遊戯王5D's 紡がれしもう一つの絆   作:遊~YOU~

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2024.04.25 いろいろミスがあったので修正。


遊護vsアキ

 

 

『レディース&ジェントルマン!本日はフォーチュンカップ2日目!準決勝、そして決勝を行っていくぞ!まずはこの二人!昨日のデュエルで黒薔薇の魔女と判明!その恐ろしい力ですべてを破壊する!十六夜アキ!』

 

「ひっこめええええ!」

 

「巣に戻ってろ!」

 

「魔女が人間のフリしてんじゃねえ!」

 

 

MCの紹介により、十六夜アキがステージへと登場する。

しかし観客からはブーイングの嵐となっていて、とてもじゃないが彼女は歓迎されていない。

だが彼女自身はそんなこと何も気にしていないように、真顔でこちらを見ている。

 

 

『続いて、シティの希望!若き天才科学者がデュエルでも魅せる!君の力で魔女を打ち倒してくれ!白波遊護!』

 

「きゃあああああああ!遊護様!」

 

「勝ってくれ、遊護!」

 

「魔女をぶっ倒してくれええええ!」

 

 

MCに紹介されながら、俺もステージへと登場する。

周りからはすごい声援を受けるが、正直どうでもいい。

俺は十六夜アキと視線を交差する。

 

 

「白波遊護...今度こそあなたを倒すわ。」

 

「俺も負けるつもりはないよ。」

 

「この痣が疼く...あなたを倒せと!」

 

「痣.....(シグナーの痣か?)」

 

 

『さあ!デュエル開始のゴングだあああああ!』

 

 

「デュエル!」

 

「っ...デュエル!」

 

 

「私のターン、ドロー。」

 

 

アキ 手札5→6

 

 

「私は『イービル・ソーン』を召喚。そしてそのまま効果を発動する。『イービル・ソーン』をリリースして、相手に300ポイントのダメージを与える!」

 

 

十六夜アキがそう宣言すると、『イービル・ソーン』が葉のつぶてとなって俺に襲い掛かる。

ソリッドビジョン...そのはずなのにその衝撃は俺の体にリアルにぶつかってくる。

 

 

「ぐっ!」

 

 

遊護 LP4000 → 3700

 

 

「さらにデッキから『イービル・ソーン』を2枚、特殊召喚する。この効果で特殊召喚した『イービル・ソーン』は効果を発動できない。」

 

 

アキ 手札6→5

イービル・ソーン ★1 DEF:300

イービル・ソーン ★1 DEF:300

 

 

「っ...」

 

 

痛みを感じる肩に目を向けると、葉で切り裂かれたのか服は裂け、血が滲んでいた。

この前デュエルしたときにも思ったが、彼女のサイコパワーはかなり強力だ。

このデュエル、心してかからないとやばいかもな。

 

 

「私はカードを2枚セットし、ターンエンド。」

 

 

アキ 手札5→3

イービル・ソーン ★1 DEF:300

イービル・ソーン ★1 DEF:300

リバースカード ×2

 

 

「...俺のターン、ドロー。」

 

 

遊護 手札5→6

 

 

「俺は魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動。手札の『ボルト・ヘッジホッグ』をコストにする。そして俺はデッキから『チューニング・サポーター』を特殊召喚!」

 

 

遊護 手札6→4

チューニング・サポーター ★1 DEF:300

 

 

「さらに『スチーム・シンクロン』を通常召喚!『チューニング・サポーター』はシンクロ召喚する際、レベル2として扱える!俺はレベル2の『チューニング・サポーター』に、レベル3の『スチーム・シンクロン』をチューニング!」

 

 

『遊護、いきなりのシンクロ召喚!果たして何を見せてくるのか!』

 

 

 

「集いし想いが、歴戦の英雄を呼び覚ます!光差す道となれ!シンクロ召喚!『スカー・ウォリアー』!」

 

 

遊護 手札4→3

スカー・ウォリアー ★5 ATK:2100

 

 

「シンクロ素材になった『チューニング・サポーター』の効果により、1枚ドロー!」

 

 

遊護 手札3→4

 

 

「バトルだ!『スカー・ウォリアー』で『イービル・ソーン』を攻撃!」

 

 

