九十九と仲違いした人 作:覚め
単行本25〜26まで一気に行くし、なんならカッシーはまだ単行本だと飛び出ただけなのでネタバレ。詳しくはネタバレできないけど。
さて、本日12月24日になりました。ので、この世とは思えぬ地獄が私を待っている。五条と宿儺の戦いであーる。まずやばい。何がやばいって、五条のピリつき具合が。
「先生!術式邪魔!」
この一言でどれだけ空気のピリつき具合がマシになったのやら。流石虎杖だぜ。そして今、戦闘開始から少し。
「…宿儺は展延で中和しているな?」
「メカ丸君の映像にあった奴だ。」
「だがどういう理屈だ?よくわかんねえぞ」
「簡単に言えば領域の効果を全消しする代わりに中和に全振り。詳しいことは知らん」
「よくわかんね」
「展延のデメリットは宿儺も例外ではないようだね。術式を使えていない」
「展延なしで無下限を攻略された場合、今でも拮抗している状態だから五条が負ける」
「だったらなんで宿儺は領域展開しないんですか?宿儺はまず五条さんに領域の押し合いを挑むべきでは?」
「領域勝負で負けた場合のデメリットがでかい。五条の領域、その必中効果を知っていれば勝てると確信を得るまでは普通使わん」
「いや、そもそもとして領域の押し合いにはならないんじゃないかな。私の予想ではそのはずだ。な?総士。」
思い出す。羂索の閉じない領域。九十九の言った通り、あれは領域の押し合いになっていたのかすら怪しい。俺の領域もその時は壁を天元の結界にしていたからな。まあ、俺の領域内に羂索の領域が収まったかもわからんが。
「確かに。渋谷で見せたらしい閉じない結界。それならば押し合いにはならないな。羂索も使っていた」
「はぁ!?ありえねー!」
「ありえない」
「あり得ない…かな」
「そんなにですか!?」
「何重にも縛りを結べば不可能ではない。逃げ道を与えるとすれば必中効果も上がる。」
「ですよね!?」
「だがその縛りもそいつの技量と相談して出来る物だ。」
「でも、外殻がないなら押し合いにはならないだろうね。あれは最終的に結界の外殻の押し合い、押し合う外殻がないからね」
「当たり前みたいに領域の話してるけどさ、あれってホイホイ使うもんじゃねえだろ?呪力だって食うし…」
「おかか」
「狗巻君の言う通り、五条先生に呪力切れはありません」
「宿儺も領域を1回や2回では呪力切れにはならんだろうな。」
待てよ…渋谷で見せた宿儺の領域の範囲はかなりデカかったはず。渋谷の更地部分を最低としても並の領域では抑え切れんはず…
「謎だな…何故宿儺は展開しない?」
「どういうことだ?」
「宿儺の領域の必中は斬撃だ。それは物だろうが生物だろうが関係がなく、結界にも適応される。さらに言えば範囲もでかい。展開して、五条の領域と宿儺の領域が領域の押し合いにならないのなら。結界の中さえどうにかすれば五条の領域は崩れるはずだ」
「もしもが限定的すぎる」
「おい、来るぞ。」
結果から言おう。領域関係であれば俺の話は正しかった。結界の中は知らんが、少なくとも結界自体は宿儺の斬撃に晒されている。五条は今ヤバい状況にいるな。さらに言えば五条は領域を崩されたら素早い移動ができない。領域の次は五条が斬撃に晒される。
「簡易領域!先生できないって言ってたのに!?」
「九十九」
「めちゃくちゃまずい。ここから逃げるには無下限が必須。だけど術式は焼き切れている。簡易領域もそんなに保たない」
「そうなのか?」
「脹相は知らなかったっけ?」
そこから。剥がされた簡易領域をまた出して、を繰り返していた五条が急に反転を止めて、そうかと思えば術式が回復していて…もうわからん。なんだ、脳みそ移植でもしたか?その後すぐに領域の強度変えるし、もうわからんよほんとに。そのあとなんやかんやあって領域崩れて、また術式回復させて…反転ってそんなもんだったか?
「領域対策のバーゲンセールだな」
「また展開した」
「宿儺の領域を丸ごと領域で包むつもりだね」
「悪手じゃないかい?」
「悪手だ、と言いたいが。領域の大きさをあとから変えるのは俺でも出来る。少しだけだがな」
「じゃあ五条先生も…」
「出来るだろうな。俺以上の速さで、俺以上に変えることが。」
実際に領域は縮んだ。そして、俺の予想以上に縮んだ。領域ってそんなもんじゃないだろ、ってくらい縮んだ。全く意味がわからんな?獄門疆かよっての。技術的にあり得んでしょ、そういうのは。まあそもそも、簡易領域だって縮まるんだから領域も縮まるか…?でもあれは最終的に消えてるからな…
「崩れるぞ」
「なんでお前にそれが分かる」
「よく見てるから」
崩れた。結果、おそらくではあるが五条が宿儺にダメージを与えて領域を崩壊させた。だがそれと同時に宿儺が五条の領域を破壊した。術式は焼き切れている。五条は回復出来るが、宿儺は?五条のやり方を真似てどうにかして治してくるか?
