たぶん、ヴィランが親らしいが。それはそれとしてヒーローの子どもの方が気苦労が多い。   作:幽 

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評価、感想ありがとうございます。感想いただけましたら嬉しいです。

短めです。

何か、こういったの読みたいとかありましたら、ここにくだされば。何か、アンケートというか、興味です。
https://odaibako.net/u/kasuka_770


面貸せ飲み会

「・・・・ほんまに、なんもなか?」

「だから、ねえっつたろうが!?」

 

ブルーフレイムこと轟燈矢のそれにホークスはうろんな目をし、そうして隣にいたレディ・ナガンに視線を向けた。

 

「姐さん、どう思いますか?」

 

それにナガンはビールをジョッキで喉に流し込んだ。そうして、だんとジョッキを机に叩きつけるように置いた。

 

「・・・・有罪!」

「誰がだ!!!」

 

 

 

燈矢とホークス、そうしてレディ・ナガンがいるのはとある焼き鳥屋の個室だ。

エンデヴァー事務所に近いそこはホークスが来ると飲みに来る行きつけだ。今日は、いつもいる転夜がおらず、レディ・ナガンが加わっていることが珍しいのだろうが。

燈矢はそれに非常に父親を恨んだ。

というのも、この飲み会が開催される理由というのは父親のせいなのだ。

 

個性事故を疑ったオニマーの連絡に、父親はなんだとすぐに駆けつけてきた。まあ、自分のような強個性がへたな個性事故に巻き込まれれば押さえ込めるのはエンデヴァーぐらいなために仕方がないのだが。

 

(個性にかかってないかわざわざ検査をさせられたって言うのに。)

 

結果として、当然なのだが個性事故にはかかってないのだ。そうして、本心としてプロポーズをしようとしている自分にうろんな目を向けてくるのだ。

 

・・・・お前が?

どういう意味?

いや、お前、だがな・・・・・

どーいう意味!?

いや、なんだ、めでたいなあと。

 

息子に追い詰められて小さくなった父親であるが、さすがに急な方針転換を不審に思ったのだろう。さすがに、転夜に聞くような愚行はしなかったがそれはそれとして知っていそうな人物に探りは入れた。

 

それがホークスであり、そうして、それによって今日の面貸せ飲み会が開催されているのだ。

 

自分の担当外のため、珍しく羽目を外してアルコールを摂取している二人に、ノンアルコールをちびちびと決めながら燈矢はうろんな目を向ける。

 

「これが終わったらオールマイトのおじさんからも面貸せされてるのに。」

「え、二人きり?」

「もう結婚の挨拶じゃん。」

「・・・・元とはいえ、№1ヒーローの威圧感を舐めるなよ。」

「自業自得やん。」

 

はあとため息を吐きながら、憂鬱な気分になる。

父親の影響でオールマイトをライバル視していた。だが、当の本人は転夜からどれだけ塩対応されようと父親枠であることには変わらない。

未来の義父との関係はやはり健全であったほうがいいはずだ。ならば、と燈矢は彼に対してある程度、礼儀正しさは表すようにしている。

 

そうして、彼は知っている。

オールマイトというそれが怒ると父親並みに恐ろしいことを。

 

(あの人、転夜のことになると妙に親馬鹿というか、めんどくさくなるんだよなあ。いや、一応交際するんだからようやくかいって言われるだけか?)

