インフィニット・クラウドブレイカー   作:サバ缶みそ味

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 ちょっと無理矢理感が……コジマ粒子のせいにしとこう


10、第3の男

 早朝、学園を出たらすぐに迎えの車と護衛の者が幾人既に待っていた。アメリカ海軍の兵隊であろうと思うがどれも黒のスーツにサングラスとどこぞのSPらしい恰好をしている。護衛という名目であろうが些か堅苦しい。

 万が一ということもあるのでここはお願いしてもらおう。軽く会釈をして黒いリムジンへと乗り込み目的地へと向かう。

 

本来ならばクラウドブレイカーが戻ってくることに胸躍らせ意気揚々と横須賀へ向かうはずだったのだが、今はその嬉しさ半分と腑に落ちないことで嬉しさ半減している。

 

 昨日アルフから聞いた『3人目の男性のIS適性者』が現れたということだ。

 

 そもそもISは束博士の手で女性しか扱えないのが現状であった。それを父さんは白騎士事件でペンタゴンのコンピューターにハッキングしたISのAIと白騎士と接触したことで手に入れたAIのバグで本来あるべきはず姿のIS即ち『男性でも扱えるIS』を造り上げた。まずそれが一つ。そしてどういう訳かISを起動させてしまった織斑一夏で二つ。

 

 つまりは今現在では男性のIS操縦者は俺と一夏しかいないはずだ。それなのに今になって3人目が現れた。それが意味が分からない。今はまだ世界中に知られていないのだがいずれこれが公になると大騒ぎになるだろう。

 

 もしかしたらどっかの国の誰かが女性のIS操縦者に男装を命じて俺若しくは一夏に接触して情報を得ようとしているのかもしれない。もしそうなら早速手を打ってきたか。それならば逆手を取って締め上げてやろうか。

 

 そんな事を考えながら流れる景色を眺めていたら車が停まった。運転手の呼ぶ声ではっとする。いつの間にかもう目的地に到着していたのか。偉い長い時間考え事をしてしまったようだ。

 

 車から降りて浅葱色の海の景色と停泊している軍艦が目に移り、仄かに香る磯風の匂いを嗅ぐ。どの国も海の景色と匂いは落ち着く。護衛に案内されながら基地へと進んでいく。船と海の景色を見ながら歩いていると俺が来るのを待っていたかのように『そいつ』はいた。

 

 すでにIS学園の男子用の制服を着た赤髪の青年が笑顔で手を振る。

 

「チャオー。レックス、待ってたぜぇ」

 

「うわぁ‥‥」

 

 予想を反してそいつは体格も身長も俺と同じくらいの正真正銘の男。ついうっかり心の声が出てしまった。そいつはニヤニヤと馴れ馴れしく俺の肩に手をかける。

 

「まあまあそう引きなさんなって兄弟。つか女と思ってたっしょ?残念、男でした!」

「そうかよ‥‥別に期待もなんもしてねえっての」

 

 すっごいテンションの高い奴だ。見るからにして正真正銘の男のようだが、色々と聞かなければならないことが山ほどでてきた。聞こうとする前にそいつは手を差し伸べてきた。

 

「俺はアンジー・ミグラント。アンジーって気軽に呼んでくれ相棒」

「誰が相棒だ。というか聞きたい事がある」

「おいおいおい、気になるのは山々だけどもまずはお前さんのISの方を気にするべきだぜ?」

 

 うざ‥‥うざいけど確かにそうだ。うまく話を逸らされたが此奴の言う通りだ。キャロルとクラウドブレイカーの下に行かなくてはな。おっとそんな事を考えてたらお目見えのようだ。

 

「よっ、待たせたなキャロル」

「レックス、元気そうで何よりです。お怪我は治りましたか?」

 

 俺は苦笑いしてもう動けるようになった利き手と片足を動かす。牛乳を飲み続けたら完治するとは。やはり遺伝か。

 

「おかげさまでこんなにも元気だ。それでキャロル、クラウドブレイカーの方はどうだ?」

「お待たせしました。既にクラウドブレイカーをご用意しております。こちらへどうぞ」

 

