入れ替わっている間各キャラクターは、
【キャラクター(中にいる人格)】
と言った形て表そうと思います。
ところで、で済ませる事では無いですが通算UAが5000超えていたのに先程気づいたのでこの場をお借りして感謝申し上げます。これからも自分のペースでにはなりますが、読んでいただけると嬉しいです。
ガルナ島からハルジオン港を経由してマグノリアに帰って来た一行。だが、無事帰還しておしまい、とはならない。
「さて、ギルドに戻ればお前達の処分が決定される。」
「うおっ!!」
「忘れかけてた!!」
解決できたからと言って、S級クエストを無断で受けた事がチャラにはならない。そしてそれを判断するのはエルザでもリュークでも無い。
「私は今回の件について、概ね海容してもいいと思っている。言いたい事は船の上でリュークが全て言ったしな。」
「………。」
「だが、判断を下すのは飽くまでもマスターだ。私もリュークも弁護はしないからそれなりの罰はあると思え。」
するとハッピー、グレイ、ナツの順番に次々と顔が青ざめた。
「まさか、"アレ"をやらされるんじゃ………?」
「ちょっと待て!!"アレ"だけはもう勘弁だ!!」
「嫌だぁーー!!"アレ"だけは嫌だぁぁぁ!!」
「あ、"アレ"って何ーー!?」
「そら"アレ"って言ったら"アレ"しか無いよ。」
「答えになってないわよリューク!!」
「さぁ行くぞ。ふふ………腕がなるな。」
「助けてーーー!!」
「だから"アレ"って何なのよぉーー!?」
"アレ"と聞いてテンションがドン底まで落ちたナツ、グレイ、ハッピーと、"アレ"が何なのか分からず終いで困惑するルーシィを連れリュークとエルザはギルドに戻った。
「マスター!!マスターはおられるか!?」
「あら皆、おかえり。」
エルザが先頭切ってギルドに入り、それをバーカウンターからミラが迎えるも、そこにマスターであるマカロフの姿は無かった。
「マスターは?」
「評議会の会合が入ったみたいで今は留守にしているわ。もうすぐ帰って来るはずだけど………」
「よし!!今のところはセーフ!!」
「じーさんが帰って来るまで"アレ"は無いな、助かった。」
「だから"アレ"って何よー、誰か教えて………」
「とは言え自由にしておく訳にもいかない。マスターが帰って来るまではギルドの外に出るのは許さないよ。いいね?」
「「「「あい………」」」」
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「あー…暇だ。何かねぇかな?」
マカロフが帰って来るまで待ち続けること数十分。その間特にする事が無く暇を持て余していたナツはクエストボードを見始めた。
「………ん?何だこれ?」
するとナツは1枚の依頼書を目にしてそれを取った。
「変な依頼書だな。何書いてるかさっぱり分からねぇ。」
「ん?何だ何だ?」
ナツがその依頼書を取るとまずグレイが近づいた。
「おかえりナツ、どうしたんだい?」
「ああロキか。これなんだけどよ………」
「ん?なになに?」
更に近くにいたロキも依頼書を覗いたが、その直後にルーシィも顔を覗かせると素早く身を引いた。
「る、ルーシィ!?」
「何よ、そんな人をお化けみたいに失礼ね?」
「ご、ごめん………じゃあ!!」
そしてロキは踵を返して離れようとしたが、後ろにいたリュークに当たりそうになった。
「危ないよロキ。」
「り、リュークまで!?………すまない、僕は行くよ!!」
リュークに驚き、方向を変えて走り出したロキ。しかし今度はエルザに激突しそのまま地面に倒れた。
「あれ、今ロキってリュークも避けたわよね?」
「………紋章士が星霊に近い存在だからだろうね。よほど、過去に星霊使いと何かあったみたいだね。」
それをよそに、ナツ達は依頼書を読み始めた。
「"この文字を読み解いてください。解けたら50万J差し上げます"………だってよ!!」
「何だよその怪しすぎる依頼は………んで、その文字って何だよ?」
ナツ、グレイ、ハッピーは依頼書を読み進もうとするも、とある理由で読み進められなくなった。
「おい、これって古代語じゃねぇか!?誰が読めるんだよこんなの!!」
「レビィ………いねぇ!!じゃあリューク!!」
「俺?いや確かに古代語に触れる機会はあったけど………うーん、俺の知る古代語とは違うな。別の国か地方の言語だね。」
