九十九と仲違いした人   作:覚め

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学生時代に九十九は高専から離れて(離反はしてない)世界中歩いていたと思ってる。
前半思い出話


第6話

「そういやさ、高専入学した時からお前二級とかだったよな」

 

「術式込みだけどね。そういう君は…」

 

「四級だったよ」

 

「ああ、そうだっけ?元から二級呪霊祓えた気がするけど」

 

こいつの記憶力はどうなってんだ。あの時は呪いの道に入っただけの人間だったぞ。まあ、高専卒業時には一級だったけども。九十九がいたからなれたって部分もあったな。ただの殴り合いじゃ勝てなかったけど、技ありなら勝ててたし。まあそんな九十九が消えたから伸び悩んだんだろうな。

 

「私はね、君も私と同じ考えだって思ってたんだよ」

 

「んなわけないだろ」

 

「本心さ。私の話に概ね肯定的だったからね」

 

「…だからって、消える前の声掛けが『君さ、私と一緒に国家転覆しない?』だぞ。断るに決まってる」

 

「その時はね。それが最善だと思った。でも違う。禅院甚爾の存在を知った時からね」

 

「それまでは国家転覆狙いだったと言ってるようなもんだぞ」

 

「実際、君がいたら転覆していた。それだけの術式を持っているんだからね」

 

言うは易し。行うのはゲキムズハードコア。誰が好き好んで禅院家と戦うのやら。ほぼほぼが二級、言うまでもなく近接が強い。術式も多様。呪具の多さも計り知れない。御三家随一の武闘派。あんな奴らと戦って勝てるのは一級にはおらん。特級だけだ。

 

「その特級が私だ。当時も禅院に領域を展開できるほどの術師はいなかったからね。 本当に、君がいたら今の日本は九十九由基帝国だよ」

 

「語呂悪いな。でもま、あの時の誘い文句が国家転覆じゃなくて、呪霊の発生を断つだったら乗ったかもな」

 

「だろうね」

 

「お前も夏油も羂索も、俺から見れば過激派だし」

 

「いや、私は穏健派だろ!?」

 

「形だけだろ」

 

「少なくとも過激だったのは高専だけだ!」

 

「いや、呪力からの脱却は術師の仕事を奪う。その際、術師はどうなる?七海術師のように社会経験のある術師は少ないぞ」

 

「それは考えてある。」

 

「それをクリアしてもなお問題は禅院。あそこが厄介すぎる。プライドが邪魔をするだろうね。」

 

「いや、それはそうだけどさ」

 

「まあ達成してないなら考えても無駄か」

 

「そういうの、悪い癖だと思うよ」

 

何が悪いのか全く考えずに置く。学生の時はちゃんと考えて会話してたさ。九十九は頭が良いからね。でもそのうち頭使うのが疲れてきて、そんで今の会話になっている。途中で頭が追いつかなくなったら会話を切り上げて別の何かに集中する。楽で良いんだなこれが。

 

「…どうした?」

 

「昔思い出すな〜って。こう、大したことはしようともしないで九十九の話聞くこと」

 

「…あっそ。」

 

「五条悟が宿儺倒して、その後俺たち総出でも羂索を倒す。一番スムーズに終わるのはこれだな」

 

「その五条悟が復活するか怪しいけどね」

 

「宿儺が伏黒の身体掻っ攫って天使殺しかけたんだろ?虎杖悠仁が宿儺であることを隠した俺たちに天使が不信感を抱いていても不思議じゃない。そこは俺も理解してる」

 

実際、そこら辺は硝子や人の良い虎杖悠仁、その場にいた真希と謎のお笑い芸人に託すしかないわけで。いまいち、硝子と真希以外は信用出来んっていうか、使えるかわからん奴等だ。お笑い芸人はなぁ…多分無名か新人だろ。見たことないし。悠仁は宿儺だったし。

 

「…まあ、そんなとこかな」

 

「これ、五条悟は復活出来るかな」

 

「出来なかった時はどうしようもない。死ぬだけ」

 

「それだけじゃ終わらないから危険なんだよ」

 

「ま、どうにもならんなら俺はさっさとここに立つだけだ」

 

「仙台コロニー…余り長く居座るなよ。宿儺が飛んでくるかもしれない」

 

「俺の用もすぐに済む。宿儺の狙いが伏黒の姉…萬だったか?ならなんの問題もない」

 

「で、彼か」

 

「乙骨の報告通りなら、多分石流龍の術式は呪力放出の強化だ。それに、こいつの勧誘も含んでいる」

 

「…さっきから目の前で喋んなよ。そこ、割と邪魔だぜ?」

 

「直球に言う。お前の術式を模倣したい」

 

「は?」

 

「乙骨のように腕を食ったりする必要はない。条件は一つ。本でお前を殴ること、お前の術式による攻撃を俺が受けること。」

 

「…ダメだな、お前に乙骨以上の姿が見えてこない」

 

「黙れこの」バンッ

 

「だっ」

 

「早よ打て」

 

「チッ…ほらよ」ズォッ

 

「うおっ」

 

素晴らしい放出。これも術式関連か。これなら心許ない反重力機構の出力をどうにか出来るかもしれん。さらに言えば全体的に術式の威力を上げられるかもしれない。この術式はまじで良いな。こういうのがマジで欲しかったんだよ。ありがとう、乙骨!

 

「で、最後に。お前、今から呪いの王が来るけどどうする?俺たちと共に逃げるか?」

 

「逃げる?それはダメだな。ストイックじゃない」

 

「そんなもんかい。じゃ、さよなら!」

 

「私もさよなら」

 

万が追加したルール、結界と結界の移動。これが出来るのはまじで良い。伏黒には悪いが、ありがとう万。お前がいなければもっと簡単に事が進んだけどな万!!

 

「さて。俺の下準備は済んだ。九十九は?」

 

「私はないかな。結局、私は羂索との戦いでさえあんなんだったからね。また作戦を皆んなで練り直すだけさ」

 

「羂索はなぁ…乙骨がやる気だし」

 

「それは五条悟が宿儺を倒せなかった場合だ。だからあり得ない」

 

「それもそうか。じゃあ今度こそ何もやることはないな。」

 

「あぁ。高専関係者が集まるのを待つだけだ」




模倣した術式を更に模倣出来るのか?
多分出来ない、よな?
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