「…治した!」
「また同時かよ」
「どうやって術式を治してるか知らんが、宿儺はまだ一回。対して五条は3回…どうやって回復してるかわからん分、不利か有利かもわからん」
「だろうね。家入君はどう思う?」
「術式の回復自体が脳に負担をかけるなら。脳の回復に慣れてる五条の方が負担はまだ少ない」
「なるほど…」
「また来るぞ」
乙骨、日車の両名がワンテンポ五条の方が速かった!と証言した今回の領域。確かにその通りなら五条の必中効果は少しとは言えど当たる。宿儺がどれくらいで動けるかは知らないが、少なくとも領域の中に限れば動けないはずだ。その間に潰せるのかどうか…
「また崩れた」
「今度はなんだ…」
「禅院の虎の子だね」
「成程。あの式神に適応させるための行動だったわけか」
「どういうこと?」
「ここだって時に展開されてみろ、宿儺は一瞬で負けるぞ。呪力切れてるかもしれん状況でやられるよりも、ここで五条の手札を潰すのが一番なわけだ」
「はえー」
「どういうことだ!?」
「どした日下部」
「五条が領域を展開できてない!更に鼻血出しやがった!」
「…マジかよ」
宿儺曰く。術式の回復は脳みそをぶち壊してから治して、その時に術式も治していたらしい。なるほど、1回目の焼き切れより2回目の方が早かったのはそういうことか。五条悟は最初しらみ潰しに脳を壊して治していたな。そんでおおよその場所がわかったから2回目以降は速かった…か。
「ここからは適応が速いか、五条が宿儺を倒すのが早いかの戦いだな」
「いや、宿儺はまず蒼や赫の適合をするだろうね。手札を減らせて有利に進む。無下限への適応は全てに適応した後でも十分なはずだ」
「摩虎羅単体で無下限に適応させ、摩虎羅でトドメを刺すのはどうですか?」
「それはないな。摩虎羅の適応方法にもよるが、それを許す五条ではないと思う。」
摩虎羅の適応に必要な回転回数も。宿儺は摩虎羅をなぜ単体で出さない?出したことにより自分で適応の肩代わりが出来なくなるのを恐れているのか?もしそうなら単体で摩虎羅を出すことはない…か?それともまた別の理由か?五条が黒閃を放つ。宿儺の意識が飛んだのか、法陣が落ちる。落ちた五条の影から摩虎羅が出る…自身が強気に出られない時の保険としての摩虎羅か!?
「僕も出ます」
「やめろ。五条を殺す気か?」
「…あの式神、それに二体なら僕と里香で相手にできる」
「聞こえていたか?お前の心配はしていない。お前が出たことで五条に隙を作りやすくなり、結果的に五条が死ぬ。」
「そもそもお前の番じゃねえよ」パリッ
「五条にとって他は足手纏い。その足手纏いが守る対象だ。お前、邪魔なんだよ」
「…」ムッ
「行くなら俺みたいな死んでも構わん奴だけだ。」
「君の命そんな軽くないでしょ」
そうして数秒後。摩虎羅ではない方の式神を五条が蒼で圧殺。その後、ビル内部で赫。摩虎羅は宿儺の命令に従う。そして摩虎羅は赫への適合を前提とした運用をされているように思う。摩虎羅を消し、宿儺との1vs1に持っていく。ならその赫をどうやって使う?
「…これだから、天才は」
「すみませんでした、総士さん。僕みたいな足手纏いがいたらこれは出せませんでした」
自らを巻き込む無制限の虚式。全方位の大爆発…これはもはやどうするほどもない。完全に五条の勝ちだ。羂索を相手にするのはしんどいが、こっちもこっちで頑張るしかないか…。やれるかやらないかではない、やるしかない。
「…は?」
「なんで…」
「五条先生が切られてんの…!?」
訳がわからん。乱高下が過ぎる。斬撃で切ったのはわかる。まさか無下限バリアを切っていたのか?あり得ない。後は詰めるだけだからと油断をする男じゃない。
「じゃ、俺行ってきます」
「あ、そうか。」
「足止めですよ」
鹿紫雲が出たのか。術式も何も知らんが、とにかく切り替えろ。鹿紫雲が死んだら、次は俺だ。覚悟決めとくぞ俺〜!と、行くが。宿儺の状態だけでもチェックしておくか。カシモが術式を使っている。その上で宿儺も呪具で戦っている。雷か。呪具の場合、呪具or呪具に付与された術式の名前と術式を喰らうこと、持ち主が返答すること…雷は使えないから意味はないな。
「…なんだ、姿が変わるぞ」
「完全な受肉だ。これで宿儺は元通りになる」
「チッ」
「マジかよ…」
「じゃあそろそろ俺も出るか」
「…死ぬなよ。総士」
「由基がそんなに心配してくれるなんてな。嬉しいことだ」
改めて見返すとカッシー死ぬまで速くない?
次、総士(時間稼ぎ)VS宿儺(意図は理解してるのでさっさと殺す)