たぶん、ヴィランが親らしいが。それはそれとしてヒーローの子どもの方が気苦労が多い。 作:幽
掲示板であったネタの話。
何か、こういったの読みたいとかありましたら、ここにくだされば。何か、アンケートというか、興味です。
https://odaibako.net/u/kasuka_770
(すげえ。)
(ああ、間近で見ると迫力がすごいな。)
その日、塚内直正はどうしたものかと頭を抱えたくなっていた。
とある公営の建物が建った。
塚内はその記念式典の警護にかり出されていた。そこまで極端に難しいものではない。もちろん、普段通り警戒はすべきなのだが、それはそれとしての話だ。
時期は、朗らかな春うらら。
桜が散る、まさしく、花見日和だ。
(・・・・新人に経験を積ませようとして失敗したかなあ。)
塚内はちらりとすぐ近くに待機しているエンデヴァーを見た。その日は、護衛として、ヒーローもやってきていた。
エンデヴァーは待機場にて、簡素な椅子に座っていた。
(ミスったかなあ・・・・・)
ヒーローとしての実力は申し分ない。それこそ、トップレベルで、共に仕事をするのはいい経験にはなるだろう。
けれど、けれど、だ。
(新人をぶつけるのはなあ。)
それと同時に、新人達の態度もダメだ。ざわつき、初めて近くで見るだろうヒーローに興奮する気持ちもわかるが、それはそれとして仕事をする上ではあまりにも情けない態度だろう。
止めなくてはいけないが、こんな近くで大声で止めるのも難しい。かといって、一人一人に声をかけても時間がかかる。
考えていると、何やら走ってくる音がした。塚内はそれに視線を向けた。それは、一人の少女、といって差し支えのない年の女だった。
その少女には塚内は見覚えがあった。なんといっても、それは新しくエンデヴァーの事務所に所属したヒーローで、ヒーロー名をアシストという。
塚内は、まじまじとアシストを見た。それは、彼女が諸事情で大々的に報道されたせいだ。
彼女と同期のヒーローである、エンデヴァーの息子の、ブルーフレイムが連続強盗事件の犯人を捕らえた際、今回の功労者ということでマスコミ対応をした。
インタビュアーは、事件のことなどを聞いた後に、エンデヴァーの息子だという、おまけに見目の良いブルーフレイムを主だって取材することを決めていたようで、意気込みなどを聞いた。
アシストはあくまでおまけという雰囲気であったのだが。
「いやあ、テレビなんて久しぶりで緊張するなあ。」
「以前にも?」
「いえ、実は、私かれこれ数年前にエンデヴァーの後頭部にひっついてテレビデビューしてるんですよね。」
「こ、後頭部?」
「はい!ヴィランに捕まって、エンデヴァーに助けられました。その恩返しとしてここまで来たんですよ。なので、あの時エンデヴァーの後頭部、というか髪を鼻水と涙でぐっしょぐしょにした恩返し分だけでも働きたい所存です!」
もちろん、これにマスコミは飛びついた。
以前、助けられた少女が、そのヒーローの事務所に入る。それは、なんてドラマチックで、視聴者を惹きつける話だろうか?
おまけに、それが、あの気難しいことで有名なエンデヴァーだ。
後日、その件の動画が発掘され、連日ニュースで報道された。
「おっち゛ゃあん゛ん゛、あ、あり゛がど、うぅぅぅぅぅぅ・・・・」
と泣きながらエンデヴァーの後頭部に顔を埋めてギャン泣きするアシストと、それに全てを諦めた顔でメディア対応をするエンデヴァーの動画だった。
「いやあ、このとき、おっちゃんの髪、鼻水でかっぴかぴになってましたねえ。」
「お父さん、こんな死んだ目出来るんだ。」
「転夜姉、ちっちゃい!」
「お父さんがでかいだけじゃね?」
「こんなことあったっけ?」
「焦凍は小さくて覚えてないでしょ。」
「無断外泊の時か。」
などと、轟家の居間にてそんな感想が飛び出していた。
そうして、動画を見て、当時のことを思い出したサー・ナイトアイとオールマイトから、様子をうかがう電話が来たことはアシストだけが知ることである。
そんなこんなで一躍有名になったアシストのことは、塚内も知っている。まだ、事務所に所属してまもないため、彼も話したことはない。
(確か、ブルーフレイムと一緒に、メディア露出がある、式典のまっただ中に配置されてたはず。まだ時間があるが、なんでここに?)
