遊護 side
「ふぅ...」
ディヴァインとのデュエルの後、少しだけ体を休めるために空を見上げる。
闇の瘴気の影響か、淀んだ空ではあるが...この空はいろんなことを忘れさせてくれる。
「あれは.....鯱の地上絵が消えたか....ってことは、クロウが勝ったか。」
のちにシグナーとなるクロウ...彼がダークシグナーとなったボマーを倒し、鯱の地上絵は姿を消した。つまり、次は遊星が鬼柳と戦うってことだ。
「休憩は終わりだな....遊星が俺より先に旧モーメント跡地に着くことだけは避けたいからな.........父さん....今さら兄貴ぶっても、遊星に迷惑だよな....でも、俺は遊星をできるだけ助けたいんだ。あの頃俺にとって、不動遊星ってのは憧れの対象だったんだ...そんな遊星の力になれるなら俺は....」
命だって賭けられる....父さんの形見を見ながら、俺はそうつぶやく。
この世界に生れ落ち、遊星の兄として、そして父さんの息子として生まれたんだ。17年前の決着は、俺の手でつけたい....そう願うのは、俺のわがままかな。
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遊星 side
「行くのか、遊星。鬼柳のところに。」
「ああ、俺の戦いはまだこれからだ。」
クロウとボマーのデュエルを見届けた俺は、合流した牛尾、龍可、龍亜にクロウの手当をお願いしてDホイールを走らせる。そろそろ旧モーメント制御装置だ。
鬼柳...俺はお前を救う。たとえお前が俺を恨んでいたとしても、俺はお前を倒してお前をダークシグナーから解放する!
しばらく走っていると、ついに旧モーメント制御装置が見えてきた。
そして、その前には鬼柳がDホイールに乗って俺を待っていた。
「ヒャハハハハハハ!遊星!ようやく来たか!」
「鬼柳....!」
「とうとう決着をつけるときが来たようだな!あのときできなかった、チームサティスファクションのラストデュエルだ!」
「っ!」
チームサティスファクションのラストデュエル....鬼柳はやはり、あの時のことを...そして俺を恨んでいるということか...
「鬼柳....」
「ヒヒャハハハハ!さあ、始めようか!ラストデュエルだ、遊星!」
そういいながら、鬼柳はマントを脱いで右腕を空にかざす。
すると巨人の痣が輝きだし、地面から紫色の炎が噴き出して地上絵を描く。
「行くぜ、遊星。今度こそお前を復讐の業火に蹴り落としてやるからよぉ!」
「(鬼柳...お前はこんな奴じゃなかった。誰よりも仲間を大切にして、俺たちを思っていてくれた。....だからこそ、俺はこのデュエルでお前を救って見せる!)」
俺の右腕のシグナーの痣も、ダークシグナーとの闘いに呼応するかのように光りだす。
鬼柳...このデュエル、必ず勝つ!
「フィールド魔法『スピードワールド』、セットオン!」
『デュエルモードオン。』
「「デュエル!」」
「第一コーナーを制したものが、最初のターンの決定権を得る!」
そうして俺たちは走り出す。この時のために、俺は今日までを過ごしてきた。
今度こそ鬼柳に勝ち、鬼柳を救うために!
