たぶん、ヴィランが親らしいが。それはそれとしてヒーローの子どもの方が気苦労が多い。   作:幽 

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燈矢君視点になります。


燈矢の祝福

 

ああ、そうかと思った。

今までとっても苦しくて。今までとっても悲しくて。

今まで、とっても、とっても、とっても、全てがことごとく無意味になったのだと思っていた。

違うのだ、ああ、そうだ、違うのだ。

 

自分は、ただ、欠けてしまっていただけなのだ。

 

 

 

その女と会ったのは、まさしく最悪といって差し支えなかった。

何と言っても、その女、夢意転夜のせいであれだけ慎重にしていた火の扱いを間違えてしまったのだ。

火はすぐに燃え広がり、あっという間に囲まれてしまう。近くにあった川を伝って逃げようとしたが、固まっている転夜を見て躊躇してしまう。その間に、倒木によって道がふさがれる。

 

相手を罵倒しても、どうしようもない。

 

ああ、どうしよう、どうしよう?

自分では現状を打開できる方法がない。

 

個性を使うな!

 

父親の怒声が耳の奥でこだまする。ああ、どうしよう、どうすればいいのだろうか?

がたがたと体が震える。

熱さに弱い体がふらふらとする。

そんなときだ、自分の手を引っ張る存在がいた。

 

「いける、いける!」

 

何をするのかと、そう思ったとき、それはためらいもなく炎の中に突っ込んでいくのだ。

死ぬと、燃えて、やけどで苦しむと思ったのに。

 

「もえてんなあ。」

 

自分は茫然と、目の前の、ごうごうと燃える山を見つめていた。

どうしたものかなんて、隣から聞こえてくるそれにようやく燈矢は正気に戻った。

思わず自分の体を見れば、まごうことなきマッパである。

山火事を前にして寒さを感じなかったために、気づくのが遅れた。昼間のせいでその体を隠すものはない。

思わず、しゃがみ込んでなお、少女は変わること無く仁王立ちをしている。

 

なんで恥ずかしがらないんだ!?

 

燈矢というそれは、確かに、他の年齢の子どもに比べて、異性というものに対して興味は薄かったけれど。

さすがに、年の変わらない少女の裸を見て動揺がないほど、精神が死んでいるわけではなかった。

思わずまじまじとみた、真っ白な肌だとか、諸諸に、ばくばくと心臓が鳴る。

 

なのに、それはまるで興味が無いというように仁王立ちのままだ。

 

ああ、なんだ、本当に。

(なんだよ、この変な女!?)

 

それが燈矢にとって、夢意転夜という存在への第一印象だった。

 

 

それから流されて自宅まで連れて行かれ、転夜は変わらない。

燈矢が何故、山であんなことをしていたのだとか、まったくといって良いほど興味を持とうとしなかった。

ただ、マッパはキツかろうという考えの元、服だけを寄越してさっさと燈矢のことを帰そうとした。

 

けれど、燈矢には、そんなことは関係ない。

それ以上に、彼には気になることがあったのだ。

見下ろした、自分の体。炎への耐性は殆ど無いはずの自分の肌は、驚くほどに無傷のままだ。

炎の中を突っ切ったはずの自分。だというのに、すべすべとした肌が残ったままの今が、転夜の個性に関係があることは理解できた。

火事の中で聞いた、言葉。

自分の個性を使うと、それは言ったはずだ。ならば、早く、その真意を聞きたかった。

 

反転の個性。

 

燈矢はその個性に驚愕した。だって、あまりにも、使い勝手が良すぎるだろう?

炎への耐性と氷への耐性をひっくり返した?

もちろん、聞くだけでは確かに理に適っているだろう。けれど、氷と火、それは相反するようで、体質自体を一時的にでも変化させるなんてことありえるのだろうか?

 

(・・・・耐性。身体への直接的な影響が出来るのなら、条件によっては欠損の回復とか、若返りなんかも可能なんじゃ?)

 

まじまじと見たそれは、個性のことを話すのを嫌そうな態度を見せる。もしかしたら、己の個性の有用性というものを理解して、黙っているのかも知れない。

それはいくども、さっさと帰れと言ったけれど、燈矢は頑なにそれを拒否した。

 

なんとか、考えを落ち着けたかったのだ。

ぐるぐると、居間でうたた寝をする女を見つめた。

 

もしも、もしも、この個性が、有用であるのなら。もしも、この個性が自分にとって害のないまま持続するのなら。

 

(俺は。)

ヒーローに、なれるのかもしれない。

 

どくりと、心臓が鳴った。

 

 

 

その少女は、ずっと、燈矢に興味を持っていないように思えた。それなのに、彼女は、じっと燈矢のことを見つめる。

それは、話しかけたり、用事があるのなら当たり前の話なのだが。

そんなことではなくて。

 

どうしたい?

