遊戯王5D's 紡がれしもう一つの絆   作:遊~YOU~

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取り戻す闘志

 

 

操られた氷室さんとデュエルしたあの日以来、俺はしばらく平和な日常を過ごしていた。世間ではジャックがサテライト出身だということがバレて騒ぎになっていたり、新しいキングである遊星もサテライト出身と、いろいろ言われている。

 

 

「白波さん、お客様がいらしているようですがいかがいたしましょう。」

 

「客...?今日は特にアポはなかったと思うけど...」

 

 

世間のことなんか気にせず、俺は久しぶりの研究に精を出していたのだが、突然誰かが俺を訪ねてきたようだ。

 

 

「カーリー渚という女性のようです。もう一人、お連れの男性もいるようですが...そちらは帽子にサングラスとどなたか判断つきません。」

 

「カーリー...?」

 

 

実は俺、カーリーとは知り合いである。

というのも彼女には研究のことでいろいろ取材される機会があったのだ。

そしてこの時期にカーリーと接触している男性....おそらくはジャックだろうな。

 

 

「了解。上げちゃって良いよ。」

 

「承知いたしました。」

 

「それから今日の業務はこれで終わりで大丈夫。お疲れ様。」

 

「はい。それでは失礼いたします。」

 

 

俺の言葉に従い、俺のサポートをしてくれている秘書はカーリーに連絡を入れ、部屋から出ていった。しばらくすると、外からどたどたと走る音が聞こえてくる。

 

 

「入るわよ!」

 

「カーリー...もう少し静かにしてくれると助かるんだが?」

 

「もうそれどころじゃないんだから!大変なことが起こってるのよ!」

 

「大変なこと...?」

 

「そう!ダークシグナーとかいう連中が出てきて、私もう大変な思いをしたんだから!」

 

「っ!....詳しく話を聞くよ。そっちに隠れてるジャックも入ってきなよ。」

 

「....気付いていたのか。」

 

 

俺の言葉に、扉の影に隠れていたジャックも部屋へと入ってくる。

だが以前のジャックとは異なり、まるで覇気を感じない。

やはり遊星に負けたことを引きずっているのだろうか。

 

 

「それで....ダークシグナーとは?」

 

「ああ...何者かはわからんが、ダークシンクロという未知の力を使う敵だ。俺が相手にしたのは牛尾だったがな。」

 

「牛尾さんがダークシグナーってことか?」

 

「いや...あれは操られているようだった。現に牛尾も意識を取り戻してからは混乱しているようだったしな。」

 

「なるほど...」

 

「もうやばいわよ!あのダークシンクロってやつ!一緒にいたあたしもぞわぞわ~って震えちゃうくらいよ!」

 

「...実は俺も、ダークシグナーと名乗る奴と戦った。」

 

「何っ!?」

 

「なんですって!?」

 

 

俺の言葉に、ジャックもカーリーも驚いていた。

俺も正直驚いた。しかもあの時の氷室さんは、俺の知らないダークシンクロモンスターを使っていた。もしかしたら、俺というイレギュラーが存在することで物語が変わってきているのかもしれない。

 

 

「それで...その情報を共有するためにここに...?」

 

「そんなところ!....あとはその...ジャックの方から話があるの。」

 

「ジャックが?」

 

「....遊護、お前に頼みがある。」

 

「....話を聞こうか。」

 

「ああ.....」

 

 

そう頷いたジャックだったが、待てど暮らせど一向に話をしてこない。

だがその表情からはものすごい葛藤が見え隠れしているので、俺は急かさずに話を切り出すのを待つ。

 

 

それからしばらくしただろうか。ジャックは決心したように話を切り出した。

 

 

「遊護....俺とデュエルしてくれ!」

 

「デュエル....?」

 

「俺は遊星に敗れ、キングの座を失った。俺に声援を送っていた連中も、手のひらを返したように俺の前から消えていった。」

 

「....」

 

