たぶん、ヴィランが親らしいが。それはそれとしてヒーローの子どもの方が気苦労が多い。 作:幽
エンデヴァーとみろや君、みろやくんが出張りすぎたかも。
かいてる人間の生活がばたついててめっちゃ遅くなって申し訳ない。
何か、こういったの読みたいとかありましたら、ここにくだされば。何か、アンケートというか、興味です。
https://odaibako.net/u/kasuka_770
「エンデヴァーさんは甘党ですもんねえ。転夜は、基本なんでも食べるもんねえ。なら、水炊きとかどう?」
「水炊き!いいねえ!」
「うわ、何こいつ!?露出狂やん!」
「この羽は・・・・」
「そこの水炊きスゲー旨いよ。鳥の味がしっかり出て。」
「やった!ねえねえ、ラーメンも食べたいんだけど。おすすめある?」
「ああ!ダメよ、シュバルツ!!」
「はいはい、連れてくよ。あと、焼き鳥もいいよ。「ヨリトミ」のレバーはクセになるよ。」
「・・・・内臓苦手。」
「よかった~、シュバルツ~!!」
「味覚が子どもやね。」
エンデヴァーこと轟炎司は視界の端々で飛び回る羽根に変わらずに見事なものだなと感嘆する。
ホークスというヒーローと知り合ったのは、轟家の爆裂娘たる、夢意転夜が発端だった。
彼女曰く、自分のファンといいはするが。
「はあ?そりゃあ、№2なんですからある程度、リスペクトみたいなのはありますけど?でも、俺はファンとかじゃなくて。」
ホークスは残念ながらエンデヴァーにそんなことを口元を隠しながら言ってくる。エンデヴァーとしては、転夜の早とちりなのかと考えていたのだが。
「ふーん、ファンじゃないんだ。」
「げ!」
「そっか~そうなんだ~、なら、この事務所内でしか出回ってない、おっちゃんのきっちょーな動画も見なくていいよね~?」
「え、え、なに・・・」
「ふ~ん、じゃあ、今日はゲームでも。」
「いやあ、アシスト、考えてみ?やっぱ俺もヒーローの端くれなわけやん?なら、やっぱり、トップヒーローとしての立ち回りを学べる機会とかってそりゃあ重要なわけ。いや、ファンとかそういうの関係なくって話で?」
「なげえ、三文字。」
「・・・・みたい。」
「うん!いい子!」
その時のエンデヴァーの微妙な表情は、なんとも言いがたいものだった。
「・・・燈矢。」
「えー、他人の感情諸諸についてはちゃんと自分で理解してよ。家族間ならまだ助けてやろうかと思うけど、他人は自分で頑張ってよ。」
エンデヴァーはそれにちょっとしょもっとした。昔はそれこそ、ひよこのごとく自分に付いて回ったというのに、この頃は妙に冷たく感じるのは何だろうか?
「・・・・すぐにそういう顔する。」
「すまん。」
「いいけどさあ。まあ、ホークスの場合はねえ。自分をファンという位置に固定したくない厄介ファンか。それとも。」
「それとも?」
エンデヴァーが促すようにそう言えば、燈矢は苦笑交じりに肩をすくめた。
「まあ、これ以上は自分で考えて。自分に懐いてくるのが増えたって考えておいたらいいんじゃない?」
そう言われても、とエンデヴァーとしては考えていた。
ただ、ホークスというそれは自分のことを時々、煽るような、軽薄そうな口調を利いてくることがあったのだが。
そういうときは決まって、転夜の手をホークスの襟首を掴む。
「・・・・ホークス。」
「な、なんね?」
「構って欲しいなら構って欲しいって言おうか?」
「え、いや、そんなこと思っては。」
「君、けっこうドライだろ。そんな君がわざわざ他人と齟齬が出来るような仕草をするのはなんで?嫌われたがる理由がないのに、そうするのは、おっちゃんに構って欲しいからでしょ?」
違うの?
