レグルスちゃんの許婚。   作:女になったくらいで許されるわけないだろ

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レグルスを女にしたらあの言動も許されるのではないだろうか?そんな妄想からできました。

何度も原作を読み返しながら書いたのですが、レグルス味薄い………性格が大分ましになったと思ってください。
じゃないと許婚とか無理()
だけど、クズカスじゃないレグカスはレグルスじゃないという矛盾。
長月先生、なんであんなに頭おかしくかけるんですか???

評価が付いたり、反応が良ければ続けます。
リゼロSS流行れ流行れ!



第1話

 

 

 

「君、遠目から私が来ているのを見ていただろう? 私が来るとわかっているのになんでむかえの一つもできないんだい? いや、確かに君がどうやら病気だってことは知ってるよ。私だって夫となる人の身体のことくらい理解しているつもりさ。もし君が寝込んでいるなんて状態だとしたら私もここまで言わなかったさ。でも君は庭に出て土いじりときた。つまり今の君は動けないなんてことはないんだろう? だとしたら、これはどう考えても私をないがしろにしているし、私に対して失礼だよね? 礼を失するということは私を下に見ているということだよね? それは私の時間や配慮を全て無駄にする最低最悪の行為だ。ここまで言えば流石の君でもわかるだろう? わからないのかい? だったら君にもわかりやすくいってあげよう。優しい私に感謝してしっかりと聞いて欲しい。私が来たんだから早くお茶を出してもてなしなさいということさ」

 

 …………。

 

「いや、あらかじめ来るって教えてくれれば、いつ来てもいいようにお茶くらい準備してたのに」

 

「いいかい、私が聞きたいのは君の言い訳じゃない。私がやって来るのがわかったのなら、君は何をおいてでも早く動くべきなんだよ。そんな雑草なんて触っていないでさ。そもそも君は私の夫となる自覚はあるのかい? 君は、私を愛することができることに感謝するべきで──────」

 

 ペラペラとよくわからないことを話しているのは、僕の許婚。

 初めはおかしな婚約だと村の噂になっていたが、僕が病気にかかってからは村の厄介者がまとまったなという感じらしい。

 あと、確かに僕は早死にするけど、決して動けないわけじゃないと断りを入れておきたい。農作業も狩りも一般村人以上にできるが? 

 

「それで、僕になんの用?」

「君は人の話を最後まで聞けと、君の死んだ親から教わらなかったのかい? もし早く死んだからそれを教っていなかったとしても、私と同じ年だろう? だったら人の話は最後まで聞くべきだということくらいは、自然と生活していくうちにわかるはずだよ。人の話を遮って嫌な顔をされたことがあるはずだ。とは言え、それくらいで怒る私じゃないさ。君がそんな態度でも許される状態だとわかっているつもりだからね。けれど、それはそれ。君も私の夫となるならそれくらいは理解してくれないと困るんだ。君がそんなのだと私までそういう人間に見られてしまうかもしれない。それくらいは他人と関わりのない君でもわかるよね? だからこそ私は今、こうやって君に説明してあげているんだ。君ならわかってくれると私は信じてるよ。ほら、こっちへおいで」

 

 親を引き合いに出すのは違うだろ…………散々よくわからないことを言ったけど、これ要するにこっちに来てってこと? 

 

「今汚れてるし悪いよ。先に家に行ってて。水浴びしてくる」

「はあぁ?! 君、私の言うことが聞けないっていうのか?! 私が気にしないと言ってるんだ、いいからこっちにこい! 私に逆らうな!」

 

 これに嫌な顔一つせずに付き合ってる僕は褒められてもいいんじゃないだろうか。

 顔を真っ赤にしながら僕を拘束しようと動く許婚を、ひらりとかわし横抱きにする。すると、死ぬほど嫌な顔をして暴れるので、仕方なく頭部と首へ一撃入れて黙らせた。

 近づくと嫌な顔するのにこっちへこいって何がしたかったんだろうか。

 

 とりあえず家の中に運び込み、居間に敷いてある布団に横たわらせ冷えないように掛け布団もくれてやる。

 

