愚問なり、無知蒙昧、知らぬならば答えよう 作:まいねーむいずあしたか
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UAとかお気に入りとかが一気に増えて???となってましたが、日間ランキングに入ったんですね……割と上の方にいて三度見しましたが。
本当に、読んでいただける皆さんのおかげです。ありがとうございます!!
* お詫び *
前話あとがきに『玲依くんは昇天させてるだけで次の転生先は選んでいない……誰が、何が転生先を選んでるのかを玲依くんは知らない』という文章を追加しました。
自分の文章力のなさで玲依自身に罪を裁く力があると受け取れるようになってるみたいで……本当に申し訳ないです。
自分の考えたことを人に伝えるのは本当に難しい、これからも気をつけて書いていきます。
窓から入ってくる光で目が覚めた。
寝起きで考えがまとまらないポンコツな頭を軽く振って、身体をほぐしベッドから起き上がる。
「…………だっるい」
時計を見ると午前11時を少しばかり過ぎたところ、ベッドに入ったのが3時くらいだったので寝すぎたという訳ではないが………うげぇ、身体がすげぇ怠い。
あの魔術を使うとなると仕方のないことなのだが、魔力を使いすぎたな。
回路や刻印に不具合が出たりしないだけいいのかも知れないけど。
部屋から出て洗面所で洗顔と歯磨きをしてリビングに向かう。リビングではキャスターが優雅にソファーに足を組んで座りながらコーヒーを片手にテレビを見ていた。
ソファーに座ってコーヒー飲んでるだけなのに、美人は本当に絵になるなぁ。
この姿、写真に撮って残しておきたいんだけど駄目かな?聞いてみるか。
「おはよう、キャスター。写真撮っていい?」
「おはよう、マスター。構わないが、何故そうなった?」
キャスターが美人だから写真に残しておきたいと素直に言ったら呆れながらも許可してくれたので、部屋からカメラ取って来てコーヒーを飲んでいるキャスターを撮影する。
様々な角度からシャッターを切ったり、タイマー機能を使って2人並んだ写真を何枚か撮り終わると、ふとテレビから流れてくるニュースが目に入った。
遠目には瓦礫の山、立ち入り禁止を示すテープのぎりぎりに立つリポーターが悲痛な顔を浮かべながら視聴者に向けて状況を訴え続けている映像。
倒壊した冬木ハイアットホテルの現場から中継ね、本当にやったんだ切嗣。
「マスターの言っていた通りだったが、本当にホテルを爆破するような魔術師がいるとはな。これをやったのがマスターが警戒している衛宮切嗣か」
本当にね。事前に火災報知器を鳴らして関係ない人間を避難させるっていうことはやったけど、それでさえ「昔の僕なら……」とか自嘲気味に呟いた人だからなぁ。
「そういえば、桜はどうしたの?」
家に帰って来たらキャスターがそのまま空いている部屋に連れていったけど、どうしているのだろうか?
「あぁ、あの娘ならルーンで治療をしている。身体だけではなく頭の方も弄っているから2~3日は目を覚ますことはないだろう」
ルーン万能か?キャスターなら治療が出来ないとは思わなかったけどさ。
「治療が出来なければ鍛えることも難しいだろう?セタンタがまだ未熟だった頃は、私自ら治療を施したこともあるのだぞ」
その鍛錬って、ボコって治療してまたボコったら治療してボコるをエンドレスでやる頭ケルトなやつでしょ絶対。
というか、頭の方も弄っているって何??
「……………………えぇ」
俺から養子として引き取られてすぐにゾォルケンの蟲に凌辱され続けていたことは聞いていたが、連れ帰って実際に診てみたら予想以上に酷い状態だった。
身体の方の治療もしているが、心の方がより深刻で……まだ幼く未成熟な心が助けの来ない状況で凌辱され続けたことで壊れかけてたから、
「ちなみに、膜も再生させているぞ」
「…………それを聞いてどう答えろと?」
前世があるとは言え、いまの俺の実年齢が9歳ってことを忘れていませんかね?精通すらしてないんだから性欲なんて湧いてこないんですわ。
「まぁ、キャスターが必要だと判断してやってくれたことだから文句は言えないか。ありがとう、キャスター」
一応確認はしておこうと桜が寝かされている部屋に行くと、彼女は穏やかな顔をして寝ているように見えたので放置でいいか。
頭とかにルーンの光が見えた気がしたが、気にしたら負けだ。
キャスターも、あとは魔術の効果が切れて自分から起きるのを待つだけと言っていたし。
部屋から出ると昼食を準備するには丁度いい時間だったのでキッチンに移動。キャスターに聞いたら食べると返答を貰ったので、ソースはレトルトのやつがあるしパスタでいいか。
キャスターは腹ペコ属性共と違って食事に文句を言わないので助かる。
サーヴァントは寝食がいらないって言われたけど、一緒に食事しながらコミュニケーションを取る事は大事やろって押し通した。
今では自分でコーヒーを入れたりするようになったから、良い事だ。
背が足りないので、キッチンの隅に置いてある踏み台を配置して調理を始める。
とはいえ。パスタを茹でて、温めたレトルトのソースをかけるだけなので調理に入るのかこれ?
ぱぱっとパスタを茹でて皿に盛ってソースかけて完成。
ソースはカルボナーラとミートソース。キャスターはカルボナーラを選んだので、俺はミートソースの方を食べる。
前から思ってたけど、魅入ってしまうくらい本当に綺麗な所作で食事をするよねキャスターって。
ケルトの時代にテーブルマナーとかってないはずなんだけどなぁ。
聖杯から与えられる知識にテーブルマナーとかが入っているか、女王として当たり前のスキルなのか?
