遊戯王5D's 紡がれしもう一つの絆   作:遊~YOU~

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シグナーを導くもの

 

遊護 side

 

 

旧モーメント跡地にあいた大穴を下りていく。

地下へと進むたび、頭の中で声が響く。

 

 

『目覚めろ、遊護。』

 

『待っているぞ、遊護。』

 

 

「くっ...誰なんだ....俺に語り掛ける、この声は...」

 

 

ふらつく足取りでようやく知っている場所まで下りてきた。

ここは遊星がルドガーとデュエルする場所...つまり、ここにルドガーがいるはず...!

 

 

「来たか遊星...早い到着だったな.....っ!なぜ貴様がここにいる!?」

 

「遊星じゃなくて悪かったな、ルドガー...悪いが、17年前の因縁は俺の手で決着をつける!あんたの相手は遊星じゃない...この俺だ!」

 

「遊護...シグナーでもない貴様にその資格など.....むっ!?」

 

 

話をしていると、突然ルドガーの右腕の痣が光りだした。

それを見てルドガーは驚いている。

 

 

「まさか...貴様............いいだろう。貴様とて17年前の関係者。私の因縁の相手として不足なかろう!」

 

「ルドガー....俺は今度こそあんたを倒す!そして父の...母の...ゼロ・リバースに巻き込まれて消えていったものたちの無念を晴らす!」

 

「「デュエル!」」

 

 

「私の先攻、ドロー!」

 

 

ルドガー 手札5→6

 

 

「ククク...貴様にはそうそうに消えてもらわなければな。所詮は前菜...メインディッシュはもう間もなくこの地へやってくる。」

 

「っ...遊星には手を出させない!あいつは俺が守る!」

 

「フフフ...兄としての矜持か。私も兄だ...その気持ちはわかる。だが選ばれし者たちの戦いに水を差すなど、言語道断!私はカードを1枚伏せる。」

 

 

ルドガー 手札6→5

リバースカード ×1

 

 

「そして魔法カード『手札抹殺』を発動!」

 

 

ルドガー 手札5→4

 

 

「何っ!?」

 

「お互いに手札をすべて捨て、捨てた分だけドローする。私は4枚捨て、4枚ドロー。貴様は5枚だ!」

 

「くっ...」

 

「そして私はさらにカードを2枚伏せ、ターンエンドだ。」

 

 

ルドガー 手札4→2

リバースカード ×3

 

 

カードを伏せただけ...だが確実に罠が仕掛けられている。

だがここで臆していては意味がない。17年前に果たせなかった俺の役目...今度こそ果たしてみせる!

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札5→6

 

 

「俺はフィールド魔法『スターライト・ジャンクション』を発動!」

 

「ほう...自らフィールド魔法を発動し、我が『地縛神』の復活を後押しするか。」

 

「承知の上だ!俺は手札のモンスターを1枚墓地に送り、『クイック・シンクロン』を特殊召喚!」

 

 

遊護 手札6→3

クイック・シンクロン ★5 DEF:1400

スターライト・ジャンクション 

 

 

「さらに『スターライト・ジャンクション』の効果を発動!フィールドのチューナーモンスターをリリースすることで、そのモンスターと異なる『シンクロン』モンスター1体をデッキから特殊召喚できる!俺は『クイック・シンクロン』をリリースし、『シンクロン・キャリアー』を特殊召喚!」

 

 

遊護

シンクロン・キャリアー ★2 DEF:1000

スターライト・ジャンクション

 

 

「そして俺は『ジャンク・シンクロン』を召喚!効果発動!墓地からレベル2以下のモンスター1体を、効果を無効にして特殊召喚する!来い、『チューニング・サポーター』!」

 

「先ほど『クイック・シンクロン』で墓地に送ったカードか。」

 

「そうだ。さらに『シンクロン・キャリアー』が場に存在するとき、通常召喚に加えて『シンクロン』モンスター1体の召喚が可能になっている!」

 

「何っ!?」

 

「俺はさらに『シンクロン・エクスプローラー』を通常召喚!そしてその効果により、墓地から『ネクロ・シンクロン』を特殊召喚!」

 

 

遊護 手札3→1

シンクロン・キャリアー ★2 DEF:1000

ジャンク・シンクロン ★3 ATK:1300

チューニング・サポーター ★1 DEF:400

シンクロン・エクスプローラー ★2 ATK:0

ネクロ・シンクロン ★2 DEF:400

スターライト・ジャンクション

 

 

「一気に5体ものモンスターを並べるとは...(やはりデュエルタクティクスは遊星より上か...!)」

 