「だが、それでも変わらずに俺を応援してくれている人たちもいた。俺は...もう一度、キングに返り咲く。そのためにも...俺は今の俺という殻を破りたいのだ。...だから頼む!俺とデュエルしてくれ、遊護!」

 

 

 

ジャックは真剣なまなざしで俺に頼み込んでいる。

デュエリストなら、こんなに真剣にデュエルを申し込んできている相手を無下にはできないな。

 

 

「いいだろう。ジャック...俺とデュエルだ!」

 

「っ!感謝する、遊護!」

 

 

 

------------------------------------

 

 

デュエルの準備を整え、俺たちは研究所の屋上へと出た。

お互いに向き合って立ち、カーリーは扉の近くで俺たちを見守っている。

 

 

「遊護...今の俺の全力をお前に見せる!」

 

「望むところだよ、ジャック。」

 

 

だからこそ俺は、本来の俺のデッキを使う。

この世界に来て、憧れの遊星と同じようなデッキを使っていたが...ジャックの想いに応えるためにも、俺本来のデッキで相手をする!

 

 

「行くぞ、遊護!」

 

「ああ、来いジャック!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

「俺から行かせてもらうよ!ドロー!」

 

 

遊護 手札5→6

 

 

「俺はモンスターを『素早いマンボウ』を守備表示で召喚!さらにカードを2枚セットし、ターンエンド!」

 

 

遊護 手札6→3

素早いマンボウ ★2 DEF:100

リバースカード ×2

 

 

「(いつもとデッキが違う...だが遊護のことだ、そう簡単にはいかんだろうな。)俺のターン、ドロー!」

 

 

ジャック 手札5→6

 

 

「俺は手札から『バイス・ドラゴン』を特殊召喚!このカードは相手の場にのみモンスターが存在する場合、攻撃力と守備力を半分にすることで特殊召喚できる!」

 

 

ジャック 手札6→5

バイス・ドラゴン ★5 ATK:2000 / 2 → 1000

 

 

「さらに『バイス・ドラゴン』をリリースし、『ストロング・ウィンド・ドラゴン』をアドバンス召喚!」

 

「っ...『ストロング・ウィンド・ドラゴン』か...!」

 

「このカードはドラゴン族モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚したとき、リリースしたモンスターの元々の攻撃力の半分だけ、このモンスターの攻撃力をアップする!よって、攻撃力1000ポイントアップ!」

 

 

ジャック 手札5→4

ストロング・ウィンド・ドラゴン ★6 ATK:2400 + 1000 → 3400

 

 

「バトルだ!『ストロング・ウィンド・ドラゴン』で『素早いマンボウ』に攻撃!このカードは守備モンスターを攻撃したとき、貫通ダメージを与えられる!」

 

「っ...さすがにそれは通したくないね。トラップ発動!永続トラップ『白の仲裁』!相手モンスターの攻撃宣言時、手札から魚族モンスターを捨てて発動できる。相手フィールドのモンスターをすべて守備表示に変更する!」

 

「くっ!」

 

「そして、手札から捨てられた『素早いアンコウ』の効果発動!デッキから『素早いアンコウ』以外のレベル3以下の『素早い』モンスターを2体まで特殊召喚できる。来い、『素早いマンタ』!」

 

 

遊護 手札3→2

素早いマンボウ ★2 DEF:100

素早いマンタ ★2 DEF:100

素早いマンタ ★2 DEF:100

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「俺の攻撃を防ぎつつ、モンスターを展開するとはさすがだな遊護!俺はカードを2枚セットし、ターンエンドだ!」

 

 

ジャック 手札4→2

ストロング・ウィンド・ドラゴン ★6 DEF:1000

リバースカード ×2

 

 

「俺のターン、ドロー。」

 

 

遊護 手札2→3

 

 

ジャックのあのリバースカード、なんだろうな。

こちらの動きを封じる『デモンズ・チェーン』あたりが有力だろうけど。

だがここは攻める。まずは厄介な『ストロング・ウィンド・ドラゴン』を破壊しなくてはな。

 