 

そんなことを考えていると、レディ・ナガンが呆れたようにため息を吐いた。

 

「あのな、燈矢。考えてみろ。私とお前の付き合いがどれぐらいになるのかわかるか?」

「あん?あんたが転夜と付き合いをしてからだから、五年ぐらいか?」

 

当時、それこそ、未だにプロヒーローになったばかりの転夜に何よりも先に話しかけてきたレディ・ナガンについて燈矢は度肝を抜かれた。

そうして、その後ろで父親が頭を抱えていた。

今度は何をたらし込んできたのだと。

正直言うのならば、燈矢としては非常に面白くない存在だった。

転夜は確かに自他ともに認める面食い、実際の所銀髪儚げ美人性格おとなしめならばなおよし、が好みなだけで過剰に懐きやすいだけなのだが。

それはそれとして、今まで轟家やオールマイト周りだけに向けられていた情がぽっと出のそれに向けられるのは面白くない。

面白くはないが、ナガンと会った日に、その日のことをにこにこと嬉しそうに報告してくる転夜は非常に可愛いので一旦は飲み込んでいる。

 

「その間、私は何回、お前に告らないのか聞いたんだ?」

 

それに燈矢は気まずさのあまりノンアルコールを啜りながら視線をそらした。

 

「・・・・知ってます、お姉様?こいつ、誕生日とクリスマス、全部転夜と過ごしてるんですよ?」

「知ってましてよ、弟。転夜に男を会わせるのが嫌で、お前以外に男を家に呼んだ事もなかったんでしょう?」

「そうそう、知ってまして、お姉様?転夜の外出着なんて全部燈矢の趣味でしてよ?」

「あらあ、弟、それを言うなら恋人同士でもない、血のつながりもない男女のくせに、毎晩添い寝してるんでしてよ、こいつ。いや、実際文章にするとまじでやべえな。」

「前々からおもっとんやけど、惚れた女にくっつかれて臨戦態勢にならんの?」

「ざーとらしくお嬢様言葉使ってんじゃねえぞ、えせ姉弟どもが・・・・!他人の恋路に口だしてくるんじゃねえよ!つーか、下世話だぞ!?そこら辺、俺だって苦労してんだよ!!」

 

その言葉に、ナガンとホークスは据わった眼で燈矢を睨んだ。

 

「なら、さっさと決めろや!」

「はよう、付き合わんか!そこまで言うなら!」

「だから、しようとしてるんだろうが!」

「それでプロポーズまでかっとんでっからこうやって面引っ張ってきたんだろうが!」

 

ぎゃんと言い捨てたナガンの隣で、追加の焼き鳥を頼むためにメニューを開いたホークスを睨む。

 

(こいつら、転夜関係で知り合った後、やけに馬を合わせやがって。)

 

燈矢が知らないだけで二人の間にはしっかりとした繋がりがあるのだが、それは知らなくても良いことだろう。

そんな時、ホークスがずいっと顔を寄せてきた。ちゃっかりと追加の焼き鳥を頼んだ後のことだ。

 

「しょーじき言うけどな、俺らの気持ちもわかるやろ?あんだけ、付き合え、告白しろ、結婚しろ、グッズ出せって言ってきた周りの言葉を無視して、もだもだ、うじうじ、ぐずぐずしといてきゅーに、プロポーズやろ?個性事故だって疑われてもしゃーなかよ。」

「グッズ出せはお前だけだ。」

「なんねえ、姐さんだって転夜のぬいぐるみ欲しがっとったやろ!?」

「・・・・・人気ヒーローのグッズを買うの、あんなに大変だって初めて知った。やっぱり受注生産!!」

「そうや!大変だけど、受注生産こそ神!」

 

うがあああと叫びながらホークスはだんと机を叩いた。

 

「特に!特に!アシスト男女反転バージョンのリバーシブルアクスタがどれだけのファンに涙を流させたことか!!」

「つってお前しっかり確保してたじゃねえか。」

「どんだけ大変だったかわかりますかねえ!?」

「私は無理だったなあ。転夜に譲って貰った。」

「ファンとしては邪道やけんね!?」

「貰ってくれって本人に言われたんだから仕方がないだろ?そういや、燈矢、そっちは?」

「家に本人いるんだから別にいらねえだろ?」

「この世で最も澄み切った目をするやん。」

「オールマイト並みに澄んだ目で見てくるな。」

「絶対ファンには言うなよ。」

「こんな綺麗に炎上する奴そうそうおらんよ。」

「つーか、それ今度受注生産で再販するぞ。」

「まじで!?」

「要望が多かったんだよ。まあ、転夜単体のなら俺としてはどーでも。」

 

