コルンのアトリエ ~黄昏の星の錬金術士~ 作:アトリエファンA
「えぇっ!私が師匠ですか?!というかコルンちゃん錬金術士だったんだ!」
スレイアさんの言葉に驚きを見せながら、私が錬金術士の能力がある事にも驚いていた。
「落ち着けエスカ、一応ここ学校だから騒ぐと隣の部屋の人に迷惑だぞ。」
ロジーさんがエスカさんを窘めると、ハッしたエスカさんは一瞬動きを止めたかと思うと、座りなおして咳ばらいをした。
「ごめんなさい。突然のことでびっくりしちゃって、つい……。」
「エスカは師としての経験はなかったのかしら?ステラードでも同じ錬金術士と関わったと聞いたのだけれど。」
「はい、それはそうなんですけど、あの時はウィルベルさんが師匠をしてたみたいで……。」
「ウィルベルが?彼女は錬金術士ではないはずだけど……。まあ、それなら仕方ないわね。とりあえず頑張りなさい。」
「は、はい!頑張ります!」
エスカさんは緊張した面持ちのまま、私に向き直り、精一杯の笑顔を見せた。
「というわけで、これからよろしくね、コルンちゃん!」
そう言いながらエスカさんは手を差し出し、私もそれに応じる。
「はい!こちらこそ、よろしくお願いしますえっと、エスカ師匠?」
そう言うとエスカさんは驚きを見せた後、頬を緩ませて照れていた。
「うぅ……、なんだか呼ばれ慣れてないから気恥ずかしいな。いつも通り、エスカさんの方でいいよ。」
「いいのか?「師匠」って呼ばれるなんて、この先もうないかもしれないぞ?」
横でその様子を見ていたロジーさんがエスカさんをからかった。
「もー、いいんですよ!いつも通りがいいんです!」
「それでいいならいいんだけど。そうだコルン、俺はエスカみたいな錬金術は使えないが、出来る範囲でサポートしていくから、遠慮なく頼ってくれよな。」
「ありがとうございます。ロジーさんもこれからよろしくお願いします。」
「ああ、よろしくな。」
ロジーさんとも握手を交わし、ひとまずの挨拶を済ませた。
日が傾き、夕方が近くなっていたので、その日はそのまま解散となった。
帰る前にスレイアさんから課題となる錬金術の本を受け取った。
軽くめくってみたら、前回の比じゃないほど難しそうなことが書かれており、今日一日でどっと気疲れしていた私は、そっと本を閉じた。
エスカさんとロジーさんと別れ、校門を出たところでふと気づく。
これから、どうするか聞いていなかった……
二人が去った方向へ急いで向かうが、二人の姿はついに見つからなかった。
もういいや、明日また考えよう……。
再び疲れを背負い直し、帰路につくのだった。