スカー・ウォリアー ATK:2100 vs イービル・ソーン DEF:300

 

 

『スカー・ウォリアー』の攻撃により、『イービル・ソーン』が破壊される。

守備表示のためダメージは発生せず、十六夜アキは表情を変えずにこちらを見ている。

 

 

「俺はカードを2枚セットし、ターンエンド。」

 

 

遊護 手札4→2

スカー・ウォリアー ★5 ATK:2100

リバースカード ×2

 

 

「私のターン、ドロー。」

 

 

アキ 手札3→4

 

 

「私は『イービル・ソーン』をリリースし、『ローズ・テンタクルス』をアドバンス召喚!」

 

 

アキ 手札4→3

ローズ・テンタクルス ★6 ATK:2200

リバースカード ×2

 

 

「これであなたの場のモンスターより攻撃力は上回った。」

 

「さあ、それはどうだろうね。」

 

「強がりを....バトル!『ローズ・テンタクルス』で『スカー・ウォリアー』を攻撃!」

 

「トラップ発動!『くず鉄のかかし』!攻撃を1度だけ無効にし、このカードを再びセットする!」

 

「っ!」

 

 

よし、これで攻撃は無効...次のターンで新たなシンクロにつなげて、『ローズ・テンタクルス』を突破する!

 

 

「...私は手札から速攻魔法『偽りの種』を発動。手札から『コピー・プラント』を特殊召喚する。」

 

 

アキ 手札3→1

ローズ・テンタクルス ★6 ATK:2200

コピー・プラント ★1 DEF:0

リバースカード ×2

 

 

ここで攻撃力も守備力も0の『コピー・プラント』を特殊召喚...?

一体何を狙って...っ、まさかあのリバースカードは...!

 

 

「そしてトラップ発動『緊急同調』。その効果により、この場でシンクロ召喚を行う。」

 

「くっ...やはりか!」

 

「私はレベル6の『ローズ・テンタクルス』に、レベル1の『コピー・プラント』をチューニング。冷たい炎が世界のすべてを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、『ブラック・ローズ・ドラゴン』!」

 

 

「きゃああああああああああ!」

「うわああああああああああ!」

 

 

『で、で、で、出たあああああああああああ!十六夜アキのエースモンスター、『ブラック・ローズ・ドラゴン』!召喚されただけで風が吹き荒れている!観客の皆さん!自分の身の安全を考えて行動するよう注意してください!』

 

 

「(ここで『ブラック・ローズ・ドラゴン』か...!)」

 

「くっ...!」

 

「(あれは....シグナーの痣....どうして関係ない俺とのデュエルで、痣が...)」

 

「うぅ....やはり、貴様は忌むべき敵...!バトル!『ブラック・ローズ・ドラゴン』で『スカー・ウォリアー』を攻撃!ブラック・ローズ・フレア!」

 

「くっ!『スカー・ウォリアー』は1ターンに1度、戦闘では破壊されない!」

 

「だがダメージは受けてもらう!」

 

 

ブラック・ローズ・ドラゴン ATK:2400 vs スカー・ウォリアー ATK:2100

 

 

「ぐあああああああ!」

 

 

遊護 LP3700 - 300 → 3400

 

 

『ブラック・ローズ・ドラゴン』から放たれた紫色の炎が『スカー・ウォリアー』を包みこみ、その衝撃が俺にも伝わってくる。シグナーの竜の力...サイコパワーも相まって強力な一撃だ...!

 

 

「ぐっ...!」

 

「私はカードを1枚セットし、ターンエンド!」

 

 

アキ 手札1→0

ブラック・ローズ・ドラゴン ★7 ATK:2400

リバースカード ×2

 

 

ここまでは互角...だが彼女のデュエルタクティクスもなかなかのものだ。

しかもこちらはダメージを受けるとサイコパワーでリアルダメージを食らい、体力が消耗される。

今は何とか持ちこたえているが、何とかしなくては俺の体が持たない。

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札2→3

 

 

「俺は『チェンジ・シンクロン』を召喚!そしてレベル5の『スカー・ウォリアー』に、レベル1の『チェンジ・シンクロン』をチューニング!集いし力が、大地を砕く剛腕となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!打ち砕け!『マイティ・ウォリアー』!」

 

 