「さらに俺は『ネクロ・シンクロン』の効果発動!このカード以外のモンスターのレベルを2つ上げる!『ジャンク・シンクロン』のレベルを5にする!そしてレベル2の『シンクロン・エクスプローラー』に、レベル5となった『ジャンク・シンクロン』をチューニング!集いし信念が、七つにきらめく刃となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!抜刀せよ!『セブン・ソード・ウォリアー』!」

 

「シンクロ召喚か...だがそんな力では私は倒せんぞ?」

 

「まだだ!『シンクロン・キャリアー』の効果発動!このカードが場に存在する状態で、俺が『シンクロン』モンスターを戦士族または機械族のシンクロ素材として墓地に送った場合、シンクロントークンを1体特殊召喚できる!」

 

 

遊護

シンクロン・キャリアー ★2 DEF:1000

チューニング・サポーター ★1 DEF:400

ネクロ・シンクロン ★2 DEF:400

セブン・ソード・ウォリアー ★7 ATK:2300

シンクロン・トークン ★2 ATK:1000

スターライト・ジャンクション

 

 

「そしてレベル1の『チューニング・サポーター』と、レベル2の『シンクロン・キャリアー』、『シンクロン・トークン』に、レベル2の『ネクロ・シンクロン』をチューニング!集いし光が、大地を駆ける閃光となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!轟け!『ライトニング・ウォリアー』!」

 

「くっ...1ターンで2体のシンクロ召喚....!やはり貴様のデュエルタクティクスは侮れんな!」

 

「『チューニング・サポーター』の効果で1枚ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「バトルだ!『セブン・ソード・ウォリアー』でルドガーにダイレクトアタック!」

 

「トラップ発動、『スパイダー・エッグ』!」

 

「っ!(さっきの『手札抹殺』ですでに昆虫族を3体墓地に送っていたか...!)」

 

「攻撃を無効にし、『スパイダートークン』を3体特殊召喚!」

 

「ならば『ライトニング・ウォリアー』で『スパイダートークン』を攻撃!」

 

 

ライトニング・ウォリアー ATK:2400 vs スパイダートークン ATK:0

 

 

「ぬおおおおおおおおおおおお!」

 

 

ルドガー LP4000 - 2400 → 1600

 

 

『スパイダートークン』はトークンカード...墓地には送られないから、『ライトニング

・ウォリアー』の効果は発動しない。だがルドガーのライフを一気に削った。

 

 

「俺はカードを2枚セットして、ターンエンドだ!」

 

 

遊護 手札2→0

セブン・ソード・ウォリアー ★7 ATK:2300

ライトニング・ウォリアー ★7 ATK:2400

スターライト・ジャンクション

リバースカード ×2

 

 

「ルドガ-!」

 

「あ、あれって遊護兄ちゃんじゃない!?」

 

「本当だわ!」

 

「っ!遊星...それに龍亜、龍可、牛尾さん...!」

 

 

来てしまったか、遊星...だが俺がルドガーに勝ち、なんとしてもダークシグナーの野望を食い止める!

 

 

「ククク...役者はそろったようだな。」

 

「遊護...お前、どうしてルドガーと...」

 

「遊星、俺は17年前...ルドガーを止めることができなかった。俺があの時、ルドガーを止めることができていればゼロ・リバースが起こることはなかったんだ...!」

 

「っ!」

 

「だから俺は...俺自身の手で17年前の因縁に決着をつけなければならない!」

 

「ククク...せっかくの兄弟の再会だというのに、私しか目に入っていないようだな。私も兄弟の再会に水を差すのは心苦しいが...本当の戦いを始めるためにも、貴様にはご退場願わねばな!私のターン、ドロー!」

 

 

ルドガー 手札2→3

 

 

「見せてやろう、遊護...そして遊星!本物の私が操る...本当の『地縛神』を!」

 

「っ!来るぞ!」

 

「龍亜、牛尾さん!私と遊星から離れないで!」

 

「う、うん!」

 

「おう!」

 

 

「私は『スパイダートークン』2体をリリースし、『地縛神Uru』をアドバンス召喚!」

 

「くっ...!」

 

 

ルドガーがカードを掲げると地響きが鳴り響き、吊り橋の上に立つ俺は今にも落ちそうになってしまう。そして地響きが鳴りやむと、ルドガーのいる方の壁に巨大な影が現れていた。

 

 

「ククク...これが私の『地縛神』!さあ、まずはその身に我が神の力を味わわせてやろう。『地縛神Uru』で遊護にダイレクトアタック!ヘル・スレッド!」

 

「トラップ発動、『ガード・ブロック』!戦闘ダメージを0にし、1枚ドロー!」

 

 

遊護 手札0→1

 

 

「よし、地縛神の攻撃を防いだ!」

 

「ふっ...ならばカードを1枚セットし、ターンエンドだ。」

 

 

ルドガー 手札2→1

地縛神Uru ★10 ATK:3000

リバースカード ×3

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

奴の場にはセットカードが3枚...だが、モンスターは『地縛神Uru』のみ。

『地縛神』は攻撃対象にできない効果を持つため、今はルドガーにダイレクトアタックができる!

