転生超越者は胸の穴を埋めたい(書籍版:転生程度で胸の穴は埋まらない)   作:ニテーロン

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登場人物紹介(第五部終了時)

◆コノエ

 主人公。第五部では、報告会に出たり神様と探し物しているうちに天蓋竜が襲ってきて色々大変なことになった。気付いたら魔王を二体倒した英雄になっている。その上、邪神に烙印を刻んだりもしていたらしい。まだアデプトになって一年も経ってないのに、どうしてこうなったんだろうと悩んでいる。ここしばらくずっと悩んでいる気がする。

 本編終了後、テルネリカ、メルミナ、フォニアの三人と恋人になった。お礼を伝えたら、好意が返って来た。これで良いのかと思いつつ、幸せなので否定する気にはなれない。ただ、あまりの環境の変化に、内側にしか目が向いていないので、外から自分を見ている幾つかの視線には気づいていない。

 

 異世界二回目。一回目は百十五年前。異世界に転移して研究員になり、神様と仲良くなったり、天蓋竜討伐の立役者になったり世界に大きな影響を与えたりした。しかし、邪神の策略によって世界から消され、その後復活。そんな邪神の行動がどういう結果をもたらしたのかは……本編の通り。

 ちなみに、目立ちたくないので、百五年前の顛末をコノエは隠そうとしていた。していたが、天蓋竜と同じ固有魔法の持ち主が出たときの対策にと情報共有を求められたため、頷いた。なので、多分そのうち世界中に真実が広まる。

 

〇性格

 アデプトとして成長した今のコノエと、研究員として成長したかつてのコノエが合体した結果、完全体のコノエになった。

 完全体のコノエは、コミュ障気質は残しつつも、知らない人と普通に話せるし、言いたいことをはっきりと口に出せる。第一部の頃のコノエが嘘のような成長ぶり。しかし、男女関係についてはまだ初心者なので、自分に向けられた感情については無頓着。

 

〇能力

 第五部を通して渇望を自覚し、固有魔法に目覚めた。

 何かを得るための魔法ではなく、日常を、今あるものを愛し守るための魔法。 

 

【雑ステータス】

 基礎能力 7500→8000  神威武装Lv5 魂の補完

 固有魔法     0~2000  抗固有魔法

 祝福     500~5000  ギミック特攻

 

固有魔法(オリジン)界律接続、因果正転(あすのえがおをみるために)

 抗固有魔法。世界と接続し、界律を強化し、界律を侵す固有魔法を弾く権能。

 万能性ゆえに出力は低い。敵の固有魔法の出力がコノエの出力を超えるときは、完全には消去できず、弱体化させる形になる。力の集中によって出力の向上が可能。世界の化身の助力を受けることにより、爆発的な出力の向上が可能。

 

 

◆神様:イリス

 神様。白髪赤眼。数千歳(正確な年齢は内緒)。

 生命神の分体。探求の概念を埋め込まれている。

 

 母なる神、生命神から分かたれ、数千年間人を守り、導いてきた。人に立派な姿を見せるために、ずっと頑張ってきた。どんなときでも、顔を下げず胸を張って、堂々と。

 ……けれど、本当はずっと辛かった。許されないけれど、誰かに知ってもらいたかった。寄り添ってもらいたかった、助けてもらいたかった。そして、今回、そんな願いを知り、胸の穴を埋めたいと言ってくれる人が出来た。だから、ズレて──一度ズレてしまったものは、もう元には戻れない。

 

 本編完結後、一人の人間が気になっている。神として『そういうこと』を禁じていた神様は知らなかった感情があった。こんな感情初めてで、ドキドキしていて。でも、とても幸せだった。今はまだ難しいけれど、でもいつかきっとこの想いを叶えようと決意している。

 

 邪神が死んだ。安堵と信じられない気持ちが両方ある。でも、これできっと不幸は減るのだと嬉しくなって、同時に、新しい世界を安定させるためにはたくさん大変なことがあるんだろうなとも思っている。神様はちょっと不安で──そんなとき、コノエは、一緒に頑張りましょう、と言った。弱いところを見せられる相手が傍にいて助けてくれる喜びは何ものにも代えがたかった。