 

「俺は永続魔法『白の輪廻』を発動!このカードの発動時の効果処理として、デッキから自身をチューナーとして扱う効果を持つ魚族モンスター1体を手札に加える。」

 

「自身をチューナーとして扱う...?」

 

「なんだかよくわからないテキストね。」

 

「すぐにわかるよ。...俺は『白鰯』を手札に加える。そして加えた『白鰯』の効果発動!デッキから『白鰯』を墓地に送ることで、手札のこのカードを特殊召喚できる!ただし、ターン終了時まで俺は水属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる。」

 

 

遊護 手札3→2

素早いマンボウ ★2 DEF:100

素早いマンタ ★2 DEF:100

素早いマンタ ★2 DEF:100

白鰯 ★2 ATK:800

白の輪廻

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「さらに俺は『白の仲裁』の効果を発動!自分フィールドの魚族モンスター1体をこのターン、チューナーとして扱う!俺は『素早いマンボウ』をチューナーとする!」

 

「っ!」

 

「俺はレベル2の『素早いマンタ』2体に、レベル2の『素早いマンボウ』をチューニング!白き闘気を身に纏い、戦場を踊れ!シンクロ召喚!レベル6、『白闘気海豚』!」

 

 

遊護

白鰯 ★2 ATK:800

白闘気海豚 ★6 ATK:2400

白の輪廻

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「さらに俺は魔法カード『浮上』を発動!自分の墓地のレベル3以下の魚族、海竜族、水族モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる。来い、『白鰯』!」

 

 

遊護 手札2→1

白鰯 ★2 ATK:800

白闘気海豚 ★6 ATK:2400

白鰯 ★2 DEF:0

白の輪廻

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「墓地から特殊召喚された『白鰯』の効果発動!このターン、このカードをチューナーとして扱う!」

 

「っ!そういうことか!」

 

「まだまだ行くぜ!このターン、俺は通常召喚をしていない!俺は手札から『サイバー・シャーク』を召喚!このカードは俺の場に水属性モンスターが存在する場合、リリースなしで召喚できる!」

 

「ゆ、遊護の場にモンスターがどんどん...やばいんじゃないの、ジャック!」

 

「っ...(まだだ...チューナーを出した以上、まだ奴は展開を緩めない!)」

 

「まだまだ行くぞ、ジャック!俺はレベル5の『サイバー・シャーク』に、レベル2の『白鰯』をチューニング!白き闘気を身に纏い、戦場を突き抜けろ!シンクロ召喚!レベル7、『白闘気一角』!」

 

 

遊護 手札1→0

白鰯 ★2 ATK:800

白闘気海豚 ★6 ATK:2400

白闘気一角 ★7 ATK:2500

白の輪廻

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「シンクロ召喚に成功した『白闘気一角』の効果発動!墓地の魚族モンスター1体を特殊召喚できる!ただし、そのモンスターはこのターン、攻撃できない。俺は『サイバー・シャーク』を対象にする!」

 

「っ!させん!トラップ発動、『デモンズ・チェーン』!『白闘気一角』の効果を無効化し、そのモンスターは攻撃できない!」

 

 

やはりセットカードの1枚は『デモンズ・チェーン』だったか。

これで『白闘気一角』は封じられた...だが、俺の場にはまだ『白闘気海豚』がいる!

 

 

「それで止めたつもりか、ジャック!『白闘気海豚』で『ストロング・ウィンド・ドラゴン』を攻撃!ホワイトハウリング!」

 

「っ!」

 

 

白闘気海豚 ATK:2400 vs ストロング・ウィンド・ドラゴン DEF:1000

 

 

俺の『白闘気海豚』の攻撃により、ジャックの『ストロング・ウィンド・ドラゴン』は破壊される。守備表示のためダメージはないが...俺の攻撃はまだ終わらない!