ぼやくようにそう言った二人に、燈矢は小さく息を吐いた。

 

「俺だって色々心境の変化があるんだよ。」

「だから、それがなんだって話だろ?」

「・・・・・あいつ、暫く入院してただろ。」

 

それにホークスとナガンはうろんな瞳を静かに細めた。それが、神野の件であることはすぐに察せられた。

 

「・・・・・その時さ、俺だと手続きだとか本来ならできないんだと。俺、あいつの家族じゃないから。」

 

家族じゃない、というのが法律上の話でしかないことは理解すれど、それはなんとも言えない話だとホークスたちは思った。

転夜というそれの過去について、特にホークスはある程度のことまで知っていた。

 

ヴィランたちの人身売買の組織の商品だったという話。

 

オールマイトの全盛期に狩られた、犯罪者達の最後の楽園。そこで、少女がどんな地獄を見たのか。

語られずとも察せられる。

そんな少女にとって、エンデヴァーとオールマイトというヒーローがどんな意味だったのか、轟家という居場所がどれほどの安らぎなのか。

 

これ以上ないほどの笑顔で、転夜が話すのを二人は知っている。

 

「今回はヴィラン関係だったし、緊急だったりで、お父さんが手続きしたらしいけどさ。でも、改めて考えたんだよ。俺があいつにしてやれることって今だとあんまりないんだよな。」

 

ヒーローなんてしていれば、それ相応に危険な目にはあう。事実、ヒーローになってから初めて知ったが父は自分に何があったときのために遺書を書き、定期的に更新をしているらしい。

元より、前線に立つことの多い傾向にあるエンデヴァーとしては当然ではあるのだが。

 

それは、燈矢も同じだ。そうして、転夜も。

 

(俺、初めてだよなあ、死にかけたの。)

 

幸いなことに早々と復帰することはできたが、本来ならばもっと休養しているはずであったし、何よりも、二度とヒーローができなくなっていた可能性もある。

 

改めて、ズタボロになってから、死んだように眠った愛しい女を見下ろして燈矢は本当に、ようやく、理解ができた気がした。

 

共に生きることはできても、共に死ぬことは自分たちにはできないのだ。

 

自分が女を置いていくことも、自分が女においていかれることも、同時に結局存在しているのだ。

なによりも、だ。

 

覚えている、あの、底冷えするような、悍ましい男がしでかしたことを。

それがあの朗らかで、日向の匂いしかしないような女の父親だなんて信じられないけれど。

何かあったとき、法的な繋がりがあったほうが確実にいいはずだ。

 

「・・・・まあ、今後のことを考えれば籍は入れておいた方がいいだろうがな。でもな、燈矢、前々から思ってたんだが。お前、本当に転夜のこと好きなのか?」

 

物々しいナガンのそれに、ホークスと燈矢は頭の上にはてなを浮かべた。

 

「・・・・これで?」

「私はこじらせ男じゃなくて、あいつを本当に愛してる男と結婚して欲しいんだ。」

「姐さん、もっとこの不器用バカを信じてやって!?」

「あ?籍入れたら速攻で妊娠報告してやんよ。」

「それお前が言ったら絶対いかん気がするんやけど!?」

「あ!?あいつの体目当てだって言うのか!?」

「姐さーん!?」

「あ!?体も目当てだわ!?この年でそっちも目当てじゃねえならやべえだろうが!?」

「燈矢!!??」

 

二人のにらみ合いにホークスは叫んだ。

 

「燈矢も姐さんもそんなこと言わん!」

 

 

「んで、結局どうなんだよ。」

「あー?」

 

