めぐみ「前回の…、「恋させるiaちゃん」!」
絵名「そういうの必要無いから」
一応言うけれど、小兎音ちゃんとうちの夕作のデートに、私とiaちゃんがついていくことになった。私はこの子たちの保護者として。それで、小兎音ちゃんにピッタリの服を探しているところだけれど…。
めぐみ「それじゃ、カーテン開けていいからね。せーのっ」
瑞希・めぐみ「「ジャーン!」」
シャー
小兎音「どうかな?」 モジモジ
うわっ、かわいい!好きな男の子の前だから照れてる動作もまたいい!私だったら「そういうところも可愛いYO!」と叫びたいぐらい!
瑞希「やっぱりこの子にはピンクのフリル付きのワンピースが似合うと思ったんだ」
めぐみ「腰の大きなリボンがポイントだよ」
もうこれは完全に歩夢ちゃんだよ。あとは歌唱力さえあればの話だけれど…。で、この服をもし買うとしたなら値段のほうは…。
絵名「…あらお手頃」
瑞希「小学生サイズだからね。それにデートはまだまだ続くんでしょ?」
改めていい仲間を、強敵(とも)を持ったと自覚できた。そしてお店を出て次の行き先は…。
夕作「ちょっとお腹空いたな」
小兎音「何か食べに行く?」
藍子「じゃあ行きつけのお店があるんだけど…」
そう言われiaちゃんに案内されたのは、少しおしゃれな喫茶店だった。
ガチャ
みのり「あ、iaちゃんに夕作くん。いらっしゃい」
絵名「あれ、花里さん?」
中にいたのはアイドルとして活躍している花里さんだった。そういえば喫茶店でバイトしているって言ってたな。
絵名「てか、iaちゃんと知り合いなの?」
みのり「この子、雫ちゃんの従姉妹なんです」
ああ、それで。ただ、iaちゃんはいい子だけど、うちの夕作や八坂さんはかなりの問題児。ここにいない天馬 咲希さんも厄介な親戚には苦労しているだろうな。さて、私はチーズケーキを、この子たち3人はイチゴのショートケーキと紅茶を注文した。ついでに…。
夕作「ああ、ついでに兄さんの分のパンケーキをお持ち帰りでお願いします」
みのり「はい、かしこまりました」
そういえば前に、どこかの喫茶店で迷惑かけたみたいだし。ちゃんと反省して、今回は注文するタイミングでお持ち帰りにすると言ったのね。
そしてテーブルにケーキが並び…。
みのり「おまちどうさま〜」 ガチャン
小兎音「うわ〜、おいしそう!」
夕作「うお、映えそう!」
藍子「2人ともショートケーキぐらいで大げさだなぁ」
iaちゃんの言う通りだ。とも思っているが、まあちょっとぐらい表現が大げさでもいいんじゃない。そして私たちはそれぞれのケーキを一口食べてみた。
モグモグ
絵名「うん、美味しい!」
藍子「ホント!」
小兎音「とっても甘い!」
夕作だけ何も言わない。どうせこいつのことだから大声で「びゃあゔまいいいいい」とか叫ぶんじゃないかしら。
夕作「うん、普通においしい」モグモグ
うん、普通の感想だった。
みのり「ありがとうございました」
さて、喫茶店を出ると外はもう日が暮れそう。そろそろこの子たちを家に帰さなくちゃいけない。
絵名「みんな、今日はここまでにしましょう」
藍子「はい。でもその前にもうひとつ行きたい場所があるんです」
私たちは藍子ちゃんについて行った。そして着いた場所は…。
絵名「ここは?」
藍子「そう、夕作くんが歩夢ちゃんに告白した河川敷ですよ」
ここでこの子たちが付き合うことになったのね。つまりは思い出の場所。
藍子「ねえ夕作くん、歩夢ちゃんに言ったこと覚えてる?」
夕作「覚えているよ」
藍子「歩夢ちゃんは?」
小兎音「忘れるはずがないよ」
藍子「あれから夕作くんは、ちょっとは成長できたかな?」
夕作「ボクは自分ではまだまだだと思ってる」
小兎音「そうなの!?それでも私にとってはこれ以上にないステキな男の子」
おそらくここで悪く言えばベタな、良く言えば王道なラブコメみたいな甘酸っぱい出来事があったのね。私と彰人は歩夢ちゃんのためを思って交際を反対していたけど、歩夢ちゃんの幸せそうな笑顔を見て理解できた(全部とは言えないけど…)。iaちゃんが必死になって応援した恋は、決して間違ってなかったんだって。
彰人「お〜い、夕作、絵名。帰るぞ〜」
日野森姉妹「「iaちゃ〜ん」」
卯月ちゃん先輩「歩夢ちゃ〜ん、そろそろ帰りますよ〜」
夕作「あっ、兄さ〜ん」
藍子「お姉ちゃんたちだ」
小兎音「いま行くね、卯月お姉ちゃん」
絵名「さ、それぞれお迎えが来たし、今日のデートはこれで解散!(なんでこの場所がわかったんだろう?)」
普通は鏡音 レンが別のアニメのキャラの恋人になるなんてあり得ない。だけど、バーチャルシンガーは誰かの想いによって姿形も変わるもの。そういう意味では鏡音 レンを自称するうちの夕作がスクールアイドルの名前で呼ばれる女の子と結ばれることは、あってもいいのだと思う。
彰人「実のところ、俺たちは最初から跡をつけていたんだ」
絵名「って、全然気づかなかったけど…」