映画クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ『   』   作:カシ

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誤字報告してくださってる方々ありがとうございます。ちゃんと読んでいただけているんだなと…とても助かっています。
※今回独自解釈多いです。



第5話 サタケという男

 

「ほら、持ってきたぞ」

 

 サタケさんが、でかい手でピンク色のプラスチックのガラガラを差し出してきた。

 

「え、あぁ……ありがとうございます」

 

 俺は目を丸くしてそれを受け取った。わりと冗談というか、半分ダメ元でお願いしたつもりだったんだけど、本当にわざわざ探して持ってきてくれたらしい。このバカでかいビルのどっかの階から、わざわざ赤ん坊のおもちゃを拾ってきてくれたのだろうか。

 

「たぁや、たぁや!」

 

 ガラガラを受け取ったひまわりは、キャッキャと上機嫌で笑いながら、そのガラガラで俺の上半身をベシベシと叩いてきた。元気いっぱいだ。

 

(……俺が捕まったことによって不安要素はめちゃくちゃ増えてしまったが、こうしてひまわりの辛さが原作よりも減っているんであれば、少しは救われるな)

 

 泣き叫んでいた先ほどとは打って変わった笑顔を見て、俺は少しだけホッとした。

 

「一応、気休め程度だが、軽い下剤も持ってきた。もちろん医者で処方されるような赤ちゃん用のやつだ。……あとはマッサージだな。仰向けに寝かせて、両足をゆっくり円を描くように回してやるんだ。腸の動きを活発にする効果がある。ただし、嫌がるようならすぐやめていいからな」

 

 おお、出てくる出てくる。

 

(ベビーシッター時代の知識だろうか? いや、もう『仕事の知識』とかそういうのを超えてるレベルで、本気で子供のための知識を頭に入れてるな、この人)

 

 こんなにも子供想いで、真剣に向き合っているのになぜベビーシッターをやめてしまったのだろうか。

 

「……詳しいですね」

 

 俺が感心してそう返すと、サタケさんは「ま、まあな」と少しバツが悪そうに視線を逸らした。ベラベラと話しすぎたことを後悔しているような、不器用な反応だ。

 

「元悪役レスラーで、その前はベビーシッターだったんですよね」

「なっ……なんでそれを知ってる!」

 

 図星を突かれたサタケさんが、ギョッとして目をひん剥いた。

 

「いや、チーママが車の中で言ってました」

 

 俺が適当な嘘をつくと、サタケさんのこめかみにピキッと青筋が浮かんだ。

 

「あの野郎……! 毎回毎回、人の癪に触る余計なことばかり言いやがって……!」

 

(うん、あいつはボコボコにされればいいんだ)

 

「……なんでベビーシッター、辞めちゃったんですか? あんなに詳しいし、絶対に向いてそうなのに……」

 

 俺の率直な疑問に、サタケさんはフッと自嘲気味に鼻で笑った。

 

「冗談だろ? 見ろよ、俺のこの顔と図体」

 

 サタケさんは、自身の厳つい顔と丸太のような巨体を指差した。

 

「これのせいで、親御さんからは常に警戒されっぱなしだったよ。子供も怖がって懐かないやつはいたし、玄関すら開けてもらえずに『やっぱりキャンセルしてください』なんて門前払いされたこともあったな」

 

 サタケさんは、なんでもないことのように笑って語る。

 

「キャンセルって……俺はデリヘルかっつーの。……おっと、悪い。ガキにするような例えじゃなかったな。忘れてくれ」

 

 すぐにハッとして謝るサタケさん。

 

(……節々から、どうしようもないくらい人の良さが滲み出てるな、この人)

 

「しまいには、世話してた子供が転んで、少しあざができちゃってたみたいでな。親に『俺がやったんじゃねぇか』って疑われて、警察まで呼ばれたんだ。結局、誤解は解けたが……もうウンザリしてな。その日で辞めたよ」

 

 吐き捨てるように言ったサタケさんの瞳には、深い諦めの色が浮かんでいた。

 

