ジャック side
「ここか...」
Dホイールを走らせ、俺はようやく旧モーメント制御装置へと辿り着いた。
ここを守るダークシグナー...それはおそらく....
「来たわね、ジャック。」
「っ...カーリー...」
「あなたがここに来ると思っていたわ。だって私とあなたの間には運命の糸が絡まっているのだから。」
「カーリー!なぜお前がダークシグナーになったのだ!」
「フフ...殺されたのよ。アルカディアムーブメントに潜入したときに、ディヴァインにね。」
「なっ!?」
「でもその時に思った...死にたくない...私にはもっとやりたいことがあるんだってね。その時、私に神が宿った...このハチドリの紋章こそ、私を蘇らせた神の力の証!」
そう言って、カーリーは右腕を俺に見せつけてくる。
そこには怪しく光るハチドリの紋章が浮かび上がっていた。
「カーリー...やはりやるしかないのか。」
「当然よ、ジャック。私とあなたは戦う運命!さあ、来なさいジャック!スピードワールドセット!」
「......いいだろう!たとえお前が相手であろうと、俺は...俺たちはダークシグナーを倒し、世界を救う!スピードワールドセット!」
『スピードワールド、セットオン。オートパイロットスタンバイ。』
俺たちはスピードワールドをセットし、互いにDホイールを横に並べる。
このデュエル...ただダークシグナーを倒すだけの戦いではない。
俺はお前を救ってみせるぞ、カーリー!
「「ライディングデュエル、アクセラレーション!」」
互いに一気にアクセルを踏み込み、走り出す。
ハチドリの紋章の中を走る俺たちだが、コーナー直前でカーリーが俺へと体当たりをして先にコーナーを取っていく。
「くっ...!」
「アハハ!私が先攻よ!私のターン、ドロー!」
カーリー 手札5→6
「私は『フォーチュンレディ・ファイリー』を召喚!このモンスターの攻撃力、守備力はレベルの数×200ポイントとなる!今の『ファイリー』のレベルは2!よって攻撃力、守備力は400よ!」
「(今のレベル...妙な言い回しだ。おそらくは徐々にレベルが上がる効果があるはず!)」
「さらに私はカードを1枚セットし、ターンエンドよ!」
カーリー 手札6→4
フォーチュンレディ・ファイリー ★2 ATK:400
リバースカード ×1
「俺のターン、ドロー!」
ジャック 手札5→6, SPC:0→1
カーリー SPC:0→1
「俺は『マッド・デーモン』を召喚!カーリー!貴様のその貧弱なモンスター、俺のモンスターで粉砕してくれるわ!」
「フフ...できるものならやってみなさい、ジャック。」
「俺を舐めるなよ!『マッド・デーモン』!『フォーチュンレディ・ファイリー』に攻撃だ!」
『マッド・デーモン』が俺の指示を受け、『フォーチュンレディ・ウインディー』へととびかかる。攻撃力の差は1400...これが通ればかなりのダメージとなる!
「トラップ発動!」
「っ!」
「『フォーチュン・スリップ』!その効果により攻撃を無効!そして攻撃対象となった私のモンスターを、次のターンのスタンバイフェイズまで除外するわ。」
カーリーが発動したトラップにより、『フォーチュンレディ・ファイリー』は時空の狭間へと姿を消してしまった。攻撃対象を見失ってしまった『マッド・デーモン』は仕方なく俺の場へと戻ってくる。
「くっ...カードを1枚セットし、ターンエンドだ。」
ジャック 手札6→4
マッド・デーモン ★4 ATK:1800
リバースカード ×1
「私のターン、ドロー!」
カーリー 手札4→5, SPC:1→2
ジャック SPC:1→2
「スタンバイフェイズ、『ファイリー』はフィールドに戻ってくる。さらに『フォーチュンレディ』が持つ効果が発動!スタンバイフェイズ毎にレベルが1ずつ上昇する!