「リュークじゃあダメか………お、ここに現代語訳があるってよ!!」
「あっ、ちょっと待て………」
「"ウル、テル、ボロ、ラスチ、ボロカニア"………ダァー全然分かんねぇ!!」
現代語訳を読んだ所で意味が分からず、頭を抱えたナツ。しかし次の瞬間、依頼書から虹色の光が放たれ、ナツや周囲にいた者を包みこんだ。
「あ?」
「いわんこっちゃない………!!」
光はすぐに収まった。だが、この光が起こした惨事もすぐに判明した。
「さっむッ!?何だこれ!?」
氷の魔導士であるはずのグレイが急に寒がり、
「あ?何で俺は床に寝てるんだ?」
「どうして僕は立っているんだい?」
ロキは急に上半身裸となり、ナツはかけてもいないサングラスを指で上げる動作をした。
「お前達、何を騒いで………って何だこれは。まるで私がネコになったみたいじゃ無いか。どういう事だ?」
「皆見て見てー、オイラに大きなおっぱいができたよー。」
「やめんか!!………い、っっ!!」
「あんまり痛くないよ?」
やけに堂々としていたハッピーは、無邪気になったエルザが胸を寄せている光景を見て飛び蹴りを放つがエルザは即座に鎧姿へと換装してノーダメージ、逆にハッピーの方が悶絶していた。
「あれ?何かおかしい………って、何であたしが目の前に!?」
「目の前に俺が見える………あー、そうなるパターンね………」
そして"互いが目の前に見える"と言ったリュークとルーシィ。するとルーシィがやれやれと言ったジェスチャーと共に話し始めた。
「全く、次から次へと問題を持ってくるなナツは………」
「あ?俺が何をしたって言うんだよ?」
「まだ分からんのか!!私達の心と体が、入れ替わっているんだ!!」
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「それじゃあ整理するよ。」
入れ替わった全員が落ち着いてから、ルーシィ(リューク)は魔法ペンを利用して状況の整理をした。
「ナツの中にロキ、ロキの中にグレイ、グレイの中にナツ、ここで一グループ。
後は、エルザとハッピー、俺とルーシィが入れ替わったと………こんな感じか。」
「一体何でこんな事に………」
「………フェルトが離れた所で寝ぼけてくれて最悪の事態は免れただけましか。原因となれば………」
すると、会合から戻って来たマカロフが状況を察知し口を開いた。
「ふむ………古代ウンペラー語の言語魔法、"チェンジリング"か。」
「"チェンジリング"?」
「その依頼書を読んだ事で発動したんじゃ。発動すると周りにいる者の人格を入れ替えてしまう魔法、それが"チェンジリング"じゃ。」
それを聞きロキ(グレイ)がグレイ(ナツ)に掴みかかった。
「てめぇなんてことしやがった!!」
「しらねーよ!!やんのかコラ!!」
掴み合いとなった二人。やがてグレイ(ナツ)が魔力をこめロキ(グレイ)を殴ろうとした。
「"火竜の鉄………冷たッッッ!?」
しかしグレイ(ナツ)が魔力をこめても出てくるのは炎では無く氷であり、その冷たさにグレイ(ナツ)は驚き飛び退いた。
「何だこれ!?おいじっちゃん、これって………!!」
「うむ。魔法も入れ替わっていると感じるだろう。」
魔法も入れ替わっている、それを聞きそれぞれは魔法を試した。
「あれ、何もできねぇぞ!?どうなってやがる!?」
ロキ(グレイ)は魔法が不発に終わり驚き、
「誰かこれを止めてくれー!!」
ナツ(ロキ)はよだれのように炎が口から垂れ流れ止まらなくなり、
「換装!!………あれ?もっと格好良い感じにするハズだったのに。」
エルザ(ハッピー)は換装するもスク水に竹刀と珍妙な組み合わせになり、
「恥ずかしい真似はやめんかあああぉぉぉ………!!」
ハッピー(エルザ)は珍妙な換装を行うエルザ(ハッピー)を止めようと"
「開け、子犬座の扉、ニコラ!!………ダメだな、出てこないや。となるとこれで戦うしかないか………」
ルーシィ(リューク)は星霊の召喚を試みるも失敗。そこで距離を確保しルーシィの持っていた鞭を試した。
「鞭はあまり使った事は無いけど、"天帝の剣"の要領で振れば………!!」
蛇腹剣である"天帝の剣"の要領で鞭を操り様になっていたルーシィ(リューク)。しかし入れ替わっても(リュークにとっては不本意ながら)背丈があまり変わらない、つまり目線が普段とあまり変わらない事が仇となり大きな"見落とし"から来る"事故"が発生した。
スパアアアン