(そんなことが過去にあったのか……)

 

 原作の映画では語られなかったが、そんな理不尽な過去があれば、今みたいな軽い闇堕ちをして裏社会にいるのも頷ける。

 

「でも……ベビーシッターの仕事は、本当は好きなんですよね?」

「もう好きでもなんでもねえよ」

 

 ぶっきらぼうに返すサタケさん。いや、明らかに未練タラタラだ。

 

「それで、悪役レスラーに?」

「あぁ。だが、結局観客ウケも悪くてよ。そのうちステージからも声が掛からなくなった。で、色々ぶらぶらしてたら、ホステスのねーちゃんにダル絡みしてるガラの悪い奴らが居たから、ストレス発散がてら、ぶちのめしてやったんだ。そしたら、あの人から用心棒で誘われたってわけだ。給料は安いが、食っていけはするからな」

 

 サタケさんは、壁に背中を預けながら淡々と語ってくれた。

 

(すごい色々喋ってくれるじゃん。やっぱり根はめちゃくちゃ優しい人だ)

 

「でも、好きじゃないですよね。この用心棒の仕事」

 

 俺がまっすぐに問うと、サタケさんは大げさに肩をすくめた。

 

「んなことねぇよ! ガキのお守りなんかより、悪いことするのは気持ちよくてスッキリするぜ! ギャハハッ!」

 

 わざとらしく悪者っぽく笑い飛ばすサタケさんだが、目が全く笑っていない。全然様になっていなかった。

 

「たぁや、やや、たぁやぁ……」

 

 俺の膝の上のひまわりも、ジト目でサタケさんを見上げて呆れたような声を出す。

 

「ほら、ひまわりにも勘づかれてますよ。無理してるって」

「なっ! お、お前、自分が人質なの忘れてねぇか!? あんまり調子乗ってると、痛い目見せるからな!!」

 

 サタケさんが凄んで脅してくるが、その奥にある優しさを知ってしまった以上、全然怖くない。

 

「別にいいですよ」

 

 俺が両腕をスッと前に差し出すと、サタケさんは一瞬むっとした顔をした後。

 

 ――パシッ。

 

 ただ、軽く手を払うように俺の腕を叩いただけだった。

 

「……お前、そういう命知らずな真似を、あのヘクソンとかいう奴の前で絶対にやるなよ? あいつだったら、本当に躊躇なくお前の腕を折るぞ」

 

 それは脅しではなく、純粋な『忠告』だった。

 

「わかってます。サタケさんだからやってるんですよ」

 

 俺は微笑み、まっすぐにサタケさんの目を見た。

 

「本当は、すっごく優しい方ですよね。さっき、ひまわりのために本気で怒って、ヘクソンから抱っこして守ってくれた時……本当に助かりました。ありがとうございました」

 

 俺が深く頭を下げて感謝を伝えると、サタケさんは驚いたように目を見開いて固まっていた。

 そして、照れ隠しのようにそっぽを向くと、太い首の後ろをガリガリと掻きながら。

 

「……そんなんじゃねえ。気にするな」

 

 ただ一言、それだけを静かに返してきた。その横顔は、とても悪党のそれには見えなかった。

 

「ひとまず、ひまわりちゃんの様子を見るために、うんちの時は俺がやるぜ。……あ、でも女の子だし、親でもないこんな厳つい男にやらせたくはねぇか」

 

 サタケさんが、不遇なベビーシッター時代を重ねたんだろうか。ふと我に返ったように自虐気味に笑う。

 

「いえ、サタケさんなら安心です。知識もありますし、お願いします」

 

 俺は誤魔化しなしで、サタケさんの目を真っ直ぐに見て言った。

 

「お、おう。そうか」

 

 サタケさんは照れくさそうに視線を逸らし、大きな手で頭をポリポリと掻いた。

 

 

 

 

 

 

 なんなんだ、こいつは……。

 俺のこの顔を見ても微塵も物怖じしねぇ。俺の言葉を疑いもしねぇし、ましてや俺に『感謝』だと?

