愚問なり、無知蒙昧、知らぬならば答えよう   作:まいねーむいずあしたか

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『私は本編が書けないのに番外編や他の作品ばかり書いていた愚か者です』

という文章が書かれた板を首から下げ正座している。

番外編とかの文章はすらすら出てくるのに、本編がどれだけ書いてもまるでしっくり来ない現象に名前を付けたい。



はい、数ヶ月放置してて本当に申し訳ないです

仕事が忙しかったり、数年に1度の仕事で使う資格更新の研修に引っかかったり

色々と書いては消して書いては消してを繰り返してたらFGOが周年迎えてて……

「わいの1番の推し鯖が周年記念礼装の交換ラインナップにおるやん!!」

「イドをクリアせんと交換出来ん?まだ奏章一切手を出してないんだけど??」

「わしさまーずるいぞーかっこいーぞー」

「おのれ〇井!この文書の書き方は貴方様か!?喝采せよ!喝采せよ!!とでも叫べばよいのか!?」

勢いでペーパームーンとイドをクリアしてました。泣いた。

ついでに、仕事の合間に奏章Ⅲもクリアしたりしてました。

ザビーズはいいね。本当に大好き。

ラストバトルの演出とスキル名は本当にずるいよ……R.I.P。



数ヶ月放置してたお詫び(?)で近いうちに番外編の方も投げますので、またよろしくお願いいたします。

次回は、年内更新目標かな?仕事がくっそ多いよ。俺の仕事を減らしてくれる人が欲しい。




007 『遭遇』

 

「………………しん、どい」

 

がりがりと遠慮なくキャスターが魔力を持っていくから無茶苦茶しんどいんですけどー。

 

確かに好きにしていいとは言ったけど、ちょっと容赦なく魔力を持ってき過ぎでは?戦闘時のサーヴァントへの魔力供給がこんなきついとは思ってなかったんだけど。

 

「ちょっと休憩しよ」

 

木の根元に腰を下ろし水筒を取り出して中身を少し飲む。

 

「まっずぃ」

 

魔力の回復させるのに効率的だからってくそ苦い薬湯なんか入れて来るんじゃなかった、普通にスポドリとかを入れて来るべきだった。

 

ちびちびと顔をしかめながら薬湯を飲み、飴がバッグに入っていたので口直し代わりに包装紙から取り出し口に放り込む。

 

薬湯が苦かったせいで、甘さ控えめな喉飴がくっそ甘く感じる。

 

『マスター。予定通りランサーがマスターの危機だと言ったから離脱させたぞ』

 

飴を口の中でコロコロと転がしながら休憩しているとキャスターからの念話が入った。

 

『オッケー、ならキャスターはこっちに合流して欲しい。ちなみに、セイバーはどうなった?』

 

『既にそちらに向かっている。セイバーはバーサーカーと決着をつけた後、こちらを一瞥したがすぐに何処かに向かったな』

 

ふむ、キャスターとランサーの戦いに介入しなかったか。

 

となると、切嗣とアイリスフィールのどちらかに行っていると思うけど……どっちかなぁ。

 

原作通りならアイリスフィールの方だけど……今更ながらよくよく考えたら、セイバーって何で切嗣じゃなくてアイリスフィールの方へ行けたんだろ?

 

アイリスフィールと舞弥が言峰の迎撃に出たのってセイバーが子供を酷い目に遭わせてるキャスター(ジル)をとっちめる為に出て行った後だから、セイバーって2人が言峰と戦ってたこと知らないはずだよね。

 

ランサーを見送って、たまたま城への帰り道に血を流してぶっ倒れてるアイリスフィールを見つけたとか?

