はい!こちら『愛に溢れる探偵事務所』です!   作:枯華院 清日

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迷い犬と迷宮と

 

 

 

 

 それから数分、少なくとも十分は経っていない待ち時間。特に何かを話すでもなく、行き交う人混みを見ることもまた無く。自然に善行をこなしたであろう彼の横顔をじっと見つめていました。

 時たま。

 

「…なんだよ」

「別に?」

 

 なんて会話はありましたけどね。何だか気恥ずかしそうにする太陽くんって中々珍しい、今こそ写真に収めておくチャンスではないでしょうか。

 

「37666番の番号札をお持ちの方ー!」

「呼ばれたよ、行こ」

「おう…だから何で笑ってんだって! さっきの笑い方とは別の、なんかこう…ニヤニヤしてる笑い方でさぁ!」

 

 なんでだろうね。ふふふ。

 

 ほんのり薄紅色の彼を眺めるのも趣があると思いつつ、拡声器から響く呼び出しに導かれて、やっと着きましたるは窓口。

 映画の券売所を改装したのか、円状に幾つも穴の開いたアクリル越しから人の声が届く。もうちょっと背が低くなりませんか、受付の。

 姿とかほとんど見えないんですけど? 

 

「抱っこしてやろうか?」

「いいよ、する?」

「やんねーよ! 冗談に決まってんだろ!?」

「ふーん」

「お客様ぁ、乳繰り合うならお帰りくださいませー」

「えっ!?」

 

 声色だけは綺麗で朗らかな拒絶が頭上に飛び交った。おかえりなさいませとかじゃないの? それだったらメイド喫茶か、行ったこと無いけど。

 

「いや誤解、誤解ですよ!」

「チッ、本日はどのようなご用件でしょうか?」

「お姉さん舌打ちしましたよね!?」

「後のお客様がお待ちになられてしまうので、見たくもねえラブコメみたいなお喋りは控えて、ご用件をお話くださーい」

「暴言じゃん!」

「さっさと用事を話さんかいガキィ…」

「アッ、ハイ…」

 

 ちょっとアクが強い人に当たったみたい。ラブコメだって、照れちゃうね。

 お客さんをガキ呼ばわりする受付さん、これもまた一つのギャップ萌えじゃない? 竹塚さんに引き続き二人目…オークさんを入れれば三人目か。人って一面では語れない生き物だと痛感する。

 

「で、でぇ…あのぉ、探索届ってのを出しに来たんすけど、受付でいいんすよね?」

「初回の方ですか?」

「俺は池袋に何回か、その時はたぶん届無しですけど。こっちは初回っすね、何か違うんです?」

「探索届の届け出が無い場合、生命保険の加入と遺体運搬サービスが受けられません。また管理センターが提供しております、無際限ロッカーに荷物を預けることも出来なくなります」

 

 無際限ロッカー? 無制限じゃなくて? 

 そういえば竹塚さん達もロッカーに荷物をどうこう言っていたような。というか生命保険はわかるけど遺体運搬サービスって、今更ながら物騒過ぎる。

 

「道理であん時の報酬が茶封筒だった訳だ…」

「ちなみに何故届け出が無かったのかお聞きしても?」

「ああざっくり言うと『ワープマンホール』で跳ばされちゃったんすよ、無事に出られましたけどね。正確に言うとアレっすね『マンホールの上に立ってるとどこか知らない場所に跳ぶ』って噂のヤツ」

「なるほど…大変失礼ですが、密輸などでは無さそうで良かったです。どうしても昨今そのような方々が多く、こちらとしても対処業務が増えますので」

 

 異様なまでに冷たい音色を含んだ注意喚起が聞こえた。流石は迷宮、管理センターといえど一筋縄じゃいかないらしい。というか密輸って、迷宮産の物は何であれ他の場所に持ち込んではいけないのだろうか。

 

「お連れの方が不思議そうにしていらっしゃいますので、補足いたしますと。当迷宮を含め、全ての迷宮では拾得した物品を外部に持ち出す事を禁止しておりますので、ご了承ください。

 もしもこれを破られた場合、適切な記憶処理を行った後に物品は没収させていただきます」

「お姉さん、よくそれで見えますね。身長差の話じゃなくて、その目隠しのコトね」

「ふふふ…」

 

 目隠ししてるのに視えてるの…? 

