汀渚のアーカイブ   作:buridish

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ナギサ様覚醒イベント?です。といっても本人キチンと認識できていませんが。

正直、超威力のロマン変態拳銃(?)マジで使わせようか悩み中です。ただし汎用性は死ぬ!


連邦生徒会と危険なバイト(2)

 走る。

 

 ちらりと背後を見れば先ほどまで私が身を隠していた遮蔽物が粉砕されていた。とんでもない威力。

 

 ”私”にマッピングをしてもらっておいて助かった。私はケテルが抜けられないような道を駆け抜けたりして何とか撒こうとしているのだが、あちらもワイヤーなどのギミックをうまく使いながら先回りしてくる。あの図体でよく動く。

 

 小回りが利かないのを狙って何度かこっちの攻撃を当てているのだが装甲で弾かれダメージが通っているようには見えない。

 

 ならばと例の力を込めながら弾が切れるまで同じ場所を狙う。すると装甲が歪んで行くのが見えた。なるほどこれなら。

 

「…ですが…。」

 

 残弾が心もとない。機械を倒すのにもそこそこ消費してしまった上、残りの弾すべてを使ったとしてアレを倒すことは出来ないと思う。

 

 逃げようにもここはケテルの庭だ、正直援護がなければ逃げ切れる気がしない。

 

 これでデカグラマトンで最も低い技術なのか、正直ビナーとかの相手をするの考えたくないのだが。

 

 時間と弾丸があれば倒せるかもしれないが、原作では撤退して武装を変えてきたりもしてきたし…。

 

 命がかかった戦闘で脳がさえる感覚、というか何か妙に地形や敵の位置が把握できている気がする。なんだ、これは?

 

 そして脳裏に浮かぶ光景、ケテルの奴、どうやら焦れたのかミサイルを撃ってきた。

 

 私は急いでその場から離れ、そして、飛んでくるミサイルを視線にとらえた瞬間。

 

 そのミサイルがどう動くかの予測が出来た。思わず手のリボルバーをミサイルの予想進行方向に向ける、そして引き金を引いた。

 

 弾は見事にミサイルに命中し爆発、その爆発が別のミサイルを巻き込み連鎖爆発を起こした。

 

 …?何が起こった?なんというか今も視界に捉えてないのにケテルの位置が分かるし、脳内にゲームのミニマップが存在してるかのように地形の把握も出来ている。

 

 なんとなくこういう事が得意な”私”に脳内で声をかけるも反応がなかった。何が起こっているんだろうか。

 

 先ほどの攻撃を防がれたことに気付いたケテルが再び動き出す。ダメだ、結局あいつをどうにかしないといけない。色々考え事をしている余裕は今の私にはない。

 

 相手の移動経路を把握できているため身を隠しながら上手く不意打ちを仕掛けるタイミングを狙う。どうやらあちらは私を捕捉出来ていないようだ。ならば今!

 

 ケテルの足を潰す為脚部の関節を狙う為接近する。遠距離用のライフルをうまく使えさえすれば接近せずともいいのだが。

 

 無いものねだりを今考えたって仕方がない。新しく弾を装填したリボルバーと太腿についているホルスターに入っているもう一挺の同型のリボルバーを逆の手に持ちながらケテルの脚部関節に向かって撃つ。

 

 今の私はリボルバーを片手で扱える。ホシノと模擬戦を行っているうちに片手でも使えるようになり、もう片方の手に暇が出来た為、もう一挺持って扱えるようにしたのだ。

 

 先ほどよりも何故か威力が上がったように感じる銃弾がケテルの脚部関節に命中し明確なダメージを与える。煙を吹きながら足を動かしダメージが入った足をかばうように自身の向きを変える。

 

 だが私は自分の足には自信がある。ホシノをして逃げに徹されたら追いつけない、逃げ足が速いと評されるのだ。小回りが利かず自由に動けないこの場所なら、私からは逃げられない。

 

 私は跳躍しながら先ほどダメージを与えた場所にもう一度銃撃を放つ、何発かは外れたが脚一本をもぎ取ることに成功した。脚を奪った、これならば。

 

 その瞬間ミサイルが格納されている場所が開きミサイルが放たれる。まさか、この位置で?

 

 私は気付いた瞬間に跳んで距離を取ったが、ケテルは自身ごと私を吹き飛ばした。

 

「ゲホッ…AIの癖に随分と非合理的な行動を取るじゃないですか…。」

 

 自身が損傷してまで私にダメージを与えることを優先するだなんて、流石に予測が出来なかった。それでも自分で跳んでいたからか大したダメージは受けていない、足が無事なら何の問題もない。

 

 対するケテルはあちこち煙を吹きながらこちらに機関砲を向けていた。これで私を倒すという意思を感じる、機械なのに。

 

 今の私はおかしいぐらいに頭が冴えている。両手のリボルバーに弾を込め機関砲に向ける。

 

 相手から機関砲が放たれる、どのように動けば躱せるかが何となく分かる。想像通りに動き私は相手の懐に飛び込み、赤熱した銃身に向かい両手のリボルバーの引き金を引いた。

 

 リボルバーの銃弾は機関砲の銃口に吸い込まれていき、両方の銃身を爆発させた。

 

 私は油断をせずすぐに離脱、するとケテルの方も損傷が大きくなり過ぎたようでワイヤーを使いながら撤退していった。それを見て私は大きく息を吐いた。

 

「ああ…本当に…肝が冷えました。単独で先生の指揮もないのにデカグラマトンの預言者との交戦なんてやっていられませんよ。」

 

 手持ちの銃弾もつきましたし…と私は愚痴る。ソロ総力戦とかなんだ、それはもう総力戦ではない。

 

 いつの間にか”私”が戻ってきていたようで、先ほどまで恐ろしいほどに冴えていた頭が鈍くなる。彼女が言うには命の危機に瀕したと感じた時に私と”私”が混じり合ったように感じたという。境界が曖昧になっていたと。

 

 どういう事だろうと私が思いながら、ボロボロの制服を見て私はホシノにばれたら怒られそうだと頭を悩ませる。

 

 そうして私は、依頼を果たせないまま廃墟を脱出することにした。

 

 油断、していたのだろう。

 

 そしてここまであのAIが私を目の敵にしていることも予想が出来なかった。

 

 ゾクリと先ほど感じた感覚が。

 

 瞬時に振り返るとそこには。

 

 目の前に迫る砲弾、そして遠くに見えるケテル。突貫で取り付けたのか先ほどの武装と違い巨大な砲塔が付いていた。撃った衝撃でいくつかのパーツが吹き飛んでいる。

 

 これは…避けられないっ!

 

「…っ!!!」

 

 爆発音と全身の痛みと共に私は意識を手放した。




ボロクソケテル君の最後っ屁。

ナギサ様は戦闘中、俯瞰視点で相手の位置を把握し高精度の行動予測で疑似的な未来予知みたいな事をしてました。そんなことしてたので終わった後は、ボーっとしています。

ガンダム00で例えるとトランザムみたいな感じですね。分かり辛いかな。
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