声が漏れるとなんとか二人となだめ、疲れ果てたホークスを尻目にけろりと今までのことなど忘れたように冷静にレディ・ナガンは燈矢に尋ねた。

 

「あの、転夜から告白して欲しいからなんて女々しさ極まってる意地で告白しようとしなかったのにか?」

 

それに燈矢は口元をへの字にした。けれど、自分のやらかしについて自覚はあるのか頭を掻いた。

 

もちろん、それは理由にある。

燈矢の女性観はすでに転夜のせいでぼろぼろである。責任取って貰わなければこちらが困る。

けれど、想いを伝えずに、ひたすら外堀だけを埋め続けたのには理由がある。

 

転夜は自分に執着し、焦がれている。それは、信仰なのだと。

 

私は君のものだ。

 

それはそういって、傅くように自分に口づけを落とすそれは、愛しい者への勘定が含まれていれど、きっと、それは、信仰心なのだ。

 

そうではないのだ。

そうで、あって欲しくないのだ。

それは、願えばそう振る舞うのだろう。振る舞って、嘘ではないとして、それは自分の望んだものなのか燈矢はずっと不満で、不安だった。

 

転夜が好きだ。

あの日、一人の少女は自分の運命で、燈矢の沈んだ日々を照らす光だった。

 

けれど、自分たちは対等ではないのだ。

それが、嫌で、もしかすれば転夜の意識も同居生活を続けていけば少しは変化するかと思いきや。

笑ってくれよ、クソボケ持続してかれこれ十年だ。

 

いけるかなあ、いや、いけなかったわ。

目が遠くなるようなアプローチをした。すでに成人した男女が布団を同じにしても平気そうな顔をして、時折アクロバットな寝相をかましてくるタイプなのだ。

危機感!と叫びたくなるがその女のクソボケ具合なんてずっと理解していたことだ。

 

いやでも、やっぱり意識した上で交際したいのが男心というか。

なんてことを考えていたのだが、神野の一件で何か、目が覚めるような気分になった。

そうだ、クソボケならば既成事実をこさえてから料理すれば良いのでは?

感情なんて後から付いてくるものだ。

 

温度差で風邪を引きそうな勢いの思考の切り替えを燈矢はしたわけだ。

おかげで、物の見事に方針を転換し、早々と籍を入れることにした。

 

「まあ、惚れさせるのは結婚してからでもいいかなって。」

「くっそ、顔のせいでこの台詞を言われても違和感がねえ。」

「というか、結婚してる時点でそれは惚れているのでは?」

 

はあとため息を吐いたナガンは燈矢を睨んでまた叫んだ。

 

「有罪!」

「だから誰がだ!?」

「うるせえ、乙女の二十代を三年も消費しやがって。はあ、私の可愛い転夜が、こんな、こんなくそメンヘラ男に盗られちまうなんて。」

「おい、とるの字がおかしくねえか?」

「メンタルへらってたら速攻で既成事実を作ってるんで、好かれたいと頑張ってる時点で燈矢のメンタルは健やかですよ。」

「そういうことじゃねえだろう!?」

「ほら、こういうとこが嫌なんだよ。はあ、娶れるなら私が娶りたい。」

「姐さん、たぶん、転夜のトラブルホイホイぶりに耐えるのは厳しいと思いますよ。」

「唐突に正気に戻るな、お前。」

 

じっとりした目のナガンに燈矢は呆れる。

 

「つーか、あんなに結婚しろとか言っといて絡んでくるなよ。」

「祝福はするが素直に面白くない。」

「ようやくかって肩の荷が下りる気はしてるが散々自分勝手な理由で待たせたのはむかつく。」

 

ナガンとホークスはうなずき合った後、声をそろえて叫んだ。

 