真っ直ぐにエンデヴァーの元に向かった。がさりと、何やら白い袋を持っていた。
「おっちゃーん!」
「・・・・なんだ、お前、どうした?」
「羊羹いる!?」
「いらん。」
「えー、ソーダ葛餅ってあったから買ったんだけど。」
「色物を買ってくるな、食わんぞ。」
「えー、終わるまで結構あるからなんか食っといた方がいいよ?」
「・・・・普通の羊羹はないか?」
「小倉と練りどっち?」
「練り。」
アシストはエンデヴァーに羊羹とお茶のペットボトルを渡した。そうして、何のためらいもなく、エンデヴァーの膝の上に座り、同じように食べ始めた。
ざわつきが酷くなった。
その不躾な態度に怒ることもない、そうして、わざわざ顔の炎を消してやっている。
(え?)
(え、まじ?)
(あれ、アシストだろ?)
「ソーダ葛餅、ゼリーっぽくて旨い!でも、お茶には絶望的に合わない!」
「・・・食わんからな。」
「えー、食べないの?」
「お前、前もそば味のカロリーバーがまずくて、人に押しつけただろうが!」
「いやあ、旨かったら燈矢に勧めようと思ってたのに。」
むちむちと暢気に羊羹を食べながらそんな会話をする。
(羊羹くっとる。)
(え、なんで膝に座ってんの?)
(エンデヴァー、え、まじで?)
「・・・・賑やかでいいね。」
塚内は突然聞こえてきた声に、また、視線を向ける。そこには、ブルーフレイムが歩いてきていた。それに、警察の人間達もざわつく。
今をときめく、大型新人だ。
能力、見目、血統。
ある意味で、これほどにまでに恵まれている存在もいないだろう。
「えっと、ブルーフレイムだね。」
「そちらは、塚内さんですか?」
「知っているのかい?」
「父から。」
言葉少なに言った後に、ちらりと、少しだけ離れた場所にいる新人達に目を向けた。
「生まれたてのひよこは可愛いですね。」
「・・・・すまない、その、新人ばかりでね。」
「まあ、うちも言えた義理じゃないでしょうけどね。」
皮肉たっぷりの言葉の後に、エンデヴァーの膝の上でむぐむぐと葛餅を食べているそれに視線を向けた。
見目がいいからこそ、その、冷たい声が余計に際立つ。
(・・・・本当に新人か?あまりにも、貫禄がありすぎる。)
そんなことを考えながら、ブルーフレイムは塚内に資料を差し出す。
「あと、これを。」
「これは?」
「追加の資料です。一応、程度のものですが。あちらの警備の人間から頼まれまして。」
「・・・・使いっ走りのようなことをさせてすまないね。」
「かまいませんよ、こちらもついでですから。」
そういって、ブルーフレイムはエンデヴァーの元に歩いて行く。
「はい、これ。」
「追加か?」
「ん、まあ、そこまで重要じゃないけどね。」
エンデヴァーそのまま資料を確認し始める。
「転夜は何してんの?わざわざ膝の上で。」
「座るとこなくてさ。あと、おっちゃんの雄っぱいふかふかして気持ち良くて。」
「人の父親に何してんだよ!というか、お父さんもこんなとこ一人で何してんの?」
「そう言えば、キドウさんとかは?」
「あいつらは先に行っている。」
「おっちゃんは行かなくていいの?」
「俺がいると、警備の人間が萎縮する。」
「おっちゃん、顔怖いもんね!!もうちょっと笑えばいいのに!」
「・・・・ほう?」
「あ、頭を掴むのは、いでででででででででで!!!!」
エンデヴァーは意地悪そうに笑い、アシストの頭をぎりぎりと掴んだ。
「それならいいけど。あと、ふざけないでよ!」
「釘を刺しといた方がいいだろう?」
「うううう、燈矢、私の頭大丈夫?潰れてない?」
「潰れてない、潰れてない。つーか、お前もさっさと用を済ませて来いよ。」
「あ、そうだ!」
転夜はそう言うと、エンデヴァーの膝の上から立ち上がり、塚内の元まで走ってくる。
「こんにちは!」
「え、あ、こんにちは。」
塚内は目の前にやってきた少女のあいさつに驚きながら返事をした。それに、アシストは嬉しそうに微笑んだ。
「えへへへへへ、塚内さんですよね?」
「えっと、知っているのかい?」
「はい、おッちゃんとかから仕事が出来るって。」
「それは、なんというか、光栄だ。」