」
「っ!やはりか...!」
「これにより『ファイリー』のレベルが1つ上昇し、レベルは3!攻撃力と守備力がさらに上昇するわ!」
カーリー
フォーチュンレディ・ファイリー ★3 ATK:600
「ふん...だがその程度では俺の『マッド・デーモン』には及ばん!」
「フフ...当然わかっているわ。私は『ファイリー』をリリースし、『フォーチュンレディ・ダルキー』をアドバンス召喚!『ダルキー』は自身のレベル1につき、攻撃力と守備力が400ポイントを得る!」
「っ!(『ダルキー』のレベルは5...つまり、攻撃力と守備力が2000!)」
「バトルよ!『ダルキー』で『マッド・デーモン』を攻撃!」
「くっ!『マッド・デーモン』は攻撃対象となったとき、守備表示となる!」
フォーチュンレディ・ダルキー ATK:2000 vs マッド・デーモン DEF:0
『ダルキー』の攻撃により、『マッド・デーモン』はなすすべもなく破壊されてしまう。だが守備表示となったことで俺へのダメージは0となった。
「それで防いだと思わないことね!『ダルキー』の効果発動!このカードが表側表示で存在する限り、私の『フォーチュンレディ』がモンスターを破壊して墓地に送るたびに、墓地の『フォーチュンレディ』を1体、特殊召喚できる!」
「なんだと!?」
「戻ってきなさい、『フォーチュンレディ・ファイリー』!」
カーリー 手札5→4
フォーチュンレディ・ダルキー ★5 ATK:2000
フォーチュンレディ・ファイリー ★2 ATK:400
「いけ!『ウインディー』!ジャックにダイレクトアタック!」
「っ!ぐああああああ!」
ジャック LP4000 - 400 → 3600
「アハハ!どう、ジャック!これが今の私よ!冥府の神の力で生まれ変わったのよ!」
「くっ....この程度、どうということはないわ!」
「フフ...その強がりがどこまで続くかしらね。私はカードを1枚セットして、ターンエンド!」
カーリー 手札4→3
フォーチュンレディ・ダルキー ★5 ATK:2000
フォーチュンレディ・ファイリー ★2 ATK:400
リバースカード ×1
「俺のターン、ドロー!」
ジャック 手札4→5, SPC:2→3
カーリー SPC:2→3
「カーリー!お前ごとき、俺に遠く及ばんことを教えてやる!俺は『パワー・インベーダー』を召喚!このカードは相手の場にモンスターが2体以上存在する場合、リリースS無しで召喚が可能!」
「っ!攻撃力2200...!」
「バトルだ!『パワー・インベーダー』で『フォーチュンレディ・ダルキー』を攻撃!」
パワー・インベーダー ATK:2200 vs フォーチュンレディ・ダルキー ATK;2000
「きゃあああああ!」
カーリー LP4000 - 200 → 3800
「カードを1枚セットし、ターンエンド!」
ジャック 手札5→3
パワー・インベーダー ★5 ATK:2200
リバースカード ×2
「私のターン、ドロー!」
カーリー 手札3→4, SPC:3→4
ジャック SPC:3→4
「スタンバイフェイズ、『フォーチュンレディ・ファイリー』が効果により、レベルが1つ上昇する!」
カーリー
フォーチュンレディ・ウインディー ★3 ATK:600
リバースカード ×1
「ジャック、あなたに私の新たな力を見せてあげる!」
「っ!」
「私は『フォーチュンレディ・パスティー』を召喚!さらに『SP-レベル・チャージ』を発動!場のモンスター1体のレベルを自身のスピードカウンターと同じだけ上昇させる!私は『パスティー』のレベルを4アップ!」
カーリー 手札4→2
フォーチュンレディ・ファイリー ★3 ATK:600
フォーチュンレディ・パスティー ★5 ATK:1000
リバースカード ×1
「さらに『SP-ダブル・マジック』を発動!このターンに発動した魔法カードと同じ効果を適用する!私は『SP-レベル・チャージ』の効果を適用!再び『パスティー』のレベルを4つあげる!」
カーリー 手札2→1
フォーチュンレディ・ファイリー ★3 ATK:600
フォーチュンレディ・パスティー ★9 ATK:1800
リバースカード ×1
『パスティー』のレベルをどんどん上げている....一体何を狙っている!