 護衛の人から代わってキャロルが案内していく。そしてついでにアンジーもその後についてきた。アンジーはウキウキ気分でキャロルに話しかけていく。

 

「ねえねえ、きみ結構カワイイネ!キャロリンって呼んでもいい?」

 

「な、なあキャロル‥‥こいつの事なんだが」

「レックス、今は無視していいです」

 

「ああんひどぅい」

「次調子に乗って話しかけてきたら目つぶししますよ?」

「鬼畜!?」

 

 こいつのテンションは落ちることなくキャロルの横でやんややんやと五月蠅くしつこく騒ぐ。途中痺れを切らしたキャロルがタブレットで殴ったのは驚きだったが。気にすることでもないので詳しい話は今は伏せておく。

 

 やはりここにもIS専用の訓練所があるようで、そこへ入ると俺は目を見張り息を呑んだ。

 

 目の前にあるのは最初に見た時と少し形は変わっているが精練された全身装甲の炎の如く熱く燃えるような真っ赤のカラーリングをされたIS、父さんが造ったあのクラウドブレイカーだ。

 

「お父様の遺されたデータと資料を基に、Raven's Nest所属のレイレナード社と共に更なる改良を加えた新生クラウドブレイカーです。そしてレックスのご希望通り機体は赤いカラーにしておきましたよ」

 

「ああ‥‥パーフェクトだぜ、キャロル」

 

 もう何と言っておくべきだろうか。嬉しくて嬉しくて、もうそれしか言えない。俺の答えにキャロルは嬉しそうに頷く。

 

「良かったなレックス、お前さんのISが戻ってきてよ」

「お前いたのな」

「アウトオブ眼中!?」

 

 嬉しすぎてアンジーのことが眼中になかった。ただ一人嘆くアンジーはまあいいとしてキャロルに聞かなければ。

 

「キャロル、今乗っても大丈夫だよな?」

 

 今すぐに此奴に触れたい。こいつに乗ってみたい。今はそれしかない。俺の問いにキャロルは笑顔で首を縦に振った。

 

「勿論。さっそく試乗といきましょう」

 

____

 

 ISスーツに着替え、早速クラウドブレイカーに乗る。どこぞのアメリカのメタルヒーローの如くパワードスーツのように身に着け、フィッティングが行われた。鎧を纏っているような感覚、これだ。フルフェイスから映る鮮明な景色に俺はもう嬉しくて笑顔が絶えない。

 

「‥‥ただいま、クラウドブレイカー」

 

『レックス、聞こえますか?』

 

「おう聞こえてるぜ。キャロル、こいつは最高だな!」

 

『喜んでいただけて何よりです。レックス、今回はクラウドブレイカーに新たに備わっている性能、そして武装の説明を致します』

 

 今回は飛行テストは控えるとのことであったが我慢しよう。いつだって飛べるのだから。

 

『改良したクラウドブレイカーは旋回性、速度、安定性、積載量、加減速性能、運動性と全対応型『SEPARETED LMPE CUSTOM』を搭載しました。これで初期時よりもより速くより効率的に飛ぶことができます』

 

 初期時になかったブースターユニットか。形態移行した時よりも形は変わっており後方に小さいが補助翼がついている。これで速く飛ぶというのだから速さに慣れる訓練をしなければな。

 

『続いて搭載されている装備です。右に実体弾ガトリングガン『N213P HYPERION』を。左にマルチマイクロミサイルランチャー『LAAM-22』、命中すると相手の動きを鈍らせる単発小型スタンミサイル『LAAM-S7』、ガンモードから大型振動波実体ブレード『U9E-月光』へと切り替えることができます』

 

 キャロルの説明通りに既に備わっている左のマルチマイクロミサイルラインチャーからモード切替でブレードを展開する。これは形態移行時に最初に装備されていたブレードだ。あの時はこいつのおかげで助かった。未だにどれくらいの性能がこれに備わっているのか分からない。

 