 言葉の端々に不穏な何かをひしひしと感じる、さらりと言われた記憶処理とかね。本当に、流石迷宮と言わざるを得ない。

 

「まぁ、このカウンターの台。実は可変式なので本当に見えるのですが」

「目隠しのことを言ってんですけど?」

「ふふ、うぃーん…うぃーん…」

「き…聞いてねぇ…!?」

 

 台の部分が座席一つ分の幅、上下に動いた。ハイテクノロジー…! 考えてみれば、オークさんみたいに大柄な人も居るんだから、これも一つの配慮なんだろう。

 下がって下がって……あっ顔が見えた。

 

「ふふふ、どうもこんにちは。ふふふふふ…」

「こ、こんにちは…」

「ふふ、可愛らしく、いい匂いがしますね…おおふ、失礼よだれが少々…」

「…っ!?」

 

 えっ、怖い。どう見ても透過率無しの黒い布が目の辺りを覆っているのにも関わらず、その奥にあるであろう眼によって私の全てが見透かされたような錯覚がした。

 というか舌なめずりをしている、恐らく同性であろうに生理的嫌悪感が沸き立って来る感覚。それはまるで、身体の隅々まで無遠慮に覗かれているような。

 

「身長百四十…」

「ていっ」

「あででで! 何でお前急にいででで耳がッ!!」

 

 錯覚じゃなくて、どうやら本当に見透かしてますね。この人は知り過ぎた…いつか消さなければならない。もちろん記憶を、ね。

 受付さんは全力を行使して太陽くんの耳を塞ぐ私に対し、特別の感慨もなく事務的な口調に直してから話を続ける。

 

「ふふ。では、お二人ともこちらの書類に記入を。記入にはあちらの筆記台と備え付けのペンを使用ください。記入次第、封筒ごとあちらのポストに投函ください。現金もそのまま規定の金額を封入の程、どうぞよろしくお願いします。

 くれぐれも、虚偽を書かないでくださいね? 

 本日は私、目処雨(めどう)が担当させていただきました。それでは良い探索を」

「…はい」

「あぁ痛ってぇ…別に嘘なんて書きやしませんよ、なぁレイリー? …レイリー?」

「そうだね」

 

 当然、私は清廉潔白を心がけてます。

 目処雨さん…ね…覚えたからな…! 

 やっぱり忘れておこうかな、身の危険を感じるし…! 

 

 そんなこんなで渡された書類とご対面、記入台は中々広く、そして備品のペンも立派な装飾が成されていた。荒くれ者が多い場所なのに、盗まれたりしないんだろうか? 

 

「生年月日、血液型…身長、体重…」

 

 書くべき項目は、健康診断のそれと大差無い。既病歴ならぬ奇病歴欄があったり、種族や出身地、住所の欄が細かいくらいか。あ、あと同行者の名前。

 

 それと同意欄。目立つ項目を端的に言い換えると。

 

 命の保証は無いので了承すること。

 迷宮から拾った物は管理センターに報告して外部に持ち込まず、ロッカーに預けること。

 探索終了後は速やかに全身の消毒や着替えを行い、体調に異変があるなら医師の診断を受けること。

 

 こんなところだ。それと遺体運搬サービスの料金を含めて探索料を支払う、と。

 

「結構細かいこと書くんだな、命がけなら当然か?」

「後から文句が来ないようにでしょ」

「クレーム入れるのも死体には無理だろうけどな」

 

 死人に口無しだもんね。だから先にお金を取っておくんだろうけれど。あまりに無機質、システマティックと言っていい。こうも文面で脅されては、まるで自分の死刑執行書に同意した気分だ。

 

 同意欄に記入したのだから死んでも責任は負わない。

 未知の物品を持ち込むな。

 未知の病原菌も持ち込むな。

 

 つまり、お前が死のうが構わないが、周りに迷惑をかけるなというものだ。命を数でしか見ていない、そんな感覚が漂ってくる。

 

「割りかし時間食ったな」

「待たせてるかも」

「急ぐか」

「うん」

 

 迷宮稼業に私情は禁物なのかもしれない。だとしても、結局やる事は変わらない。だったらやるだけやりましょう。二人並んで管理センターから抜け出つつ、そんな事を思った。

 

 そうしてセンター前広場に出ると、さっき見たばかりのアフロ一歩手前もじゃもじゃヘアーを頭に載せた人と、熊みたいな豚…猪みたいな人がお出迎え。

 

「おーう、結構時間掛かったねぇ。変な人に引っ掛かったりしたのかい?」

「変な人は…まあ受付のお姉さんくらいっすね。目処雨さんって人なんですけど、お二人とも知ってます?」

 

 これには私も無言の同意。明確に変な人っていうと、あの受付の人しか居なかったと思う。ずっと目隠しを着けてるのって変だよね、たぶん。少なくとも都会のスタンダードではないよね? 