「(この前の時よりパワーアップしてやがる。さすがは遊星だぜ。だが...)そうはさせねえぜ!」
「っ!ぐああああああ!」
鬼柳がDホイールごと体当たりしてきて、俺は地上絵の炎にぶつかる。
態勢を崩したが何とか持ち直すが、さすがに鬼柳より先にコーナーを制することはできなかった。
「ヒャハハハハハハ!先攻はもらうぜ、遊星!」
「っ...!」
「俺のターン!」
鬼柳 手札5→6
「俺は『インフェルニティ・ネクロマンサー』を守備表示で召喚!カードを1枚セットして、ターンエンドだ!」
鬼柳 手札6→4
インフェルニティ・ネクロマンサー ★3 DEF:2000
リバースカード ×1
「俺のターン、ドロー!」
遊星 手札5→6, SPC:0→1
鬼柳 SPC:0→1
くっ...この手札では鬼柳の防御を突破するのは難しいかもしれない。
だが焦る必要はない。必ず勝機はめぐってくる。
「俺は『シールド・ウィング』を守備表示で召喚!カードを3枚セットして、ターンエンドだ!」
遊星 手札6→2
シールド・ウィング ★2 DEF:900
リバースカード ×3
「ヒャハハハハハハ!どうした遊星!今更怖気づいちまったかぁ?」
「っ...鬼柳!俺はお前を救ってみせる!」
「俺を救うだぁ?ヒャハハハハハハ!だったらとことんてめえを地獄の底に叩き落してやるぜ!俺のターン!」
鬼柳 手札4→5, SPC:1→2
遊星 SPC:1→2
「トラップ発動!『極限への衝動』!手札を2枚墓地に送り、ソウルトークン2体を特殊召喚!」
「っ!」
「そして2体のソウルトークンをリリースし、『DT-ナイトメア・ハンド』をアドバンス召喚!」
来たか、ダークチューナー!しかもトラップで手札を減らし、ハンドレスコンボにつなげている....残る鬼柳の手札は2枚...!
「『DT-ナイトメア・ハンド』の効果発動!こいつの召喚に成功したとき、手札のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚できる!来い、『インフェルニティ・ドワーフ』!」
「っ!(来るか、『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』...!)」
「ヒャハハハハハハ!行くぜ遊星!俺はレベル2の『インフェルニティ・ドワーフ』に、レベル10の『DT-ナイトメア・ハンド』をダークチューニング!漆黒のとばり下りし時、冥府の瞳は開かれる!舞い降りろ闇よ!ダークシンクロ!出でよ!『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』!」
来たか、鬼柳のダークシンクロモンスター...!
墓地の闇属性モンスターの効果を得る強力なモンスター...鬼柳のデッキは闇属性で固められている以上、このモンスターは鬼柳の墓地のモンスターすべての効果を使えると言っても過言ではない!
「まずは遊星!お前のモンスターを圧殺してやる!俺はカードを1枚セット!これで手札は0枚になった!」
「っ!」
「『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』!『シールド・ウィング』に攻撃だ!インフィニティ・サイト・ストリーム!」
「『シールド・ウィング』は1ターンに2度、戦闘では破壊されない!」
「ヒャハハハハハ!『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』は墓地の闇属性モンスターの効果を得ている!墓地の『インフェルニティ・ドワーフ』の効果!手札が0枚の時、俺のモンスターが守備モンスターを攻撃したとき、攻撃力が守備力を上回っていればその分だけ戦闘ダメージを与える!」
「くっ!トラップ発動!『パニック・ウェーブ』!自分フィールドのカード1枚を破壊し、このターン、フィールドの永続魔法、永続罠、効果モンスターの効果をすべて無効にする!俺はセットカードを1枚破壊!」
「戦闘ダメージを嫌がって発動したようだが、これでお前の『シールド・ウィング』も効果を失ったぜ?」
「ああ...だが、破壊された『リミッター・ブレイク』の効果発動!手札・デッキ・墓地から『スピード・ウォリアー』を特殊召喚!」
遊星
シールド・ウィング ★2 DEF:900
スピード・ウォリアー ★2 DEF:400
リバースカード ×1
「(この状況でさらにモンスターを増やしたか。だが厄介なのは『シールド・ウィング』に変わりねえ。)このままバトルを続行だ!」
ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン ATK:3000 vs シールド・ウィング DEF:900
『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』が放ったブレスにより、『シールド・ウィング』は跡形もなく消し飛んでしまった。やはりすさまじい衝撃だ...!
これが鬼柳の憎しみの力だとでもいうのか....だが、俺は負けられない!
「ふん...こんなことならモンスターを増やしておくべきだったぜ。俺はこれでターンエンドだ!」
鬼柳
インフェルニティ・ネクロマンサー ★3 DEF:2000
ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン ★-8 ATK:3000
リバースカード ×1
「俺のターン、ドロー!」
遊星 手札2→3, SPC:2→3
鬼柳 SPC:2→3
「ちょっとはやるようになったみたいだが、その程度じゃ俺の『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』は倒せねえぜ?」
確かに鬼柳の言う通り、今の俺のモンスターでは『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』は倒せない。だが逆転の手はある!