 

その女は、ずっと、燈矢に問いかけつづける。

 

どうしたい、こうするか?

それは、燈矢にこうしろというわけではなくて、こうさせてやる、だめならこうするぞと、燈矢の考えを見つめてくる。

燈矢のことをじっと見て、こうしたいのかと問うてくる。

 

そのくせ、転夜は燈矢に興味を持たない。どうしたいと問うても、燈矢に何かを望んでいる風でもなくて。

何か、不思議な感覚だった。

 

それは、遠い昔の父のように燈矢というものをじっと見つめてくるわけでもなくて。

それは、母のように、目を伏せて伺うようではなくて。

それは、兄弟達のような気遣いなどではなくて。

 

それは、何か、じっと、暗がりから遠くを見るように己のことを見つめてくる。

燈矢がどうなるかではなくて、燈矢がどうしたいのかをふうんと返事をして受け止める。

燈矢に興味が無いようで、燈矢の行く先をじっと見つめている。

 

それは、不思議な感覚だった。

それは、燈矢にとって、出会ったことのないような生き物だった。

 

 

家の前に着いたとき、燈矢は、それに躊躇した。

 

一日、自分がいなくなった家。

自分の行方がわからないまま、放置された家。

 

それに、改めて恐怖がせり上がってくる。

玄関扉を開けた先で、自分がいようと、いまいと、変わること無いままの生活があったのなら。

自分が、本当の意味で、捨てられて、廃棄されたとしたら。

 

手が、自分に差し出された。

 

自分を見つめる、ピカピカとした、金と銀の瞳。

 

「ほら、安心しろ。少なくとも、私は君の味方だよ。」

 

・・・・本当に?

 

 

 

燈矢の世界は、昔、完璧だった。

父からの一心の愛、抱いてしまった夢へひたむきに駆ける生き方、妹と母からの応援。

小さな世界は、燈矢に完璧な幸福をもたらした。

 

それが崩れるのは、けして、遅くはなかった。

 

やけどをしたのだって、ただの偶然だと思った。

ただ、火力に体の成長がついていっていないのだと。

ただ、それだけなのだと信じて。

 

「お前はヒーローになれない。」

 

その日、燈矢の神様は、燈矢のことを見なくなった。

 

見て欲しかった。

ずっと、燈矢は、こっちを見てと叫んでいた。

 

ヒーローになる。

それは、いつかに父から貰った祝福の言葉故だった。

オールマイトだって超えられる。そんな言葉に、燈矢は魅入られていた。

なのに、急に、周りは燈矢の夢を否定した。

 

ねえ、ねえ、どうして?

 

言葉をかけても、皆が目をそらす。叫んでも、皆が燈矢の願いを否定した。

 

父の最高傑作。

祝福された子ども。

その時、燈矢は、己が失敗作であることを理解した。

 

いつか、見てくれると思っていた。

頑張って、頑張って、自分が優れた、最高傑作が自分であると理解してくれれば、きっと。

なのに、父は己を見ない。

 

父は、ずっと、末の最高傑作を見つめていた。

 

見て欲しい。認識して欲しい。いつかの、完璧で幸福な、日々が帰ってくることは無いとしても。

せめて、せめて、ねえ、誰か。

 

ヒーローに、なりたいんだ。

それに、たった一言、一度だけ、頷いて欲しかった。

星に手が届くことはなくとも、手を伸ばすことだけは許されたかった。

 

 

だから、問うてみたいと、そう思った。

「・・・俺、おれさ、その。俺って。」

ヒーローになれると、思う?

 

それに、その少女がなんと答えるのか、聞いてみたかった。

なんて、自分に言ってくれるのか、それだけだった。

でも、期待なんてしていなかったのだ。

きっと、急にどうしたのかなんて、困惑したような顔をしてくるのだと思っていた。

なのに。

 

それは少しだけ驚いた顔をした後、何か、少しだけ自分をあやすかのような顔をして微笑んだ。

 

「なれるさ。」

ずっと、聞きたかった言葉。目の前で、少女は笑う。

ずっと、聞きたかった言葉だった。

「君なら、きっと、ヒーローになれる。」

 

ああ、と思った。

そうかと、思った。

自分は確かに、欠陥品で、そうして、失敗作だった。

けれど、違うのだ。

きっと、自分はずっと探していたのだ。欠けていたもの、無くしていたものがあっただけ。

それが、自分の手を引いて歩いていた。

 

 

 

 

それは、やっぱり、不思議な生き物だった。

やっぱり、どこか興味がなさそうで、やってきた末の弟にだけは興味を示した。

それに、また、ああ、また、弟なのかと思ったのに。

心底不思議そうな顔で、自分の顔の方が好みだという。

 