「いっっっっったぁぁぁぁぁっ………………!!」
ルーシィにあってリュークに無いもの、胸部の膨らみ、即ちおっぱい。それを計算に入れない鞭捌きをしたが為に鞭が胸にクリーンヒット、激痛でルーシィ(リューク)はのたうち回ったのだった。
「リューク!?大丈夫!?」
「………泣きたい。色んな意味で。」
「そう言えば、あたしは試して無かった。………
『呼んだ?リュークじゃなくて………ルーシィね?』
「うわあっ!?」
ルーシィ(リューク)が星霊を呼べなかったのを見て、自分も紋章士を呼べないだろうと思っていたリューク(ルーシィ)。しかしリューク(ルーシィ)の予想に反して呪文に応じて紋章士リンが顕現した。
「え?何で………?」
『うーん、どう説明したらいいかしら………そうね、"今の状態"なら誰でも紋章士を呼び出せるし、何なら"エンゲージ"もできるわ。』
「そうなの!?」
『特別な素質が必要なのは、眠っている紋章士を起こしたり、逆に今の私のように起きている紋章士を眠らせたりする事ね。』
「へぇー、その特別な素質って言うのがリューク?」
『そうなるわ。ところでだけど………時間は大丈夫?こういうのって長引くと戻れない気がするのだけれど………』
紋章士リンの言葉にリューク(ルーシィ)はハッとし、さらにマカロフも思い出したかのように残酷な現実を告げた。
「そう言えばそうじゃった。"チェンジリング"は30分経つと戻れなくなる………という噂もある。」
その言葉に入れ替わった皆は青ざめた。
「ミラ、あと何分!?」
「大体16分経ったかしら。」
「半分も無い!!どうするんだこれ!?」
「わしには分からん。」
「じっちゃーーん!!」
「いてて………書庫を見てくる。解読に必要な文献を大急ぎで探して来る。」
制限時間が迫り焦り始める一同の中、痛みが引いたルーシィ(リューク)は書庫へと急いだ。
「くそっ、意識すればする程胸が重い………!!」
今まで無かった胸の膨らみに苦慮しながら走るルーシィ(リューク)。すると、ある事に気付いた。
「ん?組紐………首飾りか?」
細くも丈夫な組紐のようなものを首から下げている事に気付いたルーシィ(リューク)。足を止めず走りながらもそれを手繰り寄せて装飾の確認をしたルーシィ(リューク)だが、首飾りの全容を確認して思わず足を止めた。
「………え?」
そのまま、その場に立ち尽くしたルーシィ(リューク)。そしてしばらくして、何かに合点がいったのか呟いた。
「………そう言う、事かよ。」
すると、ルーシィ(リューク)は何やらさらにぶつぶつと呟きながら書庫へと再び急いだ。そして数分後、運良くウンペラー語の辞典を見つけ戻るとクエストボード付近はさらに賑やかになっていた。
「「フレー、フレー、レビィ!!」」
「どう、レビィちゃん!?」
「うん………あとちょっとで分かると思う………!!」
リュークが書庫の往復をしている間に仕事から戻って来た、ギルドきっての読書家であるレビィが依頼書の解読につき、彼女とチーム、シャドウ・ギアのメンバーを組んでいるドロイとジェットがその後ろで応援をしていた。
「レビィか、助かる!!書庫からウンペラー語の辞典を見つけたけど使う!?」
「ありがとう!!ちょっと手が足りないからここの部分の解読お願いできる?」
「分かった!!ルーシィ、"風詠みの眼鏡"どこにある!?」
「カバンの中にあるわ!!はい!!」
レビィとルーシィ(リューク)が、数倍の速さで本を読める"風詠みの眼鏡"で解読を進めるも、タイムリミットは刻一刻と迫っていた。
「あと5分切ったぞ!!」
「まだなのか!?」
「うーん、解読こそできたけど元に戻す方法は無かったんだよね………」
元通りにする方法がまだ解明できていない中、マカロフがさらなる追い討ちをかけた。
「そう言えば、戻せるのは一組ずつじゃったかのう………」
「早く言ってくれよそれは!!」
「しょうがないじゃろが、忘れていたんだからの。」
「じゃあ元通りにすり方法は!?」
「思い出せんのぅ………」
「だぁぁーどうすんだよこれ!?」
「「頑張れ頑張れレ、ビ、ィ!!」」
「ドロイ、ジェット、そろそろうるさいよ!!」
「えーと、そうなると別の読み方を試すしか………」
「時間が無い!!早くしてくれーーー!!」
場が騒然とする中解読作業を進めたレビィとルーシィ(リューク)。そして残り時間僅かとなったその時にレビィが叫んだ。