「っ!(『パスティー』はチューナーモンスター...『DT』とついていなかったが、まさか!)」
「『パスティー』の効果を発動!手札、フィールド、墓地から魔法使い族モンスターを任意の枚数除外することで、『フォーチュンレディ』1体のレベルを1つ上げるか、下げることができる!私は墓地の『ダルキー』を除外し、『パスティー』のレベルを1つ上げる!」
カーリー
フォーチュンレディ・ファイリー ★3 ATK:600
フォーチュンレディ・パスティー ★10 ATK:2000
リバースカード ×1
「カーリー...!」
「アハハ!行くわよジャック!これが私の新たな力!私はレベル3の『フォーチュンレディ・ファイリー』に、レベル10の『フォーチュンレディ・パスティー』をダークチューニング!運命を捻じ曲げ、新たなる暗黒の覇者を我が元へ迎えん!ダークシンクロ!現れよ!『フォーチュンレディ・エヴァリー』!」
くっ...これがカーリーのダークシンクロモンスター...!
『フォーチュンレディ』ということは、おそらく今までと同じような効果を持っているはず...!
「フフ...ジャックの思っている通り、この『エヴァリー』は他の『フォーチュンレディ』と同じ効果を持っているわ。『エヴァリー』の攻撃力と守備力は、自身のレベルマイナス1につき400ポイントの数値となる!」
カーリー
フォーチュンレディ・エヴァリー ★ー7 ATK:2800
リバースカード ×1
「さらに私のスタンバイフェイズ毎にレベルがマイナス1されていく。そしてそれだけでなく、そのたびに相手の表側表示のモンスターを1体除外できるわ!」
「なんだと!?」
レベルが変動するだけでなく、こちらのモンスターを除外する効果だと!?
ダークシンクロモンスター...やはり一筋縄ではいかんモンスターたちだ...!
「行くわよ、ジャック!私の攻撃を受け止めきれるかしら!『エヴァリー』で『パワー・インベーダー』を攻撃!」
フォーチュンレディ・エヴァリー ATK:2800 vs パワー・インベーダー ATK:2200
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ジャック LP3600 - 600 → 3000
『エヴァリー』の攻撃により、俺の『パワー・インベーダー』が破壊される。
その衝撃はすさまじく、Dホイールの制御ができずそのままクラッシュしてしまいそうになる。
「ぐっ....うおおおおおおおおおおお!」
「フフ...さすがね、ジャック。あの状態から持ち直すなんて。」
「っ...まだだ...デュエルは続いている!俺はこのデュエルを諦めるわけにはいかんのだ!」
何とか態勢を持ち直すが、デュエルの状況は変わらない。
破格の効果を持つダークシンクロモンスター、『エヴァリー』を何とかしなければ俺に勝ち目はない。だが今の俺にそんなことができるのか...
「フフ...諦めも肝心よ、ジャック。私はこれでターンエンド。」
カーリー
フォーチュンレディ・エヴァリー ★-7 ATK:2800
リバースカード ×1
「っ...俺のターン、ドロー!」
ジャック 手札3→4, SPC:4→5
カーリー SPC:4→5
っ!このカードは...!よし、これならカーリーのダークシンクロモンスターを破壊することができる!
「フフ...どうやら良いカードを引いたようね。でも先に教えておいてあげる。『エヴァリー』は不死身のモンスター...相手のエンドフェイズに、自分の墓地の魔法使い族モンスターを除外することで、墓地から特殊召喚できるのよ。」
「なんだと!?」
なんという効果だ...!
だが、俺がその程度で臆すると思ったか、カーリー!
その程度の効果、この俺が完膚なきまでに叩きのめしてやろう!