「俺は『SP-エンジェル・バトン』を発動!カードを2枚引き、1枚捨てる!」
引いたカードは....よし、来てくれたか!
俺は引いたカードを1枚手札に残し、もう1枚の引いたカードを墓地に送る。
遊星 手札3→2, 2→4, 4→3
「さらに『ジャンク・シンクロン』を召喚!効果発動!墓地からレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。来い、『シールド・ウィング』!」
遊星 手札3→2
「ヒャハハハハハ!またその守備モンスターか!だが俺の墓地に『インフェルニティ・ドワーフ』がいる限り、守備モンスターを並べても無駄だぜ!」
「ああ...もとより、『ジャンク・シンクロン』の効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になっている。」
「ハッ!だったらどうするってんだ、遊星!」
「こうするのさ!俺はレベル2の『シールド・ウィング』に、レベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!集いし星が、新たな力を呼び起こす!光差す道となれ!シンクロ召喚!出でよ!『ジャンク・ウォリアー』!」
「シンクロ召喚...!だが、それでも攻撃力は『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』の方が上だぜ!」
「まだだ!『ジャンク・ウォリアー』の効果発動!シンクロ召喚に成功したとき、俺のフィールドにいるレベル2以下のモンスターの攻撃力を、自身の攻撃力に加える!」
「なんだと!?遊星の場には、攻撃力900の『スピード・ウォリアー』が1体...」
「そうだ!よって『ジャンク・ウォリアー』の攻撃力は900ポイントアップ!パワー・オブ・フェローズ!」
遊星
スピード・ウォリアー ★2 DEF:400
ジャンク・ウォリアー ★5 ATK:2300 + 900 → 3200
リバースカード ×1
「バトルだ!『ジャンク・ウォリアー』で『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』を攻撃!スクラップ・フィスト!」
「くっ!」
ジャンク・ウォリアー ATK:3200 vs ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン ATK:3000
「ぐああああああ!」
鬼柳 LP4000 - 200 → 3800
よし、これで鬼柳のエースモンスターである『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』は破壊した。だがこれで鬼柳の手札には、おそらくあのカードが...
「くっ.....ククク....ヒヒャハハハハ!まさか『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』をこうも簡単に破壊してくれるとはな。さすがに驚いたぜ、遊星!」
「俺はこのデュエルでお前を救う!だから最初から全力だ!」
「ヒャハハハハハハ!だが忘れたわけじゃねえよな!『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』の効果をよぉ!」
「っ...」
「破壊されたとき、デッキから望むカードを1枚手札に加える!俺が加えるのは当然....こいつだぁ!」
そういいながら、鬼柳は『地縛神』のカードを俺に見せてくる。
やはり、『ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン』は『地縛神』召喚への布石...!
「俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ。」
遊星 手札2→1
スピード・ウォリアー ★2 DEF:400
ジャンク・ウォリアー ★5 ATK:3200
リバースカード ×2
「俺のターン!」
鬼柳 手札1→2, SPC:3→4
遊星 SPC:3→4
「ヒヒャハハハ!さあ、お前にもう一度消えない恐怖を刻み込んでやるよ!その骨の髄までなぁ!ヒャハハハハハハ!」
「っ!」
「俺はトラップカード『悪魔の憑代』を発動!これにより、俺はレベル5以上の悪魔族モンスターを召喚する場合に必要なリリースはなくなった!」
「なんだと!?」
「さあ行くぜ、遊星!降臨せよ、『地縛神Ccapac Apu』!」
鬼柳がカードを掲げると、上空に地縛神の心臓が現れ、サテライトに漂う黒い霧を吸い込んでいく。そして十分に吸い込んだのか、上空と地上の地上絵をつなぐように光の柱となり、再び俺の前に『地縛神』が降臨した。
「さらにカードを1枚伏せ、『インフェルニティ・ネクロマンサー』の効果発動!手札が0枚の時、墓地の『インフェルニティ』モンスター1体を特殊召喚できる!甦れ、『インフェルニティ・デーモン』!」
鬼柳 手札1→0
インフェルニティ・ネクロマンサー ★3 DEF:2000
地縛神Ccapac Apu ★10 ATK:3000
インフェルニティ・デーモン ★4 ATK:1800
悪魔の憑代
リバースカード ×1
「さあ遊星!踊れ!死のダンスをよぉ!『地縛神Ccapac Apu』!遊星にダイレクトアタック!」
「トラップ発動!『軍神の采配』!このターンの相手の攻撃対象は俺が選択する!」
「何っ!?」
「攻撃対象は『ジャンク・ウォリアー』だ!」
今の『ジャンク・ウォリアー』なら、『地縛神』の攻撃力を上回っている。
これなら『地縛神』を返り討ちにすることができる!