 正直な事を言えば、あまり好きになれない。しかしこんな頭のおかしな女でも、一応は死んだ父母が決めた許嫁だ。

 

 これで私たちの仕事はうんぬんとか、黒い本を抱きながらよくわからない遺言まで残して……僕もそう永くないぞ。ウチの財産が全て向こうに渡ることが何か未来のためにでもなるのか。

 

 まあ別に僕もこの結婚に不満はない。

 僕以外に血の繋がった人間はいないから、死んだ後の財産とかも正直どうでもいいし、好きな人や好い人を残して死ぬくらいなら、あたまのおかしな女を残して死ぬ方がましだ。

 

 強いて言えば、僕が死ぬ時にはよくわからない言葉を垂れ流すのはやめてくれということを願うくらいだ。

 

 ───

 ──────

 ─────────

 

「おそい。君はいつから私を部屋に放っていなくなれるほど偉くなったんだ? 私が来る前に茶の準備くらいしておくべきじゃないか? そもそも私を家に連れ込んで何をする気だったの? 気持ち悪い、吐き気がする、なんの権利があって私にその不快な欲望を向けようとしているんだ?」

 

 めめめめんどくさぁぁ!!!! 

 お父さんお母さんなんで僕の許嫁にこんな化け物を当てがったんですか?! 

 

「お茶ならあるよ、お茶菓子も。ほら、これ君が前に美味しそうに食べていたやつ」

「ふうん、君にしては気が効くじゃないか。そうそう。君、顔はいいんだからそうやって私に尽くせばいいんだよ。黙って口答えせず、私の言ったことを言った通りにやればそれでいいさ。しっかり私に気遣いしてね? わかったかい?」

「はいはい」

「はいはいとはなんだ? 私はいつも言っているはずだよ。君の態度が私の───」

 

 何やら長々と話し始めたので適当に相槌をあって聞き流す。

 僕、お前が仕事とか料理だとか洗濯だとか狩りだとか、そういうのをやってるところみたことないんだよね。

 別に死ぬまではやってやるけど、僕が死んだあとどうするつもり? できるのかな。

 まぁ、別にこいつがどうなろうと知ったこちゃないけどさ。

 

「おい、こっちを向け」

「ん、何?」

 

 さっさと満足して帰ってくれないかなと思っていると、こっち見てと言われたので真っ直ぐに視線を合わせる。

 ……とはいえ、向こうのほうが僕よりも少し小さいので必然的に見下ろす形になってしまう。

 少し前までは、これだけで癇癪を起こすようなクソガキであったのだが、最近は身長差はどうにもならないことを理解したようで喚かなくなった。ちょっと楽になって僕は嬉しい。

 

「…………うん」

「……」

 

 時折りうんうんと頷くこともありながらも、黙ってじっとこちらの瞳を覗き込んでくる許婚。

 普段は饒舌なくせに、こういう時だけ黙々とその黄色の瞳で覗かれると、なんとも変な気分になってくる。正直居心地が悪い。

 

 ……観察される直前に淹れたはずのお茶は既に冷め切ってしまった。

 

「…………ねぇ、もういい? 僕そろそろ夕飯作って食べたいんだけど」

「いいよ。私も充分とは言えないけれど君の顔は見たから。そうだ、私の分も用意してくれ。私の口に入り、私の身体の一部になるものを作れるんだ。その幸福を噛み締めて作ってね?」

「別に作るのはいいけど、残さず食べてね?」

「ん? その言い方をするってことは、君は私が人から出された物を食べ切ることもできないような人間だと思っているのかい? だとしたら心外だな。それはそもそも、私が食べることができるものを出さない君が悪いんだろう? 確かに前はちょっと残したけれど結局は君が全て食べたじゃないか。使った野菜は無駄になってない。私の食べられる料理を出せばいいだけなんだ、わかるかい?」

 

 毎日のように来て飯をせがむくせに残すとか一般常識ないぞお前。

 なんて声を大にして言いたい気持ちはあるが、それをしたらまた長い話を(以下略)

 

 何が言いたいかと言えば、この許嫁様と付き合っていくには適当にやり過ごすことが大切だということだ。

 しかし、それをやりすぎると「私のことを蔑ろにしているよね? 適当に頷いていればいいと思ってるよね? それって───」と始まってしまうので注意が必要である。

 

 んー! めんどくさい! 