 

 

「ここは臆さず攻める!『セブン・ソード・ウォリアー』でダイレクトアタック!」

 

「通すはずがない!トラップ発動!永続トラップ『地縛神の咆哮』!相手モンスターの攻撃宣言時、そのモンスターが我が『地縛神』より攻撃力が低いなら、その攻撃モンスターを破壊して、破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを空いてに与える!」

 

「っ!」

 

「消えろ、『セブン・ソード・ウォリアー』!」

 

 

ルドガーがそう宣言すると、『地縛神Uru』が激しく咆哮して『セブン・ソード・ウォリアー』は弾き飛ばされてしまう。そしてそのまま壁に激突し、破壊されてしまった。

 

 

「ぐああああああ!」

 

 

遊護 LP4000 - 2300 / 2 → 4000 - 1150 → 2850

 

 

「っ...だが、その効果は1ターンに1度!俺にはまだ『ライトニング・ウォリアー』が残っている!『ライトニング・ウォリアー』でダイレクトアタック!」

 

「させん!トラップ発動、『鎮守の煌画』!攻撃を『地縛神』が受ける!」

 

「っ!しまった!」

 

 

ライトニング・ウォリアー ATK:2400 vs 地縛神Uru ATK:3000

 

 

『ライトニング・ウォリアー』が『地縛神Uru』に攻撃を仕掛けるが、蜘蛛の糸が『ライトニング・ウォリアー』の動きを封じ、そのまま『地縛神Uru』の攻撃によって破壊されてしまう。

 

 

「ぐああああああ!」

 

 

遊護 LP2850 - 600 → 2250

 

 

「「遊護!」」

 

「遊護さん!」

 

「遊護兄ちゃん!」

 

 

「フハハハハハハハ!頼みの綱だったシンクロモンスターも全滅してしまったなぁ。所詮貴様はシグナーではないただの人間....神々の戦いに割って入った愚かな存在なのだ。」

 

「黙れ.....俺はまだ.....戦える......!」

 

 

「遊護...頼む!俺とデュエルを変わってくれ!俺がルドガーと戦う!」

 

「遊星....」

 

「ルドガー!お前もそれを望んでいるんだろ!遊護は関係ないはずだ!」

 

「ククク...一度始まったデュエルを止めることはできん。」

 

「そうだぜ、遊星...それに....俺が関係ないだと?馬鹿言うな...今さらだって思うかもしれないけど、俺はお前の兄だ。兄ちゃんが弟のために体張るなんて、俺からしたらあたり前のことなんだよ...!」

 

「遊護...」

 

「だからお前は...そこで見てろ。お前は父さんが残した、最後の希望なんだから。」

 

「ククク....フハハハハハハハ!不動博士が残した最後の希望か。大層な願いを託されてしまったな、不動遊星。」

 

「っ...ルドガー!」

 

「ハァ...ハァ...俺は...カードを1枚セット...ターンエンドだ。」

 

 

遊護 手札2→1

スターライト・ジャンクション

リバースカード ×2

 

 

くそ...さすがに体中が痛い。ここのところ闇のデュエル続きだったからな。

だが俺は負けない...遊星、見てろ。兄ちゃんらしいところを見せてやるからさ。

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 

ルドガー 手札1→2

 

 

「ククク...長かった因縁もこれで終幕だ。遊星もいることだ、最後にお前たちに父親の話でもしてやろう。」

 

「っ...!」

 

「17年前、不動博士は遊星粒子を発見し、量子物理学の第一人者だった。」

 

 

「遊星粒子...?」

 

「なんだそれ?」

 

 

「遊星粒子とは、遊星歯車のように他の粒子と粒子を結びつける役目をする粒子のことだ。博士を発見の名前を息子につけた。遊星、お前に他人と他人を結びつける絆...そんな存在になってほしいと願ってな。」

 

 

そうだ...幼い頃、遊星が生まれる少し前、父さんは遊星粒子を発見した。

そして生まれてきた遊星に、絆を大切にしてほしいと願ってその名前を付けた。

あの頃の俺は何も覚えていなかったけど、それでもこう思った。

遊星が人と人を結びつける絆なら、俺はその絆、そして遊星を護る存在になろうと。

 