ハイライトのない転夜の瞳ににらみ付けられ、ぎちぎちに締め上げられたホークスはそう言った生意気なことを言わなくなった。
転夜君、めんどくさい人の矯正が上手いよね。
なんてオールマイトが思っていることを知ればエンデヴァーは怒り狂っていただろうが、そんな話題にならなかったので気にする必要の無いことだ。
そんなこんなで、ホークスはちょっとめんどくさい仕草は残りはすれば、転夜が大々的に宣伝するせいでエンデヴァーファンだと周知の事実であるのだ。
「ホークス!?よかったやん!」
「ほんまやん!地元にエンデヴァー連れて凱旋とかすごかね!?」
「はずかしかよ!大声でいわんで!?」
ファンから話しかけられてそう叫ぶホークスを見つめながらエンデヴァーはそんなことを思い出していた。
そうして、養い子の方を見ると。
「アシストじゃん!ブルフレは?」
「燈矢はお留守番~さすがに、二人連れてくるのは無理ぽ~」
「アシスト、孫がファンなんで写真を。」
「お、可愛い子ちゃんと写真とか嬉しいなあ。」
「アシスト、握手して!」
「いいよ~って、君、その手つなぎぬいは!」
「そうなの!エンデヴァーと、アシストとブルフレのゲットできたの!」
「私の、ぬい、とんでもない確率だったって聞いた気が。」
圧倒的に若い人間が多いが、それはそれとして満遍ない年齢の人間に囲まれている。
そんな中、エンデヴァーはというと、悲しいことに遠巻きにされていた。
まあ、仕方が無いとエンデヴァーも考える。
何せ、遠方のここには馴染みなんてない。幾度か訪れたことはあれども、殆ど仕事をしてさっさと帰ったことばかりだ。
自分が親しみを持てるような立場でないことは理解している。
地元である静岡ならば色々あったせいで声をかけられたりだとか、写真を求められたりだとかもありはするのだが。
№1になったのだから、ファンへの態度は変えた方がいいのだろうか?
そこまで考えたとき、少しだけ離れた場所で自分が好きだという誰かの声が聞こえてくる。
近づこうかと考えていた時。
「・・・・少年!お目が高い!!」
いつの間にかぬるりと少年に忍び寄っていた転夜がそう言った。
「ア、 アシスト!」
「すご、アシストやん!」
転夜は満面の笑みを浮かべて、少年の肩を掴み、そうしてずるずるとエンデヴァーの元に引きずってくる。
「いやあ、君!若いのにお目が高いね!おっちゃんのことが好きなんて!握手する!?あ、サインもどう?大丈夫!サインペンもあるし、そうだ、エンデヴァー事務所のボールペンいる!?」
流れに乗ってなのか、茫然としていた少年はエンデヴァーの前にやってくる。それに、エンデヴァーはどうすれば良いのか分からずに、ともかくはファンならばと手を差し出す。
それに少年は目を見開き、叫んだ。
「違う!!」
「何が!?」
少年は叫んだ後、ぎっとエンデヴァーと転夜を睨んだ。
「エンデヴァー!あんたぁ!?あーた、変わってしもうたよ!!」
ぎりぎりと歯を食いしばり、血の涙を流す勢いで少年は叫んだ。
「昔はファンサとかせん!媚びん視線がカッコイイったい!だってえのに!!」
少年はぎろりと転夜のことを睨んだ。
「あーたのせいで、俺たちのエンデヴァーが変わってもうた!」
「ガチ勢やったんか・・・・」
「おまけにけっこうキモいタイプだ。」
そんな友人達の言葉なんて気にもとめないというように少年は言いつのる。
「昔はよかったばい!そこらのチャラ着いたヒーローと違って黙々と仕事をこなして!なのに、あの、あの、誘拐事件の時からおかしかと思っとった!」
「懐かしいなあ。いや、その時、君いくつよ?」
「だあまらっしゃい!あん時から、あん時から!ずっとひっかかっとった!けど、所詮は一介のファンにしか過ぎんはずだと!そう、思っとったのに!」
ぐわっと少年は転夜を指さす。
「エンデヴァーの懐に入って、おまけに息子にすり寄って義理の娘にまでなるなんて卑しか女やった・・・!あんたが事務所に入ってから、エンデヴァーが、俺たちのエンデヴァーがどんどん俺たちに媚びを・・・・・!」
「NTR?」
「寝てから言えって話だろ。」
友人達からそんな言葉を言われながらエンデヴァーは固まる。
何というか、こう言った質感のファンは今までいはしたが、大抵隣にいる息子の圧に負けるだとか、引き離されるとかで、ここまで話を聞くことなどなかったのだ。
エンデヴァーはせっかくのファンとのふれあいだ。
エンデヴァー自身、こう言ったファンからの印象についてはそれこそ転夜に丸投げしていたので、どう答えようかと思考する。
「はあ!?てめえ、人がどんだけ苦労してると思ってるんだ!?」
そう考えていたとき、隣から聞こえてきた転夜のそれにエンデヴァーは視線を向けた。
「媚び?媚び、だと!?少年!君、よく見ろ!?この四十過ぎた、ユーモアの欠片もねえ仕事一辺倒の頑固親父を!こっんな不器用なおっさんが今更媚びなんぞ売れると思うな!SNSだとか!諸諸で媚びてると思うなら!それは事務所内とかの私らの企業努力じゃい!!」
「悪質な切り抜きなんぞ断固反対や!」
「うっせえ!切り抜いたとしてもそれもまた、みんなの知らないおっちゃんの魅力なんですぅ!!露出多い方が嬉しいでしょうが!」
「そーいうんなら、ファンミでもちゃんとエンデヴァーに司会まかせんかい!」
「来てんじゃねえか!?」
しゃーとまるで猫同士の喧嘩に等しいが、エンデヴァーは止めるか迷う。普段は止めるのだが、相手は一介の少年で拳骨を叩き込むわけにはいかない。さりとて、ここで話題の中心である自分が割り込むのは火に油を注がないだろうか?