やっぱりわからない。

顔なんて、誰かに言われただろうか。ただ、そう言ったときの転夜というそれは楽しそうに、うっそりと目を細める様は驚くほどに大人のように見えた。

 

だから、勢いのままに、転夜の腕を掴んでヒーローになると叫んだときはさすが驚いた顔をしていた。

その時の顔は、自分とそう変わらないような顔をしていた。

それが少しだけ愉快だった。

 

「お前、何を言ってるんだ!?」

「こ、こいつの個性なら、俺の体質を克服できるんだ!それならいいでしょ!?お父さんは俺の体質と個性があってないから反対するんでしょう!?そうしたら、俺も!」

「諦めろ!!」

 

先ほどまで自分の心配をし、そうして、安堵したように抱きしめてくれていたのに。

それに、ああ、本当は、もしかしたら、そう思ったのに。

なのに、父は自分の全てを否定する。

 

己の夢を否定する。

 

今まで父の背中に縋るようにし、安堵したように泣いていた母もまた、顔を背ける。

 

「体質を変えるといって、副作用に持続率、何もわからないまま認められるわけがないだろ!?いいや、何より、お前は又個性を使ったのか!?」

「だって、だから、なあ、転夜!」

 

証明しようとした。

転夜に縋るように言っても、少女は拒絶するように、目をそらす。

 

(・・・・やっぱり。)

 

ああ、まただと思った。

やっぱり、みんな、自分を見ない。自分の夢を否定する。

ぐわんと耳の奥で音がする。何かが砕けるような音がする。

 

「お父さんが俺に言ったんだ!なのに、なんで今更、否定するんだよ!?」

「・・・仕方が無いだろう!?お前の体質では、あまりにもリスクがありすぎるんだ!いいか、ヒーローだけじゃないんだ!もっと!」

「いやだ!!」

 

違う、違う、そうじゃない!

そんなことを言って欲しいわけじゃない!

ねえ、見て!

俺、出来るから!

頑張るから!

ヒーローになるために、どんなことだって、してみせるから!

だから、お願い!

俺のことを、ねえ。

 

(みて・・・・)

 

そんなとき、ずっと目をそらしていたはずの転夜が燈矢の腕を掴んだ。

 

「あの、すいません、親子げんかの最中に。」

 

転夜のそれに、ようやく部外者がいたことを理解したのか、轟炎司が口を閉じた。

思わず口にしたたぶらかしたというそれに正気に戻ったのか、咳払いをする。

 

「・・・・ああ、電話で聞いている。燈矢の、その、友人の?」

 

炎司の妻である冷も、初めて燈矢の友人を名乗る少女に興味を持つように視線を向ける。

 

「ええ、はい!いや、その、引っ越してきたばっかりでつい、引き留めてしまって。ご連絡をできれば良かったんですが、二人して寝落ちしてしまって。」

「・・・・いいや、こちらも燈矢と仲良くしてくれて礼を言う。それで。」

「あの!」

 

伏し目がちだった転夜がぐいっと、炎司をねめつけるように睨んだ。

 

「轟君がヒーローを目指すことに、なんで反対するんですか?」

 

静かな声で、転夜は、何故か、怒るように言った。

 

「轟君は、学校でも成績も良いですし、ヒーローでも有利な、見目だって良い。個性だって強いのに。なら、すこーしぐらい、応援しても。」

 

燈矢は目を見開いた。

だって、目の前の少女は、父に反抗している。大抵は、怯えるはずの父に、今まで燈矢に興味が無いような顔をして、なのに、どうして、自分の肩を持つ。

 

耳の奥でこだまする。

味方だよ、そんな声が、自分に差し出された手を思い出す。

 

「勝手なことを言うな!」

「勝手って、聞く限り、轟君の体質の問題なら、今はサポートグッズだってありますし。個性での治療だって!」

「それで、全て無意味だったらどうするんだ!?」

 

父の声に、燈矢は炎司のほうを見た。炎司は突然現れた少女に怒りを覚えているのか、ぎらぎらとした目で睨む。

 

「例え、全てのことを試して!それで無理だとしたらどうする!?この子はどうなる!?なら、ヒーローなどならなくていい!無理をしなくていいんだ!燈矢、お前も諦めるんだ!」

 

最後の言葉に、心がしぼんでいく。

痛い、痛い、痛い、ああ、また、父は目をそらしている。

また、この人は。

 

「でも・・・・」

「燈矢!」

 

燈矢の言葉を遮った炎司に転夜はぐいっと、その腕を掴んだ。

 

「神は、死んだらしいな。」

「何?」

 

転夜はそう呟くと、燈矢の手を掴んで、そのまま廊下から庭に躍り出た。丁度、庭に面していたそのままに裸足で二人は真ん中までやってくる。

 

「おい、何をする気だ!?」

 

