セミダイブ!   作:小沼高希

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それなりに登場人物を出すつもりですし、いろいろな用語をあまり説明無く語らせるつもりなので後からリンクがずれないように先に作っておくプレースホルダーです。今のところ、ネタバレになりうる要素はないはずです。読まなくてもいい。

あとこの話に「ここすき」されても編集される結果色々ずれて悲しくなるのであんまりしないでください……。




登場人物・用語集

 


 

登場人物

 

物理世界

 

河辺(カワベ) (ミドリ)

年齢: 2048-04-01時点で18歳

所属: 桜盃情報工科大学 情報科学部 人工知能学科

主人公。脳計測デバイスのために短く切られた髪をした、中性的な外見の大学生。内向的な性格だが、休まず大学に来るぐらいには真面目。大学で人工知能安全管理士を取得したい。趣味はVR。使用端末はAcumenの第三世代。Conligoでのアカウント名は「ソニドリ」。

性別が言及されることはないだろう。

 

高桑(タカクワ) 弓凪(ユミナ)

年齢: 2048-04-01時点で18歳

所属: 桜盃情報工科大学 情報芸術学部 拡張現実学科

ミドリの同期。派手なカラーのアイテムを纏い、自由奔放でどこか軽薄な空気のある、身長の高いボーイッシュな女子大学生。コミュニケーション能力が高く、やけに人脈が広い。たまに授業に来なかったりする。よく使うSNSは生动(シュンドン)

 

綾部(アヤベ) (アキ)

年齢: 2048-04-01時点で18歳

所属: 桜盃情報工科大学 情報科学部 量子情報学科

ミドリの同期。クールな空気を纏ったメタルフレームの眼鏡をした女子大学生。XR端末は眼鏡の上からかける。博覧強記の才女であり、神経質な完璧主義者。人間関係を作るのは少し苦手。量子プログラミングなにもわからない。

 

北尾(キタオ)

年齢: 2048-04-01時点で19歳

所属: 桜盃情報工科大学

ミドリの同期で同学科。お調子者の男子大学生。

 

椎葉(シイバ) もとか

年齢: 2048-04-01時点で24歳

所属: 桜盃情報工科大学大学院 情報芸術学専攻 博士課程

「Realities」を卒業制作で作った博士課程一年生。

 

(ミヤ) 庄治(ショウジ)

年齢: 2048-04-01時点で53歳

所属: 桜盃情報工科大学 情報芸術学部 拡張現実学科

大学教授。日本VR界の第一人者。元ミツハマ情報研究所所属。

 

仮想世界

 

Bar Panoptica(バー・パノプティカ)

Conligo上に存在するソニドリのお気に入りのワールド。テキーラはサービス。

 

ソニドリ

ミドリがVR空間サービス「Conligo」で主に使っているアカウント名。翡翠色の目と髪をした、黒いドレスの童女のアバターを纏っている。名前の由来は翡翠(カワセミ)の古名から。

 

ガレーナ/チーフ

Bar Panoptica(バー・パノプティカ)」の管理人。愛称は「チーフ」。仮想空間のデザインにおいてはソニドリの知る限り三本の指に入る天才。老成した空気を纏った、黒いベストとワインレッドのネクタイをしたアバターを使っている。

名前の直接の由来は「方鉛鉱(galena)」だが、語源を同じくするあるネレイドの名にも関連するとかしないとか。

 

かせくり

Bar Panoptica(バー・パノプティカ)」の古参。ダボダボのTシャツを着た、茶色のグレーハウンド頭部のケモノ系アバターを使っている。自動化ゲームを得意とする。

 

跳華(トビハナ)

Bar Panoptica(バー・パノプティカ)」の常連。長いスカートとセーラー服のアバターを使っている。念写師を自称する。これは違和検知を活用した生成AIによる画像作成を行う人の事をさすが、その過程であらゆる邪念を排除しなければならないと言われるために直接描いたほうが早いとか言われている。

