このエドラス編ではそう言ったものを出せたらなと思います。
リューク達の前に突如現れたエドラスのリューク、リューク・グラドロン。
「これが、エドラスの俺………」
「さて、エドラスの次期国王であるこの我が名乗ったのだ。貴様も名乗れ、アースランドの我よ。」
「………妖精の尻尾の魔導士、リューク・ソラネル。貴様らに奪われた仲間と街を取り戻しに参上した。」
「ほう………?」
リュークは後ろを振り返り手短に指示を出した。
「ルーシィはフィヨルムを顕現して増援に備えて。ナツとウェンディは今のうちに渡した魔道書を試しておいてくれ。」
「分かった。フィヨルム。」
『はい、お任せください。』
背後の準備ができたのを確認し、リュークは紋章士マルスと共に"レイピア"を構えた。
「ほう………それがアースランドの紋章士か。」
「………」
『リューク。』
「分かってます。この男………威張るだけのものがある。」
『………油断せずに、行こう!!』
「はい!!」
自分より遥かに大柄なエドラスのリュークと戦うにはパワーよりスピードの方が有効と考えたリュークは紋章士マルスと共に斬り込んだ。
「せやっ!!」
『はあっ!!』
「ふん。」
「甘い!!」
『そこだっ!!』
体格差をスピードと、"たたみかけ"による手数でエドラスのリュークに迫るリュークと紋章士マルス。
『"ドルフィンスラッシュ"!!』
「!!」
ここで紋章士マルスがエドラスのリュークの真下から斬り上げ攻撃。エドラスのリュークはこれを避けたが隙を作るには十分だった。
『今だ!!』
「この一撃に………!!"竜裂"!!」
己の膂力を上乗せした"レイピア"で渾身の一突きを繰り出したリューク。
「………やはり、かなりやる。」
だがエドラスのリュークはニヤリと笑うのみだった。
「ならばこちらも見せねばなるまい。」
するとエドラスのリュークは防御の為に右手で剣を出し、同時に左手の薬指にはめられた"指輪"を翳した。
「な………!!」
『あれは………!!』
「エドラスの紋章士を、お見せしよう。」
そして指輪が輝き出すと、エドラスのリュークの剣が同時に輝き、別の武器へと変わった。そして新たに現れた"大剣"でリュークの"レイピア"を容易く受け止めた。
「この剣は………!!」
「ふん。」
「ぐっ!!」
その大剣の正体を見破り、驚いたリューク。それが原因で態勢を崩したリュークはエドラスのリュークに弾き飛ばされたのだがそれでは終わらなかった。
「まずは一撃………!!」
その大剣を掲げ、振り下ろすと大剣から衝撃波が放たれリューク目掛けて飛んで来た。
「リューク!!」
「……………!!」
その衝撃波はリュークに激突し、土煙を上げた。だがリュークがいた場所には紋章士マルスに代わって紋章士アイクがいて、攻撃を受け止めたのだった。
「………そう来たか。」
『………まさか、紋章士になってまであんたと相対するとは思わなかった。』
そう言うと紋章士アイクは"ラグネル"をエドラスのリュークへと向けた。するとエドラスのリュークの背後にも、漆黒の鎧と青い炎を纏った紋章士が現れた。
『………これが紋章の導き、と言うものか。まさか、再び貴殿と剣を交える事ができるとはな………アイク将軍、いや、紋章士アイク。』
『………あんたとの縁はよほど強いと見た………漆黒の騎士、いや、紋章士ゼルギウス。』
エドラスのリュークが顕現した紋章士………紋章士ゼルギウスは"ラグネル"の対となる剣にして、エドラスのリュークが持っているものと同じ剣、"エタルド"をリュークと紋章士アイクへ向けた。
「"漆黒の騎士"ゼルギウス………」
「あの黒い紋章士を知ってるのか、ルーシィ?」
「リュークの顕現してるアイクとは因縁の深い相手よ。アイクの父親を殺した仇であり、殺したその人からかつて剣を学んだ兄弟子であり、何度も剣を交えた終生の好敵手………それが、あの紋章士よ。」
冷静に述べるルーシィに対し、エドラスのルーシィは及び腰になっていた。
「………悪い事は言わねぇ、逃げるぞ。」
「何でだ?」
「お前達はあれの恐ろしさを知らねぇ………"妖精狩り"と同じくらいエドラス中の魔導士を屠ったのは、あの"邪竜将軍"だ!!特にあのよく分からん鎧武者と剣はマズい、こっちの攻撃が一切通らないまま一方的に虐殺されるぞ!!」
それを聞いていたリュークと紋章士アイクは一息ついた。
「………紋章士になって、"女神の加護"は復活するものですかね?」
『さあな。あろうがなかろうが、どの道並の攻撃は通らん。』
「考えるだけ無駄ですか。」
『そのために、俺が出て来た。』
「感謝します。では………」
