速水「これが・・・。これ程の守備力とは想像してないぞ。」
実況「ここで前半終了のホイッスル!守野浜中、1点リードのまま後半を向かえます。果たしてあの鉄壁を突破して逆転出来るのか陵星中!」
~~~陵星中ベンチ~~~
前半が終わり陵星中ベンチには沈黙が流れていた。
疲れもあったが、それ以上にこのまま点数を取れるのか?
今の自分達であの守野浜の守備を突破出来るのか?
そんな不安と一瞬だが敗北が頭を過っていた。
岸田(たかが1点差。だがこれほど遠い1点は初めてだ。)
畑中「くっ、俺達もいよいよ終わりっすかね。」
畑中がそう言った瞬間、花美詩が思いっきり畑中を殴り付けた。
花美詩「何言ってるんだ!そんな諦めた言葉を言うんじゃない!」
畑中「わかってるっす。でも、このままじゃ・・・。」
花美詩「そんなことわかっている。だが、俺達以上に速水と早坂は頑張っているんだぞ!」
速水(やばいな。点数以上にチームワークに亀裂が生まれて来ている。まさかここまでがアイツらの戦略なのか。)
早坂「どうします速水先輩。僕達全員が守野浜中に良い様に扱われてますね。」
~~~守野浜中ベンチ~~~
大前田「ふっ、奴らのベンチが騒がしくなってきたな。」
島「あぁ。この調子なら、後半簡単に守りきれるな。」
大前田達は、ギスギスしだした陵星中ベンチを見ながら微笑んでいた。
自分達の勝利は目前。
そして、奴らでは越えられない自分達の鉄壁。
本来なら勝負事に慢心はしてはいけない。
だが、今まで同じ様に戦い、同じ様に勝利を重ねてきた。
万に一つも負ける気がしない。
そう。これは慢心では無く、圧倒的な自信なのだ。
~~~陵星中ベンチ~~~
岸田(大前田の奴、こっちを見てのあの顔。恐らく勝利を確信しているな。だが、それも間違いではないかも。)
花美詩「どうする?相手が攻めてくる気配は無いが、今の俺達のOF力じゃ歯が立たない。いっそのこと、俺達も攻撃に参加して手数を増やすってのは?」
花美詩の提案に岸田は少し考えた。
岸田「それも1つの作戦ではある。だが、もしそこをつかれて攻められでもすれば、それこそ取り返しのつかない事になってしまう。」
早坂「もう!さっきから聞いてれば何を言ってるんですか?要は僕らが点を取れば良いって話ですよね。」
牛宮「それが出来ないからこうなったんだろ!1年の癖に考えて発言しろ!」
またギスギスとしだし、収集がつかなくなっていた。
流石の速水にも、諦めの感情が沸きはじめてしまった。
「てめぇら!!なんだその情けない雰囲気は!」
速水「まさか・・・、まさかその声は!」
登別「俺が信じてたチームの力は、そんな下らない程度で崩れるのか?それに速水!俺はその程度の男にエースストライカーの座を預けた覚えはねぇぞ!」