コルンのアトリエ ~黄昏の星の錬金術士~   作:アトリエファンA

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最初の採取へさあ出発

 いざ採取へとは言ったものの、カバンには教材や弁当箱でパンパンになっていたので、一度家に帰る事にした。

 

 カバンを整理し、必要な素材をまとめたメモをポケットへとしまうと、改めて出かける。

 

 

 西門から中央の外へと出ると、そこには相変わらずの黄昏ている世界が広がっていた。

 

 ステラードで水源管理装置の復旧が行われ、少しずつ水枯れが改善していくという知らせを聞いたけれど、その改善速度はかなり遅々としている。

 歴史の教科書で見た緑の草原を見るには、私が生きているうちに間に合うのかなんて、全く推測できないくらいだった。

 一部の地域では、水枯れの改善によって、生存の危機を脱することはできたけれど、まだ全てが解決したわけではない。

 けれど、私たちの生活において、人類が黄昏により滅ぶ運命は、変わったと思いたいかな。

 

 街道を外れ、わずかに草木が残っている区域にたどり着いた。

 遺跡ではないので、管理されている土地ではないけれど、この区域を知っている人の間では、必要以上に草木を採取しない様、暗黙の了解がとられている。

 その証拠に、誰かが採取をしたであろう箇所には、栄養剤やサインが設置されていた。

 

 区域の中央には水が湧いており、それと栄養剤の効果で、小さな植物農園状態になっている。

 水枯れが改善された今、この地域も少しずつ拡張していくのだろうか。

 

 メモに記載された素材を採取し、カバンに詰めていく。

 今の私には栄養剤の持ち合わせがなかったので、今回もサインを残すことにした。

 いつか作れるようになったら設置していきたいな。

 

 そんなことを思いながら、カバンを素材でいっぱいにしていく。

 

 採取を終え、荷物をまとめた頃、日は思ったよりも傾いていた。

 

「キキィー!」

 帰ろうとしたその時、私の脇をフルーツハムスターが慌てた様子で駆けていった。

 やってきた方を見ると、ストレイドッグがこちらに向かって走ってきている。

 目をむき出しにし、より近くの獲物となった私を睨みつけながら急接近してくる。

 対抗策を持っていない私は、とにかく走って逃げるしかなかった。

 

 街道を目指して全力で走るが、徐々にストレイドッグとの距離は縮まっていく。

 集めた素材を投げて何とか逃げていたが、いよいよ体力も限界になる。

 足が縺れて思いっきりコケてしまった。

 その隙を逃さなかったストレイドッグは私を仕留めようと大きく飛び上がる。

 

 息が切れて声が出ない。コケた衝撃でもう物を投げる気力もない。

 

 

 無意識に防御の姿勢を取り、目を瞑る。

 

 

 もう、だめだ……。

 

 

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