 

「ああ…あの人かぁ…」

「何かされませんでしたか? 無事ですか?」

「どういう意味ですか…?」

 

 何だか納得したような、むしろ諦念を含めたような表情の竹塚さん。一方のオークさんはまるで不審者に会って何かされやしなかったかとでも言うように、頻りに体調と無事の心配してくる。

 

「受付の目処雨さんは趣味がちょっとなぁ…」

「石像コレクターなんですよ。ただし…」

 

 石像コレクター? それはまた随分と珍しい、昨今に限らず早々耳にしない趣味だ。石像と一口に言っても大きさは様々だろうし、収納スペースや置き場に困りそうな、というかそもそも色々とお金の掛かりそうな…。

 

「生物を石にして、それを集める事。故に石像コレクターと自称しているのです」

「え」

「レイリー、次があったら俺だけで行くからな」

「やっぱり狙われたのかい? ちょっと前に『可愛い女の子を永遠にしてぇ〜!』とか言ってたんだよね、おじさんも流石に倒錯した趣味だなぁって思ってたんだよ。黙ってれば美人さんなのにねぇ、目隠しで全部は見えてないけど。あっはっはっは!」

 

 いやまさか、確かに視線? の怪しい箇所は多々ありましたけれども。あと発言もちょっと気持ち悪いなと思ったけど。まさか、そんな、ねぇ? 

 

「怖…」

 

 迷宮・ダンジョンよりも人間の方が怖いってどうなんだ。そう思わざるを得ませんでしたね。

 一頻り笑い、その波が引いた竹塚さんがしみじみと言った。どこか郷愁を浮かべた横顔だ。

 

「はーぁ…いやぁ君たちイイねぇ、楽しくて。おじさん達二人が基本だからさぁ、日々の潤いにかけるのよ」

「それは否定しませんが。ダンジョン探索は前途ある若者に勧めるべきものではありませんよ」

「わぁかってるよぉ。ま、いつ死ぬかもわからないようなのは普通に生きてても一緒。けどさ、進んで自殺紛いの事をするのは勿体無いわ。迷宮なんて滅多に来るんじゃないぞ若者ぉ」

 

 それはきっと正しい、真っ当に生きるというのはとても難しい。そのうえ、交通事故みたいにトラブルはいつだって、気をつけていても飛び込んでくる。今回ばかりは年長者にも御目溢しをいただこう。

 …それはそれとして。

 

「竹塚サン…」

「おっとぉ感動しちゃったかなぁ!? 僕ァね、たまにはこういう含蓄のある言葉も必要って思って」

「ちょっとオッサン臭いっす…」

「うん、ちょっとね」

「老け込み過ぎですよ」

「うるさいわぁっ!!」

 

 人って歳を取ると説教臭くなるよね。不思議。

 

「何だよもぉ〜折角おじさんがいい感じにキメようと思ってたのにさぁ。社会ってのはなぁ、辛いんだぞぉ? だったらちょっとぐらいさぁ、甘やかしてくれてもいいって思わないかい?」

「さて、これから早速迷宮に入りますが。いくつか注意してください」

「はい」

「なんです?」

「無視かよぉ! もっとおじさんを甘やかせぇ!? こちとら社会の荒波で心身ともに削られてんだぞぉ!」

 

 ちょっとおじさんがうるさい。社会の手厳しさも迷宮の注意並みに大事かもしれないけれど、今は目の前の事に集中してほしい。バイトとはいえこちらも仕事なんですよ。犬探しですけれども。

 そんなやかましスイッチが入った竹塚さんを、誇張無くゴミを見るような目で一瞥しつつ、オークさんが説明を始めた。

 

「当然ですが足下に注意すること、無闇に物を拾わないこと、そしてダンジョン内の扉を開く時は必ず声を掛けること。これはちゃんとしてくださいね。

 それと、最後に一つ」

 

 常識外からの常識的な提案。これがいかに大事かは、後々知る事になるだろう。

 

「常識を、疑うように。

 いいですね?」

 

 

 

 

 ───☆

 

 

 

 

 迷宮、あるいはダンジョンと呼ばれる場所に秩序は存在しない。

 

 複数ある内の出入り口の一つ、竹塚達が本日潜入した先。本来は地下に潜った先、にも関わらず。空へと視線を上げれば煌々とした日の光らしきものが、樹木の影に隔てられた細かな木漏れ日がある。

 

「オーク。ニオイはするか?」

 

 深緑の腕が迷宮内を照らす恒星と見紛う光へ手を伸ばす。数は三つ四つと指折り確かめる事など不可能な、密林そのもの。

 光を遮る鬱蒼とした木々の乱立。その影響により、ただでさえダンジョンと呼ばれる物の中では判別出来ない時間は、更に体感時間を狂わせる。

 方向感覚や方位磁石など以ての外、常に頼れるのは己が五感と培った経験則。そして即席の地図を作り続ける根気のみ。

 

「いいえ…むしろ無臭過ぎます、警戒を。二人も」

「はい」

「うす…ん…?」

「どうかしたかい」

「あっちの…あー、四時? の方向から音がしません?」

「オーク」

「えぇ。土と…金属と…虫の体液の臭いですね」

 

 地上にも存在する普通の密林に用意なく迷い込めば、それだけでも無事では済まない。それに加えここは迷宮。如何なる準備があろうとも。他者を拒み、入るもの全てを食らい尽くす貪欲の巣窟。