 

 

 ───

 ──────

 ─────────

 

 さて、今日も普段通り庭の草むしりをしようかな。

 

 昨日の夜はなかなか大変だった。

 夕食は高評価だったのだが、それを片付ける時に問題は起きた。

 

 貧血でフラリとした拍子に、許婚を押し倒してしまったのだ。起きあがろうにも起き上がれずにそのままでいると、初めは僕をどかそうとジタバタ暴れていた許婚は、暴れても動かないし動けないことを察したらしい。

 暴れることをやめて、口撃することに方針を変えたようで。

 いや、僕も彼女の気持ちもわかる。好きでもなんでもない男に押し倒されてしまったら、抵抗したくなるのは当然のことだろう。

 しかし、僕が起き上がれるようになってもそれを続けるのはどうなんだろうか。

 僕が起きようとすると「私が話しているのがわからないのかい?」だとか「話は最後まで聞けと言ったはずだよ」とかなんとか言って、しばらく起き上がらせてくれなかった。

 

 そんなことはどうでもいいから離してくれと思いながら、耳元でペラペラと垂れる彼女の講釈を聞いた。軽い拷問だった。

 言葉が通じることと会話ができることは違うということを学べる毎日なんて、素晴らしいことこの上ないね。

 

 非常に世話の焼ける小娘だ。

 僕と同い年とは思えない程わがままで、癇癪持ちの上にかまってちゃんで人嫌い。

 すこーし並べただけでこれ。

 マイナスをたくさん掛ければプラスになるって親に教わったけど、お前のはどう頑張ってもプラスにならないよ。

 

 不本意ながら君は僕の妻になるわけなんだからさ、その面倒な性格を自覚して治してくれないかな? 無理かな? あ、無理だよね、ごめんね? だって頭おかしいもんね? 普通なら僕らくらいの歳になれば、気がつくもんね? 気がつかないんだもんね? 

 

 ……なんで僕はせっかくの趣味である草むしりまで許婚のことを考えているんだろうか。あほくさ。やめよう。

 

ドーン

 

 …………。

 

ドドーーン!!!! 

 

 ………………。

 

ドドドーーーン!!!!!! 

 

 ……うるさい。

 せっかく許婚のことを考えなくなったというのに、今度は村から爆発? 

 

 煙が上がり、轟音が響く。

 悲鳴は聞こえるのに、襲撃犯の声は全く聞こえない。

 

 そこらにいる野盗や蛮族ではないように思われる。奴らは暴力と略奪に酔った声をあげて暴れる。兵隊の線も考えたが、今国は戦争をしてるとも聞かないし、こんな村にくる必要もない。

 なら、誰が? なんのために? 

 

 そんな事を考えながら、逃げるための荷物をまとめ始める。

 とは言っても、僕の持ち物なんてほとんどない。父の形見である中身の刀と、母の形見である組紐くらい。あとは普段着ている、赤くかがり火ののような花があしらわれている白い浴衣。これだけあれば充分だ。

 

 金もそれなりに持ったし、逃亡の準備はできた。

 許婚がどうなってるか確認して、生きていれば一緒に逃げる。あんなやつでも何年も関わっていたら情が湧くくらいに、僕は優しいのだ。

 というか、金持ちの親が死んで1人残った病人息子を排斥するような村人よりも、頭はおかしいけれど家に来てくれる頭のおかしい女に情が湧いてしまうのは仕方ないと思う。頭おかしいけど。

 

 

 

 ───

 ──────

 ─────────

 

 

 

 

 

 

 村の様子を伺いに訪れた僕を出迎えたのは、体中の血液を絞り出して息絶えたであろう惨殺死体。

 門のすぐそばで死んでいることから、自警団のお兄さんだろうか。

 原型が残らない程惨たらしく殺されているので、識別がつかない。

 

 鍬や鎌、包丁に鋤。殺された人間の手元や近くには、抵抗したであろう痕跡が残されている。

 

