園子さんが襲われそうになったので、庇おうとしたら園子さんが犯人に噛み付いた。電気の付いてない部屋で暗がりだったけど私は夜目が利く方なので犯人の顔はバッチリ見えていた。やはりコイツか。
道脇さんは園子さんを振り払ってナイフを構えて振り下ろそうとしたけど、そろそろ幕を下ろすとしましょう。
「大丈夫ですか?」
「………え?」
「がはっ!?」
園子さんに振り下ろされたナイフを京極さんが庇った。右腕にグッサリと刺さってるけど平然としてるの凄い。しかもその右腕を振るって肘を道脇さんの顔面に叩き込んだ。
「く、くそっ……」
「え、道脇さん!?」
「やはりアナタでしたか」
京極さんの肘で殴り飛ばされた道脇さんは窓に叩きつけられ窓が割れて光が差し込んで顔がハッキリと映る。その顔は先程まで園子さんに愛を囁いていた時と違って醜悪な顔付きである。
「このぉ……ギャアッ!?」
「うーん、凄い一撃」
諦めない道脇さんはナイフを突き刺そうと襲い掛かってきたけど京極さんの掌底で顎を射抜かれ、怯んだ所に顔面に膝を叩き込み、更に胴回し回転蹴りで完全にK.O.された。
「まったく……危なっかしい人だ。私の様な暇人がたまたま側にいて、千紗さんが指摘してくれたから良かったものの」
「ひ、暇人?それに千紗が指摘って……」
「露骨に近付いて来るのを不審に思っていたので。それに京極さんに道脇さんの様子も聞いていましたから」
何気なくナイフをズポッと抜いてますけど止血と治療しないとですよね?流石、作中最強。
それはそうと園子さんが心配だった私は京極さんに前もって説明をしておいた。京極さんも道脇さんを怪しんでいた事と以前、私とお姉ちゃんと園子さんを試合会場で見たのを覚えていたので快く協力してくれた。
「もしかしてズッと私の事を……」
「ええ、後をつけてましたよ。ストーカー扱いされる覚悟でね。その最中に毛利千紗さんに相談を持ちかけられました。それにこの男は貴女に会う前に2.3人の女性に同じ様に声を掛けていたので心配だったんですよ」
テキパキと気絶した道脇さんを捕縛してガラスを片付けようとしている。いや、腕にナイフ突き刺さった後にやる事ではないでしょう。
そんな事を思いながら私も片付けに参加する。
「な、なんで……私を?知り合いでもないのに……」
「貴女は知らないでしょうけど私は貴女を一度空手の試合会場で見ているんです。必死で友人を応援する貴女の姿をね……まさかウチの宿をとられるとは思ってもみませんでしたが」
「私は京極さんを覚えていたのと、道脇さんの行動が怪しいと思っていたので京極さんに相談しました。園子さんが心配だったので」
園子さんは京極さんが身を挺して庇ってくれた事を疑問に思っていた様だったけど、京極さんと私の解説に驚きながらも涙を流して感動してくれている。
園子さん?嬉しいのは結構ですが、抱き締めながら頬を擦り付けないで下さい。
「あ、それと……必要以上に男を挑発する様な下着の様に薄着な格好をするのは止めるのをお勧めしたい。勿論、貴女に好意を寄せる幾多の男の内の一人の戯言として、聞き流して頂いても構いませんが……」
「京極さん……」
「園子さん、京極さんにトキメクのは結構ですが抱き付いたまま暖かくならないで下さい。熱いです」
京極さんの告白に園子さんの体温が急上昇するのを感じる。密着されてるので体温が急上昇するのを感じる。良かったですね、運命の相手に出会えて。
その後、騒ぎを聞きつけたお姉ちゃんとコナンと道脇さんを追っていた刑事さんが部屋に来て大騒ぎ。道脇さんも連行され余罪もポロポロ出てきたので逮捕された。
襲われた宿でもう一泊する事にはなったけど世界最強の防犯システムが警備してくれているので安心して眠る事が出来た。
園子さんは京極さんと連絡先を交換していたみたいだけど京極さんは「俺より強い奴に会いに行く」と言わんばかりに海外に武者修行へ旅立ってしまった。
これで園子さんも少しは落ち着いてくれると嬉しいです。お姉ちゃんや私の方がナンパされて不機嫌になる事が無くなれば良いけど。
でもキッド絡みで面倒な事が増えるんですよね。まあ、あの怪盗を取っ捕まえる分には協力しますけど。
予想していた方も多いとは思いますが千紗は世界最強の防犯システムに相談しました。