塚内は、何やら、あの気難しいエンデヴァーが自分のことを褒めているという事実に面はゆい気分になる。
「はい、なので、媚を売っておこうかと!」
その、ふざけているような、真剣なような言葉に塚内は思わず笑ってしまう。
「媚か。」
「ええ、警察の方とは仕事をするのは確実なので。今のうちに、媚でも売っておこうかと!あ、羊羹。これ、賄賂になりますかね?」
「難しいところだね。」
「そうですかあ。」
「にしても、なんでそんなに大量の羊羹を?」
「行った先のコンビニで、発注ミスで山みたいに積まれてたのを買いました!」
元気な挨拶に、塚内はなんだかそれの頭を撫でたくなる。何か、足下を人に慣れた犬が弾むように跳ねているような気分になった。
「でも、警察の方に配れないんですかあ。よし!私とおっちゃんのおやつに決定だ!」
「食べるの、その量?」
「燃費悪いんですよねえ、私。警備の途中に、お腹がなったら大変ですから。」
「それは確かに、格好が付かない。」
塚内はうんうんと頷くアシストに思わず笑った。それは、何というか、とても朗らかで、何か、エンデヴァーが可愛がっているという事実が意外に感じた。
「ええ、なので、準備をばっちりにしておこうかと!それで、塚内さんにお聞きしたいことがありまして。」
「うん?なんだい?」
「今回の警備に来られている方、異形型の個性以外で、常に発動している個性の方っておられますか?」
「常に?」
「時々、後天的な障害を、個性でカバーしておられる方とかもいますから。」
「いや、こちらが把握している限りは。すまない、全ての人間の把握は出来ていないんだ。」
「・・・・・そうですか。」
そう言った後、アシストはゆっくりと目を細めた。ゆっくりと、まるで、日が暮れるかのように、キラキラと輝く星色の瞳が濁るように、沈むように、何かが潰える。
「それならば、いいんですが。」
そういった言葉の意味を、塚内は、後で、ようやく知ることになった。
「・・・・あいつは何か言っていたか?」
「どうしたんだ、エンデヴァー?」
塚内は、後に話しかけてきたエンデヴァーにそう返答した。それにエンデヴァーは肩をすくめた。
「・・・・あれが落ち着かないときは、トラブルが起こることが多いんだ。」
警戒するに越したことはない。
その日、ブルーフレイムは嫌な予感がしていたのだ。
同じ場所に配置された警察側の人間と軽く顔合わせをした後、夢意転夜、アシストの挙動は明らかに落ち着かなくなった。
ふらふらと、歩き回り、何か、落ち着かない。
ブルーフレイムはそれに、嫌な予感を覚えた。アシストがそういった挙動をするときは、大抵、予想外のトラブルが起こる。
(個性ってわけじゃなくて、変なとこで勘がいい。)
何か、父に会いたいと、そうして、塚内という刑事に会いたいというアシストに付き添った。
父にはアシストの様子を伝えておいたので、一応は、警戒はしてくれているだろう。
そう、思っていたときだ。
今回の、施設建設に関わった、地元の名士といえる存在がスピーチをしていたときだ。
騒ぎが起こった。
「ブルーフレイム、エンデヴァー側にヴィランが現れたとのことです!」
「・・・・他には?」
その時は、施設の入り口の前に簡単なステージを作り、そこでスピーチを行っていた。
メディアや、招待客がその前に押しかけている。
施設の封切り前のことで、丁度、施設への道行きには桜の木が植えられているせいか、見事な景色の中で行われていた。
「もう一方からもヴィランが侵入。こちらに向かっていると!」
「俺が出る!アシスト!SKと一緒に護衛を頼むぞ!」
ブルーフレイムはそのまま、その場に待機していたSKを連れて、もう一方の襲撃していたヴィランの対処に向かった。
「皆さん!落ち着いてください!これより、避難を行います!」
「皆さん、落ち着いて動いてください!」
SKの声がする中、アシストは、特に優先すべき賓客たちの避難をしていく。その場は軽くパニックで、警察と、ヒーロー側の存在がごった返していた。
(どうしよう。あれ、なんだろう?」
落ち着かない、何か、落ち着かない。こういう時は、よくない。何かがある。なんだろう、何かが。
ねえ。
あれ、どうしたの?