 

「遊星粒子こそ、モーメントを作り上げるのに不可欠な新粒子だった。博士は自らの理論を発展させ、無公害のエネルギー機関モーメントの開発に着手した。当時、私とレクスは研究員だったが、博士の研究に感銘を受け、その助手をしていた。」

 

 

そう...あの頃父さんのそばにはルドガーがいた。俺は何度もルドガーと出会い、話をしていた。あの頃のルドガーはうっすらと残っていた前世の記憶の話をする俺に、嫌な顔せず楽しそうに聞いてくれていた。

運命のいたずらか、ゴドウィン長官の方とは俺が直接出会うことはなかったがな。

 

 

「博士は自分の研究の可能性を少年のようなまなざしで語った。そして、モーメントが作り出す世界の未来を信じていた。研究は順調だった。あるときまではな。」

 

 

あるとき...それはモーメントの実験を行うたびにシティに異常気象が発生するようになったあの時だろう。

 

 

「原因はわからなかった。だが、その時はモーメントが未曽有の事態を引き起こすとは誰も思わなかった。実験のたび、シティは異常気象に襲われた。」

 

 

そして父さんは、シティの人々の安全が確保できない以上は研究は中止するしかないと考え始めた。でもそう簡単には研究は停止できなかった。父さんは何度も方々へ説明に出向き、停止はされていないが事実上の研究停止状態だった。

 

 

「私は世界のあらゆるデータを調べ、実験と同じ時間に異変が起きている場所を見つけた。それが...ナスカの地だった。私はナスカの地で、五千年ごとに神々が戦いを繰り広げるという伝説を聞いた。ナスカの地上絵は封印された邪神であり、この世界の覇権を賭けて天空の竜神と戦うと。」

 

 

邪神と天空の竜神...つまり、ダークシグナーと赤き竜のシグナーたちとの闘い。

今まさに起こっている、この戦いもまたその五千年ごとの戦いなんだ。

 

 

「その時、私はある男と出会った。イリアステルからやってきた男とね。」

 

「イリアステル...?」

 

「(イリアステル...彼らもまた、世界を救うために戦っている...だがそれは今を犠牲にしたもの...そして何より、ゼロ・リバースを引き起こすこととなった黒幕...)」

 

「イリアステルは言った...私が選ばれた存在だと。生まれた時に持っていた左腕の痣..それこそが私が運命から逃れられない証なのだと。」

 

「っ!(奴にシグナーの痣だと...?どういうことだ。)」

 

「そして私は見た。モーメントの新たな可能性を。モーメント...それは五千年前の神々をよみがえらせるために選ばれた装置だった。だからこそ私は、モーメント研究を不動博士から乗っ取ったのだ。」

 

 

そして父さんは何とか奪い返した『スターダスト・ドラゴン』、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』、『ブラック・ローズ・ドラゴン』を、ルドガーはシグナーの痣がある左腕をゴドウィン長官に託した。

 

 

「あの時、冥界の扉は解き放たれた。五千年の時を超え。」

 

「それで貴様は神を気取るつもりか!その手でどれだけの人々の命を弄べば気が済むんだ!」

 

「遊星...私の運命は気付いたときには神々の手の中にあった。私は自らの心の闇を選択した。もうすぐこの世界は生まれ変わる!それが私の答えだ!」

 

「遊星、下がってろ!ここにいたらお前も巻き添えをくらうぞ!」

 

「っ!遊護...!」

 

 

俺は近くまで来ていた遊星を突き飛ばし、龍可たちのもとへと押し戻す。

 

 

「遊護、私はまだ先へ進まなければならない!貴様は私の犠牲となるのだ!」

 

「俺は決してあきらめたりはしない!なぜなら、俺は絆をつなぐ遊星を護る存在だからだ!」

 

「ならばその絆もろとも消え去るがいい!いけ!『地縛神Uru』!遊護にダイレクトアタック!」

 

 

再び『地縛神Uru』から蜘蛛の糸でできたブレスが飛んでくる。

 

 

「トラップ発動、『アイアン・リゾルブ』!ライフを半分支払い、戦闘ダメージを0にする!そしてその後、バトルフェイズを終了する!」

 

 

遊護 LP2250 / 2 → 1125

 

 

「ククク...何とか防いではいるが、厳しくなってきたな。私はこれでターンエンドだ。」

 

 

ルドガー

地縛神Uru ★10 ATK:3000

地縛神の咆哮

鎮守の煌画

リバースカード ×1

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「(来てくれたか、希望をつなげるカード!)俺は手札の『アサルト・シンクロン』を召喚!」

 

 