 

 

「そしてこの瞬間、『白の輪廻』の効果が発動!俺の『ホワイト・オーラ』モンスターが攻撃したダメージステップ終了時、その攻撃モンスターはもう1度だけ続けて攻撃できる!」

 

「何っ!?」

 

「いけ、『白闘気海豚』!ジャックにダイレクトアタック!」

 

「くっ!ぐおおおおおおおおおお!」

 

 

ジャック LP4000 - 2400 → 1600

 

 

「ジャック!」

 

 

『白闘気海豚』の突進により、ジャックは後方へと吹き飛ばされる。

だがまだ終わっていないぞ!

 

 

「『白鰯』!お前もダイレクトアタックだ!」

 

「ぐおおおおおおおおおお!」

 

 

ジャック LP1600 - 800 → 800

 

 

よし、これでジャックのライフを一気に削った。

次のターンで決着までもっていきたいところだな。

 

 

「俺はこれでターンエンドだ。」

 

 

遊護

白鰯 ★2 ATK:800

白闘気海豚 ★6 ATK:2400

白闘気一角 ★7 ATK:2500

白の輪廻

白の仲裁

リバースカード ×1

 

 

「くっ...」

 

「ジャック....」

 

 

ジャックは連続のダイレクトアタックを食らってふらついているが、何とか気合で立ち上がった。そんなジャックをカーリーは心配そうに見ている。

 

 

「(さすがは遊護...俺が認めたデュエリスト...!だが今の奴の手札は0枚...『白の仲裁』の効果は使えない。ここで一気に逆転する!)俺のターン、ドロー!」

 

 

ジャック 手札2→3

 

 

「(気合の入ったドロー...ここで仕掛けてくるか。)」

 

「(...よし!)俺はお前の場の『白の仲裁』を墓地に送り、『トラップ・イーター』を特殊召喚!このカードは相手の場の表側のトラップを墓地に送ることで、手札から特殊召喚できる!」

 

「っ...(今は役目を終えていたけど、こっちのカードをコストにするなんてひどいカードだね。)」

 

「さらに俺は『マッド・デーモン』を召喚!」

 

 

これで合計レベルは8....来るか、ジャックの魂のカード!

 

 

「俺はレベル4の『マッド・デーモン』に、レベル4の『トラップ・イーター』をチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす!天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」

 

 

ジャック 手札3→1

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000

デモンズ・チェーン

リバースカード ×1

 

 

「くらえ遊護!我が魂の一撃!『レッド・デーモンズ・ドラゴン』で『白鰯』を攻撃!アブソリュート・パワーフォース!」

 

「っ!」

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン ATK:3000 vs 白鰯 ATK:800

 

 

「ぐ、ぐおおおおおおおおおお!」

 

 

遊護 LP4000 - 2200 → 1800

 

 

この熱量...すさまじい気迫だよ、ジャック!

これがジャックの魂の鼓動なんだな...!

 

 

「俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ!」

 

 

ジャック 手札1→0

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000

デモンズ・チェーン

リバースカード ×2

 

 

「お互い一歩も譲らないデュエルね...すごいデュエルなんだから...!」

 

「ジャック....今のターン、なぜ『白闘気海豚』を攻撃しなかった?」

 

「ふん...そのカードの効果は確認した。どうせ復活してくるなら、攻撃力の低い『白鰯』を攻撃してダメージを稼ぎ、さらに場のモンスターを減らす...当然の選択だ。」

 

「だろうな。...ということは『白闘気海豚』の効果に対する対策は十分ってことか!俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札0→1

 

 

「俺は『白闘気海豚』の効果発動!1ターンに1度、相手のモンスター1体の攻撃力をターン終了時まで元々の攻撃力の半分にする!」

 

「くっ...!」

 

 

ジャック

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000 / 2 → 1500

デモンズ・チェーン

リバースカード ×2

 

 

「これで俺の『白闘気海豚』の攻撃力と『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の攻撃力の差は900...攻撃が通れば俺の勝ちだな。」

