小兎音「iaちゃん、私のお姉ちゃんだよ」
「萩山 風花(はぎやま ふうか)です。あなたがiaちゃんですね、いつも妹と仲良くしてくれてありがとう」
藍子「ど、どうも…」
うわっ、かわいい!歩夢ちゃんにも負けないぐらいの美少女!この人がウワサの「卯月ちゃん先輩」か。歩夢ちゃんは学校ではいわゆる「高嶺の花」状態。クラスの男子たちは単純に手が出せないというのもあるんだけど、歩夢ちゃんが好きになった男の子が変な子だというウワサが広まったから関わりたくないというのも理由のひとつ。
小兎音「それでね、お姉ちゃんの部活の後輩の男の子のことなんだけど…。どうすれば私のことだけ見てくれると思う?」
卯月ちゃん先輩「えっ、夕作くんが、小兎音ちゃんのことだけを!?きゃ〜、ステキ〜!!」
いやちょっと待って!?私のことだけとか言って喜ぶとかおかしくない!?この二人、姉妹揃ってかなりの問題児じゃ…。
卯月ちゃん先輩「じゃあね、今日はみんなでメイドさんごっこしましょう。男の人は大体それでメロメロになっちゃいますから」
そういうものかなぁ。ただこういうメイド服に対しては男女で見る目の違いが出てくるものだ。男の子は好意を、女の子は憧れを。そしてなぜか私も着る羽目になり。
小兎音「あゆぴょんだぴょん❤️」
卯月ちゃん先輩「うづにゃんで〜す❤️」
うおっ、メイド服にうさ耳とねこ耳を装着してあざとさアップ!そして私なんだけど…。
藍子「飛べる、踊れる、エアリアル!…ってなんで私だけタヌキ!?」
なぜか私だけはタヌキ耳、まあ歩夢ちゃんを「祝福」するというならベストなチョイスではあるが…。
藍子「それでお姉さん?いや、卯月ちゃん?」
卯月ちゃん先輩「卯月ちゃんでいいですよ」
藍子「じゃあ卯月ちゃん、お付き合いするにしても外見だけが良くても中身も良くなくちゃそこまで関係が長続きしないんじゃ…」
卯月ちゃん先輩「そうですよ、だから行動で見せるんです!萌え萌えキューン❤️」
うお、かわいい!これがアイドルアニメのヒロインの名前で呼ばれるJ Cの実力!
小兎音「あっ、じゃあ私も…。お帰りなさいませ、ご主人様❤️」
うわ、0円じゃ足りないぐらいの営業スマイル!もう私がとりこになっちゃいそうだよ!…あれ、なんかメイドさんやる前提で話が進んでない?
卯月ちゃん先輩「そして歌とダンスで彼のハートを掴むんです!」
小兎音「それなら得意だよ!」
藍子「えっ、初耳なんだけど!?」
♪〜
初耳、ではあるけれど…。よくよく考えたらお姉さんはダンス部員だもんね。ダンスを教えてもらってもおかしくない、私が雫お姉ちゃんから歌を教わったように。初音 ミクちゃんと鏡音 リンちゃんのデュエットの曲のイントロが流れて、彼女たち姉妹がキュートな振り付けで踊りだす。そしてここから歌いだすのだが…。
卯月ちゃん先輩「ボエ〜!!」
小兎音「ホゲ〜!!」
藍子(…ギャ〜!!)
姉妹揃っての音痴!もう聴いていて「あべし」とか「ひでぶ」とか叫びたいぐらいだよ!
卯月ちゃん先輩「そんなによかったですか!私たちの歌!」
小兎音「iaちゃん、真剣に聴いてくれて嬉しい!」
藍子「…う、歌は、…ちょっと、遠慮しておこうか」
さっきちょっとだけ気を失いかけたよ。そしてハッキリと下手とは言えない私だった。
藍子「ねえお姉ちゃん、今日は友達の家でメイドさんごっこしてきたんだよ」
志保「そ、それは楽しかったでしょうね…」
雫「メイドさんか…、ちょっと興味があるな」