転生超越者は胸の穴を埋めたい(書籍版:転生程度で胸の穴は埋まらない) 作:ニテーロン
◆コノエ
主人公。第二部ではメルミナと共に開拓村へ向かい、また災厄級に襲われた。災厄級は世界中で年に一体も出れば多いくらいのはずなのに、短い間に二度も襲われている。我ながら少し運が悪すぎるのではないかと首を傾げているところ。次の仕事はもっと普通に終わると良いなと思っている。
……なお、メルミナとの約束については保留中。
よく考えておいてと言われたので、じゃあよく考えておくと返した。
〇性格
二部では、メルミナとの会話や茸との戦いを通して、己の過去と向き合うことになった。コノエには抑圧と喪失の過去が深く心に棘となって突き刺さっており、本人は気にしていないと言うし、実際によほどでない限り気にしてないように行動できるが、やっぱり気にしていた。
二部終了時点では、熱のおかげで少しだけ体から力が抜けている。
【雑ステータス】
基礎能力 5500→6000 神威武装Lv2→Lv3
固有魔法 0
◆メルミナ
アデプト。赤髪赤目。四十一歳。ドワーフの血を引いている。大人だが種族的に小柄な体格。
三十三年前の氾濫が原因で記憶を失い、それがきっかけで固有魔法に覚醒。過去を取り戻すためにアデプトに至り、汚染地の調査と開拓村の救済のために活動していた。
商売に強く、金持ち。巨大な商会のトップ。
かつて開拓地で素材が買い叩かれているのを見て、怒りのままに設立した商会は十年経った今では国を代表する規模にまで成長している。阿漕な真似は決してせず、良心的な商売を心掛けているが、過去救ってきた者達が恩を感じ、協力するので業績はうなぎのぼり。まだまだ成長しそう。
コノエが好き。十五年かけて好きになった。しかし己の気持ちが本物か分からなくて一旦離れることを決意。
……実は、十年前に離れたときはこれほど長い間離れることになるとは思っていなかった。学舎の書庫があればすぐに過去は見つかると思っていたし、しっかり見つけて確信が持てたら改めて傍にいようと思っていた。でも全然見つからなくて、おまけに商会も忙しいし、助けなきゃいけない人も多いし……というのが十年続いたのが第二部の最初の時点。
なお、情報が見つからなかった理由は戸籍が無かったからではなく、住んでいた開拓村とメルミナの発見場所が大きく離れていたため。姉の固有魔法で本来なら移動できない距離を移動していた。具体的には数百キロくらい。子供の足で移動できる訳がないのでメルミナは調査範囲から外していた。
……約束については、よくよく考えて少しは意識して欲しいなと思っている。
〇性格
過酷な環境で育ち、人の醜いところを多く見てきた。しかし、苦しむメルミナを救ってくれたのも同じ人間であった故に、善き人々を愛している。
己の気持ちを疑っていたため、
〇戦闘
千里眼の固有魔法と神威武装のレンズを用いて戦う。
能力的に瘴気核の探索や露払いなどに向いており、メルミナがいるかどうかで氾濫収束までの時間は大きく変わる。具体的に言えば、第一部の氾濫はメルミナがいなければ倍以上時間がかかっていた可能性が高い。
サポート向きの能力ではあるが、しかしそれは別にメルミナ本人が弱いという意味ではない。近距離、中距離戦は苦手ではあるが、遠距離戦ならばアデプトの中でも随一。勝てるものはそう多くない。
【雑ステータス】
基礎能力:3500
固有魔法:500~3000(距離次第)
◆姉
メルミナの姉。赤髪赤目。四十六歳。だが、人生の大半を茸の固有魔法の中で過ごしているので色々歪な感じになっている。
幼少期に両親を失い、それから「あの日」までメルミナを一人で守ってきた。当時のメルミナにとっては姉であり母のような存在。姉もそのつもりでメルミナを愛していた。情が深く、一度愛したなら己よりも優先して行動する。……まあ、固有魔法使いになるような者は、皆そうではあるが。
二部終了時では魂だけの状態。復活には器を用意する必要があり、その器を作るためには――というのは第三部での話。
……茸に対する感情は複雑。簡単に言えるようなものではない。
〇戦闘
一対一ならガルムを倒せる。死亡時の年齢からすると破格の才。