『その『U9E-月光』ですが、ブレード光波を放つことができます』

「マジでか!?」

 

『そしてISと操縦者の相性が最高時に発生するという特殊能力、通称単一仕様能力、『天之叢雲』です。機体に備わっている高濃度圧縮粒子開放システム【星の火種】により機体の出力、速度、破壊力が通常の3倍以上に増幅します』

 

 知らなかった。あの時はただ相手を倒すことしか考えていなかったからどんな効果があるのか分からなかった。クラウドブレイカーにこんな力が秘められているとは。

 

『…ただし、『天之叢雲』発動時かなりのエネルギーを消費します。やるまえにやられる、諸刃の剣といっていいでしょう」

 

「なるほど……ていうか【星の火種】って?」

『すみません、マイケルが遺した資料には詳しい事が載っておりませんでした。恐らくですがクラウドブレイカーには他にもまだ力が秘められているでしょうね』

「そっか‥‥ありがとうキャロル」

 

 父さんが遺したこのクラウドブレイカー‥‥必ずや使いこなして見せる。武装を解いてクラウドブレイカーを時機形態へと戻す。クラウドブレイカーは赤いブレスレットに変わり、右手に装着する。戻って来た事にほっと安堵し、次の問題に移ることにした。

 

「さて‥‥今度こそ質問に答えてもらうぞ、アンジー」

 

 俺はこっそりと出て行こうとするアンジーを呼び止めた。逃げのびれたアンジーは振り向いてテヘペロと反省していない笑みを見せる。

 

「アンジー、お前は何者だ?」

 

「俺か?俺はアンジー・ミグラント。イタリア、ベネチア出身。日本でいうとバリバリの乙女座。好きな物はパスタ。得意技はスイーツ作り。一番のお気に入りはピスタチオのジェラートだ。趣味で機械いじりしてるぜ」

 

「違う、そうじゃない」

 

 俺は項垂れてツッコミを入れる。誰もお前の自己紹介を聞きたいわけじゃないんだ。

 

「お前は何者なんだ?それになんでISを動かせるんだ?」

「あぁー、何だそういう事ね。それなら早く言えよこのこのー」

 

 どうしよう一発殴っても問題ないだろうか。イラッとしながら震える拳を見たキャロルが静かに首を横に振る。ちくしょう、一時の我慢か。俺のイライラにもお構いなくアンジーはにこやかに話を進めていく。

 

「んー、まずは何で俺がISを動かせるのか答えようか。答えは簡単、お前の親父さんのおかげだ」

「父さんが‥‥!?」

 

 こればかりは驚いた。こんなちょっと腹立つ奴と父さんとの関わりがあったなんて思いもしなかった。

 

「大雑把に話すと、Raven's Nestのおかげだ」

「どういう意味だ?」

「Raven's Nestは親父さんとクラウドブレイカーを製造する際、クラウドブレイカーとは別の量産型を開発をしていた。もちろん、親父さんの許可もらって親父さんと造ったぞ?」

 

 Raven's Nestでそんなことがあったとは。なるほどとは思ったが疑問がひとつ。父さんが造った独自のISコアは一つしか製造されていない。なぜアンジーがISを動かせるかの理由が明らかになってない。

 

「それじゃお前が何で動かせるか理由になってねえぞ?」

「そう焦んなさんな。クラウドブレイカーには白騎士事件で白騎士と接触した時に手に入れたAIのバグとペンタゴンのコンピューターにハッキングしたAIをガッチャンコしてできたISコアが組み込まれてんだろ?Raven's Nestができる以前のレイレナード社も片割れであったがAIを捕らえることができたんだ」

 

 白騎士事件で全世界の軍事基地のコンピューターがハッキングされ、父さんはペンタゴンにハッキングしたISのAIを手に入れたのだが、他の国でも同じ事をやってのけた奴がいたのか。驚く俺にアンジーはしてやったりと満足げに頷く。

 