「くそが!『悪魔の憑代』の効果!通常召喚したレベル5以上の悪魔族モンスター1体のみが破壊される場合、このカードを代わりに墓地に送ることができる!」
「だがダメージは受けてもらう!」
地縛神Ccapac Apu ATK:3000 vs ジャンク・ウォリアー ATK:3200
「ぐああああああ!」
鬼柳 LP3800 - 200 → 3600
「チッ!だったら『インフェルニティ・デーモン』で『スピード・ウォリアー』を攻撃だ!」
インフィニティ・デーモン ATK:1800 vs スピード・ウォリアー DEF:400
「くっ!」
「ターンエンドだ!』
鬼柳 手札1→0
インフェルニティ・ネクロマンサー ★3 DEF:2000
地縛神Ccapac Apu ★10 ATK:3000
インフェルニティ・デーモン ★4 ATK:1800
リバースカード ×1
「俺のターン、ドロー!」
遊星 手札1→2, SPC:4→5
鬼柳 SPC:4→5
「このままバトルだ!」
「言っておくが『地縛神』は攻撃対象には選べねえぜ?」
「わかっている。俺は『ジャンク・ウォリアー』で『インフェルニティ・デーモン』を攻撃!スクラップ・フィスト!」
「ヒャハハハハハハ!かかったな、遊星!トラップ発動!『インフェルニティ・フォース』!手札が0枚の時、『インフェルニティ』モンスターに攻撃してきたモンスターを破壊する!」
「なんだと!?」
『ジャンク・ウォリアー』が渾身の一撃を『インフェルニティ・デーモン』に叩き込むが、その前に光の壁が現れ攻撃をはじき返される。そのまま『ジャンク・ウォリアー』は破壊されてしまった。
「さらに墓地から『インフェルニティ』モンスターを特殊召喚できるが....あいにく俺の墓地に『インフェルニティ』モンスターはいねえ。」
「くっ...」
「ヒャハハハハハハ!頼みの綱の『ジャンク・ウォリアー』も破壊されちまって、もう何もできないってかぁ!?こんなもんでくたばるんじゃねえぞ遊星!まだまだ足りねえ!俺の復讐の業火を消すにはなぁ!」
「っ...俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ。」
遊星 手札2→1
リバースカード ×2
「俺のターン!」
鬼柳 手札0→1, SPC:5→6
遊星 SPC:5→6
「バトル!『地縛神Ccapac Apu』!遊星に恐怖を!絶望を味わわせろ!」
「トラップ発動!『トゥルース・リインフォース』!デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する!さらにトラップ発動!『強制終了』!このカード以外のカードを1枚墓地に送ることで、バトルフェイズを終了する!俺は『トゥルース・リインフォース』を墓地へ送る!」
「何っ!?」
「『強制終了』の効果でバトルフェイズは終了!『地縛神』の攻撃もなかったことになる!そして『トゥルース・リインフォース』の効果は有効!よって俺はデッキから『マッシブ・ウォリアー』を特殊召喚!」
「チッ...こざかしい真似を。俺はこれでターンエンドだ!」
鬼柳
インフェルニティ・ネクロマンサー ★3 DEF:2000
地縛神 Ccapac Apu ★10 ATK:3000
インフェルニティ・デーモン ★4 ATK:1800
「俺のターン、ドロー!」
遊星 手札1→2, SPC:6→7
鬼柳 SPC:6→7
「よし...俺は『デブリ・ドラゴン』を召喚!そして効果発動!墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を特殊召喚する。来い、『シールド・ウィング』!」
「またそのモンスターか...っ、いや...」
「俺はレベル2の『シールド・ウィング』と『マッシブ・ウォリアー』に、レベル4の『デブリ・ドラゴン』をチューニング!集いし願いが、新たに輝く星となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!『スターダスト・ドラゴン』!」
「来たか、遊星のエースモンスター!」
「墓地の『スターダスト・シャオロン』の効果発動!『スターダスト・ドラゴン』のシンクロ召喚に成功したとき、墓地からこのカードを特殊召喚できる!」