固有魔法「願い、送り出すは赤の揺り籠」:
◆茸
茸の魔物。世界における
誰よりも才に溢れ、しかしそれ故に孤独に苦しんだ。
寂しくて寂しくて、一人ぼっちは嫌で、だから間違えた。間違え続けて、恋した後もその道を引き返せなかった。その結果、最後は孤独に堕ちていき――でも、だからこそ茸は空に誓った。次こそは、と。
姉に恋している。愛しているとは言わない。茸にとって、愛とは姉が
〇戦闘
固有魔法「夢幻創造、魂の虫かご」:己の中に世界を作り出し、魂を閉じ込める力。副産物として魂を操る力を身に着けることができ、眷属を操ったり、乗っ取ったり、魂を抜き取ったり、記憶や心を操作することが可能。戦闘向きではない。
固有魔法「私の想いはここに、ただ希うは赤い一番星」:茸が崩れた魂で造り出した新たな固有魔法。霧を作り出し、対象者の心を映し出す。映す内容はなんでもいい。トラウマでも渇望でも。そのため、相手がもし固有魔法使いなら、もっと苦しんだはず。なお、コノエと戦った際は限界を超えていたため、出力が十分の一もなかった。戦闘向き。
固有魔法は一人一つのため、二つ目に目覚めた時点で一つ目は使えなくなっている。
◆テルネリカ
エルフ。ヒロイン。コノエと同じ部屋で暮らしている。
クッキー以外にもあーん出来そうなお菓子ないかなと探したりしている。あーんは定期的に行っていきたい。現状のように赤くなってくれたら嬉しいし、慣れて当然のように口を開けてくれるようになっても嬉しい。
実はかなり早い段階でコノエの過去のトラウマについては察していた。そのため、コノエが己を守るために色々と手を打つ姿に、己の弱さを痛感して忸怩たる思いを抱いていた。
弱い己ではコノエを救う事は出来ないことを理解し、今からでもいい、少しでも強くなろうと森の加護を用いた訓練中。しかし戦闘向きの加護ではないため難航しており、何か別のアプローチが必要ではないかと悩んでいる。
◆神様
最高神の分体。コノエにもっと相談してほしいと思っている。
コノエと茸の戦いを見てすごくハラハラしていた。メルミナが助かってよかった。
スラムや開拓村の現状に心を痛めており、しかし土地や金銭の問題から有効な手を打てないでいる。なによりも居住可能な土地が少なすぎること、そして食糧生産が追い付いていないことが問題。金があっても解決できないことが多すぎる。
なぜそこまで人口と土地のバランスが崩れてしまったのかと言えば、原因は百年前の天蓋竜戦。国三つが潰され土地も汚染された結果、難民が大量に生まれ、流れ込んでしまった。長命種も多く生きるこの世界では人口問題は百年経っても解決せず、異世界からの技術や地道な開拓で少しずつ良くなってはいるものの、スラムへの対応は完全に後手後手に回っている。
せめて少しでもと個神的に各種支援を行っており、定期的にアデプトが開拓村を訪れて間引きなどを行うのはそのため。
◆教官:レナティアリカ
コノエの師匠。そろそろ本気で結婚したい。
コノエの神威武装が脚甲方面に進化したことを知り喜んでいる。これは少し指導してあげなければ……
おそらく世界で最も有名な人。史上最強の魔王と呼ばれる天蓋竜を討伐した英雄であり、つまりは一度世界を救ったことがある。銀灯の戦乙女と呼ばれており、希望の象徴としても有名。が、本人は銀灯と呼ばれるのはあまり好きではなく、ことあるごとに教官と呼ぶように言っている。
……というか、尊敬されすぎて見合いの場でも相手に偉人扱いされるのはどうなのだろうと常々思っている。戦闘能力的に対象外な相手とはいえ、曲がりなりにも見合いなのだから過去の英雄譚ではなく趣味とかについて聞いてほしい。
◆少年:アリカ
開拓村の少年。両親を失い、スラムで苦しみ、それでも前を向いて生きてきた。
開拓村に救われた過去があり、開拓村を深く愛している。
第二部終了後は開拓村ではなくなった村の復興と発展に全力を尽くす。
家を建て、畑を作り、魔物が出たときは仲間たちと共に槍を持つ。無事に終わればいつもの歌を歌って、もう飽きたとブーイングを飛ばされる。そんな日々。
……誰もが認める英雄にはならなかったけれど、きっと身近な誰かの英雄になった。