 歩けど歩けど、僕の目に飛び込んでくるのは惨殺死体。人っこ一人いる気配はなく、馬や犬、家畜の類も構わず殺されているらしい。

 ほとんどの家屋が破壊され、火が生まれている。しばらくすればこの村を飲み込んで灰に変えるだろう。

 

 想像以上の惨状に顔を顰めながら、許嫁の家があるはずの場所へと向かう。

 村がこんなじゃ、きっと壊されているだろうし殺されてるだろうけど。

 

 幸いというべきか、両親が死んでてよかったかも知れない。他の村人には悪いが、あんな姿にされなくてよかったと思ってしまう。まぁ、僕への態度を考えたらこうなっても当然だろう。清々した。

 

 毎日のように動物をさばいていたからか、血やら臓物やらがぶちまけられていても何も思わない。死んでいるのがろくでなしの村人ということもある。

 

 建物が崩され黒煙が立ち上る中、人が焦げる匂いや、血の生臭い匂いにまとわりつかれながら歩みを進める。

 ここまで歩いて来たのに、襲撃犯に出会っていない。てっきり組織された人間が襲ってきているのかと思っていたが、どうやらそういうわけではないらしい。

 おそらく襲撃犯は単独か。

 

 凌辱に略奪の後は見られないから、目的は殺害? 

 殺害? いや、村に滅ぼされるような劇物があるなんて噂は聞いたことがない。父母が生きていた頃にもないし、新しく外から人が入ってきたこともないはずだ。

 

 思考の海に沈んでいれると、気づけば許婚の家があった場所に着いたわけだが…………。

 

「一番ボロボロに壊されてる」

 

 元より貧相な小屋であったが、今は小屋があったとは思えない状態だ。この辺り一帯が何かに吹き飛ばされたように更地になっており、最早死体すら見当たらない。

 初めに聞いた爆発音はここを壊した時の音だろう。破壊の規模が違う。

 

 そっか、あいつ、死んだのか。

 

 一つ。深呼吸をして、この場を立ち去る。

 彼女が死んだなら、僕はもう自由の身。父と母の「仲良くしなさい」という遺言を果たせなかったのは少々の心残りであるが、死んでしまったなら仕方がない。

 

 後の仕事は、襲撃者の情報を都市に伝えること。それが終わればこの国を出てゆっくりと余生を過ごせばいい。

 旅もいいな。いつ僕が倒れるかは知らないが、知らない世界を見てから死ねるなら充分な気がする。

 

 そんなことを考えながら、確かな足取りで出入りのできる門へと歩く。

 稀に倒れてくる焼け落ちた柱や、火の粉を切り裂きながら進む。結局誰が襲撃してきたのかはわからなかったが、それも都市の兵隊に任せればいい。

 

 

 門を前にして、前方に人影を認める。

 襲撃犯だとしたら嫌だと思いながら目を凝らせば───

 

「───え?」

 

 立っていたのは、細身の体つきながらも女とわかる輪郭、女性としては短く肩のあたりで整えられた白髪。面貌も整ってこそいるが特に目を引く特徴はない。いたって平凡で、どこにでもいそうでどこにでも溶け込めそうで、街中で見かければほんの十数秒で記憶から消えてしまいそうな、凡庸な見た目の女。

 よく僕の家に入り浸っては、意味のわからない御高説を説いてくる頭のおかしい女。

 傷一つ負っておらず、その表情は普段と何一つ変わらない人を見下したような笑み。

 