遊星 手札2→1
スターダスト・ドラゴン ★8 ATK:2500
スターダスト・シャオロン ★1 ATK:100
強制終了
「バトル!『スターダスト・ドラゴン』で『インフェルニティ・デーモン』を攻撃!シューティング・ソニック!」
スターダスト・ドラゴン ATK:2500 vs インフェルニティ・デーモン ATK:1800
「ぐああああああ!」
鬼柳 LP3600 - 700 → 2900
『スターダスト・ドラゴン』の放ったブレスが『インフェルニティ・デーモン』を包み込み、そのまま鬼柳へと直撃する。これでさらに鬼柳のライフを削ることができた。だが、『地縛神』を倒さない限りはこのデュエルに勝利することはできない...!
「俺はカードを1枚セットし、ターンエンド!」
遊星 手札1→0
スターダスト・ドラゴン ★8 ATK:2500
スターダスト・シャオロン ★1 ATK:100
強制終了
リバースカード ×1
「ぐっ...なかなかやるじゃねえか...だがまだまだ俺の復讐の業火は消えねえ!お前を地獄の底に叩き落すまで、消えることはないのさ!お前という裏切者をぶっ潰すまではな!」
「鬼柳...俺は....」
あの時俺は...俺たちは...鬼柳を助けようと必死だった。だが、無情にも鬼柳が捕らえられ、鬼柳は俺を、俺たちを恨むようになってしまった。
「あの時俺は....ジャックとクロウ、俺たち3人は本当にお前を助けたい一心だったんだ!」
「貴様は俺を裏切った。俺を売ったんだ!」
『違う!遊星はお前の代わりにセキュリティに投降しようとしたんだ!』
通信からクロウの声が聞こえてくる。
あの時俺は、鬼柳を助けるために俺が身代わりになろうとした。
だがそれも失敗してしまった。
だがそれよりも、俺は鬼柳の言葉で何が鬼柳を傷つけてしまったのかを理解した。
「どうして....どうして最後まで俺と一緒に戦わなかった!」
「っ!」
『っ!」』
「セキュリティの軍門に下った!その行為自体が俺たちを....チームサティスファクションを売ったってことだろうがあああああああ!」
「鬼柳...お前...」
「ふっ....ククク.....なあ、セキュリティに歯向かった奴がどういう末路を迎えるかわかるか?」
そこから語ったのは、鬼柳が捕まった後の話だった。
看守たちからマークされ、あらゆる暴力を受けたこと、俺たちが誰も会いに来なかったこと...だが、そんなことはどうでもよかったこと。命よりも大切なデッキを奪われたことで、生きる気力をなくしたこと。
そして冥界の使者と名乗るものの誘いに乗り、ダークシグナーとなったのが今の鬼柳だった。
「俺はダークシグナーとなることで、お前への復讐を誓った。俺が味わった最大の恐怖を、お前にも味わわせてやる!『地縛神』によってな!俺のターン!」
鬼柳 手札1→2, SPC:7→8
遊星 SPC:7→8
「トラップ発動!『孤高の守り人』!『スターダスト・ドラゴン』を対象に発動する!このカードは装備カードとなり、このカードを装備したモンスターとの戦闘以外では俺にダメージは与えられない!」
「チッ...ダイレクトアタック封じか。だが無駄だぜ遊星!俺は『SP-デビル・フォース』を発動!手札を望む枚数捨て、相手の場の魔法・罠カードを破壊する!」
「なっ!?」
「くくく...俺は手札を1枚捨て、『強制終了』を破壊!そして『地縛神Ccapac Apu』で『スターダスト・ドラゴン』に攻撃だぁ!」
地縛神Ccapac Apu ATK:3000 vs スターダスト・ドラゴン ATK:2500
「『孤高の守り人』の効果発動!このカードを墓地に送ることで、このカードを装備したモンスターの戦闘での破壊を防ぐ!」
「だがダメージは受けてもらうぜ!」
「っ!ぐああああああ!」
遊星 LP4000 - 500 → 3500
『地縛神』の攻撃の衝撃が俺を襲い、俺はクラッシュ寸前まで体勢を崩してしまう。
だが何とか体勢を立て直し、走り続ける。だが地縛神の攻撃の衝撃を受けたのは俺だけではなかった。
「なっ!?」
「鬼柳!?」
地縛神の攻撃により地面が崩壊し、鬼柳がコースアウトしそうになる。
このままいけば、鬼柳は地上絵の炎に...!
