たぶん、ヴィランが親らしいが。それはそれとしてヒーローの子どもの方が気苦労が多い。   作:幽 

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評価、感想ありがとうございます。感想いただけましたら嬉しいです。

Mt.レディ採用しました。短めです。次は普通科の人目線です。

書きたいとこだけ書いていく勢いで行きます。


成長しきったときの身長
転夜、170後半、男時190
燈矢、180後半


学校生活

 

私、岳山優!

 

「やっぱさあ、カイロ入れとかよくない?」

「まあ、お父さんの個性的にいいかもねえ。企画書、作れる?」

 

個性は巨大化!北海道から出てきたばかりの、ピチピチの高校生!

 

「テンプレ貰ったから、頑張って埋める・・・・校正お願いします。」

「うーん、いいよ。自己プロデュースの一環つーか、練習みたいなもんだから。」

 

そう、これからビッグになるおん・・・・

 

「ねえ、優ちゃんはさ。グッズとかってどんなのが欲しい?」

 

それに岳山優こと、Mt.レディは眉間に青筋を立てて叫んだ。

 

「うっさいわ、バカップル!」

 

それに、Mt.レディの隣の席にいる二人がきょとりとした顔をした。

 

 

 

「どうしたの、優ちゃん?」

「どうしたの、じゃないわ!人の席でいちゃつかないでくれない?」

「どこが?」

 

きょとんとしたそれにMt.レディはため息を吐いた。

後ろの席に座った轟燈矢と、前の席に座った夢意転夜は、机の上で片手を絡めるように握り合っている。そうして、まるでキスでもするほどに顔を近づけあっているのだ。

時刻は丁度昼休み。教室内にはまばらに人が残っている程度だ。

それでも、その場にいた人間達は慣れた物で、またやってるなあと放っている。

おかしいだろう、あまりにも見ているだけでカロリーを消費する光景だというのに。

 

「全てよ!!」

「いつも通りじゃん。」

 

燈矢のそれに、Mt.レディの眉間の皺が深くなった。

 

 

 

轟燈矢と、夢意転夜というそれは、学校に入学したときから有名だった。

まず、燈矢というそれの容姿が際立っていたせいだ。

銀の髪に、青い瞳、そうして、端正な顔立ち。それで、雄英のヒーロークラスに入学というのだから注目が集まるのも当然だろう。それも、火というシンプルながら強個性まで持っているのだ。

 

雄英というのだから、全てがヒーローになりたいというわけではないのだ。偏差値が高く、教育機関として優秀なため、大学などへの足がかりとして入るものもいる。

そう言ったものの中には、時に、将来のトップヒーロー候補とお近づきになりたい人間もいるわけで。

 

燈矢というそれは、校内を歩き回れば、一発でその名前は知れ渡った。当然と言えば当然だ。

 

(入学したての頃は、すごかったわ。)

 

なんといっても、他クラスから見物人が出るぐらいだったのだ。そうして、入学してすぐに、粉をかけようとしてくる猛者までいたのだ。

それに、クラスメイト達は合掌した。

 

何と言っても、彼らはいち早く、燈矢の性格を理解していたためだ。

 

 

「あの、一目見たときから!」

「へえ、一目見ただけで俺のこと全部理解したんだ?何、千里眼?」

「素敵な人だなって・・・」

「あ、そ。俺としては、あんたのこととかどうでもいい。」

「つ、付き合ってください!」

「あんた、誰?」

 

それはもう、すごい振りっぷりだった。

燈矢の前にいったい何人の女子が倒れ伏したことだろうか。

てめえなんざ、眼中にないんだが?という態度を隠しきれていないのだ。

 

(ワンチャンあるって思うのも仕方が無いけど。)

「うーん、特別変わりは無いけどねえ。あ、燈矢、新発売のお菓子いる?」

「何味?」

「サラダ味が有名なあの、お菓子の!タラバガニ味!」

「ふっ!なんだよそれ!また外れじゃないの?」

「いいや、おいしかったからさ!食べてみてよ!」

 

燈矢は転夜に口元に差し出されたそれに、素直に口を開けて咀嚼する。

その時の、転夜に向ける無邪気な笑みよ。

まさしく、少年、という単語がふさわしい、瑞々しく、そうして軽やかな笑みだった。

おかげで、担任のミッドナイトまでに、年齢が年齢なら手を出してたわ、とまで言わしめた男である。

 

(ほっんとうに、顔だけはいいのよね。)

 

これだからこそ、もしかしたら、とか思う女が出てくるのだろう。

普段はクールに決めているが、それはそれとして、そんな風に無邪気に笑う様もちょこちょこ見せるために、もしかしたら、自分ならばそれを向けて貰えるかも!

