ジンの車を盗聴した結果、杯戸シティホテルで待ち伏せとなった。
ジンは車内で誰かと電話で『例の薬を使っても構わない』と口にした事から新兄と志保さんの体を小さくした薬を使う事を仄めかしたらしい。
しかもジンは他の組織のメンバーであるピスコに誰かを暗殺する事を計画していた。
コナンは殺人を止める事と薬を奪い取る事を画策。
杯戸シティホテルに到着したけど中に入るのはコナンと哀ちゃん。
私も行きたかったけどゾロゾロと中に入ると怪しまれるので私は阿笠博士の車で待機となった。それなら私は私なりの準備をしよう。
因みにだがここに来るまでの間に私はお姉ちゃんとお父さんへ連絡は入れてある。
今日、家に帰らないのは『ローラーシューズのメンテナンスで阿笠博士の家に行ったら哀ちゃんが風邪をひいていたので看病する為。コナンも哀ちゃんが心配だから一緒に居る』と誤魔化しておいた。
そんな事を思いながら私は学校の制服から阿笠博士発明のミリタリージャケットと黒ジャージに着替え、髪も後ろ髪を上の部分と下の部分に分けて結び、上側を被せて下側を中に纏める。するとあら不思議、髪を切らずにロングヘアーからミディアムヘアに。
そして阿笠博士に作ってもらった度数入りのサングラスを掛けて、黒のハット帽を被る。
更にいつものローラーシューズは脱いで、これまた阿笠博士特製のシークレットシューズで身長を10cm程誤魔化す。
今回は激ヤバ回だから念入りにしないと……ジャケットにタオルを詰めて腕を太くして更に厚めの手袋でサイズを調整。こうする事で腕だけを見れば成人男性っぽくなりました。
全身を晒せば子供だとバレるかもだけど腕だけを見れば誤魔化せる筈……後は運任せに近いなぁ……
それと爆竹に防犯スプレーに……
「千紗君も行く気なのか?新一君と哀君に任せておけば……」
「そう言う訳にもいきませんよ。出来る限りの事はしておかないと……何処まで助けになれるかはわかりませんけど」
準備を進めていた私は阿笠博士に止められたけど今回ばかりは心配と想定外の事があると非常に不味い事になるからである。
新兄は組織の尻尾を掴めると意気込んでるけど一歩間違えれば此方が追い詰められる事態になってしまうからだ。
原作通りに事が進む保証なんて何処にもないんだし。
変装と準備を終えた頃……コナンだけが慌てて阿笠博士の車に戻ってきた。
「新兄?」
「ど、どうしたんじゃ新一君!?」
「灰原は戻って……ないみてーだな」
私と阿笠博士の疑問にもコナンは深い溜息を溢した。
「哀ちゃんがどうしたの、新兄?もしかして……」
「ああ、会場ではぐれちまった……事件も起きちまうし……くそっ!」
話を聞けばジンとピスコの暗殺計画は起きてしまったらしい。コナンは変声機で声を変えて目暮警部を呼んで警察の張り込みもさせていたのだけど事件は防げなかった。
しかも、マスコミが大勢押し寄せてしまった為、哀ちゃんとはぐれてしまったらしい。
コナンは哀ちゃんに貸したメガネに内蔵してあるマイクと集音器に周波数を合わせて交信中……毎度思うけど阿笠博士の発明、高性能過ぎない?
コナンが必死に哀ちゃんに呼びかけてる最中、私は今の所、原作通りにストーリーが進んでると言う事を確信すると同時にジンを此処で警察に捕まえさせる為の工作を考えていた。