「一人の天才に世界は振り回されているが、凡人もやるときゃやるぜ。まあすっごく偶々なんだけどな。ただそのAIだけじゃどうにもならなくてな、どう使えばいいか分からず宝の持ち腐れ状態だったのさ。そこにお前の親父さんが共同開発の話を持ち掛けてきた。本来あるべき姿のIS‥‥いい話じゃないの。そんでレイレナード社はRaven's Nestに所属しお前の親父さんと共にクラウドブレイカーと『もう一機のIS』を開発したのさ。で、そのパイロットに選ばれたのが俺ってわけよ」

 

 そして父さんはレイレナード社と協力してもう一つのISコアを製造したのか。そしてクラウドブレイカーとは別の機体のISパイロットに選ばれたのがアンジー。これで一応は納得した。

 

「じゃあ‥‥お前はRaven's Nestの社員か軍人なのか?」

「うーん…そうでもあるが実はそうでもねえってところかな」

「なんだそれ?」

「レイン、IS学園での国際規約やISの法律は分かってるよな?」

「ああ。それは分かってるさ」

 

 日本に置かれたIS学園はありとあらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学校の関係者に対して一切の干渉が許されていない規約があり、ISの法律つまりはアラスカ条約では軍事に転用されるISの取引及び情報の開示等々、厳しい法律が定められている。

 

「表じゃ確かな法律だ。でもな、それをバレねえように破る輩はわんさかいるし、実際合切あんま効果のねえもんさ。どこも一番になりたくてズルをする」

 

 今回はなかったがいずれ男のIS操縦士に近づく者、強硬的に学園に潜入してくる者、IS委員に装ったテロリストみたいなものも現れるかもしれない、あるいはIS委員会の誰かが法を掻い潜り俺達を実験のモルモットにしようとする者もいるとアンジーは語る。

 

「そこでそんな輩を調べ、見張り、牽制するために諜報機関を設置したのさ。それが世界IS監視管理機関、頭文字をとって『WIMO』。俺はエージェントだ」

 

「ふーん、アメリカのCIAやイギリスのMI6みたいなものか」 

 

「あながち間違っちゃないが、そう思ってくれていいぜ?」

 

 アンジーはニシシと笑って頷いた。随分と厄介な役柄を持った奴だ。ましてや『男性のIS操縦者』というわけだからホイホイと引っかかりそうな奴が多いかもしれないな。

 

「ということは‥‥俺や一夏も監視対象か?」

「まあね。そうでもあるけどお前の親父さんには大助かりしてたし、あんたらの味方だ。」

 

 アンジーはそう述べると手を差し伸べた。相手は諜報機関か。敵に回すと後後が厄介だし、それに情報収集には頼もしいはず。だが利用云々とかよりも、もう一人男のIS操縦者がいてくれるというのだから心強い。

 

「‥‥ありがと。よろしくな、アンジー」

「Grazie!よろしく頼むぜ、レックス!」

 

 

 俺とアンジーは強く握手を交わした。

 

___

 

「ではレックス、私はアメリカへ戻ります」

 

「そっかキャロル‥‥気をつけてな」

 

 クラウドブレイカーの引き渡しの役目を終えたキャロルとは横須賀海軍基地でお別れすることに。Raven's Nestでクラウドブレイカーの装甲や装備のアップグレードの研究をするとか。まだまだクラウドブレイカーには可能性が秘められている。今後が楽しみだ。

 

「レックス、くれぐれも無茶をしないでくださいよ?貴方もお父様同様に無理をするのですから」

「お、おお。分ってるさ」

 

 ジト目で見てくるキャロルに釘を刺される。たぶんもしかしたら無茶するかもしれない。心配をかけさせるだろうな‥‥

 

「キャロリン、相棒の無茶は俺に任せておけ。ちゃーんと見といてやんよ。後ついでにアドレスも教えて」

「アンジー、貴方もです。貴方達のISは他のISと多少異なってますので修理には手が掛かります」

 

 アンジーのナンパには完璧に無視してズバリと俺達に再びくぎを刺す。キャロルの言う通り他のISとは構造が少し異なっておりRaven's Nestの社員やキャロルでなければ修理には時間を費やす。そ、そうならないよう整備の勉強してスキルを磨かなければ。

