血塗られた世界で、生きる私は。 作:ワリバシ
物語の大筋は決まっていて、終わり方も考えては居るのですが、原作との設定の齟齬や作者の実力不足から、かなり低頻度な更新になると予想されます。
いつからだろう…人を殺しても何も感じなくなったのは。
最初はまともな感性………だったような気がする。
もしかしたらそう思いたいだけかもしれないけど。
ただ、一つ分かることがあるとすれば、私はこの世界に本来存在しない、異物だと言う事だけだ。
気がついたときには一人だった、周囲にはゴミの山やそれらを集めて無理やり作られた家のようなもので溢れかえり、表では笑顔で協力し合う一方、裏では暴力や略奪が日常的な場所。
小さな子供でも老人でも関係ない、害を成すことで得だと判断すればすぐさま殴られ蹴られ、持っている食料を奪われ、投げ捨てられる。
私だって例外ではない、ただほんの少しの食料を持っていたから、私に知識が無かったから、私に………力が無かったから。だから、奪われた。
訳が分からなかった、この世界に来る前の私は普通の一般家庭に生まれた少女で、多少の不自由はあったが不幸では無かった。しかし、これはなんだ?弱者が搾取され、淘汰され、力ある物が上に立つ。
何もできなかった、それは私に振るわれた力だけではなく、他人に振るわれた力もそうだった、見てることしか…いや、見ていることもできなかった。ただ夢中で走った、目に溜まり、こぼれ落ちる涙を置き去りにして。
この時の記憶は殆ど曖昧だ、たくさん走ったような気がするし、そうじゃない気もする。何故ならば、どれだけ私が走ろうとも、周りの景色は然程変わらない。
ただ、気がついたときには崩れ落ちていた、いっそ心なんて無ければよかったのに。
それから3年、ただ無気力に生きた。私に残ったのは前の世界に存在した記憶の一部、ただ私に生きてほしいという両親の願いだけだった。しかし、その記憶ももうだいぶ曖昧だ。少し…もう少しで私は本当の意味で空っぽになる。やっと開放される。
それでいいのか……?
本当に?
私の心に残るのは本当にそのちっぽけな記憶だけか?
そうじゃ無い。
違う、何もかもが違う。私の中には確かに存在する気力はある。原動力は…恨み…憎しみ…
その時、ようゆく分かった、人間の本質にあるものは、───根本的に人間を形成しているのは、無数の愛情や優しさなどではなく。ただ純粋な怒りなのだと。
しかし、それももう遅い、どのみち私は空になる。こんな事を悟ったところで意味なんてない。でも、一度出てきた答えに取り返しなどつかない。
もっと私に力があれば。現状を変えるだけではなく、世界そのものをひっくり返せるような力があればッ!
私は念じる、無意味だと分かっていながら。
あぁ、どうか………叶うのならば……
そう願いながら、私の意識は深く、深く落ちた。
作り置きはあと1話しかないので、それ以降は完成次第投稿します。なるべくエタらないようにがんばります。