なんて夢を見る奴が出てくるのだ。

Mt.レディはまじまじと燈矢を見た。それに燈矢は転夜に向けていた笑みなど忘れたように、不機嫌そうな顔をした。

 

「なんだよ、岳山?」

「あんた、その転夜に向ける笑みを保ったら、入れ食いよ?」

「は?うっとうしいだけじゃん、そんなの。」

「あーわかる。もう少しさ、君も愛想を振りまいたらいいのに。おっちゃんとそんなとこはそっくりだね。」

「いいの、父さんにそっくりなら万々歳。」

(おまけに、父親はエンデヴァー・・・・)

 

燈矢はむすりと顔をしかめた。その顔さえも、愛らしくてむかついた。

顔良し、能力値バカ高い、おまけに身元もいいときた。そうして、そのおまけに、愛想はないくせに面倒見は良く、人のことはよく見ている。

成績が悪い奴らを集めて、勉強会を開いているのだ。

 

「転夜のついでだ、ついで!」

「「「あざっす!!」」」

「ご、ごめんなさい!」

 

なんて台詞を聞きながら、転夜の謝罪と共に勉強会を行っているのだ。

 

「優ちゃん?」

 

ぼんやりと考えていると、声が聞こえてくる。それに意識を向けると、自分の口元に菓子が添えられている。

 

「優ちゃんにもあげるね。」

おいしいから。

 

にこりと、淡く笑う少女。

その、金と銀の水面のような瞳が細められると、Mt.レディは思わず口を開いてしまった。

さらりとあーんとやってのける転夜に、Mt.レディは目を見開いた。

 

そうだ、転夜、この女も又有名なのだ。

 

 

夢意転夜は、燈矢が有名になればなるほど、同時に名が売れていった。

見目麗しく、将来有望そうな、完璧そうな少年の隣に当たり前のように存在する少女の存在は当たり前のように知れ渡った。

何よりも、転夜は常に燈矢の隣におり、おまけに登下校に手を繋いでいるのだ。

 

「俺の身体的な理由で、必要なんだよ。」

 

そんなことを聞いていたクラスメイトとしては、それだけではないのかもしれないが、そうなのだと理解していた。

けれど、そんな事情を知らない外野はそうはいかない。

 

誰あれ?

幼なじみらしいよ?

はあ?知らないんだけど。

 

ひそひそとそんなことを話していたが、当人自身もヒーロー科でヒエラルキーも高めだ。

何よりも、燈矢というそれは、そこまで他者への態度がキツいというのにヘイトは買っていなかったりする。

それは、まあ、その転夜という少女への態度が、それは、まあ、情けない。

なんでも、女の子が好きである、恋愛的なものは薄いが、好みの見た目の生徒がいると名前を聞きに行くぐらいのバイタリティを持つ女に燈矢はそれは振り回されている。

 

「てーんーやあああああああああ!!」

「いや、違う!そんなんじゃない、そんなんじゃ、だあああああああ!!」

 

ダーリン、浮気はゆるさないっちゃ、という台詞が聞こえてくる光景に、一周回って男子連中からはそこそこ同情票で人気があるらしい。

本人が転夜以外に目を向けていないということもあるのだろうが。

 

(というか、この状態で、男にもなれるとかずるくない?)

 

本人達としては、特別なことなどないだろう。

が、そちらのほうが身体能力が上がるからと、普通のような顔で男になってこられたクラスメイトたちのことも考えて欲しい。

 

「あれ?知らなかったっけ?ははははは、中身は変わらないから、気にしないでよ?」

 

なんて、やたらと良い声で、おまけにすらりと背が高く、爽やかな大型犬系の青年が、女の時と同じノリで接してくるのだ。

 

なんかもう、胸がバクバクなる気がした。

 

「・・・・あんた、ありね!」

「はっはっは!光栄ですけど、私は無しですね!」

 

と、とんでもないカウンターを、担任に返している転夜の隣で、不機嫌マックスでその腰を抱いている燈矢の姿があったが。

 

「あんたさ、かっこよく腰に手を回してるけど、夢意との体格差がありすぎて悲しいことになってるわよ?」

「これからでっかくなるからいいんだよ!!」

「今の燈矢も可愛くていいぞ!」

 

何故かわざわざ火に油を注いでとんでもない目にあう転夜を横目にするのは、クラスメイト全員が慣れたものだ。

 

(おまけになあ・・・・)

 

Mt.レディの脳裏に浮ぶのは、訓練の時のことだ。

 

 

Mt.レディは、訓練が苦手だ。

というのも、訓練というと、やはり多くのパターンを想定した物になる。そうすると、どうしても、彼女が個性を使えない前提のものが出てくる。

そうなれば、Mt.レディが出来るのは肉弾戦一択。

 

ぜえぜえと、泥臭く足掻いていると、それは当たり前のように自分の背を支えるのだ。

 

「うん、がんばった!後押しぐらいしか出来ないが!」

もう少しだけ、頑張ろう!