 人間も例外なく、ただの侵入者は排除する。その意志はダンジョンに巣食う何者かとて同じ、魔物とも称される者達の本能に刻まれていた。

 

 影が迫り来る。

 

「数は!」

「三、モグラがニとミミズ一。先にミミズが来ます」

「二人は引っ込んでな! オーク、ミミズを縫い付けろ!」

「了解しました」

 

 張り上げられた声を号令と勘違いでもしたのか、群生した藪の合間から、オークの報告通りにミミズが先んじて獰猛な速度で飛びかかった。

 現実には予想だにし難い、大木の幹と錯覚する程の巨躯を誇るミミズ。地上ではのたうつ筈の身体を弾かれたように、あるいは中空を撫でながら翔ぶようにくねらせ、陣形を組み替えた一同へ襲撃する。

 

 標的は侵入してきた全生命体、オークとて例外ではない。小型の刃物を思わせる、頭部と思しき場所に備わった歯を向けた。

 

「ふっ…! ぬぅ…ん!」

 

 されどオークも黙ったまま食い散らかされるを良しとはしない。極太の鞭に似た巨大ミミズの一撃を片手で受け止め、もう片方の手に持った短槍でその捕獲した身体を刺し穿つ。

 

 当然、急所でも無い限りは動けてしまうのが生命である。銛で突かれた魚が如く、一心不乱に身を捩らせて反撃を試みる。

 

「どっ、せぇい!!」

 

 気合一閃。

 短槍により貫いたミミズの一端を、布を二つ折りに縫い止めるように僅かな一瞬を見極めて両端刺し止める。頭と尾を串打つ形だ。

 致命の一槍を受けた大木の蛇体、ではなく。大ミミズの巨体は、抵抗も虚しくオークの腕力によりそのまま槍の先端ごと地面に叩きつけられ、動く事叶わぬようにされ、ただ静かに生命らしき動作を停止させた。

 

 時同じくして、後衛にて警戒を行っていた竹塚も前に出て接敵した。未成年者二人を守る為である。自身の武装は特殊な白衣、そして先端に鉄球と棘の付いたメイスと呼ばれる殺傷性のある鈍器。

 対するは二匹のモグラ。しかしながら、これもまた現実味を忘れた程のサイズ感をしていた。

 

「チッ…」

 

 竹塚が不意に舌打ちを漏らした理由は二つ。

 

 一つはオークが言っていた金属のニオイ、その正体はモグラの両手の爪にあったこと。大きさが1メートル半ばを超えるモグラだけでも実在しないが、手指の先に金属製の鈍い輝きを持つモグラは輪を掛けて実在しない。それが眼前にいること。

 この事実に付随して。誰かを守りながら二匹を共に相手取るには武具が心許ない。片方に標的を絞ったとしても、頑丈そうな金属の爪で上手くメイスの打撃を受け止められた場合、もう片方のモグラからの横槍が致命的になる可能性が高い。相手はモグラながら無闇に大きいのだ、易々と攻撃をいなされても不思議ではない。よって、時間を稼いでオークの助けを待つしかないと早くに算段が着いてしまったこと。

 

 もう一つは、このモグラはモグラらしくミミズを追いかけていたのではなく。縄張りに入って来た連中を惨殺せんが為に、ミミズを含めたスリーマンセルを組んでこちらの隙を伺っていること。

 つまり、徒党を組むような知能がある。その証左にどいつから襲おうかと舌なめずりをしているつもりか、細い舌先を蛇のように動かして左右に体を動かしていた。間合いもまた前後左右に離れては近付きを繰り返す。そうして弱い個体を見定めているのか、または油断した瞬間を虎視眈々と狙っている。判断材料は少ないが、そう考える方が自然だろう。

 

「どうするかなぁ…」

 

 もはや小型の熊と同然のモグラ、漢字にして土竜と言うに相応しい巨躯。これを片方排除するにしても、もう片方に隙を突かれかねない。ましてや非戦闘員を狙われたら事だ。大人としての矜持か、先達としての意地か。何にせよ多少の怪我を覚悟で防戦するか、どうにか一匹を撃破して打開する以外に選択肢は無い。

 

「竹塚サン、隠すつもりは…まぁ無くはなかったんだけどさ。警戒されたくねぇし」

「無駄口叩いてないで引っ込んでな、女の子を守るってのも大事な仕事だぞ」

 

 どこか脳天気な声を届ける被保護者。集中に水を差された事実に些細な苛立ちを感じつつも、意図的にそれを抑えて下がらせようとした。

 

「大人の口の堅さっての、勝手に信じますよ」

「はぁ? いや、ちょ、下がれって!?」

「来いよモグラ、サングラスしてないと目が潰れんぞ!」

 