遊護 手札2→1

 

 

「フハハハハハハ!すでに貴様の命は風前の灯火...おとなしくサレンダーした方が痛みを伴わずに死ねるぞ?」

 

「馬鹿が...俺は負けないって言ってんだろ!フィールド魔法『スターライト・ジャンクション』の効果を、『アサルト・シンクロン』をリリースして発動!さらに俺の場のモンスターがリリースされたことで、墓地に眠る『スターダスト・トレイル』の効果が発動する!」

 

「『スターダスト・トレイル』...そんなカードいつの間に....っ!」

 

「そうだ!お前が最初のターンに発動した『手札抹殺』...あれで捨てられたカードの中にあったカードだ!『スターダスト・トレイル』は効果により特殊召喚!さらに『スターライト・ジャンクション』の効果でデッキから『スターダスト・シンクロン』を特殊召喚!」

 

「『スターダスト・トレイル』に『スターダスト・シンクロン』....初めて見るカードだ。遊護、お前一体...」

 

「特殊召喚された『スターダスト・シンクロン』の効果発動!デッキから『スターダスト・ドラゴン』のカード名が記された魔法・罠カードを手札に加える。俺は『セイヴァー・ミラージュ』を手札に加える!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「そしてレベル4の『スターダスト・トレイル』に、レベル4の『スターダスト・シンクロン』をチューニング!集いし願いが、新たに輝く星となる!」

 

「っ!貴様、まさか...!」

 

「遊護、お前...!」

 

「光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!『スターダスト・ドラゴン』!」

 

 

俺のもとに、『スターダスト・ドラゴン』が舞い降りる。

その光景にルドガーだけでなく、遊星や龍亜、龍可、牛尾さんも驚いていた。

 

 

「馬鹿な...貴様がなぜそのカードを....遊星が渡していたのか!?」

 

「そうなの遊星!?」

 

「いや...『スターダスト・ドラゴン』は確かに俺の手にある...これはいったい...」

 

「これが俺を勝利へ導くカードだ!カードを2枚セットして、ターンエンド!」

 

 

遊護 手札2→0

スターダスト・ドラゴン ★8 ATK:2500

スターライト・ジャンクション

リバースカード(セイヴァー・ミラージュ)

リバースカード ×2

 

 

「ふっ...フハハハハハ!まさか『スターダスト・ドラゴン』を召喚するとは驚いたが...結局のところ手詰まりではないか。」

 

「.....」

 

「強がってみたところで所詮はただの人間...シグナーでもない人間が私たちダークシグナーに歯向かった報いを受けさせてやる。私のターン、ドロー!」

 

 

ルドガー 手札2→3

 

 

「この瞬間、『セイヴァー・ミラージュ』を発動しておく!」

 

「発動だけだと?」

 

「今は何も効果がないのさ。」

 

「ふん...ならばお披露目する間もなく破壊してくれる!魔法カード『地縛旋風』を発動!相手フィールドの魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「させるか!『スターダスト・ドラゴン』の効果発動!自身をリリースして、破壊効果を無効にして破壊する!」

 

「ぬぅ!だがこれで貴様の場はがら空きよ!」

 

「まだだ!『セイヴァー・ミラージュ』の効果発動!『スターダスト・ドラゴン』、またはそのカード名が記されたシンクロモンスターが、自分のカードの効果を発動するためにフィールドから離れた場合、もしくは自分のカードの効果でフィールドを離れた場合に発動する!3つの内、1つの効果を適用する!俺はそのモンスターを特殊召喚する効果を適用する!甦れ、『スターダスト・ドラゴン』!」

 

 

本当は『地縛神』を除外したかったが、フィールド魔法がある『地縛神』は魔法・罠の効果を受けない。受けるダメージを半分にしても意味はないから、ここは『スターダスト・ドラゴン』を復活させておく。

 

 

「チッ...だが無駄なあがきよ!貴様の場に『スターダスト・ドラゴン』が舞い戻ろうとも、『地縛神』はダイレクトアタックができる!くらえ、遊護!ヘル・スレッド!」

 

「トラップ発動、『スピリット・フォース』!戦闘ダメージを0にし、墓地から守備力1500以下の戦士族チューナーモンスター1体を手札に加える!俺は『ジャンク・シンクロン』を手札に戻す!」

 

 

『地縛神Uru』から放たれた蜘蛛の糸は、俺を守るように展開された光の壁によって跳ね返される。そして俺は墓地から『ジャンク・シンクロン』を手札に加える。

 

 

「ふん...いつまで耐えられるかな。ターンエンド。」

 

 

ルドガー

地縛神Uru ★10 ATK:3000

地縛神の咆哮

鎮守の煌画

リバースカード ×1

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「くっ...(このカードじゃダメだ。やつを倒すことはできない...)」

 

「フフフ...どうやら良いカードは引けなかったようだな。」

 

「っ...俺は『ジャンク・シンクロン』を召喚!効果発動!墓地から『チューニング・サポーター』を特殊召喚!」

 

 

ダメだ...『鎮守の煌画』がある以上、今は攻撃はできない。

だがこれ以上は耐え続けるのも難しい...何とかしなければ...!