 

〇性格

 優しい。無条件ですべての人間の幸福を祈っている。けれど為政者でもあるので区別はする。

 普段は落ち着いた立ち振る舞いをしているが、探求の概念を持っているため、少し子供っぽい面もある。親しくならないと見ることが出来ない一面。逆を言えば、子供っぽい姿を見ることが出来るということは神様が心を許している証。(例外として、好奇心が上限突破すれば親しくなくても見ることが出来る)

 

 写真が好き。思い出を綺麗に残せるから。思い出は、時々悲しくなるけれど、好き。だって、そこにあった幸福は、間違いないから。

 

〇戦闘能力

 近接戦闘能力は低い。そもそも戦うための存在ではないため。

 生命の権能:魂から肉体を作り出せるくらいには強力。

 守護の権能:教官が壊せないくらい堅い盾を出せる。

 

◆天蓋竜

 消滅の権能を持った魔王。生まれながらの最強。生まれながらに全てを憎悪し、呪っていた。憎悪が全てだった。それ以外の何もなかった。けれど、ある時憎悪以外のものを見つけて……それが何よりも輝いて見えたから。

 原初のアデプトとコノエに執着していた。それは二人の固有魔法から、その魔法の元になった愛が伝わってきたため。これは裏話だが、固有魔法持ちと戦っていると、その力の元になった感情が伝わってくることがある。

 

 コノエとの戦いの果て、最期の最期で己が追い求めたものを知り、消えていった。満足していた。……いいや、本当はほんの少しだけ、残念だったかもしれない。だって、最期に知れたからこそ、己が間違っていたことにも、気付けたから。

 魂は封印され、人の領域で保管されている。その魂がこれからどうなるのかは……今はまだ分からない。

 

〇魔法

固有魔法『■■■■■■■■■■』

万象を、己の願いすらも否定する在り方こそが、全てを消し飛ばす権能を作り出す。

 

【雑ステータス】

 基礎能力:15000 

 固有魔法:■■■■■

 

◆邪神

 遠い異世界で生まれた人間の負の感情の結集体。計算高く合理的な行動を好むが、悪意しか知らないために善意が元になる行動に翻弄されがち。

 また、悪意を第一として行動するため、信じられる存在が何一つとしていない。なので、特別な配下は洗脳などで自我を奪い、己の思い通りに操ろうとする傾向がある。そのため、手が回らない部分もあり、枝葉の部分でトラブルが起きることも多かった。第四部で侵入するティカに気付けなかったのもこのため。

 もし仮に、信じられる部下が多少でもいれば、違う結末が待っていたのかもしれない。……いいや、仮に信じるという概念があれば、それはもはや邪神ではないので不可能だったのか。

 

〇戦闘能力

 近接戦闘能力はない。そもそも戦うための存在ではないため。

 欺瞞の権能:隠し通す権能。全力で行使すれば、アデプトでも存在を認識できなくなる。

 憎悪の権能:対人戦最強の権能。力での抵抗に失敗すれば、どれほどの英傑であろうとも狂い果てる。……仮に、力を持たぬ身で、愛を以って抵抗に成功したとすれば、その愛の深さは計り知れない。

 

◆教官

 世界最強。コノエの師匠。1097歳。最近誕生日を迎えた。なかったことにしたい。あと三年したら……。

 今回の戦いでは最終的な戦功ではコノエの下になったが、教官がいなければ、初手でコノエも神様も死んでいた。詰んだ状況を当然のように覆すのが、最強の最強たる所以(ゆえん)

 また一つ、己の伝説のページを増やした教官だが、第五部後、それよりも気になっていることがある。何かと言えば、弟子のことについて。愛弟子に気付いたら恋人が三人もいる。怪しいなと思ってはいたが、気付いたら急接近していた。自分が己の感情に整理を付けている間にとんでもないことになっていた。

 それで色々考えて……とりあえず、お酒に誘うことにした。度がきつくて酒神の加護が籠ったアデプトでも酔える超高級酒を用意した。その結果がどうなるのかは……後日談で書くかもしれません。