 大人の言う事を聞く気が無い、事ここに来てまさかの反抗期の発露か。竹塚が保護対象としていた若者は手にしたデッキブラシを悠然と掲げ、気楽に身をモグラの前に躍らせて挑発する。

 

 それを咎めるように襲い来るモグラ。邪魔者が進んで爪の錆になりたいというのであれば、遠慮することなど無い。いざ勇気と無謀を履き違えた四肢を切り裂き、迷宮のシミにしてやろう。

 

「チュー!」

「モグラってそんな鳴き方なのかッ!?」

「ヂュイッ…!?」

 

 驚愕の獣声が上がる。それこそ咎め立てられない事だ。何故ならただの木材であろうデッキブラシの柄は、モグラの腕力と、ナイフと化した爪を受けて尚木片一つ、微細にも曲がらず動作を食い止めているのただから。

 デッキブラシの柄が反転する。

 

「モグラは地面に埋まってろッ!」

「ヂュッ!?」

 

 勢いは神速。持ち直したデッキブラシの先端をハンマーを打ち付けるように直下に振るう。

 その木槌はモグラの頭部へ瞬く間に吸い込まれ。密度のある石を地面にめり込ませた音が響いた。ゴンと小気味いい音と形容すればいいか、またはゴグンというようなくぐもった音なのは確かで。

 デッキブラシの軌跡の先には、そこに居た筈のモグラの形をした穴が出来ていた。

 

「ええぇ〜?」

「そこそこ戦えるんすよ、何でかってのは…」

「ッ! 油断するなって!」

 

 一度仕留めたと思った瞬間こそ、大きな油断が生まれる。それは自然界では当たり前のルールである。これを見逃す野生なぞ無い。

 

「…シッ!」

 

 しかし、狩りの瞬間。獲物を狙い定めた攻撃の時にも同じ隙は生まれる。

 だが人間の狩人はこれを狙い澄まして逃さない。

 

 無防備にも空中から飛びかかるモグラ。その胴体には彼らの爪牙に酷似した、鈍い光を放つ人類の叡智が数本渾身の力を込めて急所に投げられた。

 空中では回避行動のしようもなく、投げられるがまま全てが体に吸い寄せられるを黙認することになった。

 その投げつけられた数本のうち、特にモグラにとって致命傷となったのは眼窩を射抜かれたことだ。これを柳の葉と似た形状の刃物で力強く貫通させられては、眼どころか脳も無事では済まない。

 地の中に住まうモグラが獲物を仕留めに空中へ跳び上がった結果、地面に落ちるがままに文字通り落命したのは皮肉でも何でもなく、自然な事だった。

 

「…んー、レイリーが何でってのは、俺も聞きたいところなんですけどね」

「…普通でしょ?」

「普通じゃねぇよ!?」

「えぇ…? いや…えぇ…?」

「そちらは無事ですかチヒロ…かなり元気なようですね?」

「いやもう…ピンピンさぁ?」

「何故疑問形なのですか」

 

 大ミミズを片付けたオークも戻り、愉快な迷宮探索一行の初戦闘はこうして幕を閉じた。

 されども迷宮の悪意は底を知らず。眼前の勝利の美酒を呷る、緊張の弛緩とはつまり油断と言う。

 

 

 

 ──ズボッ! 

 

 

 

「ひゃっ!?」

「レイリーちゃん!?」

「レイ…! って、なんだよ…落とし穴か? 引っ掛かって良かったな、いや無事でって意味だぜ」

 

 そう、落とし穴だ。

 一見して何の変哲もない単純なもの。何より罠に掛かったレイリー本人は胸の辺りまでは地上に出ており、姿そのものが埋まるような深さで掘られてはいなかった。不幸中の幸いと言えよう。

 

「……恥ずかしいから、早く助けて」

 

 他の男衆、竹塚と當真が顔を見合わせて苦笑をそれぞれ溢した。何より彼女が恥じらうのも否定は出来まい、地味で危険が無いトラップ程、それに引っ掛かった時の羞恥はひとしおである。

 しかし、オークの一言で事態は急変する。

 

「これは…感覚遮断地獄罠かもしれませんね。レイリーさんが落とし穴に全身が入っていないうえに、隙間から触手のニオイがします」

「え?」

「一般的には感覚遮断落とし穴とは、麻酔的な毒を打ち込んでから、知らぬ間に変態的な快楽を叩き込むという悪辣な罠として知られています。最後は後戻り出来なくなるほどぐちゃぐちゃにされてしまうとも…」

「ちょ…そんなのR指定必須じゃないっすか!」

 

 これはいけない。こちらはあくまで成人向け要素の入っていない健全さがウリだ。

 オークの説明を聞いて、想い人にあられもない姿を見られてしまうかもしれない恐ろしさからか、レイリーの顔色も羞恥の赤とはまた別の朱色が発露した。

 後日、この話を聞いた段階で。とある探偵事務所勤務の人形が。

 

「むっ! エッチな話ですね!?」

「にゃに言ってんだお前…」

 

 と、座席を蹴り飛ばす勢いで立ち上がったのは言うまでもない。

 

 それはともかく。迷宮の罠は果たしてこの程度での物で、悪意が凝集されているとまで称されるだろうか。些細な桃色ハプニングともカテゴライズ可能な、ともすれば望んで罠に掛かろうとする、迷宮じみた精神構造の人間が出てもおかしくない程度の微温い罠で? 