 

 

「くっ...カードを1枚セットして、ターンエンド...!」

 

 

遊護 手札2→0

スターダスト・ドラゴン ★8 ATK:2500

ジャンク・シンクロン ★3 ATK:1300

チューニング・サポーター ★1 DEF:400

スターライト・ジャンクション

セイヴァー・ミラージュ

リバースカード ×2

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 

ルドガー 手札3→4

 

 

「そろそろ終わりが近いな。もう貴様が耐え続けるのは無理だ、諦めるがいい。」

 

「っ...まだだ!俺は...諦めるわけにはいかない!」

 

「フフフ...ならば私の攻撃を耐えてみるがいい!『地縛神Uru』でダイレクトアタック!ヘル・スレッド!」

 

「トラップ発動!『シンクロ・バリアー』!『スターダスト・ドラゴン』をリリースして、このターン、俺が受けるダメージをすべて0にする!」

 

 

『スターダスト・ドラゴン』が光の壁となって俺を守る。

だがその衝撃はすさまじく、俺とルドガーが立っている橋が激しく揺れだす。

 

 

「ぐっ...」

 

「ふん...ならば邪魔な雑魚モンスターは蹴散らしてくれよう!トラップ発動!『地縛神の暴走』!このカード以外の自分フィールドの『地縛神』または『縛られし神』と名のついたカードを墓地に送ることで、私の『地縛神』は再び攻撃ができる!私は『地縛神の咆哮』を墓地に送る!」

 

「なっ!?」

 

「チューナーモンスターは危険だな。『地縛神Uru』よ!『ジャンク・シンクロン』に攻撃せよ!ヘル・スレッド!」

 

 

地縛神Uru ATK:3000 vs ジャンク・シンクロン ATK:1300

 

 

「だが、『シンクロ・バリアー』の効果で俺の受けるダメージは0だ!」

 

 

ダメージを受けることはないが、『地縛神Uru』の攻撃に『ジャンク・シンクロン』は跡形もなくはじけ飛ぶ。さらにその攻撃の衝撃が再び橋を揺らした。

 

 

「っ!うっ...うわあああああああああああああ!」

 

「遊護!」

 

 

突然橋が揺れたことで俺はバランスを崩し、橋の下...モーメントの中へと落ちていく。こんなことで、俺はルドガーを止められないのか....遊星の力になることができないのか...!

 

 

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『起・・ん・、・護。』

 

 

声が聞こえる...俺を呼んでいるのか...?

 

 

『目・・まし・さ・、遊・。』

 

 

誰なんだ...どこか懐かしい声だ...

 

 

そういえば俺、一体どうしてたんだっけ...

 

 

ああ...そうだ...ルドガーとのデュエルで、モーメントに落ちて...

 

 

あれ...俺、何かしなくちゃいけなかったはず...

 

 

でも...思い出せない...もう疲れた...もう休んでもいいかな...

 

 

『目を覚ますんだ、遊護。』

 

 

誰かわからないけど、俺はもう疲れたんだ...もう休ませてくれ....

 

 

『お前を待っているものがいる。それを忘れて、お前はここで消えるのか。』

 

 

消える...?何を言ってるんだ...それに俺を待っている人なんて...

 

 

『遊星が待っている。それに遊星だけじゃない。お前の大切な仲間がお前を待っている。だから目覚めなさい、遊護。』

 

 

遊星...?それに仲間...?

 

 

「そうだ...俺はこんなところで立ち止まってるわけにはいかない...」

 

『そうだ遊護。お前には自ら誓った使命があるはずだ。遊星粒子のように人と人を結びつける遊星を護る....そんな兄になるんじゃなかったのか?』

 

「そうだ...俺は誓ったんだ...生まれてきた遊星を護るために...父さんと母さんに..........っ!」

 

 

俺は勢いよく体を起こす。あたりは光り輝く湖のような場所だった。

俺はこの光景を見たことがある...前世の記憶だ。

 

 

「ここはモーメントの中...」

 

「そうだ。」

 

「っ!...父さん....」

 

「久しぶりだな、遊護...大きく、なったな。」

 

 