遊護 手札3→2

マイティ・ウォリアー ★6 ATK:2200

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×1

 

 

「シンクロ素材となった『チェンジ・シンクロン』の効果発動!相手モンスターの表示形式を変更する!」

 

「何っ!?」

 

「俺は『ブラック・ローズ・ドラゴン』を守備表示に変更!」

 

 

アキ

ブラック・ローズ・ドラゴン ★7 DEF:1800

リバースカード ×2

 

 

「これでバトルだ!『マイティ・ウォリアー』で『ブラック・ローズ・ドラゴン』に攻撃!」

 

 

これが通れば彼女の切り札を破壊したうえで、さらに追加でダメージも与えられる!

いけ!『マイティ・ウォリアー』!

 

 

「トラップ発動!『ローズ・ブリザード』!攻撃を無効にし、攻撃してきたモンスターを守備表示にする!」

 

「なっ!?」

 

 

遊護

マイティ・ウォリアー ★6 DEF:2000

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×1

 

 

「くっ...カードを1枚セットし、ターンエンド...!」

 

 

遊護 手札2→1

マイティ・ウォリアー ★6 DEF:2000

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

「私のターン、ドロー。」

 

 

アキ 手札0→1

 

 

「私は『返り咲く薔薇の大輪』を召喚!さらに『ブラック・ローズ・ドラゴン』を攻撃表示に変更!」

 

 

アキ 手札1→0

ブラック・ローズ・ドラゴン ★7 DEF:1800

返り咲く薔薇の大輪 ★4 ATK:1300

リバースカード ×1

 

 

「『ブラック・ローズ・ドラゴン』の効果発動!墓地の『イービル・ソーン』を除外し、『マイティ・ウォリアー』の攻撃力をターン終了時まで0にし、強制的に攻撃表示にする!」

 

「くっ!」

 

 

ほんと、この効果が厄介すぎる!

守備に徹しようとしても、墓地に植物族がいれば守りが意味をなくすからな...!

 

 

遊護

マイティ・ウォリアー ★6 ATK:0

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

「バトル!『返り咲く薔薇の大輪』で『マイティ・ウォリアー』を攻撃!」

 

「っ!」

 

 

返り咲く薔薇の大輪 ATK:1300 vs マイティ・ウォリアー ATK:0

 

 

「ぐああああああああああ!」

 

 

『返り咲く薔薇の大輪』が放った薔薇の棘が、『マイティ・ウォリアー』を苦しめ破壊する。薔薇の棘はそのまま俺にも飛んできて、俺は体を切り裂かれる。

 

 

遊護 LP3400 - 1300 → 2100

 

 

「『ブラック・ローズ・ドラゴン』でダイレクトアタック!ブラック・ローズ・フレア!」

 

 

 

『まずいぞ!遊護のライフは残り2100!対するブラック・ローズ・ドラゴンの攻撃力は2400!この攻撃を食らえば、遊護の敗北だ!』 

 

 

「ハァ...ハァ....それは通さない!トラップ発動、『くず鉄のかかし』!攻撃を無効にし、このカードをセットしなおす!」

 

 

 

『耐えたあああああああああ!遊護、くず鉄のかかしで攻撃を防いで耐えます!』

 

 

 

「エンドフェイズ前にトラップ発動。永続トラップ『デス・ペタル・カウントダウン』。この効果により、私のエンドフェイズに墓地の植物族モンスターを除外することで、相手に300ポイントのダメージを与える。この効果によって墓地に植物族モンスターが存在しなくなったとき、除外されている植物族モンスター1枚につき300ポイントのダメージを与え、このカードを破壊する。」

 

 

今、彼女の墓地に植物族モンスターは『イービル・ソーン』が2枚、『ローズ・テンタクルス』と『コピー・プラント』が1枚ずつの計4枚か...

 

 

「まず1枚目。『イービル・ソーン』を除外し、300ポイントのダメージを与える!」

 

「ぐぅ...!」

 

 

遊護 LP2100 - 300 → 1800

 

 

『デス・ペタル・カウントダウン』から光の玉が放たれ、俺にぶつかる。

このままあのカードを使われ続けるのはまずい...!