 

「ふん...それはどうかな。」

 

「ま、そのセットカードで対処するつもりなんだろうね。...だがあえて飛び込んでやる!バトル!俺は『白闘気海豚』で『レッド・デーモンズ・ドラゴン』に攻撃!ホワイト・ハウリング!」

 

「トラップ発動!『オーバー・ゲイン』!モンスター1体の攻撃力を1000ポイントアップする代わり、このターン、そのモンスターは攻撃できない。だが迎撃は可能だ!」

 

「っ!」

 

 

ジャック

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:1500 + 1000 → 2500

デモンズ・チェーン

リバースカード ×1

 

 

「迎え討て、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!クリムゾン・ヘルフレア!」

 

 

白闘気海豚 ATK:2400 vs レッド・デーモンズ・ドラゴン ATK:2500

 

 

「ぐあっ!」

 

 

遊護 LP1800 - 100 → 1700

 

 

「すごい、ジャック!」

 

「さすがだね、ジャック...俺は破壊された『白闘気海豚』の効果を発動。墓地の『素早いマンタ』を除外し、墓地のこのカードをチューナー扱いで特殊召喚する!」

 

 

遊護

白闘気海豚 ★6 ATK:2400 ※チューナー

白闘気一角 ★7 ATK:2500

白の輪廻

リバースカード ×1

 

 

「...俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ。」

 

 

遊護 手札1→0

白闘気海豚 ★6 ATK:2400 ※チューナー

白闘気一角 ★7 ATK:2500

白の輪廻

リバースカード ×2

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

ジャック 手札0→1

 

 

「っ!(このカードは.......)俺はこのままバトルに入る!『レッド・デーモンズ・ドラゴン』で『白闘気海豚』を攻撃!アブソリュート・パワーフォース!」

 

「っ!」

 

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン ATK:3000 vs 白闘気海豚 ATK:2400

 

 

「ぐっ...」

 

 

遊護 LP1700 - 600 → 1100

 

 

「何度やっても同じだ!墓地の『素早いマンタ』を除外し、『白闘気海豚』は復活!」

 

「だがこれで残りライフは1100。あと2ターン耐えれば俺の勝ちだ!」

 

「だが次のターン、俺の『白闘気海豚』の効果で攻撃力が半分になった『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を攻撃すれば、俺の勝ちは決まる!」

 

「ふっ...俺はカードを1枚セットし、ターンエンド!」

 

 

ジャック 手札1→0

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000

デモンズ・チェーン

リバースカード ×2

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

遊護 手札0→1

 

 

 

さっきジャックがドローしたとき、驚いたような表情をしていた。

おそらくは何か逆転の一手となるようなカード...だが、それを恐れて動かなければジャックの思うツボ!

 

 

「行くぞ、ジャック!俺は『白鱓』を召喚!このカードは召喚したターン、直接攻撃できる。さらに『白闘気海豚』の効果発動!ターン終了時まで、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の攻撃力を半分にする!」

 

 

ジャック

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:3000 / 2 → 1500

デモンズ・チェーン

リバースカード ×2

 

 

「バトル!『白闘気海豚』で『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を攻撃!ホワイト・ハウリング!」

 

「勝つのはこの俺だ!トラップ発動!『シンクロ・ストライク』!」

 

「何っ!?」

 

「シンクロモンスター1体の攻撃力を、シンクロ素材にしたモンスターの数だけ500ポイントアップする!『レッド・デーモンズ・ドラゴン』は2体素材にしている...よって、攻撃力を1000ポイントアップ!」

 

 

ジャック

レッド・デーモンズ・ドラゴン ★8 ATK:1500 + 500 * 2 → 1500 + 1000 → 2500

デモンズ・チェーン

リバースカード ×1

 

 

白闘気海豚 ATK:2400 vs レッド・デーモンズ・ドラゴン ATK:2500

 

 

「何度でも返り討ちにしてくれる!」

 