「「八つ当たり!!」」

「燃やして良いか?」

「澄み切った瞳でいうことじゃなかよ。にしても、俺もとうとうおじさん呼びデビューか。」

「はあ、ご祝儀いくらにすっかな。」

「そういうお前らも考えが大分飛躍してるじゃねえか。」

「いや、にしても結婚するとしてメディア対応どうするんだよ?」

「結婚式とかどうするん?」

「・・・・あー立場が立場だしあげるだろうけど。まあ、写真ぐらいはあげるかな。」

「さすがに動画はなあ。」

「要望は多いやろうけどね。つーか、あんたらの結婚式とか、呼ぶ人何人になるん?」

 

その言葉に燈矢はおそらく考えられる呼ぶべき存在の名簿を頭で作ったのだろう。

 

「・・・・・絞るのもめんどくせえ。」

「仕事の人間だとしても、エンデヴァーとブルーフレイムとアシスト関係で、何人だ?」

 

えぐめの人数になることがわかった三人はその規模を考えて無言で酒を飲んで一旦忘れることにした。

 

「・・・・他にも、結婚式って誰を呼ぶのか、ドレスを選ぶの、式場選び、食事の内容、引き出物の内容、いやあ、すごいんよね。仕事関係の人が結婚するときまじで大変そうやったね。」

「お前らの場合、金を払うから式を挙げてくれって式場が列をなすんじゃねえの?」

「クソめんどくせえ。」

「ブルフレとアシストの結婚ならどんな豪華な結婚式の金よりも数倍の宣伝効果やろうからね。」

 

燈矢は頭が痛くなる気がした。

 

「でも、結婚した後はどこにすむん?」

「実家。」

「はあ、初手で同居とか終わって。」

 

そうしてナガンは思い出す。話題の女がすでに男の実家に馴染みまくり、十年同居して、義父に当たる存在の膝の上で爆睡をきめる存在であったこと。

 

こいつら、籍を入れる以外のことは全部やってんじゃねえのか?

ナガンはいぶかしんだ。

 

「まあ、お前らが上げた結婚式がこれから先どれぐらいかわからないが、憧れの結婚式の流行になるのかもな。」

「地味婚にしたろか。」

「つーか、そういうのは花嫁の要望はどうなるん?」

 

ホークスのそれに、三人は脳内に転夜を召喚した。

 

結婚式?式の食事にアナグマの肉って使っていい!?

 

(・・・・・アナグマのお肉ってめっちゃおいしいらしいけどどこに売ってるかなあって、前に言ってたな。)

 

三人は脳内に現れた転夜に、もういいよと伝えてそっと帰って貰いあいつに何を期待しているんだとうなずき合った。

 

(あいつがなあ・・・・・)

 

ナガンは高校生のころから知っている年下の友人のことを思い出し、それが結婚する年齢であることを思いだして目頭が熱くなる。

気分は花嫁の母親だ。

そんなナガンの内心を燈矢が知れば、姉を跳び越えて母親気取るのは余りにも図々しくないかと言って、一発ぶち込まれていただろう。

 

「燈矢。」

「なんだよ?」

「お前に何かあったら、転夜のことは安心して任せてくれ。」

「どうどうと自分とこで引き取る想定で動いてんじゃねえよ、轟でなんとかするわ。」

 

そこでホークスが思い出したかのように口を開く。

 

「そう言えば、結婚指輪も選んどったんやろ?どこの贈るん?」

「あー?ともかく、給料三ヶ月分だろ?」

「・・・・お前の?」

「?そりゃあ、俺の?」

 

ナガンとホークスは考える。現在、チャート三位であり、モデルなどの副業もしている、グッズも売れまくっている男の三ヶ月分。

 

((いったい、いくらになるんだ!?))