そんなことを考えて、エンデヴァーは転夜と少年にうろうろと視線を彷徨わせる。
「エンデヴァーが困っとる。」
「そりゃあ、困るやろ。」
そんな会話が聞こえてくる中、ホークスが転夜のことを後ろから羽交い締めにする。
「はぁーい、そこでストップね!?お前、自分の立場とか忘れとるやろ!?エンデヴァーさんも、ほら、こっちに!」
ホークスがそう言って、強引にその場からフェードアウトさせようとした、したのだが。
転夜を拘束していたホークスの羽根が、まるで力も無く、ぱたぱたと地面に落ちていく。
「おま、個性使ったな!?」
「離せ!ホークス!これは、エンデヴァーファンとして、ぶつかり合わなくちゃいけねえことなんだ!!」
「何を白熱しとるんや!!」
ホークスと転夜はそのまま、肉体言語でぐるぐると簡易な取っ組み合いを始める。それをエンデヴァーは今度こそ二人の頭に拳を叩き込むため動こうとしたときだ。先ほどの少年がまたエンデヴァーに声をかける。
「エンデヴァー!なんで変わってしもうたんや!あんな、あんな、アシストにそこまで変えられてしもうたんや!!」
さすがにそれを無視することは気が引けて、エンデヴァーは少しだけ考える。考えて、素直に口を開いた。昔から、何を言っても悪く言われるときは悪く言われるのだ。
「・・・・昔は、無駄だと思っていたからな。そういった、ファンサービスのようなものは。」
「今は、今は違うやん!」
「無駄ではないと、少しだけ、理解できたから、だろうか。」
言葉を少しずつ切りながら、エンデヴァーは言語化しにくい感情と言えるものを吐露した。
腕を組み、静かに少年を見下ろす。
あの日、あの時、泣き叫んだ少女と、年代はそう変わらない少年。
エンデヴァーは青い瞳をゆっくりと細めて少年のことを見つめる。
その、静かな、苛烈な顔が普段である男のそれに近くに居た人間達は少しだけ驚いて黙り込む。
「・・・・一つの言葉、一つの動作。只の言葉に意味は無い。一度のふれあいは奇跡をおこさん。そんなことをする暇があるのなら、ヴィランの一人でも捕まえた方がずっとヒーローとしての職務を全うしているだろうと。」
昔、そうあった。
オールマイトのようにはなりたくないと、そんなことで時間を無駄にしたくないと、一心に目的に向かって走っていた。
「そう、思っていた。」
「・・・・・アシストのせいやん。」
恨みがましく少年が吐き捨てるのを聞いて、エンデヴァーは苦笑交じりに肩をすくめた。
そうだろうか?