 

「ですが実態は。部分麻酔に近い毒を打ち込み、下半身が鬱血して腫れ上がるまでひたすら叩くようです。

 これは内部の触手が、獲物は痛みでストレス負荷が掛かると肉質が悪くなる。という事を知っているからだとされています。

 皮膚は無事なまま骨を砕いて血を充満させ、その部分を最後には切り取って中の触手の餌に…」

「助けてっ!」

「早く掴まれッ!!」

「あーあー、もお〜…」

 

 なんだスケベハプニングか…と思わせて、その命を刈り取る。ダンジョンの罠かくありき、人が瞬きの寸暇程に喜ぶ事など、そこらに捨て置かれた一片の石ころ程もありはしない。

 

「どうして! エッチなハプニングだと思ったのにぃ!!」

「ᎻはHでも、Hellの方だったにゃ」

 

 さもありなん。

 

 

 

 

 

 ───☆

 

 

 

 

 ダンジョン探索は意外なほどスムーズに進んだ。

 というのも、オークさんや竹塚さんの知識に頼ったところが大きかった訳ですが。落とし穴に嵌ったこと? そんな事は無かった、いいね? 

 

「そろそろだと思うんだよねぇ」

 

 日々内部の構造はおろか、質量や空間に生態系まで様変わりするらしい迷宮において。そろそろだと何故断言できるのか。

 

 行きつ休みつ。進みつ戻りつ。そんな一歩一歩を踏みしめるような探索行の途中、小休止の時間で色々と面白い話を聞けた。

 

「迷宮で地図はアテにならないって言うじゃない。あれってさぁ、別の日のはって但し書きが付くんだよ」

「その日一日は地図も平気って事です?」

「そうそうそう。だからおじさん達に声を掛けて正解だったって訳だぁ、写真のワンちゃんを見た事があるんだから。行ったことがある道を、後はもう一回進めば大丈夫、迷い犬とご対面って事よ」

 

 中の罠とかモンスターにやられてなければね。と洒落にならない事を言う。そういう一言は言わなくていいんですよ、盛り下がるでしょうが。

 

「ちなみにねぇ、マッパーって仕事もあるんだよぉ、裸の方じゃないぞぉ。午前0時のダンジョンが切り替わった直後に、未知の迷宮をマッピングするって命知らずなお仕事があるって話。おじさんもねぇ、借金返済が早く済むならやってみようかと思う程高給取りなんだけど、死亡率もうなぎ登りよ、嫌だよねぇ。

 しかも頒布って形で配ってるんだけど、たっっっかいんだこれが。命がけで作られた地図だってのはわかるけど、使えるのはだった一日だけだよ?」

「作るのも買うのも割に合わないんですね」

 

 誰かの命と割に合う合わないの話になっている時点で、誰かの命を買っているに等しいとも思う。それでも竹塚さんが買わないのなら、余程の高額なんだろう。やっぱり迷宮って怖いね、借金には気をつけよう。

 

「そうなんだよぉ。僕ァね、出来るだけ安全に稼ぎたいの、死んで花実が咲くものかってね」

「迷宮に入る時点で安全とは言い難いでしょうに」

「お前はねぇ、一々細かいんだよぉ。腹が減ってる時のポヤポヤ加減を普段から足しなさいよ。親戚のおばさんじゃないんだよ? やれ最近イイ人は居ないの? とかさぁ、言ってもない事喋ってくるんだから…」

「人間がモテたいなら、まずは髪型と無精髭直せばいいのではないでしょうか。清潔感は大事ですよ」

「天パが悪いってのかよぉ!」

「髭が悪いって言っているのですが」

「天パ差別かオークのくせにぃ!!」

「髭が悪いんですよ」

 

 癖っ毛、いわゆる天然パーマ略して天パについては放っておこう。というか竹塚さんのボヤきは気にしなくていい、この事はかなり早く学習しましたよ。

 

 で、つまりは。迷宮の中が変化するのは一日一回、日付が変わった時と同時。これを覚えておきましょう。

 更に言うと、複数ある出入り口でもどれに入るかによって構造とかが違うらしいですよ。マッピングに快楽を覚えるタイプの人には最高だね。

 

 それはさておいて、ちょっと進んでは出て来る可愛げの欠片もない凶暴な動植物たちを、押し退けたり鎮圧したりしながらすいすい進んでいるのが今です。

 

 罠に関してもオークさんの知識と嗅覚で回避出来たり、オークさんと太陽くんの力技で破ったりもしている訳ですね。

 

 …竹塚さんが役に立っている瞬間は…まぁ、うん…あったよ、ありました。最初に出て来たモグラの爪を剥ぎ取ったり、ミミズの皮膚を取ったり。迷宮の中で食べられる物を集めてオークさんに食べさせたり…。ほら、結構大事なことじゃないですか? 