そこには俺と遊星の父、不動博士がいた。

そうだ...やっぱりここはモーメントの中だ。

Z-ONEと戦っていた遊星を助けるため、不動博士が遊星を叱咤したときと同じ場所。

 

 

「父さん...俺は...俺は死んだのか。」

 

「いや、まだ生きている。それにデュエルは終わっていない。」

 

「そうか.......父さん、会えてうれしかった。でも俺...行かなくちゃいけないんだ。17年前のあの日、止めることができなかったルドガーを止めたい。」

 

「わかっている。....遊護、お前には大きな使命が背負わされている。だがきっと大丈夫だ。お前は選ばれた子だ。そして何より...私と茜が残した大事な息子なのだから。」

 

 

息子...だけど俺は本来、存在しなかったはずだったんだ。

理由はわからない、思い出せないけど、この世界に生れ落ちた。

きっと何か理由があるはずだって思うけど、それでも俺は....

 

 

「父さん....俺......俺は....」

 

「知っているさ。お前が本来存在しなかったなんてことは。」

 

「っ!」

 

「お前をこの世界に呼んだ神はこう言っていた。この世界は本来の歴史と異なる道を歩もうとしている...だからその歴史をただすためにお前を呼んだと。」

 

「っ!父さん...それって...」

 

「私にも詳しいことはわからない。だがお前に大きな使命が与えられていることは確かだ。......それでも。」

 

 

そういいながら、父さんは俺を抱き寄せる。

 

 

「お前が私の息子であることに変わりはない。お前が生まれてきたとき、私と茜は本当に嬉しかったんだ。だから...難しく考える必要はない。お前は私の大切な息子だ。」

 

「父...さん....」

 

 

『キュオオオオオオオオオオオオン!』

 

「っ!赤き竜...」

 

「どうやらお前を迎えに来たようだな、お前をこの世界に呼んだ神が。」

 

「赤き竜が俺を!?」

 

「そうだ。天空の竜神はお前をこの世界に呼んだ...お前を自身の代わりにシグナーを導く存在として。」

 

「俺が...シグナーを導く...」

 

「お前が歩む道こそが、シグナーの歩むべき道。お前のその目で見た世界を、シグナーたちに伝え、導きなさい。」

 

「俺が見た世界...」

 

「さあ、行きなさい。お前ならきっと大丈夫だ。」

 

「うん....父さん....俺、絶対に諦めない!ダークシグナーのことも、遊星たちのことも、そして!父さんが果たせなかったモーメント開発....絶対に完成させてみせる!」

 

「ああ、楽しみにしてるさ。」

 

 

俺は光の粒子となって、この空間から消えていく。

父さん、見ていてくれ...俺は必ずダークシグナーを倒す!

そして冥界の王を封印してみせるから...!

 

 

「遊護...お前は遊星を最後の希望だと言ったな......だが私はこう思っているよ。遊星だけじゃなく、お前も最後の希望なんだと。」

 

 

------------------------------

 

遊星 side

 

 

 

 

「遊護!遊護!」

 

「フハハハハハハハ!まさかこんな結末を迎えるとはな!このモーメントの中に落ちた以上、奴はもう帰ってはこれまい。」

 

「嘘だろ...あの遊護が死んじまったってのか...?」

 

「そんなの嘘だよ!遊護兄ちゃんが....遊護兄ちゃんが....う、うわあああああああああああああん!」

 

「や、やめてよ龍亜...遊護さんは死なないわ....死なないわよ...っ...うっ...うぅ...」

 

 

「ククク...デュエルは終わりだな。さあ遊星!今度こそ決着を....っ!?」

 

「これは...!」

 

「痣が...遊星と私の痣が光ってる?」

 

 

一体何が...そう思っているとモーメントの中から赤い光が飛び出してきた。

赤い光はそのまま先ほどまで遊護が立っていた場所へと降り立つ。

そして光が消えると、そこには遊護の姿があった。

 

 

「遊護!」

 

「馬鹿な!貴様、一体どうやって...!」

 

「ルドガー...俺はあんたを倒す!俺の使命を果たす!」

 

「ば、馬鹿な...なんだその目は...!」

 

 

目...?ルドガーはいったい何を言って...

 

 

「っ!痣が消えた...?」

 

「私の痣も...これって、遊星のデュエルの時と同じ...」

 

「おい見ろ!遊護の背中に、シグナーの痣が...!」

 

 

牛尾の言う通り、遊護の背中にはシグナーの痣が集結していた。

まさか遊護...お前もシグナーに目覚めたということか...!