 俺はお前らを襲ったクソ野郎だぞ。

 くそっ……調子が狂うな。まるで俺の心の奥底を見透かしているかのように、真っ直ぐに語りかけてきやがる。なんなんだ。

 ……そりゃあ、ベビーシッターの仕事は続けたかったさ。子供が笑っている姿を見るのは好きだ。大人は俺の顔を見て道を空けるが、子供ってのは不思議なもんで、俺みたいな強面でも無邪気に近づいてきてくれる子は多かった。

 

 本当は幼稚園の先生になりたかったが、流石にこの顔じゃあ親御さんが黙っちゃいねぇ。そっちは早々に諦めて、ベビーシッターで妥協した。

 でも、楽しかった。赤ちゃんが笑う顔。親がいなくて寂しそうな顔をする赤ちゃんが、時間をかけて心を許し、俺に笑いかけてくれる瞬間……あの瞬間だけが、俺の心を朗らかにしてくれた。

 なんなんだ。さっき、こいつに真っ直ぐ感謝された時、あの時と似たような感情が胸の奥から湧き出てきた。

 裏社会の垢に塗れて、ずっと忘れていたような温かい感情が。

 裏社会じゃ、こんな感情は絶対に湧かない。ホステスにダル絡みする男どもをぶちのめした時も、頭領の命令で銀座のライバル店を荒らして回った時も。

 悪ぶって、悪いことをする解放感を味わえると思っていた。そうやって自分を誤魔化してきたが、結局、後になっていつも付き纏うのはどうしようもない『罪悪感』だけだった。

 

 大前提として、一番大事だった理由がある。俺が裏社会に身を置いたのは、「ここならもう、子供と関わることもないだろう」と思っていたからだ。子供を傷つけることも、親に疑われることもない。

 それなのに、結局今回の仕事はガッツリ子供絡みだ。しかも、こんなに小さくて無垢な赤ん坊の命が懸かっている。

 

「……俺は、どう生きればいいんだろうな……」

 

 ふと、自分でも驚くほど自然に、胸の内のどうしようもない悩みがボソッと口から漏れ出てしまった。

 聞かせるつもりなんてなかった独り言。だが。

 

「サタケさんは、自分に正直に生きた方がいいと思います」

 

 俺の独り言に、人質であるはずの高校生が、どこか上から目線のような、それでいてひどく真摯な声で返してきた。

 ……全く。人生の酸いも甘いも知ったような口を利きやがって。

 俺はフッと鼻で笑い、言ってやる。

 そこに怒りはない。ただ、ずっと心の奥底で燻っていた迷いが晴れ、自分の中の『覚悟』が決まったような、不思議な心地よさがあった。

 

「……何様だよ」

 

 

 

 

 

 

 数時間後、お昼前。

 サタケさんの懸命なマッサージが効いたのか、どうやらひまわりのお腹の具合は良好らしかった。ひまわりもすっかりサタケさんには心を許してる様子だ。ガラガラでめっちゃ叩いてるし。

 

「よし、ちょっと洗ってくるぜ。玉を見つけられるようにな」

 

サタケさんはそう言って、ひまわりを抱えたまま別室のシャワールームへと向かっていった。

 

(原作の映画では問題なく出てきたが、完全には安心できない……)

 

祈るような気持ちで待っていると、バンッと勢いよく扉が開いた。

 

「出たぞ! 玉だ!」

 

 ひまわりを片手に抱えて出てきたサタケさんの、もう片方の大きな手には、キラリと光る小さな玉がしっかりと握られていた。

 

「やりましたね、サタケさん!」

「あいやーっ!」

 

俺とひまわりが歓声を上げると、サタケさんもパッと顔を輝かせた。

 

「あぁ! これでひまわりちゃんは解放できる!」

 

喜んだ直後、サタケさんはバツが悪そうに付け加える。

 

「……まぁ、お前ら三人は引き続き人質だろうけどな」

 

(まあ、ひまわりも結局は解放してもらえない展開になるんだけど……今のサタケさんの状態なら、あの場で絶対に解放するよう動いてくれるはずだ)