 

 

「これでターンエンド。」

 

 

アキ

ブラック・ローズ・ドラゴン ★7 ATK:2400

返り咲く薔薇の大輪 ★4 ATK:1300

デス・ペタル・カウントダウン

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「っ!(このカードがあれば...いける!)俺は『ジャンク・シンクロン』を召喚!その効果により墓地の『チューニング・サポーター』を、効果を無効にして守備表示で特殊召喚する!」

 

 

遊護 手札2→1

ジャンク・シンクロン ★3 ATK:1300

チューニング・サポーター ★1 DEF:300

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

「さらに墓地の『ボルト・ヘッジホッグ』の効果発動!場にチューナーが存在する場合、このカードは墓地から特殊召喚できる!」

 

「これは....(場にモンスターがどんどん出てくる...なんて展開力...!)」

 

「俺はレベル1の『チューニング・サポーター』と、レベル2の『ボルト・ヘッジホッグ』に、レベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!集いし咆哮が、重力すらも歪ませる!光差す道となれ!シンクロ召喚!叩き潰せ!『グラヴィティ・ウォリアー』!」

 

 

遊護

グラヴィティ・ウォリアー ★6 ATK:2100

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

「『ボルト・ヘッジホッグ』は効果により除外される。さらに『チューニング・サポーター』と『グラヴィティ・ウォリアー』の効果が発動する!1枚ドロー!さらに『グラヴィティ・ウォリアー』は相手の表側表示のモンスターの数だけ、攻撃力を300ポイントアップする!」

 

 

遊護 手札1→2

グラヴィティ・ウォリアー ★6 ATK:2100 + 300 * 2 → 2100 + 600 → 2700

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

「バトル!『グラヴィティ・ウォリアー』で『ブラック・ローズ・ドラゴン』を攻撃!」

 

 

グラヴィティ・ウォリアー ATK:2700 vs ブラック・ローズ・ドラゴン ATK:2400

 

 

彼女の場にも墓地にも攻撃を防ぐカードはない。

『グラヴィティ・ウォリアー』の攻撃に、『ブラック・ローズ・ドラゴン』は雄たけびを上げながら破壊される。

 

 

「くっ...!」

 

 

アキ LP4000 - 300 → 3700

 

 

「ようやくダメージを与えられたか....俺はカードを1枚セットし、ターンエンド!」

 

 

遊護 手札2→1

グラヴィティ・ウォリアー ★6 ATK:2700

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×3

 

 

 

『ここで十六夜アキに初めてのダメージ!遊護の場にはグラヴィティ・ウォリアーと4枚のリバースカード、対する十六夜アキの場には返り咲く薔薇の大輪とデス・ペタル・カウントダウン!攻撃力が心もとないが、エンドフェイズに確実にダメージを与える状況...果たしてどちらに軍配が上がるのか!』

 

「勝てえええええ!白波遊護!」

 

「魔女をうちたおせ!」

 

「魔女に正義の鉄槌を!」

 

 

「っ...あいつら、好き勝手言いやがって...」

 

「ふっ...所詮人間なんてそういうものよ。」

 

「っ!」

 

 

俺のつぶやきが聞こえたのか、十六夜アキは俺にそう発した。

その言葉に様々な思いを感じた。憎しみ、怒り....そして、悲しみ。

望んだ力ではないのに、周りから疎まれ、傷つけられ、そんな世界を憎み、すべてを破壊したいと願った。

だけど破壊すればするほど、さらに周りから離れていく。そんな矛盾した状況への怒り。

誰からも理解されず、理解されたいと願ってしまう悲しみ。

初めてできた居場所がすべてだと思い込んでしまう....俺にはそれがよくわかる。

 

かつて、この世界に来る前の俺がそうだったから。

 

 

「だから私は破壊する....すべてを...ディヴァインの望みのままに!」

 

「破壊する必要なんてない!ディヴァインの望みじゃない...君の望みはなんだ!」

 

「私に望みなどない...私のすべてはディヴァインのもの!私はもう...何も望みたくない...!」

 

「違う!君は自分を閉じ込めているだけだ!君にだってあったはずだ!心の底から望んだ未来が!」

 

「うるさい!私に...私に希望はない!私のターン、ドロー!」

 

 

アキ 手札0→1

 

 

「魔法カード『フレグランス・ストーム』発動!『返り咲く薔薇の大輪』を破壊し、1枚ドロー!...引いたカードは『フェニキシアン・シード』、植物族!よってもう1枚ドロー!」

 

 

アキ 手札1→0 , 0→2

 

 

「そして『フェニキシアン・シード』を召喚!効果発動!このカードを墓地に送り、手札から『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』を特殊召喚する!」

 

「なっ!?」

 

 

あの状況で、『フェニキシアン・シード』と『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』を同時に引いたってのか!?