「俺は手札から『バイス・ドラゴン』を特殊召喚!このカードは相手の場にのみモンスターが存在する場合、能力値を半分にして特殊召喚できる!さらに『ダーク・リゾネーター』を通常召喚!」
ジャック 手札4→2
バイス・ドラゴン ★5 ATK:1000
ダーク・リゾネーター ★3 ATK:1300
リバースカード ×2
「レベルの合計は8...来るのね、ジャック!」
「ああ、とくと見るがいい!この俺の魂の叫びを!俺はレベル5の『バイス・ドラゴン』に、レベル3の『ダーク・リゾネーター』をチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂!『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」
「ここで『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を召喚するなんて...さすがね、ジャック。でもさっきも言ったけど、『エヴァリー』は不死身のモンスター。墓地に魔法使い族がいる限り、何度でも復活するわ!」
「その程度の小細工がどれほどのものか!我が魂の一撃、その身に受けるがいい!カーリー!」
「っ!」
「『レッド・デーモンズ・ドラゴン』で、『フォーチュンレディ・エヴァリー』を攻撃!アブソリュート・パワーフォース!」
『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の拳に炎が宿り、そのまま『フォーチュンレディ・エヴァリー』へと振り下ろされる。圧倒的な破壊力を前に、『エヴァリー』は一瞬にして破壊された。
「きゃあああああああああああ!」
カーリー LP3800 - 200 → 3600
「っ....この瞬間、トラップ発動!『フォーチュン・インハーリット』!次の私のスタンバイフェイズ、手札から『フォーチュンレディ』を2体まで特殊召喚できるわ!」
「ふん!俺はこれでターンエンドだ!」
ジャック
レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000
リバースカード ×2
「ジャック...言ったはずよ。『エヴァリー』は何度でも甦ると!」
「それがどうした!何度でも甦るなら、そのたびに倒すまで!諦めなければ、己の道は切り開ける....そう教えてくれたのはお前だ、カーリー!」
「っ!....無駄よ!何をやってもあなたは私に勝てない!でも、安心していいわ。たとえこのデュエルであなたが負けても、あなたがキングであることに変わりはない。...いいえ、ただのキングではない。光も闇もすべてを飲み込み、地上のすべてを地獄へと変える闇の覇者...ダークキングよ!」
「ダークキング...だと...?」
「そうよ!あなたはダークシグナーへと生まれ変わり、闇の覇者となる!世界中を地獄へと変える...最強のキングとなるの!」
「世界中を地獄に変える....」
ふざけるな...俺の望むキングはそんなものではない!
そして、カーリー...お前が俺に求めたキングの姿はそんなものではないはずだ!
「目を覚ませ、カーリー!お前の本当の望みを思い出せ!」
「私の望み....それはあなたをダークキングにすること!ただそれだけよ!」
「違う!キングとは、子供たちに夢を与えるものだ!世界を地獄に変える存在など...キングとは呼べん!」
「何を....っ....ぐっ...ジャック....私は....」
「っ!カーリー!」
「ぐっ.....私は....私は.....!私はあなたをダークキングにする!」
「っ!(ダメか...!だが今確かにカーリーの意識は戻っていた!カーリーの意思は死んではいない!)」
「ジャック!あなたのエンドフェイズ、墓地の『エヴァリー』の効果を発動!墓地の『パスティー』を除外し、『エヴァリー』は復活する!そして私のターン、ドロー!」
カーリー 手札1→2, SPC:5→6
ジャック SPC:5→6
「スタンバイフェイズ、『エヴァリー』の効果発動!自身のレベルを1つあげ、その後、相手フィールドの表側表示のモンスター1体を除外する!」
「させるか!トラップ発動、『デモンズ・チェーン』!相手モンスター1体の効果を無効化し、そのモンスターの攻撃と攻守変更を封じる!」
「くっ!なら続けて、『フォーチュン・インハーリット』の効果を適用!手札から『フォーチュンレディ・ウインディー』と『フォーチュンレディ・ウォーテリー』を特殊召喚!」
カーリー 手札2→0
フォーチュンレディ・エヴァリー ★-7 ATK:0
フォーチュンレディ・ウインディ ★3 ATK:900
フォーチュンレディ・ウォーテリー ★4 DEF:1200
「さらに特殊召喚した『ウォーテリー』の効果発動!カードを2枚ドロー!.....っ!ふふ...ジャック、良いカードを引いたわ。あなたに見せてあげる!私の力を!」
「っ!(まさか、『地縛神』を引いたか!)」
「私は『ウインディ』と『エヴァリー』をリリース!今再び、五千年の時を越え、冥府の扉が開く!我らが魂を新たなる世界の糧とするがいい!降臨せよ!『地縛神Aslla piscu』!」
カーリー 手札2→1
フォーチュンレディ・エヴァリー ★ー7 ATK:0
地縛神Aslla piscu ★10 ATK:2500
「これで終わりよ、ジャック!『地縛神Aslla piscu』でジャックを....ぐっ...嫌....私は....私は...!」
「っ!カーリー!カーリー!」
俺へと攻撃をしようとしたカーリーが突然、苦しみだした。
俺はカーリーと並走するようにDホイールを近づけ、カーリーに呼び掛ける。
「カーリー!目を覚ませ!」
「っ...ジャック....ジャック!」
「カーリー!気が付いたか!」
「ジャック...私...私は...」
「わかっている、カーリー!お前が望んだことではないと!」
「ジャック...っ...ぐっ...!」
「っ!カーリー!大丈夫か!」
意識を取り戻したカーリーだが、すぐに苦しみだしてしまった。
頭を押さえるように苦しみ、その目は怪しく光り輝いている。
「『無駄だ。すでに戦いは始まっている。途中で投げ出すことなど許されない。』」
「っ!貴様、何者だ!」
「『くくく...カーリー、貴様は戦う運命を背負っているのだ。倒せ。シグナーをこの手で葬るのだ!』」
「カーリー!」
「『バトルだ!地縛神Aslla piscuでダイレクトアタック!』」
ダメか...すでにカーリーはダークシグナーの手に...