「....さすがだよ、ジャック。本気の俺のデッキで、ここまでさせてくれるとはな!」

 

「っ!」

 

「トラップ発動!『緊急同調』!その効果により、今ここでシンクロ召喚を行う!俺はレベル2の『白鱓』に、レベル6の『白闘気海豚』をチューニング!白き闘気を身に纏い、戦場に浮上せよ!シンクロ召喚!レベル8、『白闘気白鯨』!」

 

 

遊護

白闘気一角 ★7 ATK:2500

白闘気白鯨 ★8 ATK:2800

白の輪廻

リバースカード ×1

 

 

「攻撃していた『白闘気海豚』が消えたことで、バトルは不成立!さらにシンクロ召喚した『白闘気白鯨』の効果発動!相手フィールドの攻撃表示モンスターすべてを破壊する!」

 

「何っ!?」

 

 

フィールドに浮上した『白闘気白鯨』が巻き上げた水が波となり、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を飲み込んでいく。これでジャックの場にはリバースカードが1枚だけだ。

 

 

「これで終わりだ、ジャック!『白闘気白鯨』でダイレクトアタック!」

 

「っ...さすがだ、遊護....今の俺にできるのはここまでだ。」

 

「ジャック.....」

 

「だが!ただでは負けん!トラップ発動!『ショック・ウェーブ』!自分のライフが相手のライフより低い場合に発動できる。フィールドのモンスター1体を破壊し、互いにそのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける!」

 

 

ここで『ショック・ウェーブ』だと...!?

まさか引き分けに持ち込む手段を用意していたとはな...

 

 

「吹き飛べ、『白闘気白鯨』!」

 

 

ジャックの宣言により、『白闘気白鯨』が爆発する。

その衝撃はすさまじく、辺り一面が煙で見えなくなっていた。

 

 

「くっ...これで...引き分け....っ!?」

 

 

遊護 LP1100

 

 

「ば、馬鹿な...なぜ...」

 

「悪いな、ジャック。俺の伏せていた最後のカード...『ダイヤモンド・ダスト』を発動させてもらった。その効果により、俺の場の水属性モンスターをすべて破壊し、墓地に送られた水属性モンスター1体につき、相手に500ポイントのダメージを与える。」

 

「っ...お前の場には2体の水属性モンスター...」

 

「ああ。よってジャック、お前に1000ポイントのダメージを与える!」

 

「くっ....ぐおおおおおおおおおお!」

 

 

ジャック LP800 - 500 * 2 → 800 - 1000 → 0

 

 

 

------------------------

 

 

「ジャック...負けちゃった...」

 

「カーリー、俺は決めたぞ。」

 

「えっ...?」

 

「俺は再びキングを目指す!俺を応援してくれる子供たちのために...そしてなにより、俺自身のためにも!」

 

 

 

ジャック...どうやら吹っ切れたようだな。

これできっと、ジャックは大丈夫だろう。

 

 

そんなことを考えていると、誰かから連絡が来た。

 

 

「はい、白波です。」

 

「こんにちは、博士。」

 

「ゴドウィン長官...どうしたんです。」

 

「君に頼みたいことがありまして。何、簡単なことですから安心してください。」

 

 

 

嫌な予感しかしない...だが断るのは難しいだろうな。

まったく...この人はどうしても俺を巻き込みたいらしい。

 

 

「明日...アルカディアムーブメントへ乗り込んでください。そしてできればシグナーたちを守ってほしいのです。」

 

「アルカディアムーブメントに?それにシグナーを守るって...」

 

「頼みましたよ、博士。」

 

「あ、ちょ...」

 

 

俺が何か言う前に、ゴドウィン長官との通信は切れてしまった。

それにしても、一体何なんだ?アルカディアムーブメントに迎えだの、シグナーを守ってくれだの...

 

 

この時の俺は知らなかった。ゴドウィン長官の狙い、そして俺の知る物語とは大きく離れていくことを。

 

 

 

.

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