「鬼柳!」
「ゆ、遊星...!」
俺は鬼柳に手を伸ばす。あの時俺は鬼柳の手を掴むことができなかった。
鬼柳を助けることができなかったんだ。だが今は違う。
今度こそ、俺は鬼柳を救い出す!
「俺が間違っていた。あの時俺は一人で犠牲になることで、お前を救うことができると思いあがっていた!だが違う!仲間を救うことができるのは結束...その想いだ!」
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龍可 side
「遊星...」
「っ!これは...」
私の右腕の痣が光りだす。まるで遊星に力を貸そうとしているかのように。
「遊星!私の力、遊星に...!」
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ジャック side
「これは...」
痣が光って...それに遊星の想いが伝わってくる。
鬼柳を救いたいと願う、遊星の想いが!
「遊星!鬼柳!」
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アキ side
「アキさん、痣が...」
「ええ。遊星が戦っている...仲間との絆のために....」
遊星の想いを感じる。遊星の仲間への想いを。
頑張って、遊星...あなたは闇に囚われた私の心を救った、遊護の弟。
あなただってきっと、仲間を心の闇から救い出すことができるはず!
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遊護 side
「なんだこれ...遊星の想いが....何が起こって....っ!」
『キュオオオオオオオオオオオオン!』
「なっ!?赤き竜!?」
俺がDホイールを走らせていると、突如俺のもとに赤き竜が現れた。
赤き竜は俺と並走していたかと思えば、俺を包み込むように飲み込んだ。
「うわあああああああああああああ!」
体が宙に浮く感覚に陥る。まるで自分の体がなくなったかのような。
驚きながらも目を開けると、なぜか俺の視線の先には鬼柳の姿が見えた。
「これは...一体....」
「ジャックもクロウも想いは同じだ!そして、新しい仲間が俺たちを後押ししてくれている!この戦いはお前たちを倒すためのものじゃない。お前を...仲間をダークシグナーから救うためのものだ!」
「遊星...今更...今更何を....っ!」
まるで遊星の中に入ってるかのような...いや、違う。
これは遊星の目になっている...?俺の身に一体何が起こって...
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遊星 side
「うわあああああああああああああ!」
「鬼柳!」
鬼柳がさらにコース外へと落ちそうになる。
これでは手を伸ばしても届かない....!
こうなったら一刻も早くデュエルに勝利し、地上絵を消すしかない!
「これは....仲間の想いを感じる....みんなの力が、俺に集まってくる.....っ!」
シグナーの力が、俺に集まる。みんなが力を貸してくれている。
そして不思議なことに、遊護の想いを感じる。あいつが、兄が俺を後押ししてくれる!
仲間の想いを感じていると、デッキの一番上が光り輝きだした。
「これは...........俺のターン!」
遊星 手札0→1, SPC:8→9
鬼柳 SPC:8→9
「っ!そうか...このカードが俺たちの想いを乗せて、奇跡へと繋がるカード!このカードで鬼柳を救う!俺はチューナーモンスター『救世竜セイヴァー・ドラゴン』を召喚!」
新たな力が、絆が俺に力をくれる。
鬼柳を...仲間を救う力をくれる!
