毛利家の次女   作:残月

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シンフォニー号殺人事件④

 

 

 

「服部君と半裸で抱き合って海を漂っていたのね?」

「誤解を生むニュアンスで受け取らないで下さい」

 

 

それと煽るのも止めて下さい。白馬さんが貼り付けた笑顔のまま怒気を放っているので。

 

絶賛、怒られ&呆れられ中の千紗ちゃんです。

 

 

あの後、シンフォニー号で起きた事をお話しすると第一の殺人事件が発生した。

お父さんや鮫崎さんは叶才三の仕業だと言う事を前提に推理を始め、コナンと平次さんはそれぞれ違う推理をした。意見の食い違いからコナンと平次さんは別々に調査を開始。

コナンは船内での聞き込み調査と知っていたし、平次さんは証拠集めで一人で展望台デッキにいる所を襲撃され海に落ちてしまう。

 

この事を知っていた私は平次さんについて行く事にした。二人いれば迂闊に犯人も襲って来ないと思って……はい、油断しました。

 

差し入れの為に500mlのペットボトルの飲み物を買った私は平次さんに渡そうと思って展望台デッキに行って……突き落とされました。

平次さんを探してウロウロしていたら後ろからドン!と突き飛ばされて。

その直後、「嬢ちゃん!」と平次さんが私を助けようと海に飛び込んでくれたのです。

 

どうやら犯人にとって展望台デッキをウロウロしていた私は平次さん同様に邪魔者認定されたらしく、力が無さそうな私が真っ先に狙われた模様。そしてそれを目撃した平次さんが助けに入った……という流れに。

 

あの時は超焦った。だって私はカナヅチなので……

平次さんは溺れそうな私を捕まえると私が持っていたペットボトルの中身を海に廃棄して空にすると服を脱いで即座に簡易な救命胴衣を作り上げた。私も沈む訳にはいかないので服を脱いで半裸のまま平次さんにしがみ付くしかなかった訳で……

 

漁船が近くを通りがかるまで、その状態でした。

 

平次さんに「私昔からカナヅチなので助かりました」と告げたら「そら、必要な所に脂肪が無いからやろ」と言われ、思わずチョークスリーパーに移行したかったけど助けられた手前そうはいかない。

 

その後、シンフォニー号で事件は原作通りに進んでいたらしく、私と平次さんが漁船から姿を見せて事件は無事に解決……したんだけどなぁ……

 

お父さんには超怒られ、お姉ちゃんには泣かれ、コナンから深いため息を貰い、お姉ちゃん経由でお母さんに連絡が行ったらしく凄い怒られた。

更に哀ちゃんから「貴女、結構ドジなのね」と言われ、冒頭で園子さんに揶揄われた。

和葉さんから「千紗ちゃんのついでに平次も助かって良かったわ」と連絡が来たけど多分、心配の比率は逆だったと思う。平次さんも服は脱ぎ捨ててもお守りは肌身離さず持ってたし。

因みに紅子さんから「気を付けなさいって言ったでしょ」とお叱りも頂いてしまった。はい、自惚れてました。

 

そして事件の話を喫茶店で私、お姉ちゃん、コナン、園子さん、白馬さんで話をしていたのだけど……

 

 

「………」

「あう……反省してます」

 

 

白馬さんがめちゃくちゃ怒ってた。話はちゃんと聞いてくれたし、心配もしてくれていたけど。

貼り付いた微笑みにゲンドースタイルで無言の重圧は下手に咎められるよりもプレッシャーがあった。

本当に反省しているから勘弁して下さい。

 

 

でも、油断と言うか自惚れと言うか慢心でした。

ある程度、先の展開が読めたとしても確かに私は犯人側からしてみれば狙いやすい弱者。

原作知識があり、誰かを救えるなんて傲慢……いえ、その考え方は兎も角、実力が伴わないのがいけないんですね。

もっと私も気を引き締めないと……そろそろジンニキの話の筈だし。

阿笠博士にも相談しよ。

 

 

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