炎司の怒鳴り声が聞こえてくる。

それに転夜は炎司を睨んで、高らかに宣う。

 

「なあ、神は死んだらしい。奇跡はあまりにも簡単に手に入る物になり果てた!そうだ、神様なんていやしない。だからさ。」

 

転夜はされるがままの燈矢の腕を引いた。それは怒りに満ちていた。その少女の瞳は、ピカピカと、怒りの炎が燃えていて。

 

(ああ、そっか。)

 

目の前のその少女は、ずっと、父に怒っている。

 

「ほら、奇跡の一つぐらい、起してやるよ。」

 

ぎゅっと、強く掴んだ手の強さに、燈矢は何を望まれているのか理解した。

 

燈矢から、火が、上がる。

ぶわりと、燈矢の、転夜のことを考えて最大火力ではないとは言え、炎がぶわりと広がる。

 

「熱いか!?」

 

不遜な笑みを少女が浮かべる。それに燈矢は同じように微笑んだ。

だって、熱くはない。炎はまるで、己に懐く獣のようにじゃれつくだけ。

 

「まったく!」

 

弾んだ気分のままに、燈矢は叫んで、二人の少年少女は、焔の真ん中で踊るようにくるりと回った。

愉快で、楽しくて、くるりとターンをして見せた。

 

「止めろ!」

 

慌てた炎司の声がする。夢の終わりに、燈矢が怯えるような顔をすれば、転夜が同じように囁いた。

 

「なあ、熱いよな!?」

「え?」

「ちょっち、クールにいってみないか?」

 

その言葉に燈矢は、何か、理解する。

出来るの?

そう、言外に、視線で問いかければ、それはまさしく、クソガキなんて表現が似合うような、にやりとした笑みを浮かべる。

 

ぎゅっと、また、それは合図するように強く握った。

それに、燈矢は個性を使った。

 

ばきんと、周りに氷の障壁が広がり、炎司の動きを止めた。

ああ、わかる。

使える、氷結の力、求めた、この力。

 

最高傑作たる、この力!

目の前で、己の欠けていた存在が笑う。

 

「でも、ここだと、少しだけ火事が心配だな!?」

落ちるぞ!?

 

弾んだ声と共に、ぐいっと、何か、落下する感覚に襲われる。一瞬、意味がわからなかったが、燈矢は自分が、空に落ちていることを理解した。

 

「何したんだよ!?」

「重力の向きをひっくり返した!空に落ちてる!ほら、ここならいくらでも燃やせるぞ!?」

「なんだよ、それ!?」

 

意味がわからない。でも、なんだか、楽しい。ああ、奇跡、自分の力がようやく馴染んで、己が己であるのだと地に足が着いているとわかったから。

 

花火みたいに、炎を、燃やしてみせた。

 

 

ようやく下りてきた自分たち、地面に足を付ければ、驚愕に染まった家族の顔が見れた。

 

「そんな、バカな・・・」

 

父の驚きの声がした。けれど、それはすぐに一人の少女の声に塗り替えられる。

 

「なあ。」

 

握った手の力が、少しだけ強まった。それに、燈矢は誘蛾灯に誘われるように、少女の金と銀の瞳を見つめ返した。

 

「なあ。奇跡なんて、今じゃなかなかインスタントなもんだろう?探せばあるんだ。そりゃあ、砕ける願いも、腐り落ちる夢も、届かない祈りも。あるにはある。でもさ。」

 

金と、銀の瞳が、自分を見ている。

ただ、自分のことだけ、自分だけに向けられる瞳を、燈矢は見つめる。

 

「戦わなければ勝利がないように。手を伸ばすことぐらいは許される。」

 

黒い髪の中に、流れ星のような一房だけ、白い髪が混じっていた。

そう言えばと思い出す。

流れ星に、願いを言うと、叶うのだという作り話。

 

「そんな、地獄にいるみたいな顔するな。君は愛されてる。君を見ているからこそ、君の苦しみを受け止めきれないだけだ。でも、証明は出来ただろう?」

 

ああ、そうかと、燈矢はふわふわとした意識がかちりと、はめ込まれたかのような心地になった。

 

「なあ、安心しろ。きっとさ。」

君は、ヒーローになれる。

 

少女が笑う。

自分を見て笑っている。

 

ああと、燈矢はわかったのだ。

自分は、欠けて生まれてきたけれど。

ほら、ようやく、燈矢の星が落ちてきた。

 

以前、後書きにあった転夜の異母兄、本編に出そうか、それとも番外編に置いておこうか悩んでおりまして。参考程度に知りたいです。

  • 二次創作だし、いいんじゃない!
  • 一周回って見たい!
  • 番外編で留めておけば?
  • いっそ、兄弟増やそう!
  • どっちでも
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