「分かったーーーっ!!」
「マジか!!」
「おおっ!!」
「早く、早く頼む!!」
「わ、わわっ、ちょっと………!!」
レビィの声に入れ替わった人達は掴みかからんとばかりにレビィに殺到した。
「えっと、これのカラクリはね………」
「そんなのいいから!!」
「もう10秒しかねぇんだ!!」
「戻れなくなる前に早く!!」
「うあああああ、くぁwせdrftgyふじこlp………!!」
時間がいよいよとなり、入れ替わった者達にもみくちゃにされ、悲鳴や怒号に掻き消されそうになりながらもレビィは何とか解除の呪文を唱えた。すると………
「元に戻った………!!ありがとう、レビィちゃん!!」
「良かったよルーちゃん!!仕組みとしては単純な逆さ読みで助かったよ。」
「それに、噂と違って一回の詠唱で3組とも戻ったみたいだね………ちょっと影響は残ってるみたいだけど。」
オロロ………と炎や氷を口から垂れ流しているナツやグレイ、いつの間にかグレイの脱ぎグセによって脱がれた服を恥ずかしそうに回収するロキなどもいたが、無事元通りになり一件落着………かと思われた。
「漢オオオ………お?何か酒臭いな?」
「あん………?アタシの前にアタシが見えるが、珍しく酔いが回ったか?」
「おっ、と………?」
「「レビィ………俺達、入れ替わっちまってる!!」」
「え?何で………?」
エルフマンとカナ、ドロイとジェットなど、別のメンバーが入れ替わってしまった事が発覚。中でも一番の大惨事となっていた組み合わせがこちら。
「んん〜っ。みなさん、おはよ〜ございま〜す………って、みなさんどうしたのですか〜?」
「ミラ、さん………?いや、何か喋り方が違う………?」
「私はここよ………って、体が縮んでる?この体、マスターの!?」
「ホーッ、ホーッ!!」
「………うーわ。これはマズい。」
いち早く状況を察したリュークは頭を抱えた。
「………フェルト?」
「は~い、わたくしはここで〜す。こうやってはなすのははじめてですね、リューク。」
「ミラさんの体の中にフェルト!?そしてマスターの体にミラさん、って事は………」
「ホーッ!!ホホーッ!!」
フェルトの人格がミラに、ミラの人格がマカロフに、そしてマカロフの人格がフェルトに入ってしまったのだった。
「これは、妖精の尻尾も終わりかもしれないな。マスターがフクロウになってしまったら流石におしまいだよ。」
リュークはやれやれと、お手上げだと言わんばかりに肩をすくめた。
「そんな事言ってる場合じゃないでしょリューク!!」
「どこか間違えたかなぁ………もうダメだぁ〜!!」
「「諦めないでくれレビィーー!!」」
その後ヤケクソになりながらもレビィは何とか解読し、ギルド全体の入れ替わりは元通りになった。事の元凶となった依頼書はナツの手で入念に焼却されたのだった。
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「いやー昨日はとんでもない目にあったね………」
「ホーッ。」
「ていうか、フェルトってああいう口調なんだね、初めて知ったよ。」
「ホー、ホホーッ。」
翌朝、リュークはフェルトを頭に乗せ、さらに紋章士リンを顕現しながらギルドへと向かっていた。
『でも、案外入れ替わったままでもルーシィだけは何とかなったと思うわよ?小さい頃のあなたよりは私の力を引き出せてたわよ?』
「いつの話してるんですか………それよりリン。」
『どうしたの?』
「………ハルジオンでルーシィに感じた違和感、彼女の持っていた"あれ"でようやく全て理解しました。」
『遅いわよ。どう見てもそうじゃない。』
「気づいてから見ると本当そうでしたね………」
会話をしながら最後の角を曲がり、ギルドの前までやって来たリューク。しかし、そのギルドの姿は普段とは全く変わり果てたものになっていた。
「な………っ!?」
『………!!』
「ホッ!?」
ギルドには巨大な鋼鉄の杭がいくつも突き刺さり、見るも無残な姿に変わっていたのだった。
「一体、何があった………!?」
続く
ちゃんと入れ替わりを管理できてるか不安になりながら書いてました………大丈夫だよね?
・フェルトの口調
人語を喋れる場合は一人称わたくしのおっとりお嬢様口調です。お転婆成分を少しばかり抑えたフレン(風花雪月)くらいのイメージですかね。今後喋る時が来るのかは分かりませんが。
さて次回から