 

「まぁおじさん達も結構稼がせてもらったからね。しっかり犬探しを手伝うよ? 分け前もちゃんと渡すから安心しておくれ、明朗会計は後のトラブルを減らすんだぞぉ。

 あれはおじさんが普通のガールズバーだと思って入った店での話なんだけど……」

「ぼったくりバーにやられたんです?」

「うん、まぁそうなんだよ…」

 

 ちなみにですけれど、迷宮で採れる物は国が高額買取をしてくれるらしい。基本的には管理センターで買い取ってくれるから、そこに流すのが一番安全だとか。

 個人に売ると何らかのトラブルが多いうえに、国営の迷宮管理センターから当然睨まれるからオススメ出来ないそうだ。だからこそ管理センターに売るより高額、とのこと。普通に生きていくうえで不要な知識が貯まっていくね。

 

 なのでダンジョンの生き物の部位でも価値が高い所を見極めて、それを剥ぎ取る。これが高収入のコツだそうですよ。最初に出会ったモグラの爪とか、なんと銀の含有量がすっごく多いから銀塊と同じような値段で引き取ってくれるんだって。

 

「さぁて、そろそろお目当ての犬が居た辺りなんだけど」

「スムーズでしたね」

「そういうレイリーちゃんっていうか、太陽くんも含めて君たちが何か矢鱈と強いせいだからね? 本当はおじさんが大活躍して、竹塚さんカッコイイー! って黄色い悲鳴を浴びてるはずなんだから」

「竹塚さんかっこいー」

「チクショウ心にも無さそうな声をありがとう!! 僕ァなんだか泣けてきたぞ!? これが心の汗ってかい!」

 

 やだ汚い…大の大人が心の汗というか汁を撒き散らさないでほしい。外套代わりにしている白衣で涙を拭う竹塚さんからは、言い様の無い哀愁を感じる。現実が厳しいのは、大人も変わらないんですね。

 

「中々強かですね、レイリーさんは」

「そうっすね…限度はありますけどね…」

「おや。私たちオーク間のでは、ひたすらに強い事が異性へのアピールになります。偉業に拠る新たなる称号を含めて自己の有用性を示す事は、人間には不要なのですか?」

 

 おや? 

 おやおや?? 

 何だかちょっと気になる話題になっているじゃありませんか。現在の前衛はオークさんと太陽くん、後衛は竹塚さんと私で少しだけ物理的な距離がある。

 これは聞き耳を立てざるを得ませんね。

 

「んー…そういうのに目が眩むってヒトも多いと思いますよ。肩書だの年収だの、数字として可視化された人気だのとか、わかりやすいモンに飛び付くってのは、まぁ確実に多いっすよ」

「その言い方ならば君は違うのですか?」

「俺は…どうなんすかね。自分に優しくしてくれる人なら、それが良いと思いますけど」

 

 …れ、恋愛に疲れたOLみたいな事言ってるー!? 

 

 冗談、冗談ですよ。彼の境遇を考えてみれば、それこそむべなるかなといった風情です。

 そして彼は孤児院育ちであることや、改造人間になってしまった事を同情をしてほしい訳でもない。もしもそういう人間なら、とうに周囲へとひけらかしているだろうからだ。

 むしろ周りを遠ざける為に過去を話す。それが負い目であるかのように。

 

「……ねぇレイリーちゃん、おじさんの思い違いじゃなければ。もしかして彼ってさ、結構ハード目な人生送ってるんじゃないかい?」

「…そうかもしれないですね」

「そっかぁ…そうだよねぇ…」

 

 人には色々と事情がある。竹塚さんなら言わずとも理解するだろう。というかあなたも早々無いですよ、デザイン会社の重役から命懸けのフリーターに転職って急転直下過ぎますよ。

 

「ふぅむ? オークには数少ない価値観ですね」

「押し付けようって気は無いですけど、それでもオークサンたちは優しい方だと思いますよ。今日日、一宿一飯の恩義なんざ命まで懸けて返そうって方が少ねえ」

「そうですか? ……そうですか」

「そっすよ。そういうの、カッコイイって思うぜ」

 

 そういう事を自然と言うのがズルいと思いますよ、私は。明らかなおべっかとは違う、少し照れたはにかみ混じりの褒め言葉。そうやって人を誑かして来たのかと疑わざるを得ません、素晴らしいですね。

 

「んー…レイリーちゃんさぁ」

「なんですか」

「彼のこと、好きなんだねぇ」

「ォふっ…!」

 

 えっ? 何ですか、不意打ち?? 