頭の中で、いつも通り、
周りのことも、ちゃんを見ていないとダメだよ。
それに、転夜はふと気づく。そうして、その落ちつかなさの原因が何か理解した。
そこで、警察の人間の一人が、賓客のほうに走って行く。それを、誰も止めることはない。
警察側からすれば、知っている存在で。ヒーロー側からすれば、気にする必要が無くて。
そこで、アシストが振り返る。
挨拶をしたのだ。同じ、警護につく警察に。
握手までして、挨拶をして、その中で手を繋いだ瞬間、違和感があった。
燈矢の個性をひっくり返すときのような、そんな、何か個性を発動しているような感覚。
けれど、見えない部分で障害などがあり、個性を使っている場合もある。何よりも、一瞬のことで、それが確実なことかわからない。
だから、アシストはやってしまったと思った。
ちゃんと、違和感があれば逐一、上司に確認を取るべきだったのだと。
そうして、無言で、その警察官が賓客に向けた支給されていたらしい拳銃へ、得物を投げた。
かつんと、拳銃が落ちると同時に、辺りの空気がしんと静まりかえる。
「確保しろ!!」
警護の一人がそう叫ぶと同時に、数人の警官がその、襲撃者に飛びかかる。パニックになる。招待客たちの悲鳴が辺りに響き渡る。
アシストがそれに、賓客達を落ち着けるために、振り返り、言葉をかけようとしたとき。
「うわあ!!!」
名士の男の叫び声に、振り返ると、パニックになった招待客の中から、男が一人躍り出た。
「死ね!!」
日光に反射した刃物の光が、見えた。刃物を生み出す個性のようだった。
(・・・・・あ、ダメだ。間に会わん。)
アシストは、その男と、名士の間に躍り出た。そうして、それと同時に、アシストは相手の男を蹴り飛ばす。それと同時に、男の握ったナイフが、アシストの腹から引き抜かれ、鮮血が宙を舞った。
悲鳴の連鎖が、上がる中、アシストはナイフを持った男の腹に一撃を決めた。そうすれば、ずるりと、その場に男が地面に倒れ込む。
メディアの人間達は、そのスクープと言えるそれに息をのんだ。カメラが、舐めるように、アシストに向かう。
「くそがああああああああああああああ!!!」
警官の絶叫がした。SKたちがそれに男を押さえ込もうとする。
「この、エンデヴァーの犬があああああああああ!」
SKたちがアシストの元に救護のために向かおうとした。それに、アシストは何故か、そう言った警察の格好をした男の元に一足先に向かった。そうして、わめく男の胸倉を掴んだ。
「おい、アシスト、傷が!!」
「くそが、てめえ!!」
それぞれが、アシストに声をかける。けれど、アシストは、その男ににんまりと笑った。
幼い子どもが、遊んで貰えることを期待しているかのような、そんな笑み。
そんな顔で、血まみれの少女は笑っていた。
「わん!!!」
遠吠えのような、悲鳴と、恐怖に支配されていたその場に、その遠吠えは驚くほどに大きく響いた。
アシストは、笑っていた。
嬉しくて、まるで、踊り出したくなるほどに、嬉しくて。
刺された痛みの成果、ぐるぐると、楽しくて、ふわふわして。
ああ、だって、嬉しい。
(犬だって。)
犬だ、そうだ、犬か。いいな。自分が、何者か。どこにいるべきなのか、忘れなさそうで。
その言葉が嬉しくて、宣言するように、吠えてみせたから。
その遠吠えに、驚きで茫然とする警察の男を落とした。
その時だ、ざああああああああああと強い風が吹いた。それと同時に、丁度、桜の花びらが舞う。
しんと、皆が、黙り込んだ。
強い風になぶられた長い髪と、花びらの雨の中で、無垢に、無邪気に、そうしてこれ以上無いほどに幸福そうに微笑む、血にまみれた少女は、あまりにも、あまりにも、暴力的なほどに、目を引いて離せなかった。
メディアの、不躾なカメラが、流れる鮮血を捕らえ続ける。
それと同時に、アシストは膝を折る。
「おい、止血!」
そんな声が聞こえる、腹が熱い、なのに妙に高揚している。
(・・・・よかった。防げた。燈矢の役に、立てた。おっちゃんの顔に、泥を塗らなかった。)
転夜は笑った。
ああ、もしも、叶うなら。
(褒めて、くれないかな?)
それと同時に、転夜の意識は泥に沈んだ。
はい、地獄のエンデヴァーが出るまで終われませんが始まりました。
前は、ヒーローチップスで地獄が起こったな。今回は?
今回は、パズルゲームのコラボで出た、おっちゃんのガチャに挑みます。
お前がコラボして貰うために、地面に一時間転がって勝ち取った奴?
おっちゃんの引いた目は、一生忘れません。それはそれとして、コラボが決まってから、こつこつ溜めまくったこの大量の石で頑張ります。
速攻で解けるのが決定しています。というか、どうせ、オールマイトのおじさん引くのがオチじゃん。
はっはっは、エンデヴァー事務所の配信で、エンデヴァーをゴミという君、覚悟は出来るんだろうな?
以外、オールマイトのおじさん、サポートキャラなの?
まあ、まじで考えると、最強格になるから、担当の苦悩が見えて嫌いじゃない。あと、おっちゃんのこと、高火力のピーキーな性能にした奴とはいい酒が飲めるぞ!
うん?ちなみに、課金がやばくなったらどうなるか?
強制的におっちゃん(実物)が召喚されて、おふとん行きになります。
どうあがいても出てくるから安心してくれ。
よし、じゃあ、やります!
以前、後書きにあった転夜の異母兄、本編に出そうか、それとも番外編に置いておこうか悩んでおりまして。参考程度に知りたいです。
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二次創作だし、いいんじゃない!
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一周回って見たい!
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番外編で留めておけば?
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いっそ、兄弟増やそう!
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どっちでも