 

概念同化機構

Bar Panoptica(バー・パノプティカ)」の新参。球体状の浮遊単眼ロボットのアバターを使っている。未成年。

 

SWARM

Conligo上で遊べる群れ(SWARM)を操作して戦うゲーム。

 

CentupleTongues

ソニドリがSWARM用に使っているアカウント名。白いドレスグローブをつけた四本の腕を持つ、スーツに身を包んだ首がなく背の高いアバター。属性が多い。

 


 

用語

 

Conligo

世界最大級の利用者を誇るVR空間サービス。厳密にはサービスと呼ぶよりプラットフォームや通信規格と呼んだほうが近いが、この部分を気にするのは一部の人間だけ。アバターを纏い、交流やゲーム、あるいはより親密な関係性構築などに用いられる。Conligoの利用者の少なくない割合が一日に数時間の利用をしており、中毒や依存性についての議論も進んでいるが今のところ現実世界の問題と比べて明らかに悪影響が多いという結論は出ていない。ただ、VR機材の年齢制限と内部で起こる交流の内容の問題から公式には13歳以上が対象年齢となっている。

モデルはVRChatだけど、UnityやActivityPubみたいな概念も混ぜている。

 

Satyr(サタ)

VR空間の規格の一つ。舞台の上で演じる俳優とそれを取り囲む観客を前提としたシステムであるが、その汎用性の高さから少なくないVRワールドで採用されている。システムはシンプルかつ多くのアセットが有志によって提供されており、適切にやれば非常に少人数であってもそれなりの興行を行うことができる。

古代ギリシャ神話の怪物サテュロスから。ディオニューシア祭で知られるディオニューソスの従者とされることから。

 

TYRUS(タイラス)

桜盃情報工科大学が契約している大学指定のAIサービス。性能は多少制限されているが、正確性と専門性に強み。ログは全て記録され、大学側から閲覧可能となっている。運営するTYRUS社は明星文化集団の子会社。

名前の由来はエゼキエル書28章に登場する地名から。レバノンのティルスとしても知られる。

夫汝はダニエルよりも賢かり、隱れたる事として汝に明ならざるは无し。

 

VR(仮想現実)

バーチャル・リアリティとも。現実空間と切り離されたコンピューター上の仮想空間を疑似体験するための技術構成の総称であるが、一般的にはヘッドマウントディスプレイとヘッドフォンによって体感される体験を指す。さらにより高度な体験を得るために位置・空間情報を取得するためのトラッカーや触覚を再現するためのハプティクスデバイスが用いられることもあるほか、さらなる直感的な操作のために複合脳計測デバイスを用いる人もいる。ただ、脳計測デバイスは使いこなすために相当の訓練を必要とする上に「思考を読み取る」という水準には到底到達していない操作性であるため、もし使っている人がいれば相当やばい人である。そもそもXRデバイスで満足せず専用のVR機材を持っている人はやばいが。今のところ最大手のVR空間サービスは「Conligo」。ちなみに仮想空間やVR空間と呼ばれるものはかつてはメタバースと呼ばれた事もあったが、登録商標の問題や類似概念の勃興、そもそも言葉が指した概念が古くなったなどの理由から今日では仮想空間と呼ばれることが一般的。

 

XR(延展現実)

エクステンデッド・リアリティとも。VRとは異なる概念として一般的には扱われ、現実空間との関係や相互作用が存在する場合はこちらに分類される。現実空間と仮想空間を重ね合わせるように、あるいは異なる場所と現実空間を繋ぐように映像を投影するための技術構成の総称。2048年時点では眼鏡型のXRデバイスが普及しつつあり、感覚拡張用のリストバンドをつけている人もいる。これは外部からの光を遮ることでVRデバイスとしても活用することが可能であるが、専用のVRデバイスと比べると没入感の面で課題がある。現状一番使われているOSはLinuxから派生したオープンソースの「Mirage」であるが、競合も多い。