ならばカーリー!俺はお前をこの手で倒す!
「手札の『バトル・フェーダー』の効果発動!直接攻撃を受けた時、このモンスターを守備表示で特殊召喚し、攻撃を無効にする!」
「『無駄なあがきを!カードを1枚セットし、ターンエンド!』」
カーリー 手札1→0
フォーチュンレディ・ウォーテリー ★4 DEF:1200
地縛神 Aslla piscu ★10 ATK:2500
リバースカード ×1
カーリー...俺はお前を倒す。
だが、決してお前を一人にはせん!
このジャック・アトラス、愛した女を見殺しになど断じてしない!
「っ!これは....赤き竜!」
痣が光っている...力を感じる。
遊星、遊護、十六夜、龍可...お前たちの鼓動を感じる。
「デッキが光って...これは遊星の時と同じ!」
赤き竜よ、お前も俺に力を貸せ!
愛した女を救うための力を、この俺に!
「俺のターン、ドロー!」
ジャック 手札1→2, SPC:6→7
カーリー SPC:6→7
「俺は『救世竜 セイヴァー・ドラゴン』を召喚!」
「『っ!その力...赤き竜の!』」
「待っていろ、カーリー!お前にまとわりつく邪悪な力など、この俺が祓ってくれる!俺はレベル8の『レッド・デーモンズ・ドラゴン』と、レベル1の『バトル・フェーダー』に、レベル1の『救世竜 セイヴァー・ドラゴン』をチューニング!研磨されし孤高の光、真の覇者となりて大地を照らす!光輝け!シンクロ召喚!大いなる魂!『セイヴァー・デモン・ドラゴン』!」
ジャック 手札2→1
セイヴァー・デモン・ドラゴン ★10 ATK:4000
リバースカード ×2
「『こ、攻撃力4000だと...!?』」
「『セイヴァー・デモン・ドラゴン』は、1ターンに1度、相手モンスター1体の効果を無効化し、そのモンスターの攻撃力分、攻撃力をアップする!『地縛神Aslla piscu』の効果を無効にする!」
ジャック
セイヴァー・デモン・ドラゴン ★10 ATK:4000 + 2500 → 6500
リバースカード ×2
「(これだけ攻撃力を上げれば、無事ではすまんだろうな。カーリー...俺はお前を一人で死なせはせん。俺のリバースカードは『ショック・ウェーブ』。この効果で『セイヴァー・デモン・ドラゴン』を破壊すれば、互いに6500ポイントのダメージを受けて、死ぬ。)」
「『お、おのれ...!シグナーごときが!』」
「これで終わりだ、ダークシグナー!トラップ発動、『ショック・ウェーブ』!自身のライフが相手より少ないとき、フィールドのモンスター1体を破壊し、互いにそのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける!俺は『セイヴァー・デモン・ドラゴン』を対象とする!」
これでいい...これでカーリーは救われる。
すまんな、遊星、遊護...俺はここまでだ。
俺の代わりに、ダークシグナーたちを....