 卑怯なりダンジョン。まさかこうして獅子身中の虫を飼い慣らしては精神攻撃を仕掛けてくるとは。精神攻撃は基本って言いますもんね、つまり竹塚さんは敵? 

 

「いや、べ、別に…」

「踏み込んだコイバナってのは、急には話し難いか。いやぁいいねぇ、セーシュンだよセーシュン。誤魔化さなくたっていいぞぉ、っていうか結構わかりやすいんだね君って」

「べ、あ、その」

「んん〜? 何だってんだぃ?」

「き、嫌いじゃないです、けど…」

「…! うおぉ…健康にいい感じがする…!」

 

 いざ初対面の…というよりも多少緊張は解れたとはいえ、見ず知らず一歩手前の人に好意がバレるというのは中々恥ずかしいものがある。

 普段から心の中では大手を振ってロックオンはしてますけれど、それとこれとは別じゃない。

 というか健康にいいって何。人の感情を吸うタイプのモンスターですか、このおじさんは。そもそも何で急にバレたんですかね、訴えてやろうか…えっと…猥褻物陳列罪とかで? 

 

「…! …ゥ!」

「このニオイ…」

「大型犬が吠えてるっぽいぜ!? 

 方向は…あっちだッ!」

 

 音に関してはほんの僅か。聴覚だけに集中すれば周囲の密林から聞こえる謎の虫や、密閉されているはずの迷宮では吹くはずもない風の呼吸が響く程度。ましてやニオイなんて常人にはわかろうはずもない。緑色をした邪魔が多過ぎる、おのれ一面のクソ緑。

 私の憤怒はともかく。嗅ぎ付け聞き付け、前衛の二人の歩調が速まる。

 

「いやホント優秀だねキミら…マジでおじさん達と組んでほしくなってきたんだけど…」

「嫌です」

「即決ぅ!?」

 

 流石に身命を賭して金銭を稼ぐのは遠慮したい。思い出すも腹立たしい落とし穴とかもあるみたいだし。旅の恥は掻き捨てとはいえ、あれは恥ずかし過ぎる。

 罠を回避する為にオークさん達の歩幅の広い足跡を重ねて踏むようにして、跳ねる歩調で一気に着いていく。

 

 見えた、聴こえる。

 あの首輪、写真にある子に違いない。

 

 大きくて黒い何か袋のような物を背にして、必死に吠え立てて、まるで大切な物を懸命に守っているようにも見える。

 

「ゥバウッ! ガウッ!! ウゥゥ…」

「くっ…これは…! トーマくん下がって!」

「何すか、あの馬鹿デカい蝶!? 色も気持ち悪ィ!」

「ダンジョンオオドクガだ! クソがっ、最後の最後にツイてない! 

 絶対にあいつらの鱗粉を吸うなよ! 死ぬぞっ!!」

 

 そして、その近くで羽撃いているのは写真でも見た事の無い程大きな紫色の蝶。胴体部分だけでも人の顔より大きいのに名前は直球なんだ、なんて場違いな事を考えた。

 

 毒。

 フィクション作品では軽んじられ易いそれらは、非現実的な迷宮という不可解な現実において、何ら普通の、全く不思議でもない必殺の威力を持っている。

 

「近寄らなければいいんですよね」

「そりゃそうだが!」

 

 そうなんだ。

 それじゃあ私の得意分野だね。

 

 息を吸う、肺を満たす。

 息を吐く、肺を枯らす。

 

「一旦退くぞ! 火でも使って追っ払わなきゃ近寄れない、てか火を使っても分が悪いっ!」

 

 神経を尖鋭に。

 視界を鮮明に。

 

 手にした武器は一つ。

 狙うべき相手は複数。

 

「………」

 

 周囲の声も聞こえない。

 周りの動きが緩慢に。

 

 生物の弱点は、眼。

 とうに射線は空いていた。

 

「…ッ!」

 

 標的と自分の腕と肩が直線になるように固める。指を絞るようにトリガーを引く。一本の線をなぞるように、銃口を定める。

 銃声が一つ、二つ…。

 ワンマガジン撃ち尽くす。

 リロードの心配は…。

 

「ええぇぇ??」

「お前さぁ…人前で発砲は拙いって…」

「ダンジョンオオドクガは残らず撃ち落とされましたね、ふむ…これが銃器ですか。人類は何というか、種族として血の気が多い私達すらどうかと思うような物も作っているようですね」

 

 無さそうだ。

 

 小さくて鮮やかな蝶々ならまだしも、大型の鳥と同様のサイズ感の毒々しい蛾は近寄り難いものがある。ありがとうお父さん、的当てスキルは思いもよらぬ役立ち方を見せてます。

 

 

 

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