 

 ひまわりさえ解放してもらえれば、あとはなんとか未来を繋げる。そう考えていた俺に、サタケさんから思いもよらない提案が飛んできた。

 

「この玉を渡したら、あいつらは復活の儀式のために屋上へ向かうはずだ。で、俺とチーママ、それにホステス達は下で足止め係だろうな。お前らは、その足止め用の人質ってことになる」

 

サタケさんは声を潜めると、俺たちの背後に回り込んだ。

 

「だから……こうしておくぞ。かける、お前ももう一度縛られておけ」

 

 そう言って、サタケさんはラベンダーさんとレモンさんを結びつけていた強固なロープを一度解き、俺を含めた三人でもう一度、置物を挟んで背中合わせになるように結び直した。

一見するとガチガチに拘束されているように見えるが、腕や体には絶妙なゆとりがある。

 

「ここのロープの端を引けば、簡単に解けるようになってる。下で人質にされたら、タイミングを見て抜け出してくれ」

「あんた、こんなことしていいの?」

「バレたら、ただじゃ済まないんじゃないの?」

 

驚いたラベンダーさんとレモンさんが尋ねる。

 

「いいんだ。もう覚悟は決まった」

 

サタケさんは迷いのない、まっすぐな目で言い切った。

 

「……かっこいいわ」

「惚れちゃいそう……♡」

 

オカマ二人が頬に手を当ててウットリする。

 

「お前らな……」

 

サタケさんは心底呆れたようにため息をついた。

 

「玉のことは俺があとで報告する。そろそろあいつらも戻ってくるはずだ。お前らは先に下へ行って、拘束されたフリをしたまま過ごしててくれ」

 

 サタケさんはそう言い残すと、見張りのホステス軍団を部屋に呼び出した。

 

「おい、こいつらは人質に使うから下に置いておけ」

 

 悪役らしいドスを効かせた指示で、俺たちはホステスたちに連行され、下の階のクラブフロアへと移動させられた。

 

 下で待っていると、チンッとエレベーターの到着音が鳴り、サタケさんと少数のホステスたちが降りてきた。

サタケさんの腕には、まだひまわりが抱えられている。チーママたちがいないことを確認すると、サタケさんは俺たちにそれとなく近づき、小声で耳打ちした。

 

「ひまわりちゃんは、まだ解放する気はないみたいだ。……なんとか、人質として脅す役は俺が奪い取った。安心しろ。お前らの仲間も、もうすぐ来るみたいだぞ」

 

サタケさんが簡潔に状況を説明してくれる。

 

(やっぱりひまわり解放の約束を破ったか。でもサタケさんが抱いているなら安全だ)

 

 俺とラベンダーさんとレモンさんは、三人で目を合わせ、無言で力強く頷き合った。

 再びエレベーターの音が鳴り、次はチーママと残りのホステス軍団がぞろぞろと降りてきた。

 降りてくるなり、チーママは早々にサタケさんに向かってヒステリックに叫ぶ。

 

「おい、サタケ! わかってるんだろうな! その赤ん坊のガキ使って、これから来る奴らは一方的に……!」

「うるせえ、わかってる」

 

 チーママの耳障りな甲高い声を、サタケさんが食い気味に低い声で遮った。俺たちにとっても不快な声だったから、本当にありがたい。

 その時。

 薄暗いクラブの入り口から、複数の人影がバタバタと駆け込んでくるのが見えた。

 どうやら、着いたみたいだ。

 薄暗いフロアの奥から、ローズさん、みさえさん、ひろしさん、しんのすけ、そしてよねさんが、それぞれ道中で拾ったであろう鉄パイプを固く握りしめ、強い警戒心を剥き出しにしてジリジリと向かってくる。

 

「たーたー!」

 

 サタケさんの太い腕の中にいるひまわりが、彼らを見つけて無邪気に手を振った。

 

「「ひまわり!!」」

「ラベンダー! レモン!」

「かける兄ちゃん!」

 