なんて幸運だよ...さすがにこの状況はやばいぞ...!

 

 

アキ 手札2→0

フェニキシアン・シード・アマリリス ★8 ATK:2200

デス・ペタル・カウントダウン

 

 

「バトル!『アマリリス』で『グラヴィティ・ウォリアー』を攻撃!」

 

「っ...(まずい!)トラップ発動、『くず鉄のかかし』!攻撃を無効にする!」

 

 

『これはどうしたことか!十六夜アキ、攻撃力の低いアマリリスでグラヴィティ・ウォリアーを攻撃!しかしそれを遊護も無効にした!』

 

 

いや、これで正解だ...なぜなら!

 

 

「『アマリリス』は破壊された場合、相手に800ポイントのダメージを与える。さらに『アマリリス』が攻撃したダメージ計算後にこのカードは破壊される。...攻撃を無効にして正解だったわ。」

 

「カードの効果は把握しておくものだからね...そのカードもよく知っている。」

 

「そう....でも、エンドフェイズ、『デス・ペタル・カウントダウン』の効果で『フェニキシアン・シード』を除外し、300ポイントのダメージ!」

 

「ぐあああああああああ!」

 

 

遊護 LP1800 - 300 → 1500

 

 

「ターンエンド!」

 

 

アキ

フェニキシアン・クラスター・アマリリス ★8 ATK:2200

デス・ペタル・カウントダウン

 

 

くそ...最悪な状況だ...『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』を破壊すれば、俺に800ポイントのダメージが飛んでくる。だが放置していれば『デス・ペタル・カウントダウン』の効果でライフを削られ、結局は俺の負け...

 

 

「もう貴様に勝ち目はない。もう立っているのもやっとのはず...サレンダーするなら今の内よ。」

 

「っ...」

 

 

確かに、さっきからサイコパワーを食らいすぎたのか足が震えてやがる。

今にもぶっ倒れて意識を失えば、さぞ楽になれるんだろうよ。

だけど....そんなことできるはずがない!

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札1→2

 

 

「っ....どうして...どうして立ち向かってくる!どうして貴様は倒れない!」

 

「決まってるだろ...負けたくない...デュエルに勝ちたい....ただそれだけのために、俺は立ち上がる!俺にとってデュエルは人生そのものだ!サレンダーなんて人生を投げ出すような真似....してたまるか!」

 

「っ...」

 

「俺は『ジェット・シンクロン』を召喚!さらにトラップ発動!『ギブ&テイク』!俺の墓地の『スチーム・シンクロン』を君の場に守備表示で特殊召喚し、俺の『グラヴィティ・ウォリアー』のレベルを『スチーム・シンクロン』のレベル分だけ上げる!」

 

 

遊護 手札2→1

グラヴィティ・ウォリアー ★9 ATK:2700

ジェット・シンクロン ★1 ATK:500

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×2

 

 

アキ

フェニキシアン・クラスター・アマリリス ★8 ATK:2200

スチーム・シンクロン ★3 DEF:800

デス・ペタル・カウントダウン

 

 

「俺はレベル9となった『グラヴィティ・ウォリアー』に、レベル1の『ジェット・シンクロン』をチューニング!集いし魂が、夜空に輝く星となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!きらめけ!『サテライト・ウォリアー』!」

 

 

 

『これはあああああああああ!龍可ちゃんとのデュエルでも使った、レベル10の大型シンクロモンスターだ!』

 

 

「『サテライト・ウォリアー』の効果発動!俺の墓地に存在するシンクロモンスターの数だけ相手の場のカードを破壊する!俺の墓地には『スカー・ウォリアー』、『マイティ・ウォリアー』、『グラヴィティ・ウォリアー』の3枚!よって君の場のカードをすべて破壊!」

 

「くっ!」

 

「3枚破壊したので、攻撃力が3000ポイントアップ!」

 

 

遊護

サテライト・ウォリアー ★10 ATK:2500 + 1000 * 3 → 2500 + 3000 → 5500

リバースカード(くず鉄のかかし)

リバースカード ×1

 

 

「破壊された『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』の効果発動!800ポイントのダメージを与える!」

 

「ぐあああああああああ!」

 

 

遊護 LP1500 - 800 → 700

 

 

ぐっ...痛っ....だがこれで終わりだ!

