。その後は千紗に向く。

蘭は言わずとも美少女。千紗は無愛想と言うか物静かな美少女。

蘭の事は親友だと思ってるし、千紗は私にとっても妹だと思ってる。

でも、私ばかり男からスルーされているのが、いつも悔しかった。

蘭は兎も角、千紗はモテてる自覚がないし、指摘しても「私がモテるとか無いでしょう」とか言って信じようとしない。同じ中学の子とか蘭をナンパした男の人の視線は千紗に向くのだからモテてるのは間違いないと思う。

と言うよりも男に興味ないんじゃ無いかしら?自分が他からどう見られてるかも想像してない感じよね。

 

そんな中、唯一アプローチを続けて千紗の心を揺り動かし始めてるのが新一君と同じ高校生探偵の白馬探君。

白馬君の猛アプローチで流石の千紗も顔を赤くしたり、オシャレをし始めたり、自分でも意識してないんだろうけど白馬君の事を考えている事が多く見える。千紗自身は否定してるけど偶に会うだけの私でも気付いてるし、蘭やガキンチョなんかも千紗の変化を間近で見てるからより一層、感じてる筈。

 

白馬君を今回の旅行で誘わなかった千紗。私の為に白馬君を誘わなかったんだろうけど白馬君に水着姿を見せたくなかったから呼ばなかったのね。

甘いわよ、千紗。アンタの水着はバッチリ写真に収めてるし、様々な角度で撮ってるわよ。白馬君に見せる為にね。

新一君に見せる用の蘭の写真は水着を直す瞬間の一枚だけど千紗のお宝写真はある意味、下着姿ですら上回る破壊力抜群の一枚。

 

 

普段クールで物静かな千紗が、ふにゃっと笑った顔。

 

 

千紗が身内や私みたいに親しい人の前だけでしかしない特別な笑顔。本当に偶然撮れた一枚だったけど我ながら最高の一枚だわ。

でも、千紗は恥ずかしがって見せたがらないだろうけど絶対に見せるからね。

 

そんな風に撮った写真は近所のカメラ屋に持ち込んで既に現像済みで蘭の水着の食い込みを直す写真と千紗のふにゃっと笑った顔の写真は他の写真とは別に保管してある。

蘭の水着の食い込みを直す写真は新一君以外には見せられないし、千紗のふにゃっと笑った写真は白馬君に見せる為。

千紗は本人を褒めたり、可愛いと言っても響かない。なら、本人を意識して白馬君が顔を赤くする様なリアクションをすればきっと千紗にもクリティカルヒットする筈。

 

蘭といい、千紗といい、こんな風に恋を応援するのって楽しいし、見ていて面白いのよね。園子様プロデュースに任せなさい!

 

でも、今は私のロマンスよね。道脇さんと一夏の恋よ!

 

そんな事を思っていたら、旅館の近くで茶髪の女の人が殺されたりなんて物騒よね……でも道脇さんが守ってくれるし私は安心していた。

その道脇さんとディナーの約束をしていた私達は旅館の玄関先で待っていたけど約束の時間になっても道脇さんは来なかった。しかも私も財布を部屋に忘れてしまったので部屋に戻ろうとしたら千紗も一緒に来てくれた。

 

部屋に戻った私と千紗が見たのは……明かりもつけない暗闇の私達が泊まった部屋で荷物を漁る怪しい奴。

私が悲鳴を上げそうになった時、千紗がサッと私を庇う様に前に出た。その瞬間、ソイツは私と千紗を部屋に押し込むと部屋の扉を閉めて閉じ込めた。

 

そしてソイツは千紗にナイフを突き立てようとしていた。私は無我夢中でソイツを突き飛ばし、ソイツの二の腕に噛み付いてやった。毛深くて太い二の腕にこれでもかってくらい歯を立ててやったわ!

 

私にとっても妹みたいな子になにすんのよ、この野郎!

 

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