余計なことを考えながらもキャスターと今後の戦略などについて相談しながら食事を進める。
「では、バーサーカーは無視してもよいと?バーサーカーのマスターはあの娘の為に身体を蟲に喰われながら聖杯戦争に参加したのだろう、あの娘を我々が連れ去ったと知られたら襲撃に来るのではないのか?」
「大丈夫だと思うよ、雁夜にそんな情報収集能力はないし。元々バーサーカーは魔力を馬鹿食いするクラスで、雁夜は蟲を使って仕立て上げた急ごしらえのマスターだから魔力供給に難がある」
桜の情報を教えられるとしたらアサシンのマスターである言峰くらいだけど、いまの言峰が雁夜を助けたり情報を教えたりするか?ないな。
「それに、蟲の持ち主だったゾォルケンも殺したから……今頃は蟲が暴走して死にかけてるんじゃないかな?もしくは、蟲が死んで魔力の生成量が落ちたのにバーサーカーに絞られる魔力量は変わらないから、それで死にかけてるかのどちらかになってると思うよ」
ゾォルケンが雁夜に反抗される可能性を考えない訳がないから、雁夜に植え付けられた蟲には絶対に細工がしてある。
ゾォルケンがいなくなったからって素直に雁夜の言うことを聞くのか?ありえない。蟲が死にたくないからって雁夜の肉を喰い漁って寄生するくらいのことはする。
なので、雁夜に入れられてる蟲はゾォルケンとの繋がりが切れて死んだか、雁夜を喰い漁りながらも生きようとしてるかのどちらかだろう。
「令呪を使われた場合は?」
「使えるだけの理性が残っていれば使うかもだけど、バーサーカーに何て命令するのさ?桜の救出より時臣への殺意を優先させ続けた男だし、「桜ちゃんを助けてくれ」より「俺から葵さんを奪った時臣を殺してくれ」のが言いそう」
原作でも、現実でも桜を助けるだけなら手段はいくらでもあるのに、それをしなかった男だからなぁ。
エンタメとか展開の為と言われたらそれまでだけど、
むしろ、バーサーカーの方が動けなくなった雁夜を抱えてセイバー探してアインツベルンに突撃してる可能性のが高そう。
「それで、今夜なんだけ………電話?」
話を続けようとしたら家の電話がなったので、キャスターに断りを入れて電話を取りに行く。
「はい……って、父さん。どうしたの?」
相手は父さんだった。珍しいな、こんな時間に電話してくるなんて。
一応、聖杯戦争対策で色々と細工してある回線なので盗聴とかは出来ないようにはしてあるけど、どうしたんやろ?
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「うん、兄貴にもよろしく伝えといて。それじゃあ………………めちゃくちゃ怒られたよ、キャスター」
「当たり前だ。こればかりはマスターの自業自得だろう」
受話器を置いてキャスターに泣きついたが軽くあしらわれた。
俺のサーヴァントなんだからキャスターも共犯でしょうに。
まぁ、自分でも確かに怒られる覚悟はしてたけど、あそこまで怒られるとは思ってなかったんだよ。
父さんに魔術師として説教をされた後に、母さんに親として説教されるとか予想できるか。
最初はいつもの定期報告みたいに和やかに話してたのに……。
聖杯戦争は始まったけど、いまのところは無事だよー、キャスターとも仲良くやってるよーって話したら喜んでくれたのに、マキリの工房に攻め込んで当主滅ぼして桜を誘拐したことを話したらガチなお説教になった。
父からは、サーヴァントがいるからって数百年生きた魔術師の工房に攻め入るとは何事だーとか、ゾォルケンにあの魔術を使ったことを説教され。
母からは、女の子を誘拐した?お前何考えてんの??養子に出された先で虐待されてたから??架空元素持ちだったから?どっちが本音だ、答えろ馬鹿息子などと責められ続けた。
父さんはともかく、母さんに関しては魔術師としては正解なのに人間としては駄目なことで2択をしてくるとか卑怯じゃない?魔術師としての正解を選んでも、人としての正解を選んでも説教が増えるとかどういうことだよ。
いやまぁ、確かに桜を引き取る場合は表の社会的にも魔術師的にも面倒事はめちゃあって、それをやってくれる両親に事前に何も言わなかった俺が悪いんだけどさぁ。
まぁ、両親とも最終的には納得せざるを得ない感じだから納得してくれたし、これでもし俺が死んでも桜は両親が連れ帰ってくれることになったのでいいとしよう。
「あれ?皿洗ってくれたんだ…ありがとうキャスター」
「長電話になりそうだったからな」
それについては本当に申し訳ない、俺も予想外だったんですわ。
さて、改めて今夜からの予定を決めな………ん?
アインツベルンの森へ向かう道に魔力の反応?何処かの陣営が襲撃に行ったのか?
道に配置していた使い魔と視界を繋ぐ、これは……へぇ、そう。
片手封じたんだし、アーチャーやライダー、もしくは姿を見せなかった俺達に任せて引き篭もってればよかったのに、よっぽど婚約者にいい所を見せたかったのかね。
それとも、アインツベルンと魔術比べをしたかったみたいな事を原作で言ってたし、魔術師としての矜持もあるのかな?
でも、これは使えるね。
「ねぇ、キャスター。ランサーかセイバー、もしくは両方を襲撃出来るとしたら、やりたい?」
キャスターもそろそろ戦いたいだろうし、俺たちも便乗しましょ。
これも感想で質問があったので。
玲依くんが聖杯戦争に招かれた理由と、スカサハが召喚された理由は一応設定があります。
明かすタイミングがあれば明かす予定ですわ。
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