そうだろう。
ずっと、昔よりも自分が何よりも変わったのは、一人の少女が自分に飛びかかってきたあの日から。
「昔、言われたことがある。存在するだけで、誰かの立ち上がる理由になることがあるのだと。」
頭の中に、大嫌いで、けれど、暮れる日のように痩せ細った男の姿が浮んだ。
「・・・・祈りは嫌いだ。祈りは神には届かん。祈れば、両手が塞がる。そんなことをする暇があるのなら、両手を自由にして、立ち向かった方が有意義だ。それに拳を振うという選択肢を選んでしまう存在がヒーローになるのだろうと。だから、それでいいと思っていた。」
だがなあ。
エンデヴァーは静かに、どこか苦みの走った静かな笑みを浮かべて呟いた。
「だが、どうやら、そうともいいきれんらしい。」
エンデヴァーはそう言って、彼の立つ場、そこから少しだけ離れた場所で子どものように取っ組み合いをしている二人の内の片割れ、転夜のことを見た。
「たった一言の言葉が、たった一つの仕草が。崩れ落ち、砕け散り、腐りはてるその時に、その境界を越えるその瞬間を踏み止めることもあるらしい。」
そうなのだ。
少なくとも、そうだろう。遠い昔、自分の、誰も見向きもせんぬいぐるみに泣き止んだ子どもが居たように。
いつかに、一人のヒーローの叱咤激励に歩みを止めず、その手一つで頭を撫でればこれ以上のことがないのだと笑う子どもがいたように。
「誰にも見向きもされない、俺のぬいぐるみ一つがあるだけで、踏み出す勇気を持てる変わり者は存在するらしい。」
ヒーローとして胸を張れるような理由を持ってはいない。
強くなりたいとここまで来た。
誰かを助けたいだとか、誰かに笑っていて欲しいとか、そんなことを願ってヒーローになった訳ではない。
ヒーローであることが自分の望みを叶える手段になるからこそ、そう成り果てただけの話だ。
けれど、別段、誰かの不幸を願っているわけではない。
悲劇はないほうがいい。嘆く子どもなんていないほうがよかった。誰かの死体を前にして、茫然と立ち止まる誰かなんて存在しない方がいいのだ。
だからこそ、と。エンデヴァーは少年に手を差し出した。
「握手をしよう。」
自分に差し出された手を少年は茫然と見つめた。
「何、ファンサービスと言うが、ただの皮膚接触だ。それ以上でも、それ以下でもない。言葉がただの音と文章の組み合わせでしかないのだろう。これらに何かしらの意味も力も、あるわけではない。だが、もしかすれば。」
これは、ある意味祈りなのだとエンデヴァーだって分かっている。
祈りは嫌いだ。
手が塞がる。
けれど、ほんの瞬きの間ぐらいは、手が塞がってもいいだろう。
「君が、いつかに、本当にどうしようもないときに、この瞬間がそれでも歩みを止めない理由になる可能性があるのなら。」
エンデヴァーが穏やかに、優しげに、少年に微笑んだ。
「これはきっと、無駄ではないはずだ。少なくとも、それで泣き止む誰かがいるのならこれからも続けていく。」
なぜなら、俺はヒーローなのだから。
その言葉に少年は驚いた顔をして、それでも何かこみ上げるものを飲み込むように歯を食いしばってエンデヴァーの手を握った。
暖かな、大きな手に、自分とそう変わらない女が頭を撫でられる度に笑う理由をなんとなく理解した。
「どう?旨いやろ?ここの焼き鳥?」
「・・・・おいしいけどさあ。頭の天辺が痛い。」
「・・・・俺もや。」
市民達をかいくぐり、ホークスおすすめの焼き鳥屋についた転夜達ではあるが、しょもしょもしながら焼き鳥を口にしていた。
「当たり前だ。人前であんな大騒ぎをしおって。」
「俺は完全にとばっちりじゃないですか・・・・」
二人はエンデヴァーに脳天に拳を叩き込まれ、俵担ぎにされてその場を後にした。そう言いつつ、二人はまぐまぐと焼き鳥を口に運ぶ。それにエンデヴァーはあきれながら自分の皿にある焼き鳥の皿を手に取った。
「ほら、二人で食べなさい。」
「わーい!」
「ごちになりまーす!」
もっもっと焼き鳥を食べながらホークスは、常闇の話をする。そこでエンデヴァーが口を開く。
「・・・それで、本題はどうなんだ?」
「ああ。噂、ですね。」
「・・・・改人脳無、連合が持つ悪趣味な操り人形。」
神野で格納されていたそれらに対しての話は転夜も知っている。
(・・・結局、私ってなんで攫われたんだろう?父親関係?オール・フォー・ワンだっけ?不思議な名前。あの人が私の父親の関係者だったのかな?私の、父親。あれ?)