 

切嗣の所に戻った後に指示を受けたとかは絶対ないし。考えられるとしたら、セイバーの直感(A)でアイリスフィールの危機を察知したか、無意識に鞘の気配に引き寄せられたってところか。

 

そんなことを考えていると、ぱきっと枝か何かを踏む音が聞こえた。

 

音のする方に顔を向けると…………。

 

「ほぉ」

 

絶対に出会いたくなかったやべぇ男が立っていた件。

 

ほぉ、ってそんな場合じゃないんだが。

 

何であんたが此処にいるのさ、言峰綺礼。

 

暗い中観察してみれば砂や埃で汚れた箇所のある修道服、僅かだが血の匂いが流れて来る。

 

これ、アイリスフィールと舞弥と一戦交えた帰りにたまたま遭遇した感じか……ついてねぇな。

 

立ち上がり、尻を叩いて砂を落とす。

 

キャスターに申し訳ないけど急いで合流するように念話を入れ、言峰綺礼と向き合う。

 

「はじめましてかな、言峰綺礼。知っているとは思うけど、キャスターのマスターをしている六雛玲依だ」

 

俺と言峰の距離的には5mほど、マジカル☆八極拳のマスタークラスである言峰ならあってないような距離だな。

 

アサシンの姿はないが、霊体になって見えないだけで何体かは確実にいるはず。

 

戦況は圧倒的に不利、元代行者相手じゃ一矢報いることも出来ずに死ぬだけだから戦う選択肢なんて選べない。

 

令呪も使う暇なさそうだなぁ、使おうとした素振りを見せた瞬間に頭パーンってスイカみたいに砕かれそう。

 

となると……キャスターが到着するまで時間を稼ぐか。

 

「あぁー何をやってきたか知らんが帰る所か?なら、有益な情報を渡すから見逃して欲しいんだけど」

 

「……………………」

 

なんか言えよ、反応しろよ、興味あるんだかないんだかわからん視線でこっち見んな。

 

「何も言わないってことは承諾したってことでいい?警戒なんぞしなくてもそちらが圧倒的に有利な立場なんだ。矮小なガキの命乞いに付き合ってくれよ」

 

本当になんも反応せんなこの男。

 

敵意がないだけマシというか、こいつ感情とか出さずに敵を屠れるタイプの人間だから敵意の有無は何もあてにならん。

 

「何か反応してくれるとありがたいんだが……まぁ、いいか」

 

とりあえず、ぶっこむか。

 

 

 

「言峰綺礼。これは確認なんだが……自分に娘がいる事実をきちんと認識出来ているかい?」

 

 

 

やっと反応あり、か。

 

これでも何も反応してくれなかったら本当にかなり困ったんだが、反応してくれてよかったよ。

 

「カレン、カレン・オルテンシア。言峰綺礼とクラウディア・オルテンシアの間に生まれた娘という話だったが、合っているかな?」

 

これ、公式で認められるといえば認められてるって感じの情報だったけど……現実だとどうなんだろ?言峰の反応からすると間違ってはいない気はするけど。

 

カレン・オルテンシア。

 

Fate/hollow ataraxiaに登場したシスターで、何やら月姫2にも登場するんじゃないか?とか噂された銀髪美少女の皮を被ったドSにしてドMな性悪女。

 

子ギルくんに「あの人、性格悪くないですか?」みたいなことを言われてしまう性格ってよっぽどやぞ。

 

俺はあの性格好きだったけど、それは外野から見れる立場だからで現実となったこの世界で関わりたいかと聞かれるとちょっと相手にしたくないかも。

 

つか、Fate時空と月姫時空ってかなり違うはずなんだが……月姫リメイクが発売される何年も前の短編にそれっぽい描写があった程度だから、月姫2に登場するって話もどれだけ本当なんだか。

 

俺の生きてるこの世界って…………死徒27祖が死徒27祖として成立してるっぽいんだけど、なんで死徒27祖が認められてる世界なのに英霊召喚が可能なんだよ。

 

たしか、魔導元帥閣下が先代の朱い月とやり合った際の決着の仕方でアラヤとガイアの力関係が変わるからとか何とかって設定じゃなかったっけ?