『ああ。』
「『"エムブレム・エンゲージ"。』」
紋章士アイクと"エンゲージ"したリュークは、"ラグネル"を手に取ると独特の構えを取った。
『その構え………面白い。』
「アースランドの紋章士の力が如何ほどか、見せて貰おうか。」
『望むところだ!!』
"ラグネル"を手に飛び上がったリュークは、"エタルド"を手にするエドラスのリューク目掛けて降下し、剣を振り下ろした。
『やあっ!!』
「ふん。」
リュークの斬り下ろし攻撃を"エタルド"で防いだエドラスのリューク。
「おらあっ!!」
『!!』
エドラスのリュークはリュークを押し飛ばすと反撃として斬りかかった。だが押し飛ばされたリュークは宙返りを取って着地をしてから"ラグネル"でそれを受け止めた。
『………!!』
「ほう、これを受け切るか!!」
片手で鍔迫り合いを繰り広げる2人のリューク。だが、そこにエドラスのリュークの後ろに控えていた紋章士ゼルギウスが動き出した。
『死力を尽くせ。』
『!!』
鍔迫り合いに横入りする形で斬り掛かって来た紋章士ゼルギウス。
『ぬうんッッッ!!』
『!?』
だが間一髪のところでリュークは"ラグネル"の剣と同時に"ウルヴァン"の斧を出してエドラスのリュークと紋章士ゼルギウスの、2振りの"エタルド"を片手ずつで受け止めた。
『ふんぎぎぎ………ッッッ!!』
「『………!!』」
2振りの"エタルド"を受け止めたリュークを見たエドラスのリューク。すると自然と、彼の口角が上がり獰猛な笑みを見せた。
「………よい、よいぞ!!我とゼルギウスの同時攻撃を受け止めたのは貴様が初めてだ!!ますます面白い、もっとみせよ!!もっと我を楽しませよ!!」
『………こっちの自分は、随分と好戦的だこと!!』
リュークは"ラグネル"と"ウルヴァン"、2つのエンゲージ武器を引っ込めながら後ろに下がった。すると鍔迫り合いと言う"支え"を無くしたエドラスのリュークと紋章士ゼルギウスは前のめりにバランスを崩した。その隙にさらに数歩下がったリュークは再び"ラグネル"を出すや否や空高く投げ上げ、続けて自分も飛び上がった。
『"天空"!!』
「なんの、"月光"!!」
必殺の斬り下ろしを繰り出したリューク。だがエドラスのリュークも負けじと必殺の剣戟で応戦。その後互いに距離を取り、リュークは仲間のすぐ近くまで下がった。
「リューク!!」
『大丈夫だ!!それよりも………』
「マズい、増援だ!!このままじゃ囲まれる!!」
ここでエドラスのリュークの配下の兵士がぞろぞろとやって来たのだった。
「リューク様!!」
「ご無事でしたか!!」
「………ちっ、いいところで邪魔を………」
到着した配下を向き、露骨に舌打ちをしたエドラスのリューク。その隙にリュークはルーシィの前まで移動。
『ルーシィ、指輪出して!!』
「えっ、うん!!」
『皆は脱出の準備を!!』
「脱出ってお前………」
ルーシィの出した指輪に自分の指輪を当てると、リュークは増援として現れたエドラス兵士に視線を移した。
「………はぁ、仕方無い。お前ら、片付けろ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
興醒めした声色で、エドラスのリュークは配下の兵士に命じるとエドラス兵士は1列になって突撃。
『………!!』
「まずい!!こっちにも来るぞ!!」
「ちょっと待て、まだこの本の使い方分からねぇんだけど!?」
「私もです………」
「どうすんのよ!?」
「………大丈夫。」
「え?」
1列になって突撃して来たエドラス兵士達。だが次の瞬間エドラス兵士の列が崩れ、リュークに殺到した。
「なっ、いきなり何が………」
「………よし。」
「おいアースランドのあたし!!何をした!?」
ルーシィの横には紋章士フィヨルムから紋章士セネリオに変わっていた。指輪の接触と共にリュークから渡されたルーシィは紋章士セネリオの"囮指名"で敵をリュークに集めたのだった。
「"囮指名"。これで敵をリュークに集めた。」
「バカかお前!!あんな数1人で受け止められる訳………!!」
「大丈夫だって。」
『……………』
「!!」
ルーシィの言う通り、リュークは殺到したエドラス兵士達の一斉攻撃を受け切っていた。
『ぬぅんっ!!』
そして"ラグネル"を豪快に振り回すとエドラス兵士の態勢を崩し、その隙に再び"ラグネル"を投げ上げた。
『誰も死なせん………!!』
そして飛び上がり"ラグネル"をキャッチすると振り下ろし、真下のエドラス兵士達をまとめて吹き飛ばし巨大な土煙を上げた。
『"覇克・天空"ッッッ!!』
