毛利家の次女   作:残月

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買い物と地雷設置

 

 

 

学校帰りの放課後。私とクラスメイトの皆さんで買い物に来ていた。それと言うのも体育祭で着る衣装作りの材料や服を買う為である。

大変不本意だけどチアをする事になった為、衣装作りに勤しまなければならない。市販で売っている安物の白シャツを改造してチア風衣装にしたり、ポンポンを作ったり、リボンや小物を用意する為と女子一同で買い出しへと繰り出す事になってしまった。

まあ、量販店で売ってる物に手を加えるだけだから手間はあまり掛からないけど、団結の為に買い物と言うのも悪くないのかも知れない。

 

そんな事を思いながらも買い物を済ませれば大概暇になる。私はクラスメイトの皆から離れて服を見ていた。お姉ちゃんや園子さんにも言われたけどオシャレに気を使う様に最近は特に言われてる。

私としてはあまりオシャレは興味ないんですけどねぇ。でも私自身が選んだコーデを白馬さんに見せるべきと力説された。

まあ……すこーしばかり白馬さんのリアクションが気になりますから私のセンスで選んだ服を見てもらうのも悪くないかも。

 

 

トップスは青のチェック柄の半袖のワイシャツ。ボトムスはゆったりとしたベージュのワイドパンツ。髪型は三つ編みを後ろ一つ結びにしてヘアバンド。靴はローラーシューズじゃなくて、編み込みサンダル。

 

 

あれ?我ながら良いチョイスになったのでは?

これなら白馬さんも私のコーデを褒めて……

 

 

「あれ、千紗ちゃん?」

「ふにゃあっ!?」

 

 

思考の海に沈みかけていた意識が一気に正気に戻された。あー、ビックリした。

振り返れば私服の高木刑事が私のリアクションに驚いたと同時に申し訳なさそうにしていた。

 

 

「ご、ごめん。そんなに驚くとは思わなくて」

「いえ、私が考え事をしていたからですので、お気になさらず」

 

 

まだ少し心臓がドッドッと騒がしくなっている。

高木刑事は悪くないですよ。普通に声を掛けられただけなのに深く考え事をしていて驚いた私が悪いんですから。

 

 

「ふー……私は体育祭の準備でクラスの人達と買い物に来ていました。高木刑事は私服とは珍しいですね」

「ああ、今日は非番なんだ。」

 

 

一つ深呼吸をして落ち着かせる。

どうりで珍しい私服な訳ですね。それでも服屋にいる事が尚のこと珍しいとは思いますけど。

 

 

「あ、そうだ。千紗ちゃんになら話しても良いかも知れないんだけど……実は捜査する時に犯人の尾行や聞き込みをする時に警察だってバレない様に変装する時があるんだ。僕は服とかよく分からないんだ。なんかアドバイスとかないかな?」

「私は基本的に地味コーデですし、それ以外はお母さんやお姉ちゃんや園子さんに選んでもらった服を着ているので」

 

 

私の貧相ボディに派手な服装は似合わないんですよ。自分で選ぶのはロングスカートや黒の服で地味目なコーデが多いわけですし。

だからこそ、お姉ちゃんも園子さんもいつものコーデじゃないのを選ぶ様に言ってたんでしょうし。

 

 

「うーん……園子さんから教えて貰ったチョイスですと普段とは違う服装や髪型、小物を使うと良いと言っていました」

「成る程……僕の場合は髪型とかサングラスとかで普段とは違う感じにすれば良いのかな……うん、ありがとう千紗ちゃん。参考にしてみるよ」

 

 

私……と言うよりも園子さんアドバイスを聞いた高木刑事は参考にすると言って他の服や小物を見にこの場を離れた。

少しでもお役に立てたのなら……あ。これって佐藤刑事のトラウマを抉るワンシーンの前フリですか?

ヤバい、佐藤刑事のビンタが高木刑事に見舞われるのが確定してしまった。

地雷を踏んでしまった気分に……

この場合、地雷を踏んだと言うよりも、地雷を設置してしまったと言うのが正しいかも知れませんが。

ビンタされたら謝るとしましょう。

 

この日は体育祭で使用する物を購入後に解散となった。取り敢えずスムーズに買い物が終わって何よりです。

帰り際に柴田さんが「千紗に猫耳……」と言っていたのは聞かなかった事にしたかったけど後で問い詰めないとかな。じゃないと体育祭の時の衣装が危な気な物になりそうだし。

 

 

 

 

◆◇

 

 

 

とある日、お姉ちゃんが新聞記事の片隅に掲載されていた広告に興味を惹かれていた。

クイズに答えて正解だったら小笠原のイルカツアーに無料ご招待?あ、なんかの事件だった気がする。

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