 

 邪神討滅後、原初のアデプトの墓に向かった。墓の隣に座って、二人でよく飲んでいたお酒を飲んだ。大地に手を置き、吹き抜ける風を感じた。……少しだけ、目の奥が熱くなった。

 

◆マイコ

 マイコニド。紫髪紫眼。茸頭。髪の毛は、頭の下半分と茸の傘から生えている。

 今回大活躍した。表彰もされたし、マイコの過去を知る他国の要人やアデプト達からの目もかなり和らいでいる。マイコが名実共に人類の一員になれる日も近いのかもしれない。

 身近な場所でも評判が良くなってほくほくしているが、偉業を成しすぎてバイト先にとても雇えないと言われたのがちょっと残念。 

 バイトできなくなって空いた時間にアデプト訓練をしつつ(天才なので全然苦ではない)、そろそろ服作りを再開したいなと思い始めている。それで、例のダンジョンに行って道具の回収をしようとして──というのが、後日談マイコ編の始まり(多分)。

 

 ……戦いの後、ノエルと少しだけ話をした。天蓋竜から守ってくれてありがとう、と言ってもらえた。マイコは、ごめんなさい、と言った。……やっと、言えた。

 

◆テルネリカ

 エルフ。ファーストヒロイン。

 今回、メルミナと一緒に邪神の欠片の討伐者になった。実は邪神の欠片と対面し、撃ち滅ぼしたのは歴史上初。そして、邪神が討滅されたため、この後にも存在しない。

 歴史書に名が刻まれることが確定したのだが、本人としてはそんなことよりもコノエと恋人になれた方が大きい。幸せいっぱい。シルメニアに伝えた結果、そっちでもお祭り騒ぎになった。

 

 ……なお、例のコノエからメルミナへのお願いの後、メルミナに料理のレシピを教えてくれと頼んだら死んでも嫌だと言われた。おのれ。

 

◆メルミナ

 アデプト。相棒的ヒロイン。ドワーフの血を継いでいる。

 今回、迷宮核討伐や天蓋竜討伐のサポートなどいろいろなことを成し遂げたが、一番の成果はやっぱり邪神の欠片討伐。世界中に名が知れ渡ることになった。メルミナはテルネリカとは違い、この名声を最大限利用していこうと思っている。

 コノエと恋人同士になった。そして、料理が好きだと言われた。コノエの前では性格的に素直に喜べなかったが、その後、自分の部屋で布団の上で転げまわるくらい喜んだ。沢山作ってあげたいな。

 

 ……なお、テルネリカに料理のレシピを教えてくれと言われた。死んでも教えない。

 

◆フォニア

 アデプト。竜人。王女。

 天蓋竜戦の影に隠れているが、神都防衛で災厄を二体討伐している。これは普通に歴史に残る偉業。守って戦う姿を見た神都内では人気急上昇中。

 コノエと恋人同士になった。沢山皆で色んなことが出来たらいいなと思っている。また、アーキノルカにその旨を連絡した結果、お城では大騒ぎになった。

 

 ……なお、料理については、同じもの作ってもしょうがないし、そもそも料理って味も大切だけど誰が作ったかも大事では? と思い、メルミナの料理ではなくアーキノルカの料理を学んでいる。フォニアの見たところ、コノエは豪華な料理よりも素朴な味付けを好んでいそう。

 

◆原初のアデプト

 教官の師匠。色は空色。外見はお姉さん風。優しい雰囲気の顔で、眼鏡をかけている。数千年間世界を守ってきた守護者であり、歴史の教科書を開けば最初の方から頻繁に出てくる偉人。数えきれないくらい世界を救っている。

 憎悪に染まっていた天蓋竜に愛を芽生えさせた人であり、それが無ければ天蓋竜が第五章で自爆していたことを思うと、死後も世界を救ったと言っても過言ではない。世界を愛し、星を愛し、大地を愛し、人を愛し、その愛に殉じた人。

 

◆ノエル:メルミナの姉

 邪神討滅後、アデプトに挑むべきだろうかと悩み、改めて目指すことを決める。魔物が未だ跋扈するこの世界において武の必要性は言うまでもないし、テルネリカが邪神に襲われた一件を聞いて思うところがあったからでもある。