「「「「「ぐわあああーーーっ!!」」」」」
「『………!!』」
巨大な土煙が晴れるまでには時間がかかった。そしてようやく土煙が晴れたかと思うとそこにリューク達の姿は無く、倒れるエドラス兵士達と道を塞ぐように置かれた氷柱のみだった。
『………逃がしたか。』
「………いや、これでいい。」
エドラスのリュークは再び獰猛な笑みを浮かべた。
「奴らの狙いは"アニマ"で吸い上げた巨大
そう呟くと、エドラスのリュークの背後に数組の紋章士の影が浮かび上がった。
「それまでくたばるなよ?アースランドの我よ。」
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一方でエドラスのリュークから逃げ切ったリューク達一行。皆が一息つく中、エドラスのルーシィは押し黙っていた。
「………。」
「どうしたの、エドルーシィ?」
「何だその呼び方?………まぁいい、少し驚いただけだ。まさか、あの"邪竜将軍"から無傷で逃げ切れるなんて。そんな奴、今までいなかったからな。」
「………あいつについて、もっと詳しく教えて欲しい。」
「有益な情報はあまり無いぞ、まともな情報を得る前に殺されてるからな。」
「少しでもあれば教えてくれ。今回無傷で逃げ切れたのは、僅かながら向こうの手の内が運良く最初からあったからだからね。」
「………分かった。」
エドルーシィは話し始めた。
「リューク・グラドロン。王弟グラドロン公爵の子で、国王の息子が出奔してる今、次期国王に一番近い男だ。性格は非常に好戦的で野心家で、魔導士狩りをしているのは強者を求めているのと功績をあげて王位を確かなものにしたい為と言われている。」
「……………」
「使う魔法は………紋章士って言うのか?戦士の幻影を出して、そいつの武器を振るって魔導士を何百、何千、もしくは何万と屠って来た。あの幻影が何種類あって、いくつ武器があるかは知らないが剣、槍、あとは雷を使ってたって言うのは生き残りから聞いている。………あたしの持ってる情報はこれだけだ、すまない。」
「謝らなくていいよ、これだけ聞ければ十分すぎる。………問題と言えば………」
リュークは一息ついてから続けた。
「さっきので完全に目を付けられたところかな。あいつがいる限り、俺は満足に動けないと思った方がいいだろうね。」
そしてリュークは皆を順番に見ていった。
「ナツとウェンディ、それにハッピーとシャルルは魔法が使えない以上戦力には数えられない。エドルーシィも、魔法が有限である以上制限がある。となると、だ。」
リュークはルーシィの肩を叩いた。
「自由に動ける戦力は君しかいない。信じているから………頼むよ。」
「……………」
ルーシィはしばらく黙っていたかと思うと、ぐっと両手の拳を握りしめ、渾身のドヤ顔を披露した。
「もちろん!!ここは妖精の尻尾(現)最強魔導士の1人であるあたしに任せなさい!!燃えて来たわ!!」
「……………」
「何よそのため息は!?頼んでおいてその反応は何なのよ!?」
「………自信が無いとか言ってウジウジされるよりマシか。とは言えなぁ………」
「本当、情ねぇが………」
「頼りにするしか無いわね。」
「あい。」
「頑張れ、ルーシィさん!!」
「頑張るわよーーーっ!!リュークとナツには、疑ったのを後悔させるくらい活躍してやるんだから!!」
得意げなルーシィに様々な反応を見せるアースランドの面々。それを一歩退いてエドルーシィは黙って見ていた。
「(不思議な奴らだ………なんでだろう、こいつらなら………本当に、何とかしてしまうかもしれないって………そう思うなんて………)」
続く
・リューク・グラドロン
【性別】男
【誕生日】4の月20の日
【身長】216cm
【初期兵種】黒竜将(剣、槍、雷魔法の武器レベルSS)
【来歴】
エドラス王弟の息子にして、次期国王候補。非常に好戦的で野心家。いつも寝不足で目には深いクマができている。
好戦的なだけあり、武勇に秀でている上にエドラスに伝わる紋章士を操り、エドラス王国最強の一角を担う。
【CV】子安武人
・エドラスの紋章士
感覚としては原作エンゲージで敵陣営が使っていた「闇の紋章士」と同じ仕様で、スキルとエンゲージ武器は使えますが"エンゲージ"はしない仕様となっています。「闇の紋章士」と唯一違うのは紋章士にも自我があり会話が可能なところです。
エドラスのリューク、略してエドリュークの紋章士は"漆黒の騎士"ことゼルギウスの他にも3、4組くらい出そうと思ってます。全員オリジナルで、ある程度のテーマを以て選出する予定ですので誰が出るかはお楽しみに。