 

「そういえばアンジー、お前のISってどんなのだ?」

 

「俺のISはレックスの親父さんの開発したクラウドブレイカーに合わせてレイレナード社が開発した兄弟機、『Alicia』ってやつだ。まあお披露目はまた今度ってな」

 

 そう言われても想像がつかないのだが。まあ似たような物ならいっか。

 

「そうでした、レックス。お伝えしなければならないことがあります」

 

 キャロルが思い出したかのように俺に告げる。今度は4人目が出てきたとかじゃないだろうな?と見ていたがキャロルの真剣そうな表情で別の件だと察する。

 

「グレイスがレックスを襲撃してきた無人機のISを回収。その無人機のISコアを使って新たなISを開発しているようです」

 

「グレイスが…?」

 

 かつて父さんの部下であったグレイスが襲撃してきたあの無人機のISのコアを使ってISの開発を行っているとは。よほどISの力に執着しているみたいだ。その情報はアンジーも知っているようでしかめっ面で頷いていた。

 

「知ってるぜ。たしか秘密裏にイスラエルと共同開発してるとか。あの意味不明のISを材料にしようだなんておっかねえおっさんだ」

 

 あの無人機が一体何なのか、誰が造ったのか未だ分かっていないままなのにそれでも手を出すのは恐ろしいものだ。それでもグレイスはそれが国の力になると考えているのだろう。何事も起きなければいいのだが。

 

「キャロル、グレイスにはくれぐれも気をつけてくれよ?あの人は未だにクラウドブレイカーを欲しがっている」

 

「分かっています。ですが安心してください。お父様の、貴方のクラウドブレイカーを、このデータも誰にも渡しはしません。必ずお守りいたします」

 

「そっか‥‥でも無理はすんなよ?」

 

 キャロルは微笑んで車に乗った俺を見送った。ああは言って心強いしキャロルなら大丈夫だと思うが彼女も無理をしないで欲しい。

 

「いやー、明日から俺もIS学園の生徒かー。ウキウキドキドキワクワクウッハウハのハーレムパラダイスだな!」

 

 俺の心配を明後日の方向へとぶっ飛ばすかのように隣に座っているアンジーはニシシと下心丸出しで笑っていた。此奴の話によれば既に学園には話をつけており、織斑先生のクラスつまりは俺達と同じクラスメイトとなるという。コネったなこいつ。

 

「そうでもねえぞ‥‥というかあそこは普段の学校とは違う。カオスだ」

 

 なんたってあそこには恐るべきサムライだけでなく、恐るべき織斑先生がいるのだから。間違いなくこいつは出席簿チョップの餌食となるだろうな。

 

「そうなのか?いやまーでも俺は楽しみだなー!」

 

 そうだろうか‥‥今頃一夏とセシリアによるクラス代表を決める対決は終わっているだろうな。代表候補生のセシリアが勝ったかそれとも箒に鍛えられた一夏が勝ったか、結果が気になる。どっちがクラスの代表になろうともやっていくが、クラスの皆がこいつを見た反応がどうなるのか、心配ではある。

 

 

 

____

 

 

「チャオー、イタリアから来ましたー。アンジー・ミグラントでーす。みんなよろしくなー!パスタとスイーツなら任せとけ!」

 

 

 

 学園に戻ったその翌日、一夏や箒、セシリアを含めその他の1年1組の女子生徒達は目を丸くして口をあんぐりと開けて転校生としてウキウキで自己紹介をしているアンジーをまじまじと見ていた。うん知ってた、やっぱり皆そういう反応だよね。

 

 

「「「「「レックス君が男を連れてきた!!!?」」」」」

 

 

 クラスの女子生徒達は一斉に声を揃えて驚きの声を上げ、俺は盛大にずっこけた。

 

「言い方!!」

 

 





 一夏……爽やかイケメンタイプ

 レックス……ワイルドフィジカルタイプ

 アンジー……調子ノリノリ三枚目タイプ

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