MirageのモデルはMeta Horizon OS。蜃気楼(Mirage)地平線(Horizon)の先を見せる。

 

桜盃(おうはい)情報工科大学

東京都多摩地域にある日本の私立大学。学生数4000人。情報科学部、情報芸術学部、環境生命学部、経済経営学部の四学部を持つ。企業との連携や国家プロジェクトへの参画も積極的であり、基礎から応用まで幅広い分野の教育と研究を行っている。情報分野に限れば日本でも有数の場所であるが、そこまで偏差値が高いわけではないので狙い目と言われている。企業奨学金の下で博士まで進む人も多い。

 

生动(シュンドン)

明星文化集団が提供するXR系SNS。体験空間の記録と共有をテーマとしている。今をときめく若者の流行。

モデルはInstagram。

 

紛争の十年

ニューヨーク大学哲学科教授のエリック・ブロンスタインが著書「紛争の十年」で唱えた概念。2032年のコーカサス地域の紛争から2041年の国際連合憲章の大規模改正までの間にあった国際的な軍事衝突・国家間対立を指す。原因としてはアメリカ合衆国の国際的指導力の低下と国際連合の機能不全が挙げられている。特に東アジアでは中華人民共和国と周辺国による「東亜・南海戦争」が発生し、インターネットを舞台にした思想工作が繰り広げられた。

結果として世界はアングロ(スフィア)を中心とした「大洋州(オセアニア)」、欧州連合を中心とした「欧亜州(ユーラシア)」、RCEP(地域的な包括的経済連携協定)を中心とした「東亜州(イースタシア)」の三大超国家(スーパーステーツ)に分割されたとブロンスタインは主張しているが、これについては反論も多い。しかし「ハードウェアの大洋州(オセアニア)、ソフトウェアの欧亜州(ユーラシア)、コンテンツの東亜州(イースタシア)」という概念はそれなりに受け入れられており、ステレオタイプとして定着している。

エリック・ブロンステインの名前の由来はジョージ・オーウェルの筆名で知られる小説家エリック・アーサー・ブレアと、彼の書いた小説「1984」に登場する作中作「少数独裁制集産主義の理論と実際」の著者とされる「エマニュエル・ゴールドスタイン」のモデルとされるレフ・ダヴィードヴィチ・トロツキーの本名、レフ・ダヴィードヴィチ・ブロンシュテインの英語読み。所属はジェームズ・バーナムを参考とした。

 

明星文化集団(みょうじょうぶんかしゅうだん)

紛争の十年」後に東アジアを中心に複数の企業が合併したことで生まれた世界最大手のエンターテインメント企業。本社機能は中華人民共和国の北京(ペイチン)海淀(ハイティエン)中関(チョンクアン)村や広東(カントン)深圳(シェンチェン)、日本の東京都秋葉原、大韓民国の城南(ソンナム)板橋(パンギョ)、ロシア連邦極東地方ウラジオストク、朝鮮民主主義人民共和国の平壌(ピョンヤン)楽浪(ランナン)区域などに分散して存在しており、「コンテンツの東亜州(イースタシア)」を支える巨大企業となっている。日本からは「未来はミツハマ」で知られた出版・配信サービスなどで大きなシェアを持っていた三浜グループが傘下に入った。

XR系SNS「生动(シュンドン)」を提供し、子会社としてAIサービスにおいて大きなシェアを持つTYRUS(タイラス)を持つ。

名前の由来は「明けの明星」。

あしたの子明星(るしへる)よ、いかにして天より(おち)しや。もろもろの國をたふしし者よ、いかにして()れて地にたふれしや。

三浜グループの名前はTRPG「シャドウラン(Shadowrun)」に登場する企業「三浜コンピュータ技術(Mitsuhama Computer Technologies)」より。モデルは角川グループホールディングス。

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