「君さぁ、家に私が来ているんだよ? 客人よりも早く家にいてもてなすのが人として最低限の礼儀ってものじゃないのかい? 確かに用事があるなら多少遅れてしまうことも仕方ないことだと思うよ。私は優しいからたくさん気にすることはしないけどさ。そういう日もあるってことはもちろん私も理解してるんだ。でもさ、そもそも私が家にいることを気付いているのに無視をして中に入ろうとしないなんて失礼だろう? いや、今までそんな素振りを見せたことはないけれど、君が私に対して緊張してしまっていたり、会う人には照れてしまったりする人なのかもしれない。だけど、そうやって私を待たせることが私の貴重な時間を奪ってることだってわからないのかな? 君、私と同じ歳でしょ? それだったらきっと一般常識的に人の気持ちを考えればわかると思うんだよね。君が入ってこなかったのは、私にこんな常識をわざわざ話させて、面倒な人間だと他の人に思わせたかったということだよね? それは人間として最低じゃないか。私じゃなかったらこんなことを君に教えてくれることはないし、出会った時点で無礼な人だと思われても仕方のないことをしている自覚を持つべきさ。けど、それよりも何よりも、こうやって私が君を迎えにきたことを感謝するべきだ。ほら、わかるだろう?」

 

 僕の許婚である、レグルス・コルニアスが立っていた。

 

「え、いや、君は死んだんじゃ……?」

「はぁ? 私が死んだ? 何を言っているんだい。これだけ村人が死んでいるのを見れば君がそう思うのも仕方がないことかもしれないけれど、それを口にするのは違うんじゃないのかな? 今を一生懸命に生きてる私にそんな言葉をかけるなんて君、最低だよ」

 

 だけど、彼女の家は吹き飛ばされていて死体すらなかったはず。

 なんで生きて……まさか。

 

「まさかとは思うけど、レグルス。君が村人を殺したのか」

「ん? ああ、そうだよ。私が殺した」

「…………そうか」

 

 昨日までは、貧血で倒れた僕をどかせることのできない程に非力であったはず。別に村人を殺したことには何も思わないが、彼女の力であそこまでの殺戮が起こせるとは思えない。

 

「まずは手始めに私の親と兄弟……いや、私を馬鹿にしていたやつは処分したよ。だってそうでしょ? 私が私として私らしく生きていくには、私の言いたいことだったりしたいことだったりを否定されるわけにはいかないもん。君は知らないかもしれないけど、私、前からずっと嫌だったんだよね。私に施しを与えようなんて、それって私を下に見て馬鹿にしてるからできることじゃない? 私は私を馬鹿にする人間を許さない。それは私の権利の侵害で、人が人として生きる為に守られるべき一線を超えたものだ」

 

 何を言っているのか相変わらずわからないが、気に食わないから殺したということだろう。

 そういう意味で言ったら、僕も割と殺害優先順位が高いように思われる。勝手に気絶させたり、抱えてみたり、事故とはいえ押し倒してみたり……昨日だけで既に色々やってる。

 

 立ち振る舞いは素人のそれであるものの、村人を残酷な方法で皆殺しにしておいて返り血一つ浴びていない不自然さを考えれば、相当警戒しなければならない。

 

「…………それで、なんで僕の前に現れた。僕もああやって殺すつもりか?」

 

 いつでも切れるように刀においた手に少し力を込める。

 

「おい、おいおいおいおいおいおい! 君、今日はどうしたんだい? いつもに増して察しが悪いじゃないか。私が君を殺すわけないだろう、やめてほしいな、そういうことを言うのはさ。愛する夫にそんなことを言われた私の気持ちを考えるべきだと思うよ」

 

 予想に反して帰ってきた言葉は、否定。どこまで信じていいのかわからないが、確かに彼女に敵意はなさそう。

 あと、僕はお前の夫じゃない。許婚だ。勘違いしてんじゃねーぞ。

 

「どうやってあんな惨状を生み出した?」

「ふん、普段の私なら謝罪できないことを注意をしていたけど、今日は気分がいいから何も言わないでおくよ。それで、どうやって私の権利を守ったか、だっけ? ああ、本当は君に一番初めに伝えようと思っていたんだけど、すっかり忘れていたよ!」

 

 そう言うと、レグルスは胸元から黒い本を取り出す。

 どこかで見たことのあるソレは、僕の父と母が持っていたものにそっくりで───

 

「これ、私の初めての名乗りなんだ。しっかりと聞いて欲しい」

 

「魔女教大罪司教『強欲』担当レグルス・コルニアス」

 

 

 

 ───君の妻だ。

 




レグルスの最初の嫁らしい幼馴染枠です。
主人公も頭がおかしいです。

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