「でも、こういうのって相手に選ばせろとか言うよな。」

「あー、まあ、言うね。」

「・・・・あいつに選ばせるのか。」

 

それにホークスとナガンは目を遠くする。

そうだ、その女、センスが終わっているのだ。

 

「・・・どうしよう、前にSNSでバズってたハムスターの指輪とか選ばれたら。」

「思い出には残るね。」

「もう、お前が選べば良いだろ。」

「いっそ、同い年の女に選んで貰う?」

「はぁーい、最悪の選択!」

「いや、転夜のことだから一周回って喜ぶ気も!」

 

その場にもしもエンデヴァーがいればこう思っただろう。

プロポーズが成功するのは決定事項なのかと。

 

 

 

そうして、飲み会が終わり、久方ぶりに自宅に帰宅した燈矢を出迎えたのはもちろん。

 

「燈矢、転夜ちゃんにプロポーズしようとしてるってほんとなの・・・・!?」

「燈矢兄!指輪はちゃんと本人に選ばせた方が!」

「燈矢兄、さすがにゼロ日交際での結婚は止めとけって!」

 

そうして、それと同時に鳴るスマホ。

それは弟からのメッセージアプリの通知で。

 

焦凍:さすがに初手プロポーズはないと思う。

 

自分を出迎えた家族の反応に、燈矢は小さくため息を吐いた。そうして、無言で父親に電話をかけた。

 

「こんのくそ親父!!!」

 

 

 

 

「くっちゅん!」

 

そうして、何も知らない転夜はたったと元気に外を走っていた。

 

「誰かに噂されてるのかなあ?」

 

ちなみに、次の日エンデヴァーは息子に襲撃されて髪が少し焦げていた。

 





常闇、少しいいか?
どうした、轟?
インターン、ホークスのとこだよな?なら、行くついでにこれ渡しといてくれないか?
む、そうか、轟は、ホークスとは旧知の仲か。これは?
うーん、まあ、前から渡そうと思ってた奴だから。ついでにな。俺から言えばわかると思うから。
?承知した。

ホークス、すまない、これは同級生の轟焦凍からの言付けなのだが。
焦凍君?ああ、なんだろ?銀袋?

がさ・・・・・

びゅん!!だん!!

ほ、ホークスが飛び上がってそのまま壁に叩きつけられて!?


(こ、こ、こ、こ、これは!?通販限定、おまけに秒速で完売したブルーフレイム&アシストの男女反転バージョンのペアアクスタ!!!???)

ホークス!?大丈夫か!?
あー・・・きにせんで、たぶん、焦凍君ならアシストとブルフレ関係だから。
そう言えば、ホークスは二人のファン、いや、羽根が部屋を飛び回っているが大丈夫なのか!?
興奮し取るねえ・・・・

(ヴィラン対応で通販できんかって血の涙を流した、あの!!欲しかったけど、本人に欲しいって言うのは違うって頑なに再販希望を出し続けたあの!?いや、でもこれは焦凍君から流れてきたもの!正当なファンとしては、いや、でも!フリマサイトに流れてくる可能性は皆無!そうして、転売ヤーからは死んでも買いたくない!だが、いいのか、ホークス!?いいのか!?いや、だが、燈矢が相当嫌がっとるから再販の可能性は皆無!なら、ここは!ん?なにか、メモも入って・・・・)

これは本人が廃棄しようとしていたものなので良ければ貰ってください。また、俺の友達をよろしくお願いします。

(・・・・捨てられる予定だったのなら、まあ、有効活用する奴が貰うのは合理的よね。うん、合理的よね!?でも、なんでわざわざ。ああ、もしや、これは俺への釘刺しか。下手な指導は赦さないという、焦凍君からの圧!?兄貴そっくりやね、そういうとこ!)


す、すごい勢いで、机にアクスタを飾って。
さあ、常闇君!頑張ろうか!
キモいぐらい清々しい笑み浮かべ取るね

以前、後書きにあった転夜の異母兄、本編に出そうか、それとも番外編に置いておこうか悩んでおりまして。参考程度に知りたいです。

  • 二次創作だし、いいんじゃない!
  • 一周回って見たい!
  • 番外編で留めておけば?
  • いっそ、兄弟増やそう!
  • どっちでも
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