「俺はレベル8の『スターダスト・ドラゴン』と、レベル1の『スターダスト・シャオロン』に、レベル1の『救世竜セイヴァー・ドラゴン』をチューニング!集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す!光差す道となれ!シンクロ召喚!光来せよ!『セイヴァー・スター・ドラゴン』!」
現れた新たなシンクロモンスターが俺を包み込み、地上絵の上を飛ぶ。
「『セイヴァー・スター・ドラゴン』は、1ターンに1度、相手モンスター1体の効果を無効にし、エンドフェイズまでその効果を得る!俺は『地縛神Ccapac Apu』の効果を無効にする!サブリメイション・ドレイン!」
『地縛神』から光が漏れ出し、『セイヴァー・スター・ドラゴン』に吸収されていく。
そして『地縛神』は苦しみだして倒れそうになっている。
「『セイヴァー・スター・ドラゴン』で、『地縛神Ccapac Apu』を攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!」
セイヴァー・スター・ドラゴン ATK:3800 vs 地縛神Ccapac Apu ATK:3000
『セイヴァー・スター・ドラゴン』が速度を上げ、『地縛神』へと突き進んでいく。
そしてそのまま『地縛神』の体を貫くと、『地縛神』は闇を放出するように爆発して破壊される。
「うわあああああああああああああ!」
「鬼柳!」
地縛神の爆発が鬼柳を襲うが、俺は『セイヴァー・スター・ドラゴン』の力で鬼柳をコースから救い出し、鬼柳を抱きかかえる。
「しっかりしろ、鬼柳!俺は友を見捨てない!今度こそお前を救い出す!」
「遊星....『地縛神Ccapac Apu』の効果は、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える...つまり、俺は....合計3800のダメージを受ける...」
「っ!」
鬼柳 LP2900 - 800 → 2100, 2100 - 3000 → 0
「俺は...ダークシグナーになるとき、もう一つ願いを言った。あの時叶わなかった、チームサティスファクションのラストデュエルをやりたいと...」
「っ......鬼柳....!」
デュエルに決着がついたことで、巨人の地上絵が姿を消していく。
だが今はもうそんなことはどうでもいい...
「憎みきれなかった...お前を......かっこわりいよな....こんなんじゃ、満足できねえぜ.....」
「っ!鬼柳!鬼柳!」
鬼柳は闇となって崩れ去った。抱きかかえる俺の腕をすり抜けて。
「鬼柳....お前は俺の仲間だ....俺は、仲間のために...お前のために...絶対にダークシグナーを倒す!っ....鬼柳............!」
------------------------------
遊護 side
「遊星...」
不思議な感覚だった...まるで遊星に乗り移ったような感覚。
赤き竜が俺にあの光景を見せていた、そんな気がする。
だが一体なぜ...シグナーでもない俺に、赤き竜はそんなことを...
『それは目覚めを待っているからだ。』
「っ!?」
遊星との視界のリンクは切れたが、俺は謎の空間を漂っていた。
そこで当然声が聞こえてくる。聞いたことがあるような...どこか懐かしいような声だ。
「誰だ!」
『遊護...目覚めるんだ。私は待っているぞ。』
「俺を知っているのか!?それに待っているって、一体何を言って...」
『待っているぞ、遊護....約束の地で....お前を待っているぞ....』
「っ...一体なにが.....」
『キュオオオオオオオオオオオオン!』
「っ!赤き竜!って、また...うわあああああああああああああ!」
再び赤き竜が俺を包み込み、俺は思わず目を閉じる。
そして再び目を開けると、なぜか俺は旧モーメント跡地の目の前に立っていた。
もしかして、赤き竜が俺をここまで運んでくれたのか...?
「さっきのはいったい....だが、ここまで一気にこれたのは助かった....これで遊星より先にルドガーと戦うことができる...!」
チラッとあたりを見渡すと、やはりゴドウィンが来ていたのか治安維持局のヘリなどが置いてあった。だが付近に人の気配は感じない。
「すべてが終わった後か...ゴドウィン長官....やはり、ダークシグナーに...」
だが、あの人と決着をつけるのは遊星だ。
だから俺は、俺のやるべきことを成し遂げる。
17年前のあの日、できなかったことを....ルドガーを倒して、ダークシグナーの野望を食い止める!
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