 

なんて、それはペアになった自分に言うのだ。

にこりと、朗らかに、幼い子どものような、もう少しだけと願いたくなるような笑みを。

 

黒い髪に、一筋だけ流れる白い髪。そうして、神秘的な金と銀のオッドアイの瞳。

その少女の容姿の中で、一等に目を引くのはその瞳だろう。

 

普段は、まるで、日光を反射する水面のようにキラキラと光っている。金と銀という人目を引く色合いも相まって、儚げな顔立ちよりもその瞳が際立っている。

その目で、見つめられて、輝かんばかりの笑みを浮かべて、それは心底、真っ直ぐな声で大好きなんて言ってくるのだ。

 

(こいつも、こいつで、顔がいい!)

 

際だっていいというわけではない。

ただ、普段の可愛いとか、愛想がいいとか、そういった大型犬のような態度だというのに、真面目な場面では静かで、冷たい空気を纏うのだ。

その状態で、自分を見た瞬間に、ぱああああと顔を輝かせてよって来られてみろ。

 

あれ、もしかして、私のこと好きなのでは?となってしまうのだ。

 

もちろん、他意などないのだろう。

というか、言われると、女の後ろで、じめっと、というか、突き刺さるような目で自分を見てくる野郎がいるせいで正気に戻ってしまうのだが。

 

「転夜?」

「何だい?」

「お前、次の授業の予習したの?」

「あ、してない。復習もしないとなあ。」

「なら、教えてやるからノート出せ。」

「はーい。」

 

それにわらわらと、教室にいた人間の中でも、勉強が苦手な奴らが俺もーと寄ってくる。

それに、燈矢は面倒そうな顔でノート出せよ、と切れ気味に言っているのが聞こえた。

それに、Mt.レディはため息を吐いた。

 

(私が付き合うなら、寡黙で、真面目な感じがいいわ。)

 

あそこまでドタバタするなんてごめんだと思いながら、彼女もノートを取り出して、その輪の中に入っていった。

 

 

 





そう言えばさ、焦凍。
なんだ?
雄英高校の推薦試験の時、仲良くなった子がいたって言ってたじゃん?
ああ、イナサのことか?
その子、雄英高校には入らなかったの?
・・・・うん、仲良くなれたと思ってたんだけどさ。なんか、急に士傑高校に行っちまって。
へえ、あっちにいったの?まあ、あっちも有名だし。推薦落ちたのか?
いや、成績はトップだったらしいんだけど。
え、わざわざ推薦蹴ったの!?
・・・・らしい。せっかく仲良くなって嬉しかったのに。
なんか言ってなかったの?
うーん、よくわかんねえけど、これ以上俺といると、俺のこと好きになっちまうから、違う高校行って頭冷やしたいって。すげっえ良い奴でさ。俺が近づいていって、ひっついても何も言わずに受入れてくれてたのに。
・・・・・なあ、転夜。
あー、そうですね、燈矢さん。
好きになるって、いいことのはずなのに。なんで、離れるんだろうな?どうしたんだ、二人とも、顔を見合わせて。

焦凍、ちょっと、兄ちゃんのいうこと聞くか?
うん?なんだ?燈矢兄、悪い顔して。
だめだ、ここはいい大人にならないといけないけど、面白さが勝っちまう!焦凍、ごめんな!?ちょっとだけ、女の子になろうか!?


・・・やべえ、バチクソに可愛い。
ちょっとユニセックスな服着せて、短髪を長髪にひっくり返して。
さすがは、冷さんの血が濃いな。
おまけに、転夜そっくりの無邪気な、にっこり笑顔が重なって最強に・・・・
燈矢、いいのか?
やるしかないだろう。
なあ、転夜姉、個性早くきってくれないか?
あーはいはい。

そうして、可愛い?って題名で写真をイサナ君に送りましたが。
返信はっや!
えーどれどれ。
・・・・・あー。
なんて来たのさ?
“エンデヴァーへのご挨拶に伺います”だって。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
やっべえ!!
おとうさーん!ごめーん!
何を騒いでいる!?
俺たちの可愛いいたずら心で、焦凍を嫁に貰いに来る奴が来るかも!!
何をしたお前ら!?

以前、後書きにあった転夜の異母兄、本編に出そうか、それとも番外編に置いておこうか悩んでおりまして。参考程度に知りたいです。

  • 二次創作だし、いいんじゃない!
  • 一周回って見たい!
  • 番外編で留めておけば?
  • いっそ、兄弟増やそう!
  • どっちでも
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