もう彼女にこの攻撃を防ぐ手立ては残されていない!

 

 

「とどめだ!『サテライト・ウォリアー』でダイレクトアタック!」

 

「っ....(これが、白波遊護の実力....また、勝てなかった....!)」

 

 

アキ LP3700 - 5500 → 0

 

 

『サテライト・ウォリアー』の放った攻撃を食らい、アキのライフが0となる。

これで....何とか俺の勝ちだ....!意識が薄れてきているが、何とかごまかしてこの場に立ち続ける。

 

 

 

『き、き、決まったああああああああああ!勝者、白波遊護!黒薔薇の魔女を倒し、決勝戦に進出!よくやってくれたぞ、白波遊護!君こそが我々の救世主だ!』

 

「いいぞ!よくやった!」

 

「すごいぞおおおおおおおお!」

 

「魔女はとっととくたばれえええええええええ!」

 

 

 

 

「ハァ...ハァ....」

 

「どうして....どうして私はあなたに勝てないの...」

 

「っ...」

 

 

デュエルの緊張が解けたのと、サイコパワーのダメージによる消耗のせいか膝をついてしまう。

正直、観客席の罵声も聞くに堪えないが、今はどうでもいい。

 

 

「十六夜...アキ....」

 

「っ....私は....」

 

 

「お疲れ様、アキ。」

 

 

俺が彼女に声をかけようとすると、彼女の後ろからディヴァインが現れた。

ディヴァインは彼女に自身のコートをかぶせると、そのまま膝をついていた彼女をたたせる。

 

 

「待て!」

 

「...なんだい、白波遊護。勝者が敗者にかける言葉などないはずだが?」

 

「.....あんたのやっていること、俺は許すことはできない。」

 

「さて、何のことだか?」

 

 

俺は震える足を何とか抑えて、立ち上がる。

やはりディヴァイン...こいつだけは許すことができない!

たとえ彼が救った人間がいるとしても...それでも...!

 

 

「ディヴァイン!俺はお前の悪事を必ず白日の下にさらす!」

 

「くくく...言いがかりは醜いな。...さあ行こう、アキ。」

 

「....」

 

「....十六夜アキ!」

 

「...アキ、聞く必要はない。もうここから帰ろう。」

 

「待って....ディヴァイン....」

 

「何...?(アキが私の言葉に逆らった?しかも敵であるあの男の言葉に耳を傾けているだと...?)」

 

 

俺が彼女の名を叫ぶと、彼女は俺の方へと振り向いた。

ディヴァインは止めていたようだが、彼女はそれに逆らって一歩だけ、俺に近寄る。

一言も発さないが、俺の方を真剣に見つめてきている。

 

 

「............また、デュエルしよう。」

 

「えっ....?」

 

「君とのデュエル、最高に楽しかった。あれほど追い詰められたのは久しぶりだし...それをどうやって逆転するか考えさせられて...最高に楽しかったんだ。だから.....またデュエルしよう。」

 

「っ............約束はしない。でも......今度は私が勝つ...!」

 

 

そう言って、彼女は再び振り向いて歩き始める。

ディヴァインはそれを満足そうに見て、先に会場を後にする。

彼女もそれを追うように会場を出ようとするが、最後に一度立ち止まって、俺を見た。

 

 

「.....ありがとう.......さようなら...」

 

 

確かにそう言って、彼女は去っていった。

 

 

 

「ありがとう、か....まあ少しは....彼女の心を....救えた....の....か.....」

 

 

ドサッ

 

 

『た、担架を!大至急、担架を持ってきてくれええええええええええ!』

 

 

 

薄れゆく意識の中で、最後に聞いたのはMCのそんな叫びだった。

 

.

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