はて、確かに父親の名前を聞いたはずなのに、何故か思い出せない。
元々、この世界のことをミリしら程度にしか知らなかった事実も、すっかりと薄れてしまっている。
まるで、最初からなかったかのように。
幼すぎたために、記憶が薄れてしまったのかと転夜は首を傾げる。
そこでホークスが噂しか掴んでいない事を聞いてエンデヴァーが顔をしかめる。
「・・・・お前がその程度で俺にチームアップを頼んだのか?」
「全国で噂が立ってるんですよねえ。」
「全国で?」
転夜は意識を切り替えて口を挟む。
そうして、ホークスは全国で噂だけとはいえ、そう言った話が存在していることを話す。
「不安を煽る目的で噂をばらまいている、と。」
エンデヴァーがホークスのそれを整えると、それに付け加えるように転夜が口を開いた。
「後は、宣伝とか?」
「宣伝?」
「誰だって勢力が大きいところに仲間として入りたいじゃん。日陰者ならなおさらに。不安を煽って疑心暗鬼にするのもそうだけど。同業者に宣伝してるのかもよ?うちはこんだけこの世をひっくり返すに足る力があるって。
「連合に参加させるための宣伝か。」
「連合の足も掴めてないからねえ。アビスはその辺は?」
「まったく吐いていない。死穢八斎會の残りのメンバーの足取りも掴めていない。」
はあと息を吐いたと同時に、転夜はホークスを見た。
「でも、そんな噂を根拠におっちゃんにチームアップを頼んだの?計画性なさ過ぎじゃない?」
「あのね、だからこそなの。今だってそんな不安があるのなら、噂話をエンデヴァーさんに検証して貰って、世間に安心してくれってさ。」
「・・・・おっちゃんにこの世で一番頼むの間違えてない?」
転夜は明らかに情報収集を得意としていない男を見る。
(・・・情報収集。裏のほうかあ。ああいう系って連絡取るの難しいからなあ。私が知ってる人で。後、相澤ちゃんとかも伝手持ってそうだから連絡して。)
転夜はそんなことを考えていると、エンデヴァーがあきれた顔をした。
「世間に安心感を与えるというのは重要だろうが。俺の専門ではないぞ。お前の方の適任じゃないのか?」
「いやあ、俺はまあ、前から言ってますけどねえ。ヒーローなんて暇なのが一番でしょう?」
机に肘を突き、そうして暢気に笑う。
「ヒーローが、暇を持て余す世の中にしたいんですよ。」
「・・・・肘を突くな、行儀が悪い。」
「おっちゃん、今言うことじゃなくない?」
「聞き飽きたわ!」
ねえ!
けたたましい、誰かの声が、頭に響き渡る。
それに転夜はまるで導かれるように窓の外を見る。
それにホークスとエンデヴァーも釣られるように窓の外に視線を向ける。
来る。
「エンデヴァーさん。」
「おっちゃん。」
二人が同時にそう言ったとき、窓の外で黒い影が迫ってきていた。
ねえ、アシスト、前から聞きたかったことがあるんだけど。
なんだい、壊理ちゃん、今日は燈矢もいないからなあんでも答えちゃうぞ!
なんで、オールマイトに塩対応するの?
(聞いた!)
(寮のみんなが疑問だったことが!)
(壊理ちゃんがとうとう聞いた!)
まあ、確かに恩人ではあるし。養育費の全てを払ってくれた人だから感謝はしてるよ。
なら、なんで?アシスト、オールマイトみたいな人嫌い?
まあ、私は基本的に善人は好きだし、オールマイトのおっちゃんは花丸付けられるほどに善人だよ。
うん?
まあ、最初にちょっと私が感情の整理が付いてなかった諸諸を引きずってるのがあるかなあ?ああ、もちろんねえ。散々、会いに来るとか、遊び行こうとか、誕生日祝ってくれるとか!そういうのの殆どを事件発生対応でぶっちしたこととかはぜーんぜん関係ないからね!!
約束破るのはダメね。パパだってどうしようもないことがあっても、守ってくれようとしたもの。
(それだ!)
(完全にそれらの積み重ねだ!)
(オールマイトが完全に悪い!)
でも、それならエンデヴァーのおじ様は違うの?
あの人、なんだかんだで律儀だからね。必ず行くとかそういうのを枕に付けないだけましだし。ダメになる可能性を伝えてくれるだけ誠実さを感じる。
そうなの?オールマイトのおじ様、お父さんにしたいランキング1位なのに?
いいかい、壊理ちゃん及び女子生徒たち、いい人は、イコールでいい男じゃないことを頭に刻んどこうね?
闇が深いね。
まあ、あとねえ。質感として、エンデヴァーのおっちゃんは私が構って欲しいときに近寄らない限りは放っておいてくれるけど、オールマイトのおっちゃんは常に構ってくるからやだかな。
需要と供給ね。
ちなみに、平和時空でも実の父親は約束は守ってくれるが構い方がオールマイトタイプなので嫌がられる。
以前、後書きにあった転夜の異母兄、本編に出そうか、それとも番外編に置いておこうか悩んでおりまして。参考程度に知りたいです。
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二次創作だし、いいんじゃない!
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一周回って見たい!
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番外編で留めておけば?
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いっそ、兄弟増やそう!
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どっちでも