 抱きかかえられたひまわりと、部屋の隅で数珠つなぎに拘束されている俺たち三人を見つけて、各々が安堵と焦燥の入り混じった声を上げる。

 

「おっと、そのまま動くんじゃないよ。もうすぐ屋上で魔人ジャークが復活する。それまで大人しくしてな」

 

チーママが一歩前に出て、ヒールを鳴らした。

 

「このガキを無事返してほしければね」

 

 そう言って、チーママは極めて性格の悪い、意地悪な笑みを浮かべた。そのままサタケさんの腕からひまわりを摘み上げ、見せしめにしようと手を伸ばす。

 

バシッ!

 

「……やめろ」

 

 だが、その手はサタケさんによって無造作に、かつ力強く払いのけられた。

 

「なっ……テメェ! 人質なんだから、もっと脅さねえと意味ねえだろうが!」

 

激昂して喚き散らすチーママや、慌てるホステスたち。

 

「あっ、おいサタケ!」

 

 しかしサタケさんは彼女たちを完全に無視し、ゆっくりとした足取りでみさえさんの方へと歩みを進めた。

 そして、大きな手で包み込むように抱えていたひまわりを、そっとみさえさんの腕の中へと渡した。

 

「「ひまわり!!」」

「ひまわり〜〜っ!」

 

 みさえさんとひろしさんが、力いっぱいひまわりを抱きしめる。しんのすけも背伸びをしてひまわりの頭を撫でた。野原一家から、心の底からの歓喜と安堵の嗚咽が漏れる。

 

「玉はもう出したぜ。体はどこも異常無しだ」

「ありがとう……ありがとう、ありがとう……っ!」

 

 半泣きになりながら、止まぬ感謝の言葉を繰り返すみさえさんとひろしさん。その姿を、サタケさんはどこか眩しそうに見つめていた。

 やがて、サタケさんはゆっくりと振り返り、背後のチーママを見据えた。

 

「おい、チーママ。……お前が言った通り、俺、この仕事向いてねえな」

 

静かに、だが確かな熱を帯びた声で、サタケさんが言い放つ。

 

野原一家からの感謝の言葉を、自分の中でしっかりと噛み締めるように。

 

「悪いことより、いいことした方が気持ちいいや」

 

俺は縛られたフリをしながら、自然と満面の笑みが溢れてしまった。

わかってはいたけれど、原作でもここは最高に熱い名シーンなんだよな。たまらず視線を向けると、サタケさんと軽く目が合った。彼は照れくさそうに、フッと口角を上げた。

 

「テメェ……! そうかい、裏切るんだな!?」

 

チーママが顔を真っ赤にして怒り狂う。

 

「でも、人質はまだあっちにいるんだよ!」

 

チーママが勝ち誇ったように俺たちの方へと振り向く。

 

「ん〜っ……! 本当にここ引っ張ったら、全部綺麗に緩んだわね」

「器用ねぇ、彼」

「手品とかの仕掛けに使うような縛り方ですかね? いやー、助かりました」

 

チーママが振り返った先には、変なデカい置物の近くで、すでにロープから完全に抜け出し、んーっと腕を伸ばしてのんびり背伸びをしている俺たち三人の姿があった。

 

チーママとバッチリ目が合う。俺は「どうも」と軽く会釈しておいた。

 

「あーでも……」

 

呆然とするチーママに向けて、サタケさんがニヤリと悪戯っぽく笑う。

 

「お前に嫌がらせするのは、気持ちいいかもなっ!」

 

いいね、サタケさん。最高だ。

 

「きぃぃぃぃぃぃっ!! だったらテメェも一緒に始末してやるぜ!!」

 

怒りがついにマックスに達し、全身をワナワナと震わせたチーママが号令をかける。

ホステス軍団が一斉に凶器のリボンを構え、殺気を放った。

ついに、戦闘の幕が開ける。

 





味方側のキャラだとサタケかなり好きなので、ついサタケさんメインで書いてしまいました。暗黒タマタマにおいてサタケは外せないキャラです…よね?

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