 

 

「馬鹿な...シグナーは5人...私と遊星、ジャック、十六夜アキ、龍可の5人のはず!」

 

「ああ...俺はただのシグナーじゃない。赤き竜とともにシグナーを導く第6のシグナー...!ドラゴンアイの痣の所持者、不動遊護だ!」

 

 

ドラゴンアイ...!新たなシグナーの痣だとでも言うのか!

遊護...俺はお前に特別な何かを感じていた。それは兄弟だったからだと思っていた。

だが違ったんだな...お前もシグナーだったからこそ、俺もジャックも、アキも龍可もお前に何かを感じていた。そういうことだったんだな。

 

 

「くっ...ありえん...だが、この状況で貴様に勝ち目などない!私はこれでターンエンド!」

 

「この瞬間、トラップ発動!『星屑の残光』!墓地の『スターダスト』モンスター1体を特殊召喚する!戻ってこい、『スターダスト・ドラゴン』!」

 

 

ルドガー

地縛神Uru ★10 ATK:3000

鎮守の煌画

地縛神の暴走

 

 

遊護

スターダスト・ドラゴン ★8 ATK:2500

チューニング・サポーター ★1 DEF:400

スターライト・ジャンクション

セイヴァー・ミラージュ

 

 

「ルドガー...俺はお前を倒し、お前を闇から解放する!」

 

「黙れ!私は自ら闇へと進んだ!解放される必要はない!」

 

「だったらなんで弟にシグナーの痣が刻まれた左腕を託した!」

 

「っ!」

 

「あんたが本当に望んだこと、それは...自分を止めてもらうことだったんじゃないのか!」

 

「私は....」

 

「だから俺はあんたを倒す!あんたの望みを叶えるために...17年前にできなかったことをなすために!」

 

 

遊護がそう叫ぶと、遊護のデッキの一番上が光りだす。

これはあの時の俺と同じ...!

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札0→1

 

 

「俺が引いたカードは『救世竜セイヴァー・ドラゴン』!」

 

「そ、そのカードは赤き竜の...!」

 

「絆が俺たちを導く!『救世竜セイヴァー・ドラゴン』を召喚!そしてレベル1の『チューニング・サポーター』と、レベル8の『スターダスト・ドラゴン』に、レベル1の『救世竜セイヴァー・ドラゴン』をチューニング!集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す!光差す道となれ!シンクロ召喚!光来せよ!『セイヴァー・スター・ドラゴン』!」

 

 

『セイヴァー・スター・ドラゴン』...俺と鬼柳を救ったように、今度は遊護を...

 

 

「『セイヴァー・スター・ドラゴン』の効果発動!1ターンに1度、相手モンスター1体の効果を無効にし、その効果を得る!サブリメイション・ドレイン!」

 

「や、やめろ!私の地縛神が...!」

 

「バトルだ!『セイヴァー・スター・ドラゴン』で『地縛神Uru』を攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!」

 

 

セイヴァー・スター・ドラゴン ATK:3800 vs 地縛神Uru ATK:3000

 

 

『セイヴァー・スター・ドラゴン』が『地縛神Uru』を貫く。

そして『地縛神Uru』は闇を放出するように爆発する。

 

 

「ぐああああああ!」

 

 

ルドガー LP1600 - 800 → 800

 

 

「....『地縛神の暴走』の効果により、あんたは『地縛神』モンスターが破壊されたとき、そのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける。」

 

「馬鹿な...この私が....ぐおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

 

ルドガー LP800 - 3000 → 0

 

 

『セイヴァー・スター・ドラゴン』がルドガーの目の前で光り輝くと、ルドガーのライフが0となる。これで遊護の勝ちだ...!

 

 

「ふっ...フハハハハハハ.....この私が負けるとは....いや、まさかお前がシグナーに目覚めるとはな、遊護...」

 

「ルドガー....」

 

「シグナーを導くものか.......お前が私と同じときに、シグナーに目覚めてくれていれば、私は...」

 

 

そういいながら、ルドガーは闇へと消えていった。

ルドガーのやったことは許せない。だが、奴にも考えがあった...そう思うと、やるせない気持ちになる。

 

 

「ハァ...ハァ....っ...」

 

「遊護!」

 

 

デュエルを終えた遊護がその場に倒れこむ。

ギリギリのデュエルだったんだ...遊護も限界だったんだろう。

 

 

「遊星...勝ったぞ...」

 

「ああ...見ていたさ、兄さん...」

 

「ふっ...なんか、むず痒いな....悪いが、少し休ませてくれ...さすがに....疲...れ....た......」

 

 

そういいながら、兄さんは俺の腕の中で眠りについた。

 

 

「ああ...ゆっくり休んでくれ、兄さん...」

 

 

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