 

冬木で聖杯戦争あるからFate時空やろって思ってたから、知った時はマジでびっくりしたわ。

 

アラヤとガイアの力関係とか調べようなんて思ったこともなかったし、旧とリメイクで死徒27祖は大分設定違うから聖杯戦争に生き残ったら調べてみようかな。

 

何か話がずれてんな、現実に戻ろう。

 

「娘だと、いや……私に………娘など……………ぐっ!?」

 

先程までの鉄仮面じみた無表情は消え失せ、苦悶の表情を浮かべ頭を押さえる言峰。

 

Zeroの小説で嫁さんの話題になると記憶障害として眩暈やら頭痛を起こすって描写があったけど、娘でも起こすんか。

 

まぁ、Zeroでのカレンの扱いについては結構謎なんだよね。

 

聖杯戦争前の言峰に令呪が発現した段階で、父親の璃正から最近嫁を亡くしたという言葉があったはずなのに娘については言及はなし。

 

璃正は深い信仰心を持つ人物だから、戒律を破り自害した嫁を許せず……そんな嫁が産んだ孫も知らん顔したとかって可能性もなくはないとは思うんだけど、璃正の性格からすると違和感しかないなんだよなぁ。

 

まぁ、Zeroは作者が違うし平行世界って設定だったはずから登場してなくても仕方ないと言われたらそこまでなんだが。

 

「クラ……ウ…………ディア…………カ………レン………いや………な………」

 

呻くように声を絞り出す言峰を余所に、俺はアサシンに呼びかける。

 

「アサシン。何体いるかまでは知らんが、どうせいるんだろう?」

 

俺の声に言峰を庇うかのように姿を見せるアサシン。

 

「既にキャスターには俺の下に来るように伝えて………いや、着いたな」

 

「待たせたなマスター。それで……これはどういう状況だ?」

 

スーパーヒーロー着地からの即座に槍ぶんぶんしてアサシンに穂先を向けて構えるとかかっこよすぎません?惚れちゃうぞ。

 

「言峰綺礼と遭遇したから命乞い代わりに「お前、娘をネグレクトしてっけど大丈夫?」って聞いたらこうなった」

 

おい、呆れたような雰囲気を出すなキャスター。実際さっきまで結構な命の危機だったんだぞ。

 

キャスターが来てくれたからもう安心だけど、元代行者に暗殺者のサーヴァント相手は本当に危なかったんだから。

 

「アサシン、百貌のハサン。去るなら追わないから行くといい」

 

真名である『百貌』を告げたからか一瞬だが驚愕した様子を見せたが直ぐに言峰に肩を貸し、ゆっくりとこちらの動きに注視しながら後退していく。

 

「キャスター、追うのは禁止だからね?」

 

「…………わかっている」

 

すっごい不満そうだなぁ。ランサー相手にはっちゃけたはずなのに足りなかったのか。

 

でもさ、アサシン相手じゃ満足できないと思うよ?『百貌のハサン』の宝具は対マスター暗殺用としては破格な性能だけどサーヴァント相手は難しい宝具だし。

 

アサシンと言峰が声が届くか届かないかギリギリの辺りまで下がったのを見て、ふと言峰に有益な情報ってのを渡してなかったことを思い出す。

 

んー、正直カレン・オルテンシアの事を思い出させただけでもかなり有益だったと思うのだけど………あ、これやっとこう。

 

Fateと言ったらコレだよね。『問おう―――』の方はマスターだと出来ないし。

 

 

 

「言峰綺礼」

 

 

 

「有益な情報を教えると言ったのに教えてなかったな」

 

 

 

「さっきのカレン・オルテンシアの件は本当に確認でね。こっちを貴方に教える予定だったんだ」

 

 

 

「貴方がこれまで抱えて来た欠落、焦燥、苦悩、疑問」

 

 

 

「それら全ての答えを、貴方はこの聖杯戦争で手に入れることが出来るよ」

 

 

 

 

 

「喜べ、言峰綺礼。貴方の願いはようやく叶う」

 

 

 

 

 

 





次回予告 ?


「ほお。何とも珍妙なカタチをしているではないか、小僧」

「小僧じゃなくて雑種呼びにしてくれません?貴方に興味持たれるの怖いんですが」

「酒、飲まずにはいられない!!」

「私が聖杯に願う望みは――――」

「おしゃけおぃしぃですねーおーさまー」


次回、『聖杯問答、酔っ払いのガキを添えて』

予定は未定だけど、アンチ・ヘイトタグが仕事をする……はず。


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