「.....速攻魔法発動。」
「っ!?」
「『SP-運命王の予言』。自身のスピードスペルが4つ以上あるとき、フィールドのモンスター1体を対象とする効果を無効化する。その後、私には2つの選択肢が与えられる。」
「カーリー...なのか!?」
「1つはそのモンスターの攻撃力分のライフを相手に与える効果。そしてもう一つは....そのモンスターより攻撃力の低い自分のモンスター1体を選択し、そのモンスター同士でバトルを行わせる効果!」
「な、なんだと!?」
「私は2つ目の効果を発動!これにより、『地縛神Aslla piscu』を選択!『セイヴァー・デモン・ドラゴン』とバトルする!」
「カーリー!やめろ!やめるんだ!」
「ありがとう、ジャック...私はあなたのそばに居られて、幸せだった....さようなら....」
『もう一度占ってあげる、あなたの本当の運命!』
『私の本当の願いは、あなたがすべての人に愛され、みんなに幸せを与えられる本物のキングになること。』
『あなたならきっとなれるわ、ジャック・アトラス!』
「カーリーぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
地縛神に攻撃された『セイヴァー・デモン・ドラゴン』は、それに反撃するように地縛神の体をブレスで貫く。そのブレスはそのままカーリーへと突き進んでいく。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
カーリー LP3600 - 4000 → 0
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「カーリー!カーリー!しっかりしろ!死ぬな!」
「ジャック...どこにいるの...」
「ここだ!ここにいるぞ!」
「おかしいな.....何も...見えない....」
「しっかりするんだ!俺をよく見ろ!」
俺は持っていたカーリの眼鏡を、カーリーにかける。
「ああ...」
眼鏡のおかげで俺の姿が見えたのか、カーリーは安堵のため息を吐いた。
「私、ジャックみたいに頑張っている人を応援するのが好きだった。なのに、自分勝手な幸せを望んだりしたから....きっと、罰が当たったんだね。」
「何を言う!誰にでも幸せを願う権利がある!それが罪だというのなら、この俺も同罪だ!」
「ジャック....きっと世界を救ってね。私、応援しちゃうんだから。」
カーリーは力なく俺に抱き着いてくる。
俺はそれを強く抱きしめた。
「大好き、ジャック...」
「カーリー...!」
そう言い残して、カーリーは俺の腕からまるで砂のように消えた。
俺は震える拳を握りしめ、俯くその顔を上げた。
わかっている。わかっているぞ、カーリー...!
俺は必ずダークシグナーどもを倒し、この世界を救う!
お前が俺に託してくれた想いとともに...!
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遊護 side
「っ....ここは...」
「ああ!起きたんだね、遊護兄ちゃん!」
「無事でよかった、遊護さん。」
「龍亜...龍可....」
「目が覚めたんだな。」
「まったく...無茶しやがって。」
「遊星...牛尾さん...」
そうか、俺...ルドガーとデュエルして勝って、そのまま気を失ってたのか。
ぼやける頭を起こしながら、状況を整理していると突然、俺の持つケースが光りだした。
「遊護兄ちゃん、それなんで光ってるんだ?」
「これは...(『レッド・デーモンズ・ドラゴン』...そうか、ジャックがカーリーに勝ったか。)」
「それって、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』...遊護さんが『スターダスト・ドラゴン』を持っていたのって、それのおかげなのね。」
「どうやら、ジャックが勝ったようだ。これで残りの封印は1つ。」
「十六夜のところか。」
「ああ。だが、日没まで時間がない...」
「アキ姉ちゃん、大丈夫かな。」
「アキなら大丈夫さ。」
「遊護...」
「あ...っと....よ、よう、遊星。」
な、なんだか緊張する。
別に今まで通り話せばいいんだが、兄弟だとバレて妙な気分というか。
「ありがとう、遊護。」
「.....それは何の礼だ?」
「なんだろうな....まずは、生きていてくれて、かな。」
「っ!」
「あんたが俺を守ってくれていたのは、始めてデュエルしたときを思えばよく分かる。あんたが俺の兄さんでよかった。...失った時間は、これから取り戻していけばいい。」
「.....ああ、そうだな。遊星....これからも俺はお前を守るよ。兄としてな。」
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