 

 最近、テルネリカとメルミナからコノエの話を聞いて、いろいろ気になり始めている。だって英雄はいつだってカッコいいし。控えめな笑顔も良いなって思うし。でもお姉ちゃんなんだから妹の良い人に変なことは考えちゃだめと自制している。

 

◆教官の秘書

 長身美女。いかにもできる女と言う感じの外見。結婚していて、子供もいる。というか子供もとっくに成人していて、孫も曾孫もさらにその子孫もいる。

 戦神の加護を持つ使徒であり、アデプトを除けば、世界最強の一角。なお、何故アデプトではないのかと言えば、彼女は対生命神の力を持つ災厄や魔王に備えて配置されている人員だから。過去に数度出現しており、秘書さんは八百年前に出現した災厄の討伐で歴史に名を残している。

 

 教官とは個人的な友人。上司と部下の関係とはいえ、長い付き合いなので、一人の人間として友誼を深めてきた。ただ、最近はコノエへの態度にちょっと呆れ気味。コノエ(あのこ)、気持ちをちゃんと伝えないと絶対通じないわよ?

 

◆世界の化身

 世界の意思が形になった存在。外見的には人型の歪み。

 今回、コノエに味方した。というか、結構最初からコノエの味方をしていた。理由としては、邪神の策とはいえ、コノエを世界から消した補填。……そして、コノエの固有魔法へ思うところがあったから。

 金の権能が強力な力を持っていたのは、実は化身がずっと手を貸していた結果(正確に言えば、金の権能への修正力を弱めていた)。なお、本編終了後は干渉を止めたため、金の権能は弱体化している。

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 ──かつて、数千年前。世界に固有魔法で接続した一人の少女がいた。

 ずっと未来の誰かと同じ、世界を肯定する固有魔法を持った少女。

 

 花畑が好きな少女だった。歌が好きな少女だった。いつも、笑っている少女だった。

 花畑で歌を歌い、世界を愛した。愛と共に、世界を肯定した。

 

『~~~~♪』

〈────〉

 

 そして、世界は、その少女を見ていた。特に思うところがあった訳じゃない。当時、希薄な意思しか持たず、人の在り方も知らなかった世界にとって、その少女の固有魔法はなんか繋がっているが、それ以上でもそれ以下でもなかった。どうでもよかった。

 でも、どうでもよかったけれど、気を引かれるのは確かだったから、ずっと、ずっと見ていた。花畑が枯れて、雪の下に沈んで。また花畑が出来て。少女は段々と成長して、時は流れて、それでも歌い続ける少女を、世界は見ていた。

 

 長く長く、世界は見ていて──そんな日々が続くうちに、世界の中で、疑問が膨れ上がってきた。なんだこいつはと。世界はその瞬間、初めて疑問というものを知った。どうしても気になって仕方がなかった。

 だからわざわざ、化身──人と意思疎通するシステムを作ってまで接触した。なぜおまえは、われとつながるのか、と。すると。

 

『何故繋がるのかって、あなたが好きだからよ?』

〈……わからん。なんだそれは。……すきとは、なんだ〉

『うん? そうね……好きっていうのはね──』

〈ああ〉

『──大好きってことよ!』

〈…………………………????〉

 

 少女は、訳の分からないことを言って、化身に笑いかけた。

 化身にはただ困惑することしか出来なくて、そんな化身の手を、少女は握った。

 

『──分からないなら、分かるまで一緒に居ましょう?』

 

 ──花畑の真ん中で、少女は笑う。笑い、歌う。

 ──今はもう歴史の彼方に消えた、ほんの数十年間の、世界の化身にとっては瞬きのような日々の記憶。




これで第五部は完全に終了です。前回も書いたように、来週はサポーター短編を更新するので、良かったら是非見に来て下さい。第五部でもちょっと出てきた空間魔法持ちのアデプトとコノエとハーレムと異種族の話です。
あと、感想とか評価とかここ好